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2009年10月31日

普天間基地移設問題④ 作家・佐藤優氏の緊急提言。

 わが同級生(くどいかな? 同級生自慢。。。笑)の佐藤優氏(作家・元外務省主任分析官)が、本日10月31日付の琉球新報の連載コラム(毎週土曜日総合面に掲載の『佐藤優のウチナー評論』)で、興味深いことを書いている。

 県内の読者の皆さんには、ぜひとも直接、手に取って読んでいただきたい。

 それは【琉球新報、沖縄タイムスへの提言】と題する記事で、大見出し(これは琉球新報の担当者が付したものだろう)は、「官僚圧力に真心で対抗を」となっている。

 県外の読者の方のために、内容を少し抜粋しよう。

 佐藤氏は、最近、新聞社の中堅幹部記者と意見交換をしたという。その記者の言葉を、こう紹介している。
《「外務官僚、防衛官僚は、現在、必死になって普天間飛行場移設問題についてマスメディアに働き掛けている。『アメリカの逆鱗に触れたら大変なことになる』という内容だ。その影響を受け、ほとんどの記者が、辺野古への移転はやむをえないという考えに傾いている」》

 その上で、佐藤氏は、沖縄地元紙2紙への提言としてこう呼びかける。
《ゲーツ国防長官の恫喝外交、外務官僚・防衛官僚の情報操作工作に対抗することができるのは沖縄のマスメディアしかない。特に活字媒体が決定的重要性をもつ。11月12日のオバマ米大統領の訪日まで、総力をあげて沖縄の声を鳩山由紀夫総理に伝える努力をしようではないか。(略)この声は必ず鳩山総理の目に触れる。(略)知恵を駆使して沖縄の声を全国に発信するのだ》

 そうして、メディアを含めた「沖縄」に対してこう呼びかけつつ、コラムを結んでいる。
《米国にとっての国家神話はデモクラシー(民主主義)だ。日本国民の民意で、民主党政権が誕生したのだ。その民主党は2008年の『沖縄ビジョン』で、普天間飛行場の県外、国外移設の方針を明確に示したではないか。8月30日の総選挙で当選した沖縄県選出の衆議院議員は、全員、県内移設に反対しているではないか。いったい日本のデモクラシーはどうなっているのか。こういう素朴な問いかけをしていこうではないか。オバマ大統領はこの問いかけの意味を理解することができる。
 東京の官僚たちが圧力と情報操作で、沖縄の声を封じ込めようとしている。これに対して沖縄は、知恵と誠実さと人情で対抗するのだ。沖縄よ! 自らのもつ根源的な力を過小評価してはならない》

 このブログを読んでくれている読者のなかには、もしかしたら佐藤氏の文章をあまり読んだことがない方もおられるかもしれない。
 わたしが補足するとすれば、作家・佐藤優が「沖縄は」とか「沖縄よ」と書くとき、そこには佐藤優自身も含まれている。
 ご存知の方には蛇足になるが、彼はかねてより、自分の母親が久米島出身であることを明らかにし、沖縄のことを論じる場では、「われわれは」とか「私たちは」という立場で、「自分の属する沖縄」「自分の立つ場所としての沖縄」を語るのだ。
 単なる「沖縄ファンの移住者」である同級生としては、佐藤君の出自を、ちょっぴりうらやましくも思ったりするこの頃である(微笑)。


 ところで、最近の沖縄の新聞報道は、なかなか読み応えがあると思う。
 例えば、沖縄タイムスはきのう30日から、総合面2面の記事で、4回に渡って、「普天間移設を問う 11・8県民大会インタビュー」と題し、県民大会・共同代表となった4氏の連続インタビューを掲載しつつあるが、これはとても意義のある連載だ(WEBでも読めるようにしてほしいぐらいで、逆に言えば、読み逃した人は、図書館等でチェックする価値あり!!)。
 ちなみに県民大会とは、11月8日に宜野湾市海浜公園で開かれる「辺野古への新基地建設と県内移設に反対する県民大会」のことだ。

 昨日の第1回は、那覇市長の翁長雄志氏、2回目の本日は、普天間基地の地元・宜野湾市長の伊波洋一氏。
 ふたりとも、非常に真っ当な、説得力ある言葉をもっている(のらりくらりの態度ばかりが目立つ県知事とは、大違い)。
 政治的立場を異にする二人だが、それを別にして、こういう市長たちがいるなら、沖縄も捨てたもんではないな、と頼もしく嬉しく感させるインタビューの内容になっている。
 本当に、皆さんにぜひチェックしてほしい記事なのである。
 
 遡れば、沖縄タイムス10月25日付の、比嘉幹郎・元副知事(西銘順治知事時代)、吉元政矩・元副知事(大田昌秀知事時代)の両氏へのインタビュー・並列掲載記事も、じつに説得力があった。
 両氏どちらの発言も、仲井真弘多知事に対して、「仲井真さん、しっかりしなさい。ちゃんと、はっきり〝県外移設〟を望む立場を鮮明にしないと駄目だよ」と読める、叱咤激励のメッセージになっているのだった(笑)。


 長くなりそうなので、ちょっと中座。
 追ってアップします。あしからず、ご了承ください。
 では、また。

 ここで速報ーっ。
 嘉手納高校野球部諸君がやってくれました!
 4対2で宮崎工業高校に勝利。
 初出場の九州大会で、なんと優勝してしまったのです。
 
 うっかりしてラジオをつけ忘れて、さっき慌ててスイッチ入れたら、閉会式の音楽が流れておりました(大苦笑、、、トホホです)。
 しかししかし、本当に本当に、おめでとう!!
 春の甲子園出場に、自分たちで花を添えましたな。凄いことです。


(つづく)




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Posted by watanatsu at 14:05 │時事問題