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2009年09月09日

辺野古新基地・建設中止へ一歩前進!!

 2009年9月9日。本日、民主・社民・国民新、3党連立政権樹立のための合意が成立した。

 きょうは、久しぶりにスポーツの話題を、と思っていたのだけれど、夕方、複数のニュース番組を眺めてしまったがゆえ、心情的に、このニュースについてふれないわけにはいかなくなった(笑)。

 結論から言うと、沖縄県民にとって、歴史的な一歩なのだと思う。

 贅沢を言えばきりがないが、しかし、普天間基地の移設問題が、確実に前進したことだけは間違いない。もちろん「辺野古への新基地建設は中止」、という方向へ、である。

 なぜなら、次の項目が、政権合意文書に明記されたのだから。

「沖縄県民の負担軽減の観点から、日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地の在り方についても見直しの方向で臨む」

 昨日8日の時点で民主党が示した原案と比較してみよう。じつは、こんな曖昧な文言だった。
「沖縄県民の感情を踏まえ、基地の在り方をはじめとする日米間の課題の解決を図る」
 これでは、いったいなんのことか、さっぱりわからない。 

 まぁ、民主党としては、鳩山・オバマ会談の前に、アメリカ側をなるべく刺激したくない、という思惑があったようだ。しかし、合意文書に書かれたことは、民主党マニフェストの文言に、社民党が要求した「沖縄県民の負担軽減の観点から」というフレーズを加えただけのこと。

 そもそも民主党マニフェストに、「辺野古新基地建設反対、普天間基地は県外または国外へ移設」という、複数の民主党幹部が繰り返し表明してきたことが盛り込まれなかった時点で、大いにアメリカ側に対して(刺激をしないように)配慮しているわけだから、この合意文書の文言で、民主党が困るわけがないのである。

 一部全国紙や東京キー局のテレビ番組では、民主党が社民党に対して大幅に譲歩したと伝えていたが、いやいや実際は、予定調和的な駆け引きがなされただけ、という具合にわたしの目には映った。

 それでもわたしは、この連立政権樹立にケチはつけたくない、というのが本音。
 共和党政権と自公政権がなれあいつつ考え出して、沖縄県民に押し付けてきた「アメとムチ」型の普天間基地「県内たらい回し」移設計画=新基地建設計画に、ここでキッチリ、ブレーキがかかったことだけは間違いないのだ。
 新政権のアメリカとの交渉手腕に、まずは大いに期待したいと思うわけである。
 
 そして仲井真弘多知事には、こう申し上げたい。
 県民のリーダーとしての自覚とほんの少しの勇気があるのなら、様々な世論調査でも「約8割が県内移設に反対」と明らかになっている沖縄県民の意思に従って、「県内移設容認」という立場を撤回できるはず。今このとき、またとないチャンスだと思うのです。
 現に、あなたと同じくこれまで自公両党の支援によって選挙に勝利してきた、那覇市の翁長雄志市長は、昨日8日の市議会で、こう言っています。
「沖縄の米軍の過重な負担を国民全体で考えていく意味でも、民主党が不退転の決意で県外移設を実現するということであれば大いに期待もし、応援もしたいと思っている」(琉球新報1面記事より)

 夕方のニュースを見終えて、この話題で頭がいっぱいになってしまった、本日のわたくしめである。
 これで、「希少生物が生きる美しい海を破壊して、米軍基地をこの沖縄の地に新たに建設し、様々な危険・被害を自ら呼び込む」という愚挙・暴挙は、止められるかもしれない。いや、止められるはず! そう思った次第である。
 だって、こんな普通の道理が通じないようなオバマさんではないと信じたいではないか。
 アメリカとの交渉における重要な役割を担う、その外務大臣に内定したといわれる岡田克也民主党幹事長は、繰り返し「辺野古への移設はおかしい。県内移設は、沖縄県民の負担軽減ではなくて、ますます基地の固定化につながる」という意味のことを述べてきた人なわけだし。
 でも、油断は禁物。わたしたちは、これからの新政権の動向を、注視していかなければいけないですなぁ。。。

 2009年9月9日。いずれにしてもわたくしめは、この日を沖縄にとっての歴史的な一日として、記憶するぞっ、と、強く思ったのであります。これぞ、備忘録的日記公開、ではあります。お付き合いありがとうございました。

 でも、そう思った人、おそらくわたくしめだけでは、ありますまい(微笑)。



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Posted by watanatsu at 20:50 │時事問題