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2009年12月28日

普天間基地移設問題⑭ いちばん大切なことは何か。

年の瀬です。普天間基地の移設問題に関する与党三党の実務者協議がきょうから本格的に始まり、年明けには社民党の視察団がグアムを訪問することになっています。そこで今、わたしなりに、見失ってはいけない大切なポイントを確認しておきたいと思うのです。

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東京に滞在して、こちらのメディアの発する情報に接する割合が圧倒的に増えて、大半のマスコミ人が何をごまかしているのか、あるいは沖縄の現状について、いかに理解不足か、よーく見えてきています。

まず、現行計画案(旧政権同士の日米合意計画)こそが正しいかのように騒ぐ多くのメディア人(学者・政治家も含みます)が、ないがしろにしている、非常に基本的な事実について述べましょう。

たとえば昨日のテレビ朝日系「サンデープロジェクト」で討論司会の田原総一朗氏が見せた姿勢が典型的なのですが、辺野古新基地建設を前提とする日米合意案を見直すなら、別の移設先をさっさと示さないのは無責任だという論理。田原氏は、実際そう言って、福島瑞穂社民党党首に詰め寄っていました。

ちょっと待ってよ田原さん、冗談はやめましょうよ、という話です。
田原氏は、旧自民党政権が、大半の沖縄県民や国際的自然保護団体のほとんどが反対している、実現不可能な計画案を無理やり押し通そうとしてきたことに対しては、いっさい批判しません。不可能な案を押し通そうとするから、13年経っても計画は実行できなかったのです。

たしかに沖縄県民の中にも、基地建設利権に飛び付いてしまった者もいました。しかし、考えてもみてください。基地建設受け入れと地域振興予算はセットだぞ、という「アメとムチ」政策で、言うことを聞けと脅し続けてきたのが、旧政権だったのですよ。

沖縄県北部の人びとの潜在的に抱える振興欲求、その弱みに付け込んだ国策に、名護市長も沖縄県知事もまんまとやられてしまいました。
けれど今では、その「県内移設容認」の姿勢がいかに間違いであったか、多くの名護市民、沖縄県民は気づいています。

(この項つづく)



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Posted by watanatsu at 16:56 │時事問題