てぃーだブログ › 渡瀬夏彦の「沖縄 チムワサワサ~ 日記」 › 時事問題 › 「オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会」雑感

2012年09月13日

「オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会」雑感

抜けるような青空。ギラギラ照りつけ、ジリジリ肌を焼く太陽。
日曜日の宜野湾海浜公園には、灼熱の怒りの表出の場が出現し、暑く熱く濃い時間が流れた。

台風直撃の影響でおよそ1ヵ月延期になったわけだが、怒りの熱は決して冷めることなく、この「オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会」には、10万1000人(主催者発表)もの人びとが集い、明確な意思表示をした。取材者である前に一人の沖縄県民として、わたしも参加した。

あれからもう4日も経つのだが、あの日の火照りが、肌と脳ミソの両方にまだ残っている。焼け焦げた顔の皮膚は、昨日ボロボロと剥がれ落ちたが、熱はわたしの内部に留まっている。この県民大会を単なる「ガス抜き」に利用されてはならない、と心配する人も周囲にいたが、わたし個人の実感から言っても、怒りのマグマは日曜日に放出して消え去るほどヤワなものではなかった。むしろ、それぞれの内部にますます蓄えられつつあるのだと思う。

このブログが防衛省や外務省関係者の目に触れないとも限らないので、その点をまず強調しておこう。
これで一区切り、なんて冗談じゃないぜ。沖縄県民をなめんなよ、である。

その場にいなかった方は、沖縄タイムスが公開したこの動画をご覧になって、ぜひ追体験してください。「灼熱」の空気そのものや、欠席した知事のメッセージ代読へのブーイングの凄まじさなどは、リアルに伝わらないとは思うのだが。
http://youtu.be/ZXaQE3z4vJU



翌日10日の地元紙両紙(沖縄タイムス、琉球新報)は、一面終面ぶちぬきの気合の入った紙面づくりをしている。この写真は3日前にFacebook上で公開したものだが、ブログだけを読んでくださっている方のために、ここにも載せておこう。
「オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会」雑感



県外の読者の皆さんには沖縄の地元紙を定期購読してほしい、と常々思ってはいるのだが、せめてWebサイトで、主要記事と社説ぐらいは、日々チェックしていただきたいと思う。なぜなら、ほとんどの全国メディアが沖縄の大問題(=日本国民すべてにとっての大問題)を満足に伝えることができていないからである。沖縄のメディアは頑張っている。そこから発信される情報を、県外の皆さんのほうが意識的にキャッチする努力をすべきだと思う。

以下にアドレス(URL)を示すので、ぜひご自分でブックマーク、お気に入り登録するなどして、今後も沖縄の新聞を読み続けていただきたい。

琉球新報→http://ryukyushimpo.jp/
沖縄タイムス→http://www.okinawatimes.co.jp/

だが当方、どうも根がおせっかいなので(笑)、県民大会の翌日付(上の写真)の社説のアドレスぐらいは、ここに掲示しておく。もちろん、県外の皆さんにぜひとも読んでほしいからである。

◇琉球新報社説【県民大会決議】差別と犠牲の連鎖断とう 沖縄の正当性は自明だ
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-196700-storytopic-11.html

◇沖縄タイムス【オスプレイ県民大会】民意は明確に示された
http://article.okinawatimes.co.jp/article/2012-09-10_38798

ところで、この日本国民全体にとっての大問題に関する県民大会について、読売新聞、毎日新聞といった全国紙が社説で取り上げていない。読売はどうせロクなことを書かないから、むしろ願い下げなのだが(苦笑)・・・、

毎日はどうした!! と思ったら、「記者の目」というコラムで西部報道部の佐藤敬一記者が辛うじてこれを書いていたのが、せめてもの救いか!?
◇毎日新聞「記者の目」【オスプレイ配備】
http://mainichi.jp/opinion/news/20120911k0000m070130000c.html

10日は全国的に新聞休刊日だったので、11日と12日の社説をWebでチェックしたのだが、メジャー紙(全国紙およびブロック紙)で沖縄県民大会を社説で扱ったのは二紙のみだった。九州のブロック紙、西日本新聞もノータッチである。嗚呼。

東京新聞は、「脱原発」同様、沖縄の基地問題についても、常に「わが事」として考えようという姿勢が日頃から感じ取れる新聞である。だからこの新聞には、これから、これまで以上に、頑張ってほしい。
◇東京新聞社説【オスプレイ反対】沖縄県民の「声」よ、届け
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012091202000116.html

朝日新聞は、一時期アメリカ通といわれる人物が主筆というポジションを得て、対米追従の姿勢が著しくなり、目も当てられない論説が氾濫した時期があった。だが、いまは少しはまともになってきたようだ。この社説も、とりあえずは合格点、と言っておこう。
◇朝日新聞社説【沖縄県民大会】首相は声を受けとめよ
http://digital.asahi.com/articles/TKY201209100568.html?

では、沖縄県民の敵(笑)であるところの産経社説(主張)は何を書いたか。県民大会を無視した上で、こう来た! 例によって読むに堪えないお粗末な暴言の羅列だが、他紙との比較の意味で、ここに紹介はしておこう。ここまで来ると質の悪いお笑いでしかない。嗤い嘲笑うしかない主張だが、これをテキストにネトウヨ君たちがすくすく育っていくとすれば、おぞましく悲しい話ではある。
◇産経新聞主張【オスプレイ報告】速やかに本格運用始めよ→http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120912/plc12091203190008-n1.htm

さて、あなたは、オスプレイの問題を知っていましたか? 沖縄の基地問題に関心がありましたか?

          *

あ、陽が高くなってきました。アスファルトが焼ける前に、ワンコたちとウォーキングに行ってまいります。




同じカテゴリー(時事問題)の記事

Posted by watanatsu at 08:09 │時事問題