2009年08月07日
「さんかく山のマジルー」を、ウォーキング中に!?
那覇の夕空は、晴れ間が覗きはじめていた。
台風特有の風は吹いているが、それはもう後追い風であって、湿気が少なくて心地よい。
まだ暴風域の与那国島の皆さんは、今晩まで真剣に警戒しなければいけないはず(すでに停電中の家もあるようだ)だが、申し訳ないことに(?)、こちらは一足早く解放感を味わいはじめている。
と思うが早いか、わたしはウォーキングに飛び出していた(まるで子供のような反応です)。
ことほど左様に人の危機感というのは、あてにならないものなのです。
「当事者意識」を持ちつづけることの難しさは、「大問題」「大事件」「大事故」「大災害」が起こるたびに、痛感させられます。
ウォーキングで向かった先は、与儀公園。じつは図書館で調べ物をしたかったのです。これが非常にスムーズに終了して、ウォーキングのつづきは、農連市場から壷屋やちむん街を経由して(わざと遠回り)、桜坂劇場へ。桜坂市民大学講座に出席するたびに、ドリンク50円割引券が貯まっていくので、たまには使わねばと1階カフェへ。。。150円のMサイズ・アイスコーヒーが100円になって、クーラーで涼みつつ本を読めるんだからありがたい。
そこでわたしはふと気づいた。6月に桜坂劇場ファンクラブ会員になった瞬間にもらった映画無料鑑賞券。その有効期限が近づいているのではないか。ああやはり、あと1週間ほどだった。ならば、えーい、きょうは散歩ついでに映画を観て帰ろう。これも「台風一過気分」というものか。結果的に、この判断は、精神衛生上も大正解だった。
で、上映時間もどんぴしゃりだったので、「さんかく山のマジルー 真夏の世の夢」を観ることにした。
とてもわかりやすい映画だった。
中江裕司監督のユーモアのセンスは、あいかわらずカラッと乾いていて、後味がいい。
そして、ロケ地・伊是名島の自然の、映像への取り込み方がうまいので、これなら、県外の沖縄ファンが見ても、そこそこ以上の満足感は得られるだろうなぁ、と思った。
くすくす笑いながら観た。そうしながら、この監督特有の諧謔精神、批評精神にも、自ずとしっかり付き合うことになっているわけだ。
同時にわたしの場合、20年近く前、沖縄で出会った若者(こっちも若かったが、当時の数歳違いは、ずいぶん年下の印象)から言われた言葉をそのまんま、上映中に思い起こすことになった。
「内地の人は、目に見えるものしか信じないからねー」
どういう話の流れで、そう言われたのか、今はまるで思い出せないのだが、言われた場所(知り合ったばかりの人の家)は瞼に焼きついているし、その言葉の残響は今も、しっかりと耳の奥にある。
どちらかと言えば、わたしは普通のヤマトゥンチュよりも、「見えない力」に対して敏感なほうだと自負しているのだけれどもねー(笑)。それはさておき、この映画の言わんとするところ、それに近いものがあるのは事実。
もしかしたら「現代のウチナーンチュの皆さん、沖縄の伝統的な、しかも誇るべき世界観、自然観、宇宙観を忘れちゃいませんかー」というメッセージも、読み取れなくはないのである。
シェークスピアの喜劇「真夏の世の夢」を下敷きにした、沖縄の自然を背景にしなければ撮れなかったファンタジック・ラヴ・コメディ。
半端者のキジムン「マジルー」役の蔵下穂波ちゃんの、「中性的存在感」が見事。彼女のこの存在感は、今この年齢でしか出せない、貴重な存在感だはず。
ヒロイン柴本幸ちゃんも頑張ってたし(ウチナーヤマト口のイントネーションも上等)、脇を固めるオキナワン・有名・コメディアンたちも、悪くない。例によって、いつかバッチリ取材させてねー、と申し込んだきりご無沙汰している川満聡シェンシェーとも、スクリーンで再会できて、ちょっぴり嬉しかったです、はい(笑)。
そして、伊是名島の「さんかく山」そのものの扱われ方が、悪くなかった。効果的だった。
ポジティブなエナジー、充電させてもらいました。
いずれにしても、家族連れで安心して観ることができる映画です。桜坂劇場のほかに、リウボウホールでもやってます。8月22日からは沖縄市民小劇場あしびなーでも上映するようですよ。夏休み中のお子さんを連れて、せびどうぞ!
帰宅してテレビをつけると、NHKで「ノーモア・ヒバクシャ」という番組、放送中だった。世界には、心から平和を願い、心から核廃絶を願っている人が、じつにじつに、たくさんいる。その人たちはみんな、「人の痛み」を知る人である。その事実を真っ当に伝えようとする良き番組だった。この地球には、まだ希望の光が残されている。そう思わせてもらった。
明日、甲子園開幕。興南高校は、第2試合、お昼すぎの登場ですよー。
チムワサワサ~、チムドンドン。
与那国の皆さん、あと少し気をつけてください。
では、明日も無事、良き一日になりますように。
台風特有の風は吹いているが、それはもう後追い風であって、湿気が少なくて心地よい。
まだ暴風域の与那国島の皆さんは、今晩まで真剣に警戒しなければいけないはず(すでに停電中の家もあるようだ)だが、申し訳ないことに(?)、こちらは一足早く解放感を味わいはじめている。
と思うが早いか、わたしはウォーキングに飛び出していた(まるで子供のような反応です)。
ことほど左様に人の危機感というのは、あてにならないものなのです。
「当事者意識」を持ちつづけることの難しさは、「大問題」「大事件」「大事故」「大災害」が起こるたびに、痛感させられます。
ウォーキングで向かった先は、与儀公園。じつは図書館で調べ物をしたかったのです。これが非常にスムーズに終了して、ウォーキングのつづきは、農連市場から壷屋やちむん街を経由して(わざと遠回り)、桜坂劇場へ。桜坂市民大学講座に出席するたびに、ドリンク50円割引券が貯まっていくので、たまには使わねばと1階カフェへ。。。150円のMサイズ・アイスコーヒーが100円になって、クーラーで涼みつつ本を読めるんだからありがたい。
そこでわたしはふと気づいた。6月に桜坂劇場ファンクラブ会員になった瞬間にもらった映画無料鑑賞券。その有効期限が近づいているのではないか。ああやはり、あと1週間ほどだった。ならば、えーい、きょうは散歩ついでに映画を観て帰ろう。これも「台風一過気分」というものか。結果的に、この判断は、精神衛生上も大正解だった。
で、上映時間もどんぴしゃりだったので、「さんかく山のマジルー 真夏の世の夢」を観ることにした。
とてもわかりやすい映画だった。
中江裕司監督のユーモアのセンスは、あいかわらずカラッと乾いていて、後味がいい。
そして、ロケ地・伊是名島の自然の、映像への取り込み方がうまいので、これなら、県外の沖縄ファンが見ても、そこそこ以上の満足感は得られるだろうなぁ、と思った。
くすくす笑いながら観た。そうしながら、この監督特有の諧謔精神、批評精神にも、自ずとしっかり付き合うことになっているわけだ。
同時にわたしの場合、20年近く前、沖縄で出会った若者(こっちも若かったが、当時の数歳違いは、ずいぶん年下の印象)から言われた言葉をそのまんま、上映中に思い起こすことになった。
「内地の人は、目に見えるものしか信じないからねー」
どういう話の流れで、そう言われたのか、今はまるで思い出せないのだが、言われた場所(知り合ったばかりの人の家)は瞼に焼きついているし、その言葉の残響は今も、しっかりと耳の奥にある。
どちらかと言えば、わたしは普通のヤマトゥンチュよりも、「見えない力」に対して敏感なほうだと自負しているのだけれどもねー(笑)。それはさておき、この映画の言わんとするところ、それに近いものがあるのは事実。
もしかしたら「現代のウチナーンチュの皆さん、沖縄の伝統的な、しかも誇るべき世界観、自然観、宇宙観を忘れちゃいませんかー」というメッセージも、読み取れなくはないのである。
シェークスピアの喜劇「真夏の世の夢」を下敷きにした、沖縄の自然を背景にしなければ撮れなかったファンタジック・ラヴ・コメディ。
半端者のキジムン「マジルー」役の蔵下穂波ちゃんの、「中性的存在感」が見事。彼女のこの存在感は、今この年齢でしか出せない、貴重な存在感だはず。
ヒロイン柴本幸ちゃんも頑張ってたし(ウチナーヤマト口のイントネーションも上等)、脇を固めるオキナワン・有名・コメディアンたちも、悪くない。例によって、いつかバッチリ取材させてねー、と申し込んだきりご無沙汰している川満聡シェンシェーとも、スクリーンで再会できて、ちょっぴり嬉しかったです、はい(笑)。
そして、伊是名島の「さんかく山」そのものの扱われ方が、悪くなかった。効果的だった。
ポジティブなエナジー、充電させてもらいました。
いずれにしても、家族連れで安心して観ることができる映画です。桜坂劇場のほかに、リウボウホールでもやってます。8月22日からは沖縄市民小劇場あしびなーでも上映するようですよ。夏休み中のお子さんを連れて、せびどうぞ!
帰宅してテレビをつけると、NHKで「ノーモア・ヒバクシャ」という番組、放送中だった。世界には、心から平和を願い、心から核廃絶を願っている人が、じつにじつに、たくさんいる。その人たちはみんな、「人の痛み」を知る人である。その事実を真っ当に伝えようとする良き番組だった。この地球には、まだ希望の光が残されている。そう思わせてもらった。
明日、甲子園開幕。興南高校は、第2試合、お昼すぎの登場ですよー。
チムワサワサ~、チムドンドン。
与那国の皆さん、あと少し気をつけてください。
では、明日も無事、良き一日になりますように。
Posted by watanatsu at 22:09
│芸能・芸術
この記事へのコメント
あしびなぁ~は22日ですか。その日付…
締め切り地獄から解放されているか、ちょうど微妙なところ。
行きたいなぁ。中江作品を見逃したことないから
これを見逃すのはちょっと悔しいなぁ。
先のことはまだ分からないけど
とりあえず明日は愛郷心むきだしで
テレビに向かう予定ではあります。
頑張れ!興南高校!
締め切り地獄から解放されているか、ちょうど微妙なところ。
行きたいなぁ。中江作品を見逃したことないから
これを見逃すのはちょっと悔しいなぁ。
先のことはまだ分からないけど
とりあえず明日は愛郷心むきだしで
テレビに向かう予定ではあります。
頑張れ!興南高校!
Posted by なかの町子
at 2009年08月07日 23:30

町子さん
いつもありがとうございます。
午前中、この欄の書き込みができなかったのですが、
いつの間にか元に戻っています。PCオンチのわたしとしては、
さっぱり理由がわかりません(常に苦笑しつつ、ごまかしてます)。
お忙しい毎日のようですが、
8月22日ごろ解放されるかどうかの締め切り地獄、
その中身を知らないのは、わたしだけでしょうか。
もし差し支えなければ、こっそり教えてください!(メールでも結構です。笑)
あ、今、興南の試合、始まりました。
1番山元君、セカンドゴロ。。。
いつもありがとうございます。
午前中、この欄の書き込みができなかったのですが、
いつの間にか元に戻っています。PCオンチのわたしとしては、
さっぱり理由がわかりません(常に苦笑しつつ、ごまかしてます)。
お忙しい毎日のようですが、
8月22日ごろ解放されるかどうかの締め切り地獄、
その中身を知らないのは、わたしだけでしょうか。
もし差し支えなければ、こっそり教えてください!(メールでも結構です。笑)
あ、今、興南の試合、始まりました。
1番山元君、セカンドゴロ。。。
Posted by natsuhiko watase
at 2009年08月08日 12:52

あ。上のコメント
お手数ですが読み終わったら削除してください(笑)
すみません。^^
お手数ですが読み終わったら削除してください(笑)
すみません。^^
Posted by なかの町子
at 2009年08月08日 16:54

町子さん
夕方残していただいたコメントは、
先ほど削除できました(もったいない気がしましたが。。。笑)。
PCオンチのわたしとしては、
おっかなびっくりの作業でした(笑)。
しかし、ご多忙な毎日の意味がよくわかりました。
これからも頑張ってくださいね!
夕方残していただいたコメントは、
先ほど削除できました(もったいない気がしましたが。。。笑)。
PCオンチのわたしとしては、
おっかなびっくりの作業でした(笑)。
しかし、ご多忙な毎日の意味がよくわかりました。
これからも頑張ってくださいね!
Posted by natsuhiko watase
at 2009年08月08日 21:12

メッセージで
削除していただいたコメントの
補足説明をお送りしました^^
よければご覧ください(笑)
削除していただいたコメントの
補足説明をお送りしました^^
よければご覧ください(笑)
Posted by なかの町子
at 2009年08月08日 23:03

町子さん
ご丁寧な補足説明メールありがとうございました!
無理されない程度に、
これからも頑張ってくださいね!
ご丁寧な補足説明メールありがとうございました!
無理されない程度に、
これからも頑張ってくださいね!
Posted by natsuhiko watase
at 2009年08月09日 09:37
