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2011年03月06日

琉球キングス、きょうも行くぞ!!

琉球キングス、きょうも行くぞ!!


琉球キングス、きょうも行くぞ!!


琉球キングス、きょうも行くぞ!!


きょうも行くぞ!! は、いわゆる掛詞(かけことば)である。

きょうもおいらは、うるま市具志川総合体育館へ行くぞ!!
そして、キングスはきょうも勝利するぞ!! Go Kings!!
というダブルミーニング。

昨日の昼間は、ゴルフのダイキンオーキッド・レディスやその他のイベントをすべて断念して、自室で仕事と雑事をこなすことにした。正直に述べれば、ただでさえ時間のやりくりが下手くそなわたしが取材・観戦で走り回って(それが大好きなのだ)ばかりいると、肝心の原稿書きの仕事がなかなか進まぬというジレンマに、改めて気づいたからなのだ(お願いだから、もっと早く気づけよっ、と、どなたかの声が聴こえる)。

で、夜の琉球キングスの試合に的を絞って、うるま市の具志川総合体育館へと向かったわけである。

具志川の総合運動公園へは、何度か赴いたことがあるせいか、ちょいと油断があった。豊見城を早めに出発したつもりが、途中なぜか道に迷って(愛車にナビが付いてないのだから、もっともっと早めに出発すべきだった)19時の試合開始に若干遅刻してしまったのだ。

会場到着までは、カーラジオでラジオ沖縄の生放送を聴いた。
するとなんと、「クウソーが決めた」とのアナウンスが何度か。
琉球キングスからライジング福岡へ移籍したばかりの彼が、わたしが願っていた通りの活躍をしてくれているようだった。んっ? でも、要注意だぞ。キングス、ちばりよーっ、と思いつつ会場に到着したとき、1Qの終盤。

すんごい歓声である。声援が大きく反響するのは、press席から見て正面に位置する「モンスターウォール」のせいである。ふと、キングスのホームゲームが年に1度開催されているこの体育館に、足を踏み入れるのがきょう始めてだということに気づいたわたくしめであった。

あの具志堅用高が、14度目の世界タイトル防衛戦を行い、初の沖縄県内凱旋のめでたい試合になるはずが、奇しくもタイトルを失い、(結果的に)引退試合に様変わりしてしまった、その試合会場である。

4壁面のうち、3つのサイドにしか客席が設営できない構造ゆえ、独特の雰囲気が醸し出されるわけである。あの具志堅用高さんが現役最後の試合で聴いた大歓声も、時を越えて蘇ってくるような錯覚を抱いた。

さて、体育館に到着時、15対13でわずかにキングスがリードしていたのが、残り1分で19対19の同点に。

しかしまた、残り40秒ぐらいから、3ポイントシュートを連続で決めたのは、キングスだった。2本とも、金城茂之のシュート。前回のホームゲームの記者会見で、「そろそろ、外からも打ちたいですね」と言っていた予告どおり、と言える仕事ぶり。金城がかつてのように3ポイントを決めれば、当然相手も守りにくくなる。自身のドライブイン、カットインやミドルシュートも、もっと生きてくるはずだ。当然ながら、これで一気に25対19。
琉球キングス、きょうも行くぞ!!



この差を2Qでさらに広げて、前半は56対40で終了。

最近のキングスは、前半が良くて、後半に苦しむという展開が続いている。
安心はできない、と思っていたら、3Qでさらに差を広げて、84対64。4Qで追い上げられたが、終わってみれば、106対95。しかも、この試合から復帰のデイビット・パルマー含め登録メンバー全員得点。今季のチーム・ハイスコアの快勝だった。西地区首位の大阪エヴェッサも勝ったので、キングスの順位はかわらず、ゲーム差なしの単独2位である(2ゲーム差に4チームひしめき合う激戦の西地区だ)。

けさの琉球新報も沖縄タイムスも読了したうえでこれを書いている。
皆さんも、試合内容に関しては、キングスの公式サイト、両紙の記事などでチェックされたし。

わたしは、自分の取材メモをもとに、印象批評に徹しよう。

取材ノートには、2Qの最初のあたりに、「金城の冴えが目立つ」というメモがあり、2Q終盤で与那嶺翼が3ポイントを決めたときには、「皆が積極的にゴールへ向かっている。見ていて気持ちがいい」とある。3Q半ば、68対44と差を広げた瞬間のシュートでは、「与那嶺がゴール下に切り込み、クイックパス。アンソニー・マクヘンリーが決める」とメモし、後半、ジェフ・ニュートンがゴール前の競り合いを制して決めたときには、思わず「勝負強い」と書き添えている。さらにマクヘンリーがシュートを決めたいくつかの場面では、「自分で中へ持ち込み、中央突破」とか「ドライブイン、ダンク、バスカン(ファウルを受けつつバスケットカウント→1フリースロー獲得の意)」とか「与那嶺からのロングパス、アリウプ・ダンク鮮やか」とか、「澤岻3Pの態勢から、相手かわして1歩中へ入ってミドルシュート。リングにはじかれるも、マクヘンリーがオフェンスリバウンド、押し込む」とか、嬉しくて書いたメモがいつもより目立つ。

試合終盤には、わざわざ「きょうはみんなでリバウンドが取れている」とメモ。

この日は、オフェンス、ディフェンス両面で、各選手の動きにキレがあった。
しかし最終Qで追い上げられたところは、反省点。つまり、キングスに対しては、われわれファンの期待する「到達点」も高いわけで、40分間集中の切れないバスケットをしてほしいと望むわけなのだ。

この日の記者会見で印象に残ったのは、桶谷大ヘッドコーチがそこに触れた部分。
「選手は頑張った。最後は、ぼくの采配にキレがなかった。(大活躍の果てにやや疲れの見えたカルロス・ディクソンなど)交代させるべき選手を交代させられなかったのは、ぼくの甘さ、弱さだと思います。反省反省です」
と、盛んに自省の言葉を発していた。

自分への厳しさを忘れない人。若いヘッド・コーチだが、常に選手のみならず、己をも客観視しようとする目線を保っている。HCが素直な心を持っているのだから、選手も素直に頑張らないわけにはいかないだろう。蛇足ながら、そのHCの真摯な姿勢は、もちろんチーム全体の成長を促すはずである。

さて、記者会見に現れた選手は、金城茂之、アンソニー・マクヘンリー、カルロス・ディクソンの3人。選手たちは勝利を喜び、そして、明日に向けて冷静に克服すべき課題を共有しているようだった。

現在西地区4位のライジング福岡は、きょうの試合、必死にアグレッシブに、勝ちをもぎ取りにくる。そういう姿勢で臨んでくることは明白である。

ここで、「やっぱり1勝1敗、なんだかなー」で終わるか、「2連勝で弾みをつけるか」では、大きく違う、と言ったのは、東京から来ているライターのSさん(この人は、会うたびに、バスケ素人のわたしに、辛口コメントまじえつついろいろレクチャーしてくれて、ありがたい存在である)だが、まったく同感だった。

きょうも、キングスらしい、わくわくするような楽しいバスケが観たい。
だから、わたしはきょうも、具志川総合体育館に行く!!
キングスもさらなる高みを目指して行く!!

ちなみに、記者会見での「マック先生」は、いつものように真摯な態度で、丁寧に、つぶらな瞳をまっすぐこちらに向けて、質問に応えてくれました。(写真、手ぶれですみません)
琉球キングス、きょうも行くぞ!!


「チームの状況がいいと思うのは、みんなが同じ考えを共有しているところ。自分もチャンスがあるとき、それをどう生かすかを常に考えています。(与那嶺からのロングパスをアリウプ(スカイプレー)ダンクで決めたときも、チャンスを生かせた場面ということになりますね、というわたしの質問に対して)はい。与那嶺は、言葉をかわさなくても、考えが通じる選手で常にいいプレー、いいパスをしてくれますから、あの場面も、わたしは簡単に決めることができました」

謙虚なマクヘンリーである。そして、常に頑張り屋である。

プレスルームでお会いしたジュン安永さん(琉球キングス取締役)いわく、「マックは、頑張りすぎるぐらいの選手。最後ヘトヘトになってしまうから」。過去の試合でも、彼の「気」が、チームを引っ張った、という場面を何度も見てきた気がするが、この日もまた、非常に頼もしい姿を何度も見せてくれて、わたしはますます、ファンになったのであった。プロフェッショナルの自覚を持ちつつ、優しい心持ちを失わない。なかなかの男である。

ところで、これまたジュン安永さんの解説だが、「きょう誕生日だったのにシュートが決まらなかった小菅直人は、いまもシュート練習しています」。「いまも」とは、記者会見のこの時間帯、という意味である。

たしかに小菅は、3ポイントを5本打って、珍しいことに1本も決められなかった。
20分を越えるプレータイムでわずか4得点というのは、彼にしては寂しすぎる。きょうは、きのうの分まで「爆発」してくれることを願おう。
琉球キングス、きょうも行くぞ!!


というわけで、本日は、久しぶりの琉球キングス・リポートでした。
13時試合開始。では、会場でお会いしましょう。
(きょうは遅刻しないように出かけます)


追伸:
気になっていたダイキンオーキッド・レディスは、なんとなんと、宮里藍も宮里美香も、揃って予選落ち。期待された小学生・新垣比菜は、2日間で30オーバーと大叩きでした。沖縄出身選手では、上原彩子、上原美希が26位と踏ん張っています。諸見里しのぶも、42位でなんとか予選通過。
なかでも上原彩子は、初日からの「ゴルフ人生初」という極度の体調不良を乗り越え、「自分で自分のことを、根性あると思った」ほどの頑張り。地元の人に頑張る姿を見てもらいたいという意識の強い彼女のこと、最終日の浮上を期待しております。

キングスの試合の帰りがけにでも、ワンセグ放送でゴルフをチェックしようと思います。

みんな、ちばりよーっ。





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Posted by watanatsu at 11:13 │スポーツ