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2011年08月02日

祝・仲里周磨選手、U15ボクシング全国優勝!! &父・繁氏のこと。

8月1日付の沖縄タイムスが、1面と2面を使って「特報ニュース【辺野古推進の背景】憶測呼ぶ前原氏の動き」という興味深い特集記事を組んだので、わたしも、「辺野古新基地建設推進派」の前原誠司・前外務大臣の言動はやっぱり許せん、という内容の、先だっての記事の続編を書くつもりだったけれども、急きょ変更。ご了承願います。

ツイッターでつぶやき、フェイスブックにも沖縄タイムスの記事を掲示させてもらったが、やっぱりこれをブログに書かないわけにはいかない。

小学校に上がったばかりの頃からよく知っている仲里周磨君(宜野湾市立真志喜中学校3年生)が、7月31日に東京・後楽園ホールで行われた全国大会で、優勝した。

ただただ、嬉しい。

きょうの昼間、東京にいる父親の仲里繁氏(元東洋太平洋スーパーバンタム級チャンピオン。現ボクシングクラブ・ナカザト会長)の携帯にお祝いメールを送ったら、「力み過ぎて力が出せてなかったです」という返事が返ってきた。もちろん喜びの声も添えられていたが、さすが元一流選手の父ちゃん、息子には厳しい。


じつは、さる金曜日(29日)に、那覇市首里の絵画展、宜野湾市大山でのインスタレーションの展示会をハシゴしたあと、同じく宜野湾大山に位置する「ボクシングクラブ・ナカザト」を訪問したわたくしめである。

以下、そのときのトホホ携帯写真たち。
すぐ下の写真は、世界王者オスカー・ラリオス(メキシコ)と両国国技館で伝説の死闘を演じたときのワンシーン(2003年)。これが、58号沿い宜野湾市大山のジムの壁面に描かれている。
祝・仲里周磨選手、U15ボクシング全国優勝!! &父・繁氏のこと。


祝・仲里周磨選手、U15ボクシング全国優勝!! &父・繁氏のこと。


仲里繁会長のアップの写真を撮ろうとしたら、なぜか照れて拒否(笑)。ああ、たしかに現役時代も、かろうじて義務感で撮影に応じていた彼を知っている。「取材してやるんだから」と恩着せがましく我がもの顔で取材にやってくるテレビクルーを嫌っていた彼の姿が蘇ってくる。彼は、プロボクサーとしての義務感から、最小限の取材を仕方なくこなしていた感があり、わたしはそんな正直な彼の姿勢が嫌いではなかった。
で、この日のわたしも仕方なく控えめに、練習生を指導中の姿をカシャカシャ(右端が仲里会長)。
祝・仲里周磨選手、U15ボクシング全国優勝!! &父・繁氏のこと。


前途有望な少年、経験の浅い若き女性、ボクシング好きのお兄さん、それぞれのアマチュア会員に直接指導をしていた(もちろんこのジムには、プロ選手もいるのだが、早い時間ゆえ、まだほとんど集まっていなかった)。
祝・仲里周磨選手、U15ボクシング全国優勝!! &父・繁氏のこと。


祝・仲里周磨選手、U15ボクシング全国優勝!! &父・繁氏のこと。


祝・仲里周磨選手、U15ボクシング全国優勝!! &父・繁氏のこと。


祝・仲里周磨選手、U15ボクシング全国優勝!! &父・繁氏のこと。



長男の周磨君の練習を見たくて、「周磨、きょう来ますか?」と問うと、仲里会長は「母親に似て偏頭痛持ちで、きょうは調子が悪いとか言ってるから、来ないかもしれません」とのことだった。「周磨は、明後日試合なのかな、っていうぐらい自然体で緊張感なし。どうなんですかねー」と、やや困惑顔。
じつは翌日東京へ出発、翌々日全国大会の本番というタイミングなのだった。
健闘と成功を祈ってジムをあとにした。できたらあとで試合のビデオ見せてね、とお願いすることも忘れなかった(笑)。

そして、朗報は届いたのである。
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-08-01_21359/

そうしてただ今、真夜中にしみじみと、嬉しさがさらに膨らんできているのである。

で、3年ほど前に失くした小さなデジカメで撮影した6年ほど前の写真があるはずだと思い出した。幸い当時のメモリカードは残っていた。それを整理してみた。

あったあった。当時彼が所属していた沖縄ワールドリングジムでの練習風景や、それからマルセイユでの世界タイトルマッチに同行したときの写真。あんまり懐かしくて、懐かしすぎて、さっきまでじーっと長い時間見入ってしまっていた。


で、本邦初公開の貴重な画像なのである
沖縄でも、東京でも、マルセイユでも、わたしはいつも彼の間近で、練習や試合に立ち会わせてもらった。
今も、感謝の思いでいっぱいである。

祝・仲里周磨選手、U15ボクシング全国優勝!! &父・繁氏のこと。


祝・仲里周磨選手、U15ボクシング全国優勝!! &父・繁氏のこと。


祝・仲里周磨選手、U15ボクシング全国優勝!! &父・繁氏のこと。


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祝・仲里周磨選手、U15ボクシング全国優勝!! &父・繁氏のこと。


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祝・仲里周磨選手、U15ボクシング全国優勝!! &父・繁氏のこと。


祝・仲里周磨選手、U15ボクシング全国優勝!! &父・繁氏のこと。



マルセイユでは、アラブ系フランス人の世界王者マヤル・モンシュプールと戦った。
試合は、またしても激闘だった。

タフなチャンピオンだった。
惜しくも世界王座に就くことはかなわなかったが、世界王者と紙一重の実力の持ち主であることを仲里繁は余すところなく、見せつけてくれた。
ここ数年のボクシング界を振り返っても、仲里繁こそは、ファンの魂を揺さぶるファイトをした数少ないボクサーの一人であったと断言できる。

その証拠に、アウェーのマルセイユの観客が、試合後、会場をあとにする挑戦者・仲里繁に対して総立ちになり、その勇敢な戦いぶりを拍手喝采で称えていた。そのことを、わたしは決して忘れないだろう。

2005年4月末。激闘から一夜明けての写真。
祝・仲里周磨選手、U15ボクシング全国優勝!! &父・繁氏のこと。


仲里選手と当時のトレーナー宮城勉さんの間に入って、なぜかわたくしめがデカイ顔している(顔がデカイのと図々しいのは、今に始まったことではなさそうである)。
祝・仲里周磨選手、U15ボクシング全国優勝!! &父・繁氏のこと。


彼は、こちらが頼みもしないのに、カメラを向けるとわざわざサングラスを外して、腫れた顔を写真に撮らせた。
祝・仲里周磨選手、U15ボクシング全国優勝!! &父・繁氏のこと。


祝・仲里周磨選手、U15ボクシング全国優勝!! &父・繁氏のこと。


わたしはそのとき「何か」を感じていた。
その日のうちに、マルセイユの港の前のカフェで、潔い口調で彼はこう言った。
「渡瀬さん、おれ、これで引退しますよ」



ありがとう、永遠の「魂のファイター」仲里繁!!

息子君のみならず、これから素晴らしいボクサーを育ててください。
できれば周磨君には、ガードしっかりの、足も使えるボクシングをマスターしてほしい。
彼は、「いい足」を持っていると思うから。

こんど久しぶりに、ゆっくり話を聞かせてくださいね、仲里繁会長!!

では、本日も、希望の光の見える一日になりますように。




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Posted by watanatsu at 03:22 │スポーツ