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2009年11月08日

琉球新報&沖縄タイムス。頑張ってます!!

 昼間の更新時、11月7日付の琉球新報・社説について、わたしもまったく同感であり、皆さんもお読みくださいと申しました。
 
 あとで気づいたのですが、同日の沖縄タイムス・社説も、松沢成文・神奈川県知事の暴言に対して、きちんと反論していました。
 
 やはり同感。ごく真っ当な見解です。ぜひお読みください。
【「普天間」迷走 合意の見直しは可能だ】↓↓
http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-11-07-M_1-005-1_001.html

 県外の皆さん、聞いてください。
 沖縄から東京を眺めていると気づくことがあります。
 東京発の大手新聞社やテレビキー局のニュースの中には、「日本全体のために沖縄が負担を負い、我慢してくれればそれで済む問題だ」という方向へ世論を誘導しようとするものが、圧倒的に多いんです。

 旧政権同士の「米軍再編合意」こそが正しいのだと洗脳されてしまっているマスコミ関係者が、いかに多いか、想像できます。

 急いで結論を出さないと、日米関係や安全保障の仕組みそのものがめちゃくちゃになる、という論調。
 
 でも、誰がそう言っているのでしょう。
 
 機能強化の「おいしい恒久的基地」を辺野古に造りたがっている米海兵隊や国防総省や、その合意の共犯者である、日本の一部官僚や自民党の政治家たちでしょう? たった、それだけの話でしょう。

 そういう勢力と親和的関係を築いてしまったために、勇気をもって方針を変えることのできない沖縄県知事が、ふらふらぐらぐらしているのもやむをえないことかもしれません。しかし、そのスタンスでごまかすことも、そう長続きはしないと思います。

 仲井真さん、自民党の国会議員と一緒になって、閣内不一致を批判するのは結構です。しかし、急いで結論を出してほしいなどと言う必要はないのです。むしろ、十数年も「実現不能な合意」しか導き出せなかったのが、あなたと仲のよかった旧政権だということを、忘れてもらっては困ります。

 わたしはこう確信します。

 普天間基地の被害に毎日苦しんでいる人、一日も早く撤去してほしいと心から願っている人こそ、決して「県内移設やむなし」などとは言わないのです。

「県外がベストだが、普天間の危険除去のためには、県内移設もやむをえない」という仲井真知事の口癖は、やはり詭弁といわざるを得ません。むしろ「沖縄の民意」とあまりにもかけ離れてしまっていることに気づくべきでしょう。

 その口調をそのまま借りれば、こういい直したほうが良いのではないでしょうか。
「一刻も早い普天間撤去がベストだが、県外・国外移設のためには、鳩山政権がじっくり検討し、時間をかけて真剣に米国と交渉することもやむをえない」
 そのほうがはるかに「沖縄の民意」に近づきます。

 自己正当化のためか、ちっぽけなプライドからか、固定観念にがんじがらめになっているからか、旧政権同士の「合意」にしがみつきたい人ひどが、「急げ急げ」と喚いています。しかし、本当に、あわてる必要はないのです。

 鳩山由紀夫首相は、じっくり腰を据えて、「県外・国外移設」への具体的な検討に入っていただきたい。その指示を大臣たちに出していただきたい。初志貫徹していただきたい。

 グアムの受け入れ可能性。硫黄島の可能性。あるいは、本土某所の、住民被害を沖縄とは比べものにならないほど少なくできる「広い土地」。エトセトラ。

 そういった様々な候補地について、汗をかいて真剣に検討もしないで、米国高官の恫喝を受けて即座に沖縄県内しか考えられないと言うような、情けない話に、いったいどれぐらいの沖縄県民が納得できると思っているのでしょう。
 それでは、まさに旧自民党政権のやってきたことと、何も変わらなくなってしまいます。

 北澤防衛大臣は、国会で、「(普天間移設は)本当に溜め息がでるほど大変な仕事」だという意味のことをおっしゃいました。
 
 ちょっとまったー、とわたしは思いました。
 
 あなたの溜め息を決して否定はしませんが、それを言うなら沖縄県民は、これまで「政府から切り捨てられる悔しさで脳の血管がブチブチ切れるほど大変な仕打ち」「基地被害のストレスで深く心を病むほど大変な仕打ち」「日米両政府に対する怒りで胃に穴が空くほど大変な仕打ち」を繰り返し受けてきたのではないでしょうか。
 どうぞ、溜め息でも汗でもどんどん出しながら、「県外・国外移設」に向けて、頑張ってください。

 ここまできて、沖縄を甘くみると、大変なことになるのではないか、という気がわたしはしています。
 じつはそれは、ゲーツ国防長官の恫喝などとは比べものにならないぼとの打撃を、日米両政府に与えかねない、とも思います。
 
 県外の皆さんには、ぜひこのタイミングで、沖縄の背負わされてきた「負担の歴史」を、ほんの少しは学習していただきたいものです。

 あわてて結論を出す必要はないという考え方のヒントは、本日11月7日付琉球新報の連載コラム「佐藤優のウチナー評論」(毎週土曜)にもありました。 

 作家・佐藤優氏は、沖縄の古謡集「おもろさうし」から学びつつ、沖縄人を励まそうとする文章を、このところ綴ってきているわけですがが、7日付コラムの冒頭では、次のようなニュース紹介から始めているのです。
 
 少し引用します。

《沖縄にとっていい知らせがある。〈米国務省のケリー報道官は4日の記者会見で、沖縄県の米海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)の移設問題について、「米国はいかなる種類の期限も設けていない。現行の日米合意が最善だが、日本と対話を続けたい」と述べ、約1週間後に迫ったオバマ大統領訪日までの決着を事実上、断念したことを明らかにした。〉(11月5日読売新聞電子版)
 鳩山由紀夫総理が、沖縄県民の意思を尊重しなくてはならないという姿勢を堅持していることにかんがみて、オバマ大統領訪問時に普天間飛行場の辺野古への移設を強行するという選択肢を除外するという先手を米政府が打った。
 ゲーツ国防長官の恫喝外交や、北沢俊美防衛相、岡田克也外相の沖縄県に東京の中央政府の意向を強要するという手法が通用しなくなったことは、よいことである。もちろんこれで気を緩めてはいけない。ここで沖縄の総意を東京に突きつける態勢をつくるのだ。見えない沖縄党に所属するわれわれが、保守、革新のしがらみを超えて結集するのだ》

 そうして佐藤氏は、結集の軸になり得るのが、「おもろさうし」に書かれた先人の知恵だという方向へ主張を展開していきます。


 いずれにしても、最近の沖縄の地元紙2紙、このところ、大いに読み応えあり、です。
 すべてをWEBサイトで読めるわけではありませんが、ともかく県外の皆さんには、琉球新報と沖縄タイムスによって、まめに「沖縄の声」「沖縄の民意」をチェックしていただきたいと思います。そうしないと、国益を損なうことになりかねませんです、はい(微笑)。
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 さぁ明日、いえ、日付替わって本日ですね。
 ビッグイベントが開かれます。
 宜野湾海浜公園(メイン会場は屋外劇場)、11月8日14時スタートの県民大会。

 では、良き日曜日になりますように。



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Posted by watanatsu at 01:07 │時事問題