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Posted by TI-DA at

2020年04月07日

【新型コロナ緊急事態】政府はすみやかな一律現金給付で個人の救済を!

【拡散希望】

以下は、ある学生が4月5日、友達限定の設定でFacebookに投稿した説得力ある声です。切実な訴えです。
行政関係者や政治家はもちろん、一人でも多くの人に読んでほしい内容なので、本人の許可を得て、ここに転載いたします。

⬇️ ⬇️ ⬇️

さきほど、バイト先の店長より緊急事態宣言が出されました。
飲食店です。

お客様が日に日に減り続け、
店長より「全員もう週一回ずつしか入れられない、申し訳ない」と。
(時給約900円/一回4時間前後)

先月後半からちょっとずつみんなの勤務時間が短くなることでなんとかやってきましたが、
学生バイト20名を抱えるこのお店ではそうしないともう、お店を守れないところまで来ているようです。

「だからみんな食べにきて!」
とは、私は言えない。。
お客さんが少ないとは言え、やはりいま接客するのは怖い。でも店長とお連れ合いにはできるだけ協力したい。来月の収入がなくなるのは困る。だけど、どこかでもらって大事な人に感染すのではないかと、やっぱりいつも怖い。

店長たちは、店開けなきゃやってけないけど、この状況で開けてていいものか、もう私には想像つかないたくさんのことを、めっちゃくちゃ悩んでる。
ここ最近、早くあがる度に「ごめんなぁ」と言われる。

月5万の収入が、1万になる。
家賃を自分で払ってる子はたくさんいる。
バイトいくつ掛け持ちしてても、いまはどこも苦しい。

学生は払えなくなったら親が出してくれていいね、じゃないんです。親とそんな関係性じゃない子もいるし、その親たちだってどんどん苦しくなっていくんです。みんなの財布がじわじわとゼロに近づいていくんです。普通の市民は、「銀行にお金が余って」たりしないんです。

だから国が助けてください。
経営者と労働者に、当面の経営維持費や生活費を給付してください。
この国に住む全ての人が、生きていけるようにしてください。コロナ禍をせっかく生き延びても、日本に居たために野垂れ死ぬということがないように、今のうちに策を打ってください。

私たちが納めた税金を
私たちのために使ってください。

誰を給付対象にするか、審査してる時間なんかない。
支援の境目に絶対取りこぼされる人がでる。
細かいことは後で考えればいい。
きっと今月死ぬ人が出てしまう。

今は苦しい。みんな超苦しい。
だからこそ、「みんなで我慢」はやめよう。
「欲しがりません。勝つまでは。」じゃないんだよ。そうやって黙らされていく。
声を上げる力が、術が、奪われてからでは遅い。
口に出すことが許されなくなってからでは遅い。

「国に黙って従う」のはどんなときでも、むしろ困難な時こそやってはいけない。私は原発事故を見てそれを知っている。
疲れるけど、私もよくサボるけど、自分で考えジャッジしないと。その権利は手放さない。
だってその「国に」切り捨てられたらあなたは終わり。

「ここに、こういう助けが必要です!」と言っていかないと。言える人が言える時にね。

金がなんとかなればみんな家に帰る。
街に出る人が減れば、仕事に出なきゃいけない人のリスクもちょっとはましになる。

この国に住んでいる全ての人間を対象に、
いますぐ【一律給付 】をしてください。  


Posted by watanatsu at 12:23時事問題

2019年08月07日

74年後の8月6日、普天間基地と向き合いてつぶやく。

2019.8.6.
【慰霊、怒り、誓い】

本日8月6日の朝8時台。
すなわち、74年前、米軍によってヒロシマに原爆が投下された時刻。
自分でも不思議なのだが、なぜか嘉数高台公園の展望台に上がり、普天間基地と向き合い、カメラのシャッターを切っていた。


普天間配備の22機のオスプレイのうち、駐機が目視できたのは、8機のみ。強襲揚陸艦に載っかってホルムズ海峡へ出張中との説が有力である。(※その後寄せられた情報では、現在東南アジア海域にも海兵隊の強襲揚陸艦はいるから、普天間のオスプレイはそれに載っかっている可能性も大とのこと。8月7日追記)

いずれにせよ、米軍が戦争のどさくさに紛れ、沖縄の民間人が避難したり収容所に入れられている間に奪い取った(ハーグ陸戦条約違反!)この土地を、戦後すみやかに無条件返還して当たり前であるのに、あろうことか、その土地を返してほしかったら、新しい土地をよこせ、という。
他の場所が思いつかないから、多様な生命の息づくあの辺野古の海を潰して滑走路を造るのだという。
盗っ人猛々しいとはこのことだ。政治の堕落だ。

そういう意味の正論を日米政府に、特に安倍政権に対して怒りをこめて突きつけたのは、じつは、1年前の8月8日に亡くなった前知事、翁長雄志さんだった。

いまも安倍政権は、建設不可能なデタラメな計画のまま、埋め立て可能な浅瀬だけには土砂をぶち込んで、利権配分だけは進めておけ!とばかりに、強硬な姿勢崩さず号令をかけ、恥知らずな違法脱法行為を繰り返し、工事をゴリ押ししている。

何年も前に尊敬するウチナーンチュから教わった言葉を、わたしはしばしば反芻する。
「沖縄戦の慰霊とは、基地をなくすこと」

合掌

  


Posted by watanatsu at 20:35身辺雑記時事問題

2019年03月30日

「県民の声」100人委員会に関する報道について 沖縄タイムス 大野亨恭記者に問う

【沖縄タイムス 大野亨恭記者に問う】

沖縄タイムス3月24日付2面、政経部・大野亨恭記者が書いた署名記事には、わが目を疑った。

官邸記者クラブの記者たちほどではないにしても、(県政与党側の)権力に寄り添い、市井の有権者のごく普通の感覚から遠く離れた地点に立つ記者がここにいる。そう認識させられ、絶望感に苛まれ、憤りを禁じ得ないのだった。
沖縄地元紙記者よ、おまえもか、という思いさえ生じ、6日後の今も、この思いを拭い去ることができないでいる。
筆者には他にやらねばならぬことは山ほどあるのだが、「県民の声」100人委員会の超短期間の署名活動が最後の大切な土曜、日曜の2日間を迎えた今、この劣悪記事とこれを書いた記者の姿勢を看過するわけにはいかない、という思いが再度首をもたげた。こんな記事内容で事の本質を矮小化されてはたまらない。よって、あえて今、貴重な時間を割き、厳しく批判をさせてもらう次第である。


初めにお断りしておくが、ここに書くのは、多様な思想信条・政治的主張立場を持つ個人の集まりである100人委の総意ではなく、渡瀬個人の見解である。
メンバーの一人ひとりがそれぞれに見解を述べるとき、やはり厳密にいえば、その見解が100人委を代表するものと定めることはできない。
ただ、このスタイルに対してのご意見も複数の方から頂戴している。一人の代表者でなくてよいから、複数の共同世話人ぐらいは定めて、対外的な責任の所在は明らかにしたほうがよい、との助言である。そしてこれを受けて100人委としても、近々共同世話人を定める方向で話し合っているところだ。

さて本題に入る。
まず第一に、この記事を書いた大野記者は「県民の声」100人委員会のまとめた「調整会議」関係各位宛ての「要望書」(3月15日発表)を読まずに書いているのではないか。筆者はそんな疑念を抱いた。
なぜなら、読んだ上で冒頭から《候補者擁立を巡り、社大党と一部市民の間で不況和音が生じている》《一部市民らはその手続きが不透明だとしての選考やり直しを求めている》と書いたのだとすれば、「県民の声」100人委員会の問題提起そのものを、最初から矮小化する意図をもった「確信犯」と断じざるを得ないからだ。

ずばり言うが、今回の100人委のアクションに対して「一部市民」が社大党に「選考のやり直し」を求めている、としか受け取ることができないのなら、それは明らかに事実誤認であり、そうして書かれた記事は「誤報」と断じざるを得ないものだ。

今回100人委が社大党への公開質問状の形を取らず、「調整会議」関係各位宛ての要望書公表へと踏み切ったのは、今夏の参院選に向けた候補者選考の「選考過程の不透明性、決定の強引さ」の問題点を、社大党ひとりの責任とせず、今後の重要選挙も視野に入れた「開かれた候補者選考方法」を見出すために、いわゆる「オール沖縄」を成り立たせている他の政党や団体の関係者の皆さんにも、わが事として受け止めてもらい、問題解決に身を乗り出していただきたい、という思いが働いているためだ。
しかし大野記者は、社大党執行部がまともな話し合いも経ずに現職の糸数慶子参議院議員に「引退勧告」を突き付けたまま、事態の改善に真剣に乗り出さままぬに時を過ごしてしまったことに対して、無批判である。いや、その姿勢を間接的に肯定する「与党関係者の思惑の追認記事」を書き続けている。

あるいは、本文冒頭で100人委メンバーの実名を一人だけさらしながら、その意見の一部をクローズアップしその人を矢面に立たせ、しかし一方では、「与党関係者」「与党幹部の一人」という匿名記述の仕方で、議員等公人の立場にあるであろう人々を守っている。
これは、じつは3月15日会見直後の16日付の琉球新報記事にも見られたおぞましい姿勢であり、大野記者のみならず沖縄地元2紙関係者の皆さんが共有すべき重大かつ深刻な問題だと筆者は考えている。

さて、大野記者の記述への具体的批判に戻る。
社大党・大城一馬委員長の今回の候補者選考が「準公募」に当たるという認識を無批判に紹介した直後、匿名の「党関係者」を登場させ、そのコメントをこう記している。
「世代交代を求める声は大きかった。本人に勇退を求めており、手続きに不備はない。不満を持っているのは糸数氏を慕う一部の市民だ」

もちろん事の発端は、今夏の参院選に向けて意欲を示していた現職の糸数慶子参議院議員が所属政党から引退勧告を受け、そして外部から高良鉄美琉大法科大学院教授(3月末で定年退職)が担ぎ出された過程があまりにもわかりにくいため、多くの市民の間に疑問や不安や不満が生じたことにある。そこには糸数氏支持層の人々も当然含まれる。
しかし、159名に上る100人委の呼びかけ人には、筆者が3月22日付沖縄タイムスに寄稿した「論壇」での指摘の通り、選挙で糸数氏に票を入れたことのない人、糸数氏ありきの活動ではないから参加した人、あるいは高良鉄美氏を応援したい人もいる。
つまりは、一党への批判というレベルを超えた、選挙のあり方自体を見つめ直すための、大きな問題提起なのである。

それから次の問題点は、大野記者のみ、沖縄タイムスのみに限定しての批判ではないのだが、当事者にバランスよく丁寧に取材することを欠いたまま、一方の言い分のみで記事を書き殴るのはいかがなものだろうか。胸に手を当て、取材者としての自らの姿勢を厳しく問うてほしい。
今回の参院選候補者報道のケースで言えば、沖縄タイムスも琉球新報も、圧倒的に社大党執行部の思惑やそれを支持する他党・団体幹部のリーク情報に頼って記事を書き続けている。

その弊害が、この3月24日付記事にも如実に表れている。
大野記者はこう書く。
《こうした不和は高良氏の立候補表明のスケジュールに影響も生じている。しこりを解消し、支援を求めたい高良氏は糸数氏へ面会を求めているがまだ実現しておらず、当初、15日に予定していた出馬受諾会見は延期となっている》

この書き方では、読者は、あたかも糸数氏が面会を拒んでいるかの印象を受ける。
しかしこれは、典型的な事実誤認に基づいた書き方である。あるいは取材不足を露呈した書き方だ。

わたしが間違いなく把握している事実をここに記そう。
状況はまったく違ったものとして見えてくるはずだ。

昨年12月に糸数慶子参議院議員が社大党執行部から引退勧告を受けた。当初は世代交代が目的と伝えられた。しかし、党内の若手にバトンタッチする気配が見えないまま、唐突に外部から高良鉄美琉大教授を招く形での擁立を発表。糸数氏は年が明けてからも出馬意欲を示していると伝えられたが、一転して1月10日には参院選不出馬会見に踏み切る。この会見の重みは否めない。党から理不尽なな引退勧告を受けて間もなく、なぜそんなに急いで会見をしなければいけないのか、と、不満を抱く支持者が多かったのも事実だ。党執行部からみれば、意外や思惑通りの展開と言えた。この会見を盾に取って、糸数氏に高良氏の選挙への全面協力を約束させることができる。
だがしかし、ここに至る経緯は単純なものではない。経緯のすべてを簡単にここに書き切ることができぬほどに、様々な状況があったのだと、いまこの時点では、そこまで記すにとどめておく。

ただ参考までに、糸数慶子後援会共同代表の池宮城紀夫弁護士が1月10日の記者会見で何を述べたか。新聞記者が伝えていないその内容を、ここに紹介しておこう。
「後援会としては、極めて不明瞭な選考過程であり、そういう社大党の今回の対応については納得できないというのが、後援会の全員の意見でした。もっときちんとした対応で段階を踏んだ上で慶子さんに引退を求めてきたというなら、まだ理解できるんですが、今回ご本人とわたくしに対して、すぐ引退してくれ、という突然の申し入れでしたから、後援会としては、それはおかしいんじゃないか、というのが、これまでの意見であります」
さらに池宮城弁護士は、そのような不明瞭な候補者選考が今後のいわゆる「オール沖縄」の選挙に与える影響についての問いには、このように答えていた。
「今後そういう形での選考がなされると、これまでオール沖縄に結集してきた大きな力が殺がれる危険性もあるんじゃないかと懸念しています」

この会見で、党に対する気持ちを問われた糸数氏は、あえて一切答えなかった。党に対する思いはいずれ語る機会も出てくるはずだから、と述べるにとどめた。いわゆる「オール沖縄」を分断して安倍政権を利するような事だけは回避しなければならない、というギリギリの「我慢」がむしろ色濃く感じられる記者会見だった。

さて、いまここに書いたのは、取材者として質問もした記者会見の内実である。
そのことと、わたしがこの度「県民の声」100人委員会の呼びかけ人メンバーの一人であることとは、しっかり区別して考えるべきだと思っている。

筆者のように、取材者であり知人でもあるという立場で糸数氏と直接語り合って心の動きを把握し続けてきた者は、そう多くないことはわかっている。一方では、年明けから3月半ばまで、同様の意味で、高良鉄美氏に繰り返しお会いし続け、同じくその揺れる思いを把握し続けてきた立場にもある。書けること書けないことを明確に峻別する責任があると思っている。

だがしかし、大野記者のように、一方の側の言い分だけを受け止めて、糸数氏が当事者間の関係修復を拒んでいるかのような誤解を生じさせる書き方は、厳しく批判したい。非常にきびしい書き方をすれば、高良氏は、これまで幾度となくチャンスがあったにもかかわらず、糸数氏の本当の気持ちを確かめることをしてこなかった。いや、高良氏がそうしようとしても、後ろでストップをかける人物さえいた。3月後半になって、高良氏は別の人物から強い助言を受けて糸数氏に頻繁に電話を入れるようにはなっているが、それだけをもって高良氏側が正しいとは言い切れない実情がある。
あるいは、社大党執行部側も、後援会でさえ納得しがたい「引退勧告」を糸数氏に突き付けたまま、平然と時を過ごしてきた。それで、選挙のときだけは協力しろ、などと言おうとしているなら、そんな理屈は常識はずれもよいところである。

大野記者の取材姿勢について総じていえば、これまで重要な当事者である糸数氏への取材が希薄であり、記事を書く裏付けは、社大執行部のリーク情報とその思惑を支持する「与党関係者」のコメントに頼っている。
だから、「県民の声」100人委員会の要望書公表と賛同署名活動についても、あらかじめ先入観を持ち、「既定路線」に抗議する「一部市民」としかとらえられないのである。

ここで強調しておきたいのは、この文章は大野記者への「個人攻撃」などでは断じてない、ということ。じつは筆者は、彼のこれまでの報道姿勢と15日の記者会見の捉え方への批判を直接伝えたくて、19日に那覇市内で1時間ほど面談している。

彼はそのとき、選挙に関する自身の取材姿勢について、従来の「政党政治」の枠組みでの動きを重んじて報道せざるを得ない立場を正直に表明していた。わたしは、彼のそのスタンスに干渉できるとは思っていないことも告げた。しかし、従来の枠組みと違う市民の動きが出てきたときには、もう少し温かい眼差しで取材してほしい、ということだけは強く伝えたつもりだ。彼は「また、書き方がおかしい、と思ったら言ってください」と言い残し、互いに笑顔で別れたものである。

筆者は3月22日付沖縄タイムス「論壇」の中で、こう指摘した。
《この100人委の主張は、「要望書」の内容がすべてだ。インターネットで《チェンジオルグ 「県民の声」100人委員会》と検索すれば、署名サイトで「要望書」と同内容の文面も、呼びかけ人リストも確認できる。多くの方にご覧いただきたい。
事の発端は、今夏の参院選に向けた社大党の候補者選考過程のわかりにくさにある。4期目に意欲を示す現職議員が出馬辞退を余儀なくされた事情の説明がないままでは、現職を支持してきた多くの一般有権者の間に不安感と不満が広がるのも無理はなかった。
本紙報道も、その不可解さを不問に付したまま候補者決定の既成事実化を手伝い、不安と不満を世間に広めた責任は否めない》

その2日後の大野記者の24日付の署名記事。これはもう、名指しで批判せよ、というに等しい「確信犯」ぶりである。だから、こうして批判記事を書くことになった。
最低限のことを書くだけで、5000字を費やしてしまった。最後までお付き合いくださった読者諸賢には感謝申し上げたい。誠にありがとうございます。
もちろん大野記者からの反論も大歓迎である。
繰り返しになるが、この文章は大野記者への「個人攻撃」などであるはずもなく、一人でも多くのメディア関係者や読者・視聴者に共有してほしい筆者なりのささなやかな「問題提起」である。
それは、「県民の声」100人委員会が「社大党攻撃」をしたいのではなく、多くの有権者や「オール沖縄」関係者が、候補者選考問題を広く議論するために「問題提起」をしたという事実と、根っこのところでしっかり通じている話なのだから。  


Posted by watanatsu at 07:49時事問題

2018年06月27日

瑞慶覧長方さん(元沖縄社会大衆党委員長)のことを「週刊女性」に書きました。

相変わらず毎日Facebookで発信し、ブログ更新滞りがちの渡瀬です。

遅ればせながら、緊急告知です。

週刊女性6月19日発売号(沖縄では6月23日発売!)の人間ドキュメントのページに、元沖縄社会大衆党委員長、元沖縄県議会議員、サボテン愛好家・農業者でもあり、瑞慶覧長敏・南城市長(元衆議院議員)の父としても知られる瑞慶覧長方さん(86歳)のことを書きました(56~61ページ)。

昨日(26日)の時点で東京などでは次の号が発売になりましたが、沖縄ではまだ掲載号発売中です(金曜日まで書店で入手可能なはず!)。

お陰さまで、この記事はご好評をいただいています。
ひとりでも多くの方に読んでいただきたく、ギリギリのご案内にはなりましたが、ブログでもお知らせすることにしました。

沖縄戦の地獄を生き延びた長方さんが、どんな思いで戦後を生き抜き、いま若い人たちに何を伝えたいと思っておられるか、微力ながら一所懸命書かせていただきました。
沖縄県民の皆様、ぜひ店頭で手に取ってみてください。

よろしくお願いいたします。






  

Posted by watanatsu at 23:05時事問題

2018年05月12日

県職員の皆さんは、全力で「埋め立て承認撤回」の手続きを急ごう!

【「埋立承認撤回」のための個別的事由が出そろった今こそ、県職員の皆さんの、全力、必死の仕事が求められている。手続きを急ごう!】


2014年、わたしたちが翁長雄志さんを知事にしたとき、「イデオロギーではなくアイデンティティ」「誇りある豊かさ」「米軍基地は沖縄経済発展の最大の阻害要因」という言葉が、ある一定の説得力をもって、様々な層の多くの有権者や、あるいは選挙権のない人びとの間にまで広く浸透していたと思う。そうして、普天間基地を閉鎖し、辺野古新基地建設を断固阻止する、という共通認識が堅固に形成された。
民意を裏切った仲井真弘多前知事や自民党国会議員を決して許さない、という人びとの思いも燃え盛った。

あのときに共有された認識が、今崩壊しているわけではない。
あまりに横暴・狡猾・強引な政権による理不尽な新基地建設ゴリ押しの蛮行によって、良識ある県民の側の、横暴な政権への対抗手法に乱れが生じている、そう言うべき状況ではないだろうか。

保守、革新、その中間、といった線引きの仕方はわたしにはよくわからないが、自分とは違う考え方や政治的な立場を尊重することなくして、翁長知事の誕生も、理不尽な辺野古新基地建設の蛮行に待ったをかけることもできなかった、ということだけは事実だと思っている。

昨今、国政与党の傀儡候補ばかりが勝つ首長選挙を見せつけられ、県民投票で「辺野古NO」の民意を今一度明確にしたいという人たちの思いは十分すぎるほどわかる。

辺野古に通いたくても、実際には困難だという人。そういう自分でも、そういう自分だからこそ、ゲート前に座り込んだり、海でカヌーを漕ぐのとは別の形で明確な意思表示をしたいと思う人。
あるいは、辺野古に通いつつも、毎日多量の砕石が工事ゲートから運び入れられ、埋め立て用護岸が見る見る延ばされる悲惨な現実を目の当たりにし続け疲れ果て、それでもあきらめない人。日々、辺野古に通いながら、それにとどまらず新基地を止めるためにやれることはなんでもやっておきたい、と思う人。

いろんな人が、今真剣に沖縄の現在と未来に思いを致し、迷い悩んでいる。

原点に返ろう。

小異も中異も残しつつ(捨てなくていい!)、辺野古新基地を阻止するため、大同につく。
それが、島ぐるみ会議やオール沖縄会議の原点であったはず。
人が集団をつくるとき、多少の打算や妥協があったって当然。さらには集団から離脱する人が出るのも珍しいことではない。
完璧主義の聖人君子の集まりじゃ気味が悪い。
辺野古・大浦湾の、多種多様な生き物が育つ豊かな海と同じように、わたしたちのつくりだす大きな集団も、多様性の宝庫でありたい。

まずは辺野古新基地建設を絶対に止めるという大目標に向かおう。
名護市議会選挙と県知事選挙は、最重要の選挙だ。
負けるわけにはいかない。

民主主義を否定し、地方自治を破壊し、多様な生物をはぐくむ宝の海を破壊し、人権蹂躙を繰り返し正当化する、こんな「国家の犯罪」=辺野古新基地建設を、沖縄への差別的な振る舞いを、断じて許さない。

その先にこそ、本当に「誇りある豊かさ」のヴィジョンが描ける。

翁長知事が病気療養をすべき今こそ、県職員の皆さんの責任は重大だ。
知事の最大の公約。一丁目一番地の政策は、「辺野古新基地建設阻止」だ。県職員の本気度が厳しく問われている。
「埋立承認撤回」のために、どれだけ本気で働いているのか、という話になる。
「撤回のタイミングは、知事の判断」なんて呑気なことをいつまでも言っていてはいけない。
一刻も早く知事が決断できる状況を整えることに、全力を。

県民投票運動の行方をのんびり眺めている場合でもない。
裁判は、県民投票を根拠にした撤回をしたって勝てるとは限らない。横暴な政権が、露骨に司法に介入してくることは目に見えている。
いま急ぐべきことは、個別的事由による撤回の手続きである。
その作業こそが、大同団結を蘇らせる。それ抜きに県民投票の成功などあり得ないだろう。

くどいようだが、県職員の皆さんが、必死に、全力で、急ぐべき時。

ともに頑張りましょう。
まじゅん ちばらなやーさい。  

Posted by watanatsu at 02:15時事問題

2018年03月24日

3月23日、辺野古・大浦湾から、Facebookライブ動画配信をしました。

【久々に辺野古・大浦湾から動画リポート】

3月23日午後、久しぶりに抗議船に乗船させていただき、辺野古の新基地建設強行現場を取材してきました。

ふだんFacebookを使っていない方のために、ここに3本の動画リポート(録画配信)のURLを並べておきます。

抗議船上からのリポート1➡https://www.facebook.com/natsuhiko.watase/videos/1679508282130642/

抗議船上からのリポート2➡https://www.facebook.com/natsuhiko.watase/videos/1679544505460353/

定点観測ポイント=瀬嵩の丘からのリポート➡https://www.facebook.com/natsuhiko.watase/videos/1679648278783309/  


Posted by watanatsu at 08:59時事問題

2018年02月28日

【稲嶺進さんからのリレーバトンを握りしめて、わたしたちは走る、走り続ける(上)】


【稲嶺進さんからのリレーバトンを握りしめて、わたしたちは走る、走り続ける(上)】

 

 名護市長選から早くも1ヵ月が経とうとしています。
 
 この間も、時事問題を中心に毎日FacebookやTwitter(Facebookへ連動中)で呟き続けている渡瀬です。たまには覗いてみてください。   
 https://www.facebook.com/natsuhiko.watase
 FB友達申請の際には必ず、ひと言でよいので自己紹介メッセージをお願いします。それのない方はスルーされてしまいます。悪しからず、です。

        * * *

「選挙イヤー2018」のいわゆる「オール沖縄」陣営は、65票の僅差で瑞慶覧チョービン新市長誕生の南城市長選の快挙を喜んだのも束の間、県知事選と並んで最重要と言われた名護市長選で、大変な事態に直面してしまった。

 辺野古新基地建設阻止の信念を貫き、政府から米軍再編交付金(新基地受け入れと引き換えの防衛省予算)をカットされても、2期8年で名護市の財政を好転させ、さぁ3期目で本物の「誇りある豊かさ」を築こうとしていた矢先の、われらが稲嶺進さんが、「オール沖縄」の精神的支柱ともいえた稲嶺進さんが、自公維の推す新人・渡具知武豊さんになんと3458票もの差をつけられて敗北を喫してしまった。

 能力・実績・人格、すべてにおいて申し分のないススムさんを、わたしたちは選挙で勝たせることができなかった。
 ショックをかみ締める日々が続いた。
 いや、ショックにうなだれているという意味ではない。新たな戦いが始まっていることを、ヒシヒシと感じている日々、なのである。

 その思いの一端を今、ブログに書き残しておきたい。まずは、投開票日(2月4日)前後のありのままのルポにお付き合いいただこう。
 (※以下のルポは、わたしが連載を持つ某団体定期刊行物に掲載した記事の一部に加筆修正したものである)


 2月3日の夕刻から、国道58号の交差点での稲嶺進候補陣営の最終の必勝演説会に立ち会った。
 市長候補(現職)の稲嶺進氏、市議補選候補(新人)の安次富浩氏(ヘリ基地反対協議会共同代表)、翁長雄志知事、城間幹子那覇市長、瑞慶覧長敏・新南城市長、「オール沖縄」の国会議員全員、名護市議会与党議員、県議会与党議員、市町村議員、勝手連的な稲嶺進サポーターの若者たち、さらには国政野党を代表して応援に来た国会議員らがずらりと街宣カーの上と前に並び、交差点の四角には、溢れんばかりの人の群れ。



 沖縄にしては厳寒と感じさせる10度前後まで気温が下がり、冷たい風も吹きつけていたが、わたしの尊敬する多くのウチナーンチュの先輩や友人とも会えて、温かい気持ちにさせられた時間だった。
 しかし、不安はぬぐえない。県内外の支援者がこの場にどれだけたくさん集まったとしても、実際の名護市内での集票活動がどの程度必死に行われているのか、気になって仕方がなかった。
 沖縄県民は、このところ辺野古新基地が最大の争点になったあらゆる選挙で、「新基地NO」の民意を明確に示し続けている。
 2014年の県知事選、2016年の参議院選、2017年の衆議院選などの国政・県政選挙のレベルではそうだ。その際には、空中戦と言われる戦い方も奏功してきた側面がある。演説集会の賑わいも、インターネット上での主張の拡散も相乗効果となる。最近の「オール沖縄」側の成功例で言えば、伊波洋一参議院議員や、辺野古や高江を抱える選挙区での玉城デニー衆議院議員、普天間基地を抱える選挙区での照屋寛徳衆議院議員の自公候補を寄せ付けなかった圧勝劇は記憶に新しい。
 だが、米軍基地のない市町村の首長選挙や、あるいは宜野湾市長選(2016年)などのように「辺野古新基地」が争点から外されてしまった場合には、自公協力の資金力・組織力・動員力が圧倒的な強さを見せつける。
 今回の名護市長選が、そのパターンにはまり込んでいないか、心配になっていた。

 必勝集会のあと、わたしは稲嶺進候補本人の乗る街宣カーを追いかけるつもりだったが、付近の道路は大渋滞。国道を走って追いかけることは断念して裏道へ入った。するとすぐ近くの十字路で、一人の若者がマイクを握っていた。音量は控えめで、素朴な語り口に好感が持てる。
 近づきながら、「聞き覚えのある声だぞ」と思った瞬間、よく知った顔と出くわしていた。
 名護市東海岸出身の大学生、渡具知武龍君だった。隣で父の武清さんが道行くドライバーに手を振り続けていた。
 知り合ったのは1997年の名護市民投票のときだから、渡具知ファミリーとは20年以上の付き合いになる。
 辻立ちスピーチは、武龍君自身が書いた原稿の朗読というスタイルだった。
 稲嶺市長の実績を語り、相手候補が事実上の辺野古新基地誘致派であること、米軍機の事故やトラブルについて伝え、未来ある子供たちが安心して暮らせる環境を作る市長を選びましょうと訴えていた。
 結局、渡具知父子の何ヵ所かでの辻立ちスピーチを追いかけ、稲嶺候補のクルマを追跡することはやめ、そうして夜8時の街宣終了時刻に選対本部事務所に到着。するとほぼ同時に稲嶺進市長のクルマが帰ってきた。事務所のボランティアスタッフや支持者支援者たちから拍手で迎えられ、候補者タスキを律子夫人から外してもらうところまでを見届けた。
 そしてそれから稲嶺氏に先回りする格好で、インターネット放送の生番組のスタジオへ。スタジオと言っても、早い話が後援会事務所の一角だ。
 じつは7日間の選挙戦の間、毎日夜8時半から、稲嶺氏は「未来へススムTV」という放送に生出演した。わたしも月曜から6日間連続で立ち会った。
 もちろんこの番組は、インターネットをよく利用する若い世代に政策と稲嶺氏の愛すべき人柄をアピールする狙いがあって設けられた番組だ。
 月曜日(1月29日)、番組を終えて帰路につく前の稲嶺市長に、わたしはスマホカメラを向けた。疲れも年齢も感じさせない若々しい笑顔が素敵だったので、わたしはそれからこの日土曜まで毎夜、スマホカメラで「お休み前のススムさん」の笑顔をFacebookに載せるのが日課になった。
 なかなかに評判がよかった。つくり笑いではない、本物の優しさのにじみ出ている顔だった。
 明日の投票日を残すのみとなったこの夜、わたしはシンプルに「本当にお疲れさまでした」と声をかけさせてもらった。
 稲嶺氏は、「感謝感謝です。ありがとう」と答えてくれた。役得で得た言葉を、わたしは彼を応援するすべての人に届けたくて、その夜の投稿にそのまま書いた。
 投開票日の朝は、辺野古漁港から、新基地建設ゴリ押し工事現場を眺め、座り込みテントにも顔を出した。
 いつもの日曜日と同じように、浜のテントにはたくさんの見学者が訪れ、いつものように、旧知のTさんやSさんが丁寧に説明役を買って出ていた。
 辺野古漁港から埋め立て用護岸工事の現場を眺めながら、ふと思った。この状況を撮影した写真が新聞に載り、ローカルテレビのニュースに流れるたびに、「もう手遅れだ」と感じてしまう人がいるのだろうか…。
 もしそうだとすれば、この現実の伝え方を、よほど注意深く研究しなければならない、と。
 名護市長選挙の投開票当日にそんなことに気付いたって遅すぎるかもしれない。しかし胸の内で、もう一人の自分がこう言った。
「遅すぎるということはないぞ。たしかに、そう気づいたからと言って、今日の選挙にはなんの影響もないかもしれない。でもお前は、危機感をますます抱くほどに、この選挙をしっかり取材した。だからこそ、真剣に考える気になった。だとすれば、立派な収穫じゃないか」
 それからわたしは辺野古をあとにして、プロボクシング世界タイトルマッチの試合会場、那覇の県立武道館へと向かった。
 なんと名護市長選の開票とWBC世界フライ級王者・比嘉大吾の沖縄での防衛戦が同じ夜に重なってしまったのである。
 比嘉大吾は、浦添市出身で高校時代は宮古島でボクシングの腕を磨き、卒業後は東京の白井・具志堅スポーツジムに所属し、プロデビューしてから一気に才能を開花させたボクサーだ。この日は、沖縄の先輩・浜田剛史氏らが持つ連続KOの日本記録15に並ぶチャンスでもあった。
 わたしは祈った。ぜひとも早いラウンドでのKO勝利を。そうなれば、開票中に、名護に戻ることができるかもしれない。
 するとどうだろう。比嘉大吾は本当に、1回2分32秒で挑戦者のモイセス・フェンテスをノックアウトしてしまったのである。
 わたしは幸先の良さを感じながら、記者会見にも出ずに名護へと向かった。
 しかし道中にクルマにややトラブルが生じ、予定より時間を食いながらのドライブとなってしまった。嫌な予感がした。
 すると、どうだ。
 名護に到着する直前で、相手候補・渡具知武豊氏に当確が出たことを、インターネット放送の音声で知ることになった。
 ハザードランプをつけ、路肩の安全な場所に一時クルマを停めて、画面に見入った。
 
 稲嶺進氏は、なんと正直な人なのだろうと思った。
 驚きと悔しさと憤りと悲しみが、すべてないまぜになって表情に出ていた。
 なんでこんなことになるのだ。
 稲嶺氏の心の叫びが聞こえたような気がして、しばし頭が真っ白になった。
 選対事務所にたどり着いたとき、すでに稲嶺進氏の姿はなかった。
わたしはその場に残っていた旧知の国会議員、県議会議員、市町村議会議員、ボランティアスタッフ、勝手連的応援団、報道関係者らと会話を交わして歩いた。
 沖縄通いを続けている全国放送在京キー局のあるキャスターは、こう述べていた。
「公明票2000、若年層1700、大体そのまんまの差が出た負けだと思う」
 わたしはそこまで断言する自信はないが、そんなに遠く外れている見立てでもないと感じた。
 渡具知候補は、記者クラブや地元大学生からの公開討論会・座談会出席の要請のみならず、身内ともいうべき青年会議所(JC)の公開討論会の求めさえ拒絶して逃げ回り、徹底的に争点を隠し、目先の経済振興策、生活向上策をアピールし続けた。
 取り巻き勢力のデマ攻撃も酷かった。
 明らかなデマによって稲嶺市政の実績を貶める中傷ビラ、怪文書、デマ攻撃の横断幕、さらにはいわゆるネトウヨを動員したインターネット上のデマ攻撃も激しかった。
 もちろん、政府与党によるあからさまなプレッシャーも目立った。
 暮れから1月にかけて、菅義偉官房長官、二階俊博自民幹事長はじめ、政府与党の幹部が次々に名護入りし圧力をかけ、公明支持母体の創価学会の原田稔会長が乗り込んでの恩納村での幹部集会では、金城勉公明沖縄県本部代表はが渡具知支援を強く訴えている。
 その結果、期日前投票への渡具知陣営の動員は爆発的に増えた。
 それに対して、わが稲嶺進陣営は、政府丸抱え候補陣営の圧力を撥ね返すだけの力はもちえなかった。
 例えば政府は、市民の間にあきらめムードを生じさせるため、とうに論理的に破綻をきたしている杜撰な計画であっても、連日無理やりにでも、辺野古側の浅瀬の「工事がやりやすいところだけ」でも、作業を続けた。砕石を海に落とし、コンクリートブロックで補強し、護岸を延ばし、その映像をメディアに撮らせた。
 でっち上げ、または軽微な容疑による不当逮捕も日常茶飯となり、警察発表情報として、これまた産経新聞をはじめとするメディアに垂れ流し報道をさせた。するといわゆるネトウヨは大喜び。
 民意無視の横暴な政府の新基地建設を止めるため、一分一秒でも工事を遅らせるために辺野古ゲート前に集う心ある市民を指して、「逮捕者続出の暴力集団」だとののしることになる。
 地元紙を読まずネットに情報源を頼っている若者は多い。名護市民の若者だってそうだ。
 政府と対立する市長じゃなくて、若者にとって楽しい街づくりをしてくれる市長がいい。映画館をつくろうとかスターバックスを出店させようとか、名護大通りに無料wifiを導入するとか、渡具知陣営からのそんな目先のプランのアピールが、意外にも若者たちには評判がよかったと聞く。
 辺野古新基地建設反対の民意は、マスコミ各社の出口調査でも軒並み6割を超えている。琉球放送の出口調査では、なんと75%にも達している。
 そうであるのに、新基地建設推進派としての爪と牙を隠しながら、ぬけぬけと「海兵隊の県外・国外移設を求める」と公約に掲げる市長が当選してしまった。公約を守らなければ許さないよ、と言い続けることは大切だが、彼が真っ向から矛盾する姿勢の表れとして、「米軍再編交付金」はもらうつもりだという言葉を発し続けてきたのも事実だ。
 
 稲嶺進さんはその夜、そうしたことも頭を駆け巡り、表層的な負け惜しみなんかではなく、本質的な悔しさで胸がいっぱいになってしまったのだと思う。潔い敗戦の弁の後、しばし絶句したものだ。
 その夜、稲嶺市長と会うことができなかったわたしは、翌朝、おそらくは彼が立っているはずの交差点へと向かった。
やはり、その人はいつも通り、そこにいて、黄色い「横断中」の旗を持ち、「交通む安全おじさん」として、子供たちを見守っていた。
 驚くほどいつも通りの、すこぶる自然体の笑顔だった。



 子供たちはいつも通りにススムさんとのハイタッチに力をこめ、ある母親は、「これからも応援します」と心を込めた声を強く発し、深くおじきをしていった。ドライバーたちも、礼をし手を振り、軽やかなクラクションで励まし通り過ぎる。稲嶺進氏は、その都度笑顔で応える。


地域の人びとにこんなに愛されている市長を、わたしたちは選挙で勝たせることができなかったのだ。
 せめて敗因をしっかりと分析し、明日のためにも、皆で語り合い、頑張るしかない。
 わたしはこう声をかけた。
「力になれなくてすみません。お役に立てなくてすみません」
 すると稲嶺市長は、これまた自然体のありがたい言葉を返してくれた。その言葉は宝物として、胸にしまわせてもらった。
 この期に及んで、こちらが励まされており、元気をいただいていた。
 次の瞬間、わたしはこう思えていた。
 戦いは何一つ終わっていない。むしろ今日から新たな戦いが始まっているのだ、と。

 ススムさん、2期8年、お疲れさまでした。本当にありがとうございました。
 わたしたちは、稲嶺進さんという有能にして誠実な一流の行政マン&政治家から、リレーのバトンをしっかり受け取ったのである。

 (つづく)

  


Posted by watanatsu at 06:12時事問題

2018年01月27日

琉球新報26日付、「お話会」告知記事。

せっかくウミエラ館の屋良館長が、琉球新報・紙上で告知記事を書いてくださったので、再度お知らせいたします。



28日(日)は名護市長選挙の告示日。
わたしは稲嶺ススム市長の出発式を取材してから、沖縄市のウミエラ館へと駆けつけます。

「沖縄の選挙イヤー2018」をメインテーマにお話ししたいと思います。
質疑応答の時間も多めに取るつもりです。

お時間許す方は、ぜひお付き合いください。


  


Posted by watanatsu at 22:45時事問題

2018年01月26日

1月28日、名護市長選挙の告示日に、なぜかわたしは沖縄市でトークします。



※以下の記事は、泡瀬干潟博物館カフェ・屋良朝敏館長のブログから転載させていただきした。
http://umierakan.ti-da.net/e10230653.html

~今、危機にある沖縄から発信!~
渡瀬夏彦お話会


埼玉県出身のノンフィクションライター渡瀬さんは
高校3年生のときに「与那国島サトウキビ援農隊」に参加して以来、
約28年間の沖縄通いを経て、移住13年目を迎えています。
渡瀬さんは沖縄の自然、文化、スポーツ等に関して
取材活動を展開しています。スポーツ全般に精通する渡瀬さんは
これまで、
伝説の名馬を描いた「銀の夢 オグリキャップに賭けた人々」で
講談社ノンフィクション賞とJRA馬事文化賞を受賞。
しかし20年ほど前、沖縄の
米軍基地 の集 中から派生する諸問題に
関心を持たざるを得なくなり、
基地問題を日本全体の問題として発信し始めました。
月刊誌「世界」や「週刊プレイボーイ」「週刊金曜日」などに
沖縄の異常な基地問題を精力的に寄稿し続ける渡瀬さんに
沖縄の世相を語っていただきます。
多くの県民のみなさんの参加を呼びかけます。
1月28日(日) 14:00~ 16:30
 泡瀬干潟博物館カフェ ウミエラ館
駐車 アワセ第一医院さん(奥の方の駐車場)
料金は 大人1000円、子供500円(ケーキセット付き)
問い合わせ:  090-9783-2384 (屋良)
(※転載は、ここまで)

※1月28日は、大切な名護市長選挙告示日で、八重瀬町長選挙の投開票日。
皆さんお忙しい一日とお察ししますが、午後のひと時お付き合いくだされば幸いです。
わたしは朝、名護市で稲嶺ススム市長の出発式を取材してから、トーク会場のウミエラ館へ
駆け付ける予定です。
時節柄「沖縄の選挙イヤー2018」メインテーマにお話ししたいと思っています。
皆様のご意見もお聞かせください。(渡瀬)  


Posted by watanatsu at 06:27時事問題

2018年01月22日

南城市長選挙・瑞慶覧チョービンさんが、大激戦の末、65票差で劇的勝利!!! そして!!!

【沖縄の選挙イヤー2018。幸先のよいスタート】

ご無沙汰しております。相変わらずSNS発信の中心がFacebookになってしまっている渡瀬です。


1月21日投開票の南城市長選挙は周知の通り、新人・瑞慶覧長敏さん(元衆議院議員)が、現職で自民党市長のリーダー格の古謝景春さんを大激戦の末、下して、オール沖縄勢力の推進役として大きな役割を担うことになった。

わたしは告示日から投開票日の前々日まで東京滞在中だったため、微力ながら東京からのネット選挙参戦で応援させてもらっていた。

そして選挙戦最終日の土曜だけは、朝から晩まで、瑞慶覧チョービン候補を追っかけ応援&取材させてもらい、やはり微力ながらの全力投球。





この間のFacebook投稿を(動画含め)覗いていただければ幸いだが、選挙戦最終日の投稿のURLは、いくつかここにも貼り付けておきたい。

コンデジ&スマホ写真館、その1。➡ https://www.facebook.com/natsuhiko.watase/posts/1609960382418766?pnref=story
コンデジ&スマホ写真館、その2。➡ https://www.facebook.com/natsuhiko.watase/posts/1610008695747268?pnref=story
コンデジ&スマホ写真館、その3。➡ https://www.facebook.com/natsuhiko.watase/posts/1610024552412349?pnref=story

おそらく「長期政権」の現職には慢心があったのだろう。
独善的な市政運営に対して、市民の不満は相当にたまっていた。

一方、当選した瑞慶覧長敏さんが素敵だったのは、現職の無投票当選は絶対に避けたい、独善的な体制から市民が主役の市政へと変えたい、と願う市民有志の熱烈な要請に応えるかたちで、出馬した候補だったという点。
あらかじめ「オール沖縄」の枠組みがあって用意された候補ではなく、市民の側からの熱い要請があり、チョービンさん本人が覚悟と決意をし、そうしてそのあとの短期間で、次々と「オール沖縄」全勢力の推薦・支持が決まっていったのだ。

65票という僅差は、選挙というものの大切さをあらためて痛感させる数字だった。

やはり選挙は、勝つと負けるとでは、雲泥の差、天と地ほどの差。

さぁ、これから、2月4日投開票の名護市長選に代表されるように、大切な首長選挙の連続である。





辺野古新基地建設をきっぱりと拒否し、未来の子供たちに誇りある豊かな沖縄を手渡すために、まじゅん ちばらなやーさい!!
ともに頑張りましょう!!


  


Posted by watanatsu at 23:23時事問題

2017年11月29日

【必ず頓挫する無謀な新基地建設をゴリ押しする者たちの愚かさ・罪深さ】

【必ず頓挫するに違いない無謀な新基地建設ゴリ押しだが、今日もまた、自然や人権が激しく傷つけられていることは間違いない】

あまりの悔しさに目を背けたくなることもある。だが、この現実をしっかりと瞼に焼き付けよう。

今日も海上行動を頑張ってくれている仲間がいる。ゲート前で座りこんでくれている仲間がいる。涙が出るほど、ありがたい!

https://www.facebook.com/groups/1615638862003142/permalink/2069889963244694/?pnref=story

いま自分に何ができるか、毎日考えよう。
できることを、毎日ひとつでもやろう。

全国の皆さんには、こう問いかけよう。
いつまで沖縄だけを頑張らせるつもりですか!

沖縄防衛局員、作業員、ダンプやコンクリートミキサー車の運転手、重機のオペレーター、軍雇用警備員、民間警備員、沖縄県警機動隊員、警備課職員、名護警察署員、海上保安官…、数多の愚か者たちが、毎日毎日、罪深い仕事をさせられている。
しかし、絶対に同情などしない。

彼らが今しでかしている罪深い仕事の意味を、彼ら自身が理解し、心から悔いる日が来るまで、わたしたちは彼らを許しはしない。

中には、嬉々として市民弾圧に勤しんでいるとしか思えぬ者もいる。
何しろ、この恐ろしい国ニッポンの政府が、頓挫するに決まっている新基地建設という名の蛮行を、悪びれることなく続け、人権蹂躙と自然破壊の「罪」を重ねているのだ。
愚か者が増えてしまったのも頷ける。

だが、決して許しはしない。
この無謀な政府の蛮行を完全にストップさせ、罪深き仕事をなくし、一人ひとりが、深い反省の時を持つ日が来るまで、わたしたちは諦めはしない。政府の圧力に屈するはずもない。

わたしは、22日に道路交通法違反容疑で不当逮捕され23日に解放された女性(沖縄へ通い続ける東京在住の尊敬する友人)に、25日にインタビューをした。
そのことをブログに書く前に、本日28日には、同じく道路交通法違反容疑でウチナーンチュの男性(やはり尊敬してやまない先輩だ)が不当逮捕された。おそらく明日には解放されるはずだか、今晩は名護署に留置される。
11月9日に不当逮捕されたラッパーでインディペンデントジャーナリストの大袈裟太郎氏にもじっくり話を聞きたいと思っていた矢先のことだ。

沖縄県警の警備担当幹部は、東京から送り込まれたキャリア組で、典型的な「沖縄差別者」との悪評が絶えない人物。おそらくは、微罪容疑で構わないから、邪魔なヤツはどんどん逮捕しろ、と命令を下しているに違いない。
まぁ、そうとしか思えない。やむにやまれず抗議行動に参加している市民に対する不当逮捕が連続している。

昨年の高江から今年の辺野古においては、異常なまでカジュアルに微罪容疑の「不当逮捕・不当勾留」が繰り返されている。

安倍政権下で沖縄県警のタガが外れてしまったとしか言いようのない状況だ。

しかし歴史は君たちの「罪深さ」をこそ、裁くことになるだろう。


※琉球新報・11月28日付・社会面掲載写真。N5護岸とK1護岸は3週間でここまで伸びてしまった。毎日毎日、自然や人権が、激しく傷つけられている。



  


Posted by watanatsu at 07:43時事問題

2017年11月24日

沖縄県は、辺野古新基地建設を阻止するために、真剣勝負で、あらゆる手法を駆使すべし!!

11月16日に、大恩人があちら側へ旅立った。

そして、ふと気づいた。

わたしは毎日Facebookを使って情報発信をしているけれど、ブログしか見ていない方も少なくないのだ、と。

大恩人とは、ボクシングの名伯楽・金城眞吉さんであるが、追悼の文章は機会を改めたい。

しかし、ここ数日、あれこれ思いを巡らせているうち、毎日Facebookに記していることの一部は、このブログにも残していこうと思うようになった。

まずは、つい先ほどFacebookに書いたばかりのこと。

辺野古新基地建設用の石材運搬のために、業者が国頭村・奥や本部町の港を使用することを、なぜ「あらゆる手法を駆使して新基地建設を止める」はずの沖縄県の職員が、許可してしまったのか、という大問題。

もちろん、民意を無視して新基地建設をゴリ押ししようとしている政府こそは、第一の「犯罪者」である。

そうではあるが、沖縄県の職員が、いとも簡単にその「犯罪」に加担してしまったのでは、話にならないのだ。

※以下、本日のFacebook投稿のコピペです。

↓↓↓

【県内の港を辺野古新基地建設のために使用させるなど、言語道断!県職員の責任は重大である】

昨日23日、国頭村の奥区民が、辺野古新基地建設用資材の海上輸送のために奥港を使用させることに関して、全会一致で反対決議をした。

当然だ。
しかしわたしは、それ以前の話として、県職員が砕石運搬業者に対し、安易に港の使用許可を出してしまったことが、大きな間違いだと思っている。
奥の住民の皆さんに声をあげざるを得ない事態を強いたことを、県職員は猛省すべきではないだろうか。

翁長雄志知事の公約の1丁目1番地は、「辺野古新基地建設阻止」であり、知事は事あるごとに「あらゆる手法を駆使して阻止する」と明言してきている。
多くの良識ある県民が、凶暴な安倍政権に本気で対峙しようとする知事の、その姿勢を支持している。

県職員がその知事の公約実現のためにどれだけ努力をしたのか。
どれだけ真剣勝負で横暴な国と対峙する気概を持ち、あらゆる手法を検討した結果、奥や本部の港の使用許可やむなし、との結論に至ったのか。
わたしたちを納得させるだけの説得力は、とてもじゃないが、今のところ少しも感じられない。

昨日の奥区民反対決議を報じる地元紙2紙の1面トップ記事、関連する社会面記事、沖縄タイムス2面の解説記事をじっくり読んだが、翁長知事が本当のところ、どう考えているのかは、さっぱり伝わってこなかった。

わたしはすでに、独自のコミュニケーション・ルートを通じて、県中枢に近い信頼できる人物から、翁長知事が(使用許可)担当職員に、厳しい言葉を突き付けたと聞いている。
ほんの少し安堵の念を抱くことができたものだ。

だが、現時点で、地元紙は何も書いていない。

今こそ翁長知事の本当の本音の部分に迫り、それを県民に知らせるのが、地元メディアの役割と思って頑張っていただきたい。

そう思った直後に、琉球新報・8面の「論壇」を読み、我が意を得たりの心境になった。

読谷村長、県出納長、参議院議員を歴任され、政治家として数々の修羅場をくぐってきた山内徳信さんの、気概溢れる筋の通った主張に賛同の意を表したい。
この正念場を、県民皆の不屈の心を繋げて乗り切りたい。








  


Posted by watanatsu at 23:01時事問題

2017年10月21日

沖縄1区は、あかみね政賢。4区は、ナカザト利信。

何度でも!!

オール沖縄が、民意無視の安倍政権にあらためてNO!!を突き付け、
誇りある豊かな沖縄のヴィジョンをつくるための選挙です。

激戦区は、1区と4区、

沖縄1区の皆さんは、あかみね政賢 とお書きください。

沖縄4区の皆さんは、ナカザト利信 とお書きください。

オール沖縄の4人を、必ず当選させましょう!!


  


Posted by watanatsu at 23:59時事問題

2017年10月21日

【オール沖縄4人全員の当選を、なんとしても勝ち取りましょう!】


皆さん、総選挙の期日前投票にはもう行きましたか?



明日は台風の影響が心配です。
まだの方は、ぜひ期日前投票所へ行きましょう。
入場券ハガキを失くした人でも、運転免許証や健康保険証など本人確認ができるものがあれば、大丈夫。
スムーズに投票できます。

本日最終日、18時までのところ、20時まで開いているところなど若干ばらつきがありますので、注意してください。

昨日20日のわたしの投票行動は、その日の午前中にFacebookで完全公開しましたので、ここにも転載いたします。
https://www.facebook.com/natsuhiko.watase
↓↓↓

期日前投票、無事終了。
いやぁ、混んでました!
投票率あがれ~!

ハガキはないけど、運転免許証を見せるだけで、とてもスムーズに投票できました。

最初に渡された選挙区の票。
わたしは沖縄1区(那覇市、渡嘉敷村、座間味村、粟国村、渡名喜村、久米島町、北大東村、南大東村)ですから、もちろん、

あかみね政賢

と、持参のボールペンでしっかり書きました。

次に渡された比例区の票。
無党派の典型でオール沖縄支持のわたしは、今回少し迷いました。
が、やはり、
希望という名の絶望的な党に行かなかった立憲民主党の面々への選挙協力をいち早く決断し、リスクを承知で選挙区候補予定者を次々辞退させ、良識あるリベラル有権者の受け皿を全国的につくり出した、そのあっぱれな姿勢に敬意を表し、

日本共産党

と記しました。

(追記※共産党、社民党、立憲民主党のなかから選ばれることをおすすめします。間違っても、自民党とか希望の党、維新の会なんて書いちゃ駄目です)

そして、最後に最高裁裁判官の国民審査。
行政の言いなりになって、司法の独立を危うくさせている者らへの怒りをこめて、

全員に ✖ ️を付けました。

以上、わが投票行動、完全公開なり~!(^_^)v

1区 あかみね政賢
2区 テルヤ寛徳
3区 玉城デニー
4区 ナカザト利信

誇りある豊さを目指し、
安倍政権の暴政を許さない、

県民の意思と底力を、あらためて示す選挙。

オール沖縄4人の全員当選を、
しっかりきっちり勝ち取りましょう!

以上です。

Twitterでマスコミの情勢調査の最新版をまとめてくれている奇特な方がいますので、紹介しておきます。
https://twitter.com/miraisyakai/status/921545775691075584

沖縄1区と4区は、ずっと激戦です。

1区・あかみね政賢さんと4区・ナカザト利信さんの勝利を確実にするためにも、皆さん誘い合って、今日中の期日前投票にまいりましょう。




  


Posted by watanatsu at 13:58時事問題

2017年09月15日

「生きろ!撮れ!石川真生!」プロジェクト成功です!!  厚く御礼申し上げます。

当ブログで、クラウドファンディング「生きろ!撮れ!石川真生!」プロジェクトへのご支援・ご協力を呼びかけさせていただいて以来、ブログ更新が滞っておりました。

相変わらず、毎日Facebookで情報発信を続けておりました、プロジェクト実行委員会・事務局長の渡瀬夏彦です。

ブログでのご報告が大変遅くなりましたこと、お詫び申し上げます。

そして、無事にクラウドファンディングの目標額250万円を、8月31日の締切日に達成し、252万5000円の支援金をお寄せいただいたことをここにご報告申し上げます。
https://motion-gallery.net/projects/Maoishikawa-2017

9月5日~10日、那覇市民ギャラリーで開催された石川真生写真展「大琉球写真絵巻パート1~4」も、連日大盛況で(6日間で2087名の方にご来場いただきました)終了しましたことも、あわせてご報告いたします。

皆さまのご支援・ご協力のおかげです。本当にありがとうございました。

さらなるご報告のブログ更新を、追って重ねさせていだきますが、Facebookページ「大琉球写真絵巻2017」では、すでにこの間の流れを把握していただける投稿が多数ありますので、ご覧下されば幸いです。

URLは次の通りです。⇒https://www.facebook.com/maoemaki/

ひとまず、取り急ぎのご報告まで。失礼いたします。

  


Posted by watanatsu at 18:06芸能・芸術時事問題

2017年07月23日

がん治療・闘病中の写真家・石川真生さん支援の「生きろ!撮れ!石川真生!」プロジェクトに、ぜひご協力ください!!



【クラウドファンディング「生きろ!撮れ!石川真生!」プロジェクトへの絶大なるご支援を】

沖縄に生き、沖縄を撮り続ける写真家・石川真生さんは、さる7月3日、12時間に及ぶ大手術を受けました。

ステージ4の悪性腫瘍を全摘出することに成功しましたが、腫瘍は肋骨に巻きつくかたちで発達しており、肋骨の一部と周辺の筋肉ごと切除したため、切除した骨を補うプレート装着の手術が加わり、結果、長時間の手術となりました。

しかしその後、患部が炎症を起こしていることが判明し、7月19日には、患部周辺に溜まった膿みを除去する緊急手術も受けました。
この手術も無事成功しました。

ただ退院の目途はまだ立っておらず、予断を許さない状況は続いています。
真生さんは、現在術後の痛みに耐えつつ、快復へ向けて頑張っています。

さて、石川真生さんの「がん治療費支援」とライフワークの一つ「大琉球写真絵巻シリーズ」パート1~4の「写真展開催費支援」を目的として、わたしたち有志16名によるクラウドファンディング実行委員会が結成されたのは、3月のことでした。

じつは、がんが発見された2月に、「がん治療支援」そのものを目的とする募金活動を考え、その時点で、基金発起人・共同代表への就任を要請し、快諾された方が複数おられます。この場を借りて、厚く御礼申し上げます。

しかし、石川真生さんの作品撮影や写真展開催に対する思いの強さを実行委員が共有するうち、自ずとクラウドファンディングを立ち上げることに落ち着きました。



準備期間を経て、9月5日~10日の那覇市民ギャラリー(パレットくもじ6階)での写真展開催に合わせ、クラウドファンディング・サイトMotion Gallery内で、「生きろ!撮れ!石川真生!」プロジェクトをスタートさせたのは、7月8日のことでした。

石川真生さん本人や作品に関する動画・写真も充実した見応えのあるサイトになりました。
ぜひ、じっくりと解説文(英訳文もあり!)をお読みの上、ご賛同くだされば幸いです。
https://motion-gallery.net/projects/Maoishikawa-2017

おかげさまでプロジェクト・スタートから15日間で、70万円を超える寄付をいただいています(7月23日現在)。ありがとうございます。目標額は250万円ですが、締切日の8月31日まで残り40日間で、必ずや達成できるものと考えております。

また口座振り込みのほうが寄付しやすいという方のために、下記ゆうちょ銀行口座も用意しています。
ゆうちょ銀行 記号17010 番号18182421 (他金融機関からは、店番708 普通1818242)
こちらも暫定記帳で、すでに40万円以上の寄付が集まっています。ありがとうございます。

今後ますますのご支援と情報拡散のご協力を、何とぞよろしくお願い申し上げます。

                                                                             2017年7月23日

石川真生・大琉球写真絵巻展パート1~4実現&がん治療支援のためのクラウドファンディング実行委員会(「生きろ!撮れ!石川真生!」プロジェクト実行委員会)事務局・渡瀬夏彦
  


Posted by watanatsu at 18:19芸能・芸術時事問題

2017年07月02日

恩義ある名監督・我喜屋優氏の発言に対し、心を鬼にして批判します。間違った国のルールに従うなんて、言語道断です!!

【興南学園・我喜屋優氏の発言を読み、失望の念が一層膨らんだ日曜日】

琉球新報7月2日付3面のインタビュー記事を読んだ。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-525762.html
率直に言って、沖縄の「教育界の劣化」を如実に示す深刻な内容である。



琉球新報が俎上に載せたのは、産経新聞5月22日付インタビュー記事。
この記事で辺野古移設の決定に従うべきであるという我喜屋氏の考えを知ったとき、わたしは目を疑い、Twitter経由でFacebook上にシェアするに際し、「失望どころではありません」との言葉を書き添えている。
本日、この記事を読んで、その気持ちが変わるどころか、失望感は一層膨らんでしまった。

はじめにお断りしておきたい。
わたしはある時期(2008年から11年頃にかけてのことだが)、我喜屋優・興南高校野球部監督に何度もインタビューさせていただいている。
2010年、春夏連覇が懸かった夏の甲子園では、1回戦から優勝決定の感動の瞬間まで、興南高校野球部に完全密着取材を敢行することができた。

小生の取材に対して常に真摯に応じてくださった我喜屋監督には、大いに恩義を感じている。
楽しき思い出をたくさん頂戴したことに心から感謝してもいる。
そして、スポーツ指導者としての我喜屋監督をリスペクトしてやまない。
これからも、野球場や練習グラウンドで向き合う機会があれば、野球部監督としての我喜屋優氏に、変わらぬリスペクトの思いを携えつつ接する自信がある。

それだけに、このところの我喜屋氏の一連の発言に関しては、誠に残念であるし、失望どころの話ではないのである。

我喜屋氏は、たまたま「復帰45周年」にタイミングを合わせた産経新聞のインタビュー企画に応じ、「一般論を語っただけ」なのだろうか。
産経新聞が、新基地建設問題に関してろくな取材もせず、ネトウヨの言い分のみを垂れ流して「新基地反対」の沖縄の民意を貶めてきたことは、良識ある多くの沖縄県民の知るところである。

百歩譲って、そういう産経新聞の「復帰45周年」インタビューに応えること自体を非難してはいけない、と認めたとしよう。

それでもなお、我喜屋氏の行動には、看過できぬ点が残る。

去る5月14日(復帰記念日直前の日曜)、我喜屋氏は、「沖縄県祖国復帰」を祝う日本会議系右翼勢力が催す恒例の集会(実行委員会事務所は沖縄県神社庁内=沖縄県神社庁と名乗っているが、もちろん行政組織としての沖縄県とは無関係の、実質は日本会議沖縄事務所に過ぎぬ団体だ)で、記念講演の重要な役割を果たしている。
その事実は、やはり「我喜屋氏の確信犯ぶり」を示す事実として見逃すわけにはいかないのだ。



「甲子園出場と祖国復帰の喜び」という演題で具体的にどんな内容の話をしたかまでは知らないが、これは、自衛隊音楽隊の演奏あり、会場の沖縄市民会館から胡屋十字路付近までの日の丸パレードとセットの集会での講演である。
興南学園理事長と興南中学校・興南高校の校長まで務める人物が参加すべき集会かどうか。冷静に考えれば、わかりそうなものである。ネトウヨ化著しい保守系政治家の同類とみなされても仕方のないことだと思う。

ネトウヨ化著しい政治家のなかには、自民党沖縄県連幹部もチーム沖縄の市長たちも含まれる。
自民沖縄県連が「辺野古推進」というとんでもない方針を打ち出した4月8日の大会で、県連会長の照屋守之県議は「国は親であり、県は子どもだ。子どもが一方的に親、国を批判して対決しており」それはよくないという、なんの根拠も説得力も持たない考えを開陳して県民を驚かせた。それと、我喜屋氏の言う「決まったこと(=辺野古移設)には従わなくてはならない」との考えは、完全に重なって見える。

我喜屋氏は、この度の琉球新報のインタビューでは、新基地問題に関する考えを問われ、徹底的にはぐらかそうとしている。

しかしそうしながら一方では、見事に機動隊員や家族をかばう。

なぜそこに機動隊員が投入され、沖縄の新基地建設阻止の民意を背負った人たちを排除する仕事をさせられているのか。

県民同士をいがみ合わせて、差別的な基地負担を押し付けようとする最も罪深い人間が、東京のどこかで笑って見下ろしているのではないか。

この重大な「そもそも論」を我喜屋氏は、完全に無視してしまっている。
嗚呼、ネトウヨが作成した「凶暴な反対派」を印象づけるビデオでも見せられ、事の本質が見えなくなってしまったのか?そう勘ぐりたくなるほどに、表層的な発言に終始している。

国は、選挙という民主主義のルールに則って正々堂々示した沖縄の民意を完全に無視し、国と地方自治体は対等と定めた改正地方自治法にも違反し、高等裁判所の人事にまで手を突っ込んで防衛省の言い分のコピペのような判決文を書かせ、最高裁はただそれを追認するのみであり、すなわち三権分立の事実上の崩壊までを、まざまざと見せつけた。
そして、例えば現に辺野古で繰り広げられているのは、違法性オンパレードの強行工事だ。

しかし、である。
間違ったことをしでかす親(国)にも子(沖縄県)は服従すべし。
自民県連も、我喜屋氏も、そう言っているに等しい。
罪深きヤマトゥンチュの末裔の移住者たるわたしから見ても、中央(安倍政権&自民本部)へのこの「過剰同化傾向」には、驚きを禁じ得ない。

本日ここに至り、わたしは危機感をもって明確な批判をこの我喜屋氏にも向けなければ駄目だと確信した。
恩義ある人、リスペクトに値する対象に対して、そう言わねばならないのは、じつに悲しいことである。

※問題の産経新聞記事はこちら。⇒http://www.sankei.com/politics/news/170522/plt1705220014-n1.html
  


Posted by watanatsu at 20:44時事問題

2017年06月16日

山城博治さんの国連人権理事会でのスピーチ全文(日本語訳)。日本時間6月15日inジュネーブ。

6月15日(日本時間)、国連人権理事会で、山城博治さん(沖縄平和運動センター議長)のスピーチが行われました。

わたしもインターネットでスピーチのシーンを視聴しました。
限られた時間(1分半)でしたが、山城さんは張りのある声で、力強く、英語で訴えました。

その声明の全文(日本語訳)は次の通りです。

「私は沖縄における米軍基地による人権侵害に対し、平和的な抗議運動を行っている山城博治です。日米両政府は沖縄の人々の強い反対にもかかわらず、新たな軍事基地を沖縄に建設しようとしています。
 市民は沖縄の軍事化に反対して毎日抗議活動を行っています。日本政府はその市民を弾圧し、暴力的に排除するために大規模な警察力を沖縄に派遣しました。
 私は抗議活動の最中、微罪で逮捕され、その後、2回さかのぼって逮捕されました。勾留は5カ月間にも及びました。面談は弁護士以外との接見を一切禁じられ、家族とも会うことを許されませんでした。私は自供と抗議運動からの離脱を迫られました。これらは当局による明らかな人権侵害です。
 しかし私も、沖縄県民もこのような弾圧に屈しません。
 私は、日本政府が人権侵害を止め、新しい軍事基地建設に反対する沖縄の人々の民意を尊重することを求めます」

※写真は、昨年7月22日、米軍ヘリパッド建設強行工事開始の日、東村高江に全国から動員された800人もの機動隊員と対峙させられたときの山城博治さん。筆者撮影。
 このときも博治さんは、仲間の安全を第一に考えて冷静に行動していました。


  


Posted by watanatsu at 12:53時事問題

2017年05月05日

のりこえねっとTV内「渡瀬夏彦の『ウチナー民主主義最前線』」(2016年2月~7月)アーカイブ

昨年2016年の春先から真夏にかけての半年間担当したインターネット放送。
のりこえねっとTV内「渡瀬夏彦の『うちなー民主主義最前線』」全25回。

下記のURLからご覧になれます。たぶん。おそらく。きっと。
昨日Twitter⇒Facebookで紹介したら、初めて知ったよというメッセージをくれた方がいたので、この際ブログでも!

SEALDs RYUKYUの若者や地に足をつけた生活のなかで基地問題を考えている市民の代表から著名なジャーナリスト・学者・政治家・作家・弁護士・芸術家まで、多彩なゲストが登場します。
出演順にお名前を列挙して、あらためて御礼を申し上げます(敬称略)。
ありがとうございました!

石橋柚里
キム ソンホン
玉城愛
名嘉一心
豊島鉄博
屋良朝博
長棟はなみ
小波津義嵩
平良美乃
山城博治
目取真俊
喜久村睦貴
島袋純
加藤裕
猪股哲
知念正作
知念沙織
糸数慶子
真鍋詩苑
安里拓真
伊佐拓
崎枝由美子
大山盛嗣
きむ きがん

(スタッフ 石橋柚里、森川玲)

初回から最終回まで、ずーっと不慣れなままだった進行役の誰かさんのことは不問に付してください。

では、お時間の許すときに、どうぞ。

※画面ではなく、このURLをクリックすると、25回の一覧が現れます。
↓↓↓
https://www.youtube.com/playlist?list=PLwZ7b6VoomlF8cb6TRUpMHgQ1xyfV99Va
  


Posted by watanatsu at 01:45時事問題

2017年04月22日

沖縄県うるま市長選挙。山内スエコ新市長誕生へ! 明日23日、投開票日です。

【うるま市長選 山内スエコ新市長誕生へ!】

あと一押しが必要です。

現職相手候補は、自民党本部丸抱えの企業締め付けと期日前投票誘導で先行したのは事実ですが、
実力・経験・人柄、申し分なしの本格派エース山内スエコ候補(無所属。社民、社大、共産、民進、自由、各党推薦)は、
市民本位の市民にやさしい「政策」をじわじわグングン浸透させて、
選挙戦終盤で、ついに逆転可能なところまで来ました。

http://yamauchisueko.com/

投票箱が閉まるまで油断大敵。

うるま市民の皆さん、まじゅん ちばらなやーさい。

うるま市にお知り合いのある方は、山内スエコ新市長誕生のための最後の呼びかけを、ゆたさるぐとぅ うにげーさびら。







先ほどFacebookにアップした動画をここにも貼りつけておきます。
https://www.facebook.com/natsuhiko.watase/videos/1349519421796198/

最後の最後まで、ぬちかじり頑張りましょう!!!



  


Posted by watanatsu at 23:32時事問題

2016年10月28日

3ヵ月半ぶりの投稿です。【東村高江】での事実です。あらためてお付き合いのほど、よろしくお願いします。

長らくご無沙汰いたしました。その間、毎日ツイッターとフェイスブックで情報発信を続けていた渡瀬です。

最後の一連の投稿が、7月の参院選における伊波洋一候補の熱烈応援記事ですから、3ヵ月半以上も当ブログを放置してしまっていたことになります。

パソコンで当ブログをご覧の方には、左側にツイッターでの投稿も掲示されていますが、フェイスブックにおける投稿記事についてはまったく表示されません。
そこで、ブログ再開に当たって、最近フェイスブックで反響の大きかった記事(10月23日投稿)をここに再掲いたします。
この記事は、シェアだけでも現時点で550を超えており、共感を抱いてくださった方が多いことがわかります。もちろん「権力に気を許せばつけこまれるから注意せよ」という意味の厳しいご意見もいただきました。筆者として、そのご意見もきちんと受け止めていることを付記しておきます。

思えば、伊波洋一さんが、参議院選で官邸の「使いっぱしり」というほかない現職イエスウーマン大臣・島尻安伊子さんに10万4000票もの差をつけて圧勝した事実さえ、当ブログでご報告できておりませんでした。伊波さん応援投稿にお付き合いいただいた読者の皆さまに、この場を借りてお詫び申し上げます。

さて、伊波さんの当選が決まった翌朝(7月11日)から、安倍政権(防衛省沖縄防衛局)は、東村高江集落を取り囲むように新しく建設する米軍オスプレイパッド(離着陸帯。6つのうち2つが既に完成し米軍に提供されている)の強行工事に再着手する構えを露骨に見せ始めました。
政府は早朝から高江の地に機動隊を投入し、ヘリパッド建設のための資材機材を米軍北部訓練場メインゲートに続々と運び入れたのでした。
これは、辺野古新基地建設にも高江のオスプレイ用ヘリパッド建設にも明確に反対の意思を表明している伊波洋一さんの当選に対する嫌がらせそのものと言える蛮行でした。沖縄の民意へのあからさまな侮蔑とも言えました。

7月22日には、いわゆるN1地区の工事予定現場に通じるゲート前で座り込む住民と支援者たちを、沖縄県警と東京警視庁、千葉県警、神奈川県警、愛知県警、大阪府警、福岡県警のおびただしい数の機動隊員(正確な数字は公表されておらず500人とも800人とも言われている)が暴力的に排除するという蛮行が行われました。

その事実は、「週刊金曜日」8月5日・12日合併号に書きましたが、その後も、安倍政権による沖縄の民意も、地元東村高江区の明確な反対の意思表示も無視しての建設工事強行が行われ、多様な希少生物の棲むやんばるの森が無惨にも破壊され続けています。



高江の現場に通い続ける中で、わたし自身、機動隊員たちの「法的根拠」に基づかぬ理不尽にして不遜な暴力的排除や公道上の自由な往来を妨害する行為によって、被害を受ける当事者でありつづけました。

最近では、デタラメなヘリパッド建設に抗議する沖縄県民に向かって「土人」「シナ人」と暴言・差別発言をした機動隊員2名が懲戒処分を受ける「事件」がありました。同時に、市民運動のリーダー山城博治さん(沖縄平和運動センター議長)に対する見せしめ逮捕をはじめ、国家権力・警察権力の乱用というほかない不当逮捕も続いています。
警察による「デッチ上げ公務執行妨害」不当逮捕のある事例に関しては、わたしもしっかり検証できたところであり、当ブログの次回更新は、そのことについて書くことになるでしょう。

しかし、機動隊員たちとは、こんなふうにひとりの人間同士として向き合う場面もあったということを、事実としてあえてお伝えしようと思いました。
読者諸賢が、それぞれの知性感性で受け止め、沖縄で起きている重大な問題の本質に考えを巡らせてくだされば幸いです。

↓↓↓10月23日、Facebookに投稿したのは、この記事です↓↓↓

【わたしが出会った機動隊員たち。その1】







日曜日の朝も、N1裏テント村周辺を巡回する機動隊員(担当は、東京警視庁)。
クルマの中で携帯の充電をしていたわたしに「おはようございます」と、二人組の上司とおぼしき警察官が声をかけてきたので、わたしも同様の言葉を返した。
人としての最低限の挨拶を拒否する理由はない。
彼は帰るときには、わたしの顔を見て「すみません」と言い、やや照れくさそうな笑みを浮かべた。
わたしは一瞬迷ったが、無言で目を合わせ会釈をした。
「おい、そのすみませんは、日頃の市民に対する暴言・暴力・不当逮捕などに対する謝罪の意味か。それともテント村を監視する命令に従わざるを得ない己の「つまらない任務」に対するエクスキューズなのか!」
などとは、決して口にしなかった(笑)。

しょっちゅう車中泊していた8月頃のことを思い出す。未明に見回りに来た二人組の一人に声をかけた。
「君は警視庁から来たのか」
「はい、そうです」
「ここの担当は、警視庁?」
「固定してるわけではないみたいですけど」
「見回りは夜中も1時間ごとなのかい?」
「はい、そうです」
「大変だね。お疲れさん」
そのとき、彼はすこぶる嬉しそうな安堵した表情を浮かべた。

今朝の機動隊員の「すみません」は、やはり、できれば「反対派」のおじさんから敵視されたくはない、という本音の表れかもしれなかった。

わたしが彼の目つき顔つきを観察する限り、「土人」「シナ人」などの暴言は吐かぬだろうと思えた。
つまり、市民弾圧の任務にはあまり向いていない。街の交番にいてくれたら、仲良くなれそうなタイプなのだった。

彼は、新人(少なくとも高江に派遣されたばかり)とおぼしき相棒に、わたしたちとの挨拶の仕方の手本を見せているようにも見えなくはなかった。

そうだ。連想ゲームのように思い出したので、まだどこにも書いていなかったエピソードを、ここに紹介しよう。

あれは8月上旬の土砂降りの朝だった。

砂利ダンプの車列を簡単に工事現場に向かわせまいと、住民や支援者たちが県道70号の路上に大勢繰り出していた。

わたしは「PRESS」の腕章を首からぶら下げていた。取材者であろうとも、機動隊員は必ず一人張り付いてくる。
そのとき、わたしに張り付いた青年は、非常に良心的な警察官だった。
歩きながら、こんな会話をした。
「君の所属は愛知県警かい?(メインゲート付近の担当が愛知県警機動隊だということはすでに知っていた)」
「はい、そうです」
「お互いこんな土砂降りのなかでズブ濡れになって、大変だよなぁ」
(※この雨の中でスマホカメラを使い続けた結果、わがスマホは臨終→機種変更となった)
「……(微苦笑)」
「ところで、沖縄に行けと言われて、または沖縄に来てみて、どう思った?」
「びっくりしました」
「びっくり?」
「はい、沖縄に来るまでは、基地問題がここまで大変だと思いませんでしたから」
「基地に対する沖縄県民の反発が、ここまで強いとは知らなかった、ということ?」
「はい。向こう(日本「本土」)ではあまり報道されていないので、ここまで反発が強いとは知らなかったです」
「じゃあ、沖縄に来てから、地元メディアの報道もちゃんと見ているわけ?」
「はい、琉球新報とか、読んでます」
「この現場に抗議行動に来ている人たちは、過激派でもなんでもなくて、沖縄の普通のおじさん、おばさんたちが圧倒的に多いということもわかったでしょう」
「……(コクりと頷く)」
「その人たちから、毎日のように、沖縄の米軍基地の現状やかつての戦争のこととか、そういう問題をめぐって厳しい言葉も突き付けられているはずだけど、その抗議の声は聞こえているの?」
「はい、全部聞こえてます」
「そして、君の感想はどうなの?」
「……」
「さすがにこの質問に答えるわけにいかんよな(笑)」
「はい(笑)」

この数分後、わたしはこの機動隊員を気の毒に思った。
わたしにマンツーマンで張り付いていたときには人として普通の会話も可能だった彼が、他の隊員たちと一緒に隊列を組んで、抗議の市民を県道の路肩へ押し込める任務を負わされたのだ。

そして、絵に描いたように、押し込められて通行の自由を奪われた中年女性から、かなりきつい言葉を浴びせられることになった。
この女性にとっては、彼もまた理不尽かつ横暴な人権侵害をしてくる国家権力そのものなのだ。その厳しい言葉は、間違っていない。
しかし正直なところ、わたしは胸のうちでこう呟いていたものだ。
「そいつは、話のわかる警察官なんだ。少し、お手柔らかに…」

結局、何が言いたいか。
ネトウヨ・エセウヨと同レベルの差別発言をする輩は論外である。
だが、どんなに良心的な警察官であっても、上司の命令には逆らえない。
良心を圧し殺して市民に襲いかかる場面は頻繁に生じる。
「国家に逆らう反対派を制圧してこい」と吹き込まれた警察官が、全国から沖縄に送り込まれている。この厳然たる現実から目を逸らしてはいけない、ということだ。

彼らの意識に少しでも変化を起こしてヤマトに帰すこと。どんなに凶暴な政権の命令下に彼らが置かれていようとも、わたしはじつは、そのことを少しもあきらめていないのだ。

追記◇このシリーズ、「その2」を書くのか書かないのか、あんまり定かではないので、ご寛容ください。
  


Posted by watanatsu at 17:25身辺雑記時事問題

2016年07月09日

【参議院議員選挙・極私的投票行動完全公開】といっても、沖縄選挙区と比例区の二つなのだが・・・参考までに。


※これもFacebookから転載しておこうと思う。

 ↓ ↓ ↓

【若い人へ】

2016.7.7.アピール。
〈わたし個人の期日前投票行動も完全公開〉

  ✳ ✳ ✳

自民・公明・おおさか維新だけは、ダメ❌。
今回の7月10日投開票の参議院選挙で、
絶対に票を与えてはいけない政党です。

立憲主義、民主主義を破壊する政党を伸ばしてしまったら、あなたの平穏な暮らしが危うくなります。普通に自由に幸せに暮らすことが制限される世の中になってしまいます。

すなわちこれを、戦争前夜と言います。

では、自民・公明・お維新以外の誰に入れたらよいか。
定数1の「1人区」なら、国政野党の統一候補です。

沖縄選挙区なら、イハ洋一候補です。
期日前投票で、わたしもイハさんに入れてきました。
あなたのお隣のおじぃおばぁにも、「イハ」と書くだけで大丈夫だよ、と、ぜひ伝えてあげてください。

複数区であれば、当落線上にいて厳しい戦いをしている野党(共産、社民、民進)や反自公系の無所属候補へ1票を!

定数6の東京選挙区なら、当確と思われる蓮舫さん(民進)よりも、ギリギリのところで闘っている三宅洋平さん(無所属)、共産の山添拓さんや民進2人目の小川敏夫さんへ。それが、明らかな死票になることを避ける意味でも懸命な選択だと思います。
お維新から出てしまった元長野県知事などに入れてはいけません。自民のビーチバレー選手も論外です。

比例区はどうでしょう。厳しい戦いをしている福島みずほさん(社民党)にわたしは入れました。沖縄の現実に対する理解力のある人だからです。全国から「みずほ」の個人名を書くことができます。

比例区でも、自民・公明・お維新・こころなどの「改憲勢力」に入れることだけは絶対に避けてください。
党名を書きたいなら、共産、社民、生活、我慢どころで民進、をおすすめします。

棄権や白票は、やめてください。
それでは、安倍暴走政権を認めることになってしまいます。自分は政治に対して一切文句は言わない、という意思表示でしかありません。

ただし、例外的に「歓迎すべき棄権・白票」はあります。それは、どんな選挙でも自民や公明への投票を欠かしたことがない、という方々の棄権・白票。野党候補に入れたくはないけど、今回ばかりは、自公やお維新に入れる気はしない、という良心的保守の方々の苦渋の選択としての棄権は歓迎します。

それでもやっぱり投票率を上げることは肝心です。低投票率の中での組織票固定票で自公安泰、という結果は避けなければなりません。

完璧な候補を探すのではなく、よりマシな人に入れてください。

投開票日は10日(日)ですが、明日明後日、8日も9日も、期日前投票ができます。

投票所入場券のハガキをなくしても大丈夫。
運転免許証など身分証明のできるものがあれば、ちゃんと投票用紙をもらえます。

今回の投票用紙は2枚。
1枚目が、選挙区。
沖縄選挙区の方なら、「イハ洋一」「イハ」「伊波洋一」どれも正解です。

2枚目が、比例区。
政党名で迷ったら、「みずほ」「福島みずほ」と書いてください。
よろしくお願いします。

最後まで、油断大敵!
それぞれの場所で、全力を尽くしましょう。
  


Posted by watanatsu at 23:52時事問題

2016年07月09日

2016年07月09日

参院選・沖縄選挙区【7月6日・イハ洋一必勝個人演説会も素晴らしかった】写真館、その2。


コンパクトデジカメ写真館、その2。

つづきも登壇順です。













  

Posted by watanatsu at 23:33時事問題

2016年07月09日

参院選・沖縄選挙区【7月6日・イハ洋一必勝個人演説会も素晴らしかった】写真館、その1。

コンパクトデジカメ写真館、その1。

演説会の模様は、やはり動画を見てもらうのが一番だが、
雰囲気を味わっていただくために、小生がコンパクトデジカメで撮った写真も並べましょう。



弁士の写真は、登壇順です。
















  


Posted by watanatsu at 23:21時事問題

2016年07月09日

参院選・沖縄選挙区【イハ洋一さんの名を、投票用紙に、自信をもって書いてください】

本日7月9日23時59分までは、ネット選挙が認められています。
微力ながら、頑張ってみます。

わたしのFacebookをご覧になっていない方のために、情報共有のための転載をしてみます。
一部加筆訂正しています。
 
↓ ↓ ↓

【7月3日の街頭演説に耳を傾けて、イハさんの自信に満ちた笑顔に触れて】







夕方、もし街頭演説に遭遇できたら良いな、と友人の情報を頼りに新都心に出かけてみると、赤嶺政賢衆議院議員や崎山嗣幸県議会議員が話し終えて、ちょうど金城徹那覇市議会議長、糸数慶子参議院議員、イハ洋一候補本人へとマイクがリレーされていくところだった。

イハさんの日焼けした逞しい笑顔が自信に満ちていた。

この人の平和を希求する思いの深さは本物だと思った。

その上、イハさんはじつは経済に強いということも思い起こされた。宜野湾市長を2期務めた時代のイハさんの実績の多くを、じつは現市長が己の手柄のように吹聴しているのも周知の事実なのである。
経済にも強いから、福祉や教育の充実、そして今回の相手候補が盛んに言う「貧困対策」こそ、イハさんの得意分野なのだということも、またスピーチを聴きながら確信を持てたのであった。

理想の高さ、実績の重み、思索の深さ、そして情けの厚さ…すべてにおいて、つまり人間の器そのものにおいて、イハ洋一さんは、相手候補を圧倒している。
その意味でもこの参院選は、イハさんを圧勝させねばならないのだ。



さぁ、選挙戦も残り僅か。
わたしたちも全力を尽くそう。

明日は投開票日、沖縄選挙区の有権者の皆さん、1枚目の投票用紙には、「イハ洋一」と自信をもってお書きください。
あるいは「イハ」だけでも大丈夫です。

沖縄が誇るべきこの有能な人材を、ぜひ国会へ送りましょう。
  


Posted by watanatsu at 22:24時事問題

2016年07月08日

【参議院選挙】沖縄選挙区。イハ洋一さんを圧勝させよう!!!

【若い人よ、必ず選挙に行こう!】

この度の参議院議員選挙(7月10日投開票)、FacebookやTwitterでネット選挙に参戦したのは、6月22日の告示日だった。それ以来、毎日SNSで複数の情報発信をしているわけだが、当ブログでの発信は、なんと投開票の前々日の今日、ようやくである(苦笑)。

まずは、わたしの住む沖縄選挙区の情勢をお伝えしよう。

序盤戦から、あらゆる世論調査・情勢調査において、国政野党統一候補であり翁長県政とタッグを組むイハ洋一氏が、自民の現職大臣をリードしていると伝えられてきている。
さらに、本日7月8日の沖縄タイムスは、朝日新聞との合同情勢調査(5日~6日)の結果を受け、一歩踏み込んだ見出しを1面トップに掲げた。

伊波氏優位 島尻氏苦戦




告示後、3度も「伊波氏リード 島尻氏追う」という同一の見出しを1面に掲げた同紙だけに、終盤に来て、伊波氏のリードがさらに広がったと受け取れる記事掲載である。※Web記事はこちら。⇒http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=177233

琉球新報は序盤戦と一昨日7月6日に掲げた1面の見出しは「伊波氏先行 島尻氏追う」であり、明日7月9日あたりの伝え方も注目される。
※7月6日付1面記事はこれ。⇒http://ryukyushimpo.jp/news/entry-311206.html

で、わたしの感想であるが、「油断大敵!」の一語に尽きる。

わたしたちイハ洋一応援団の側に少しでも気の緩みがあれば、最終盤で追いつかれる危険性はある。

万が一、あれほど沖縄の民意を踏みにじりつづけた「島売り大臣」を勝たせるようなことがあれば、「沖縄はもう終わり」である。
これは、移住者県民ヤマトゥンチュのわたしの思い込みなどではない。
わたしの尊敬するウチナーンチュの友人や先輩が、強い危機感を込めてそう言っているのだ。
わたし(57歳)と同年齢から、さらには沖縄戦体験世代の80代ぐらいまでの人々にとっては、沖縄の民意を踏みつけ続けてきた「島売り大臣」の「罪」は、許しがたいものと映っている。いえ若い世代でも、沖縄戦の悲惨さや戦後の米軍統治時代の苦労、あるいは「復帰」後も基地負担を集中的に押し付けられてきた沖縄の実情を理解している人たちは、「島売り大臣」ほど許せない人間はいないと理解している。

そもそも公約を破り、中央権力に媚びてすり寄り、自民県連会長と大臣のポストを手に入れて、平然としていられるような、彼女の人間性そのものが許せないのである。

今年はじめて選挙権を得たような若い人たちにとっては、ここ数年の彼女の罪深い所業(=それは安倍政権の幼稚な凶暴性と表裏一体)さえ、ピンと来ていない人も多いようです。
なので、ざっと「おさらい的解説」をします。

彼女は、普天間基地は「最低でも県外」へ移すと主張した鳩山由紀夫首相の時代(2009年)に、沖縄の民意そのものが「最低でも県外」に傾いたことを見て取るや、2010年の参院選では「県外移設しかない」「辺野古は困難」と訴えて、当選を果たした。
しかし、自民党県連に属する国会議員としては、西銘恒三郎衆議院議員とともに、真っ先に公約を破棄し、「辺野古容認」へと転じた。

2013年の暮れ、前知事・仲井真弘多が県民への裏切り行為に他ならぬ「辺野古埋め立て承認」に至ったのは記憶に新しい事実。そしてその道筋をつくった「A級戦犯」の筆頭格が彼女であることは、間違いない。
2013年11月、当時の石破茂幹事長の横に沖縄の自民国会議員5人が晒し首のように並べられた「辺野古容認記者会見」で、苦渋の表情を浮かべる議員もいる中で、彼女は最も平然とケロリとした表情で前を向いていた。これもまた周知の事実。県民裏切りの「確信犯」である証拠だともっぱら話題になったものだ。

それから数ヵ月後の2014年2月の参院予算委員会。
この「確信犯」は決定的な罪深い質問をしでかした。
政府に対して、辺野古新基地建設に抗議する「沖縄の民意」を背負った市民の活動を、先手を打って厳しく取り締まるよう促す質問をしたのである。
これには、多くの県民が怒りを通り越してあきれ果てた。2年後の選挙で絶対に懲らしめる、完膚なきまでにたっぴらかす(叩きのめす)と、そのころから固く心に誓ったウチナーンチュの先輩たちを、わたしも多く知っている。

実際、政府(防衛省)が2014年7月1日、集団的自衛権の行使容認閣議決定と同時に辺野古新基地建設着工宣言をして以降、海上保安官や機動隊員の暴力的な過剰警備は、それは酷いものになった。この「権力の暴力」を直接的に導き出したのは、間違いなく彼女だった。
そうした「仕事」ぶりを時の権力者に評価され、あろうことか彼女は、沖縄担当大臣の座におさまったわけである。

そして今、参院選に突入してから、彼女は新基地問題を争点にならぬように隠し続けている。経済だ貧困対策だと叫び、己のしでかした悪業には頬かむり、知らん振り。卑怯にも程がある。

それほど罪深い人物を、再び国会に送るようなことがあったら、これはもう「沖縄は終わり」としか言いようがない。多くの県民が、そのように思う心理は、至極当然であろう。
まさに「沖縄の恥」だし、政府から沖縄が一層なめられる要因にもなる。「政府や日本国民による沖縄差別の助長」に繋がる恐れ大なのだ。

というわけで、どんなに政府自民党幹部が、沖縄の企業の締め付けを図ろうとも、沖縄県民が「島売り大臣」を許すようなことはない。
自民党とタッグを組んでしまっている公明党の支持母体・創価学会の会員である友人知人の中には、「島売り大臣」にだけは票を入れたくない、という人も少なくはない。

ただ、先ほども述べたように、油断大敵!!
敵には権力も資金もある。あの手この手で、なりふり構わぬ追い上げを見せるに違いない。
その圧力に対して、わたしたちがどれだけ正気を保って踏ん張りきれるか、日曜日の夜に投票箱が閉まるまで、全力で戦わなくてはならない。

心ある沖縄県民の中には、「まさかあの『島売り大臣』が勝つはずないでしょう、イハさんは大丈夫でしょう」と思う人もいるようだ。

いえいえ、とんでもない話です。あなたの1票がなければ、イハさんは勝てません。強くそう申し上げたい。

オール沖縄の6人目の国会議員として、なんとしてもイハさんを圧勝させ、「沖縄の底力」を改めて示しましょう。
そうして、翁長知事とともに一つひとつ基地を減らし、どんな境遇に生まれた人も安心して暮らせる社会をつくりましょう。
真に「誇りある豊かさ」に満ちた平和な沖縄社会の具現化に向けて、しっかりと歩みを進めていきましょう。

沖縄選挙区(投票所で渡される1枚目の用紙)は、迷わず「イハ」、「イハ洋一」とお書きください。


  


Posted by watanatsu at 17:31時事問題

2016年06月02日

【元海兵隊員の米軍属による強姦殺人遺体遺棄事件】を受けて。


大変ご無沙汰いたしました。

5月31日未明にFacebookに投稿した記事を当ブログでもアップします。

               * * *


【哀悼の表現について】

5月28日(土)、ネイバーフッドチャーチ沖縄が呼びかけ、最大100人ほどの米軍人軍属及び家族らが参加した「沖縄と共に悲しんでいます」「沖縄のためにお祈りしています」という意思表示の行動が、どうやらネトウヨ界隈で共感・絶賛の嵐を呼んでいるようだ。
twitterやfacebookで、つい情報拡散の手伝いをしてしまった、という一般の人も少なくないようだ。

一方、カルト教団・幸福の科学=幸福実現党と深い関係のあるアメリカ人がこの行動にプラカードを持って参加していたり、あるいはかつて辺野古ゲート前の新基地建設阻止行動において過剰警備によるケガ人が続出していることに関して「お笑いぐさ」と侮辱する問題発言をした海兵隊報道部次長がこの教会の重要な役割を担っていることが判明し、さらにはこの度の行動を「美談」としてひたすら拡散しようとしたのがネトウヨ代表選手のような人物だったりすることから、「ほら見たことか、信用ならない集団の行動だ」という声も湧き起こっている。

わたしもこの行動に参加した米軍人軍属や家族の動機は、「善意」からなのだと信じたいと思う。
そうではあるがしかし、ちょっと待った!! と言わねばならぬ点は、当然ある。

そもそも、あれほどの凶悪犯罪が起きた事実を、いや、これまであまりにも多くの凶悪犯罪が米軍関係者の手で繰り返し引き起こされてきた現実と歴史を、どれほど深刻にとらえているか、という疑問がある。「犯人は憎いです。わたしたちだって大変に心を痛めています。冥福を祈ります」という意思表示ぐらいでは、ハッキリ言って、ほんの気休めにさえならないだろう、という話なのである。

考えてもごらんなさい。米軍関係者の犯罪は、沖縄の住民の犯罪とは、本質的な意味での違いがあるのだ。

日米地位協定という名の差別協定によって、明らかに、米兵米軍属は守られている。

基本的には、米軍関係者の犯罪の捜査権も裁判権も、日本側にはない。
わたしがいうまでもなく、何十年も様々な指摘がなされてきたことだが、米兵米軍属の頭と心には、少々の罪を犯しても基地のフェンス内に逃げこめば大丈夫、という特権意識が刷り込まれている。
今でこそ、強姦や殺人等の凶悪犯罪に限っては、米軍の厚意によって、起訴前でも容疑者の身柄を日本側が確保できるようになっているが、あくまでも米側の裁量にゆだねられた「配慮」によるものだ。

何が言いたいか。
米軍関係者によって繰り返される犯罪は、アメリカ人だって心優しい人もいる、などという論点のすり替えで済まされる問題では到底ない、ということ。
日米地位協定を含む構造的な差別の問題、沖縄蔑視の現実を直視し、その原因たるシステム自体を解消しない限り、問題の解決はあり得ない、ということ。

複数の場で何度も言ってきたことだが、反基地の姿勢を明確にしているわたしにさえ、個人的にはとても尊敬できる人格の持ち主の現役海兵隊員の友人がいる。彼の妻や子供もとてもチャーミングだ。心優しいアメリカ人だっている、などいう話を今更聞かされたくもない。

結論を述べよう。
28日のネイバーフッドチャーチ沖縄の呼びかけによる行動に参加した人を、語弊を恐れずにあえて言えば、わたしは「哀れ」にさえ感じる。
あれほどの凶悪犯罪の犠牲者に対する哀悼の意の表し方が、プラカードを持って歩道に立ち、不特定多数のクルマのドライバーに頭を下げることだというのは、行為としてあまりにも安直であり焦点がズレているのではなかろうか。熱中症のリスクもある炎天下の行動に感謝したいなどと言うネトウヨ君も散見されるが、アホも休み休み言いなさい、というレベルの幼稚な話だ。

被害者の恐怖と怒りと痛み、遺族や恋人、友人の悲しみと怒りと悔しさ…。まさか、プラカード掲げてお辞儀をする、たったそれだけの行為で、鎮められるなどと信じていないとは思うのだが、それにしても・・・。

厳しい物言いだとは思うが、あなたたちがこの行動に参加した事実は、ネット上での拡散のされ方を眺めてみても、多くの沖縄県民からの海兵隊や米軍全体に対する激しい怒り、その風当たりの強さに危機感と苛立ちを覚えていた米軍関係者及び米軍支持者らによって、うまい具合に利用されたという意味合いのほうが色濃く漂うのである。

もしも本気で、むごたらしい被害に遭った20歳の女性の死を悼むのであれば、真剣に取り組むべきことが、他にないだろうか。

米軍関係者による凶悪犯罪をわが事として許せないと思うなら、これ以上の犠牲者を出したくないと本当に思うのなら、むしろ米軍関係者内部から、せめて日米地位協定抜本改定の気運を高める運動を起こしたって、バチは当たらないだろう。

合掌。



※追記※
この行動について「報道されない事実」などというデマが盛んに流されているようですが、騙されてはいけません。
例えば琉球新報は翌日29日の紙面(社会面)と公式サイトで、写真付きの記事でこう伝えています。
↓↓↓
米軍属女性遺棄 悲しみに共感 教会に通う米軍人や軍属ら
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-287997.html

 米軍属女性遺棄事件を受けて北中城村屋宜原の教会「ネイバーフッドチャーチ沖縄」は28日、北谷町桑江の国道58号沿いで信徒らがプラカードを掲げ、県民の悲しみに共感する思いを訴えた。

 教会に通う米軍人や軍属、その関係者らが「沖縄のために祈る」などと書かれたプラカードを掲げ、行き交う車に頭を下げて被害者への哀悼の意を示した。

 行動は、同教会のクリスチャン・シアンコ牧師が、県民と共感する思いを訴えたいと考え、信徒らに呼び掛けて実現した。SNSで知った信徒以外の米軍人・軍属も加わり、最大約100人が参加した。
  


Posted by watanatsu at 00:50時事問題

2016年04月06日

【山城博治さん(沖縄平和運動センター議長)に雨の辺野古ゲート前でインタビューしました】録画配信中です。


【山城博治さんインタビュー@辺野古ゲート前】
2016.4.4.

国と県の「和解」「工事中止」からちょうど1ヵ月後の4月4日(月)。

のりこえねっとTV内「渡瀬夏彦の『うちなー民主主義最前線』」第10回を記念し、特別編として、辺野古ゲート前にて山城博治さんへの直撃インタビューを敢行いたしました。

4月5日夜9時過ぎに放送された内容が、録画配信でご覧いただけます。

一人でも多くの方にご視聴いただきたいので、情報拡散よろしくお願いいたします。
https://www.youtube.com/watch?v=tQ0qiAexS-I
  


Posted by watanatsu at 01:51時事問題

2016年04月02日

【71年の時を飛びこえた、4月1日の悪夢】

※注※
刑事特別法違反容疑で、米軍警備員によって不当拘束⇒海上保安庁によって不当逮捕された「被害者」Mさんに関して、すでに個人名を明らかにする報道がなされています。
しかし、わたしは昨夜、ご本人が取り調べに対して黙秘を貫いているという信頼できる情報に接して、思うところがありました。
この「人権侵害事件」をめぐっての事実の詳細とオピニオンは、不当逮捕から解放された暁に、Mさん自身が告発する文章を書かれるはず。それまでわたしは、お名前を書かないことに決めました。あしからずご了承ください。

以下の文章は、本日4月2日、日付が変わったばかりの深夜に、Facebookに投稿したものです。
午前11時、沖縄市の中城海上保安部前で、緊急抗議集会が開かれます。わたしも参加&取材します。

【71年の時を飛びこえた、4月1日の悪夢】

4月1日をもって、沖縄県民としての小生の暮らしも11年目に突入した。

一方、多くのうちなーんちゅにとって、4月1日は、(71年前に)米軍が沖縄島に上陸した日として記憶されている。

沖縄戦自体はその直前の3月26日に始まっている。米軍は慶良間諸島に上陸し、それから数日の間に複数の島で、悲惨な集団自決(強制的集団死)が起きてしまっている。

さらに4月1日から数ヵ月にわたり、沖縄島で繰り広げられた地獄絵図は、いまも多くの人の心に深い傷を残している。

地獄絵図の始まりの日にわたしがヤマトゥから住民票を移したことは、もちろん単なる偶然ではないと思ってくださって間違いはないのだが、そんな71年後の4月1日に、辺野古新基地阻止行動のカヌーチームのリーダー的存在であるあのMさんが、辺野古崎付近で、キャンプシュワブの軍警(軍雇用民間人警備員)によって、不当拘束されたのは、やはり偶然ではすまされない衝撃的事件と言える。

その意味の重さは、不当拘束されたご本人が解放され、自らの表現力を駆使して事実を明らかにする過程で、きっと多くの人に共有されることになるだろうから、いまわたしが先走って思わせぶりに語ることは慎みたい。

一昨年の夏以来、辺野古・大浦湾では、新基地建設に対する抗議・阻止行動の船団やカヌーチームと、これを不当に規制し拘束する海上保安庁職員たちとの間で、厳しい衝突があった。いや、衝突というより、非暴力抵抗のカヌーチームメンバーや抗議船船長らが、一方的に海保の暴力にさらされ、傷つけられてきた、と言ったほうが正しい。
水に沈められたり、硬質のボートで激突されたり、あるいは首を絞められたりして、病院送りされたメンバーは数知れず、である。

こういう事実は、未だに多くの大手マスメディアが伝えることをサボッているので、知らぬ人も全国には少なくないはずだ。

だが、これまで、海上行動での逮捕者は、一人も出ていない。

わたしも臨時制限区域を示すフロートを超えて、海上保安官に拘束されたことが複数回ある。そのたびに、わたしは海保に問いただしたものだ。
これは米軍への提供区域に侵入したことによる刑事特別法違反容疑と関係があるのか、ないのか!?
海保の答えはいつでも、「安全確保」のためです、これ以上、作業現場に近付くと危険なので、あなたの安全を確保しているのです、というものだった。
決まってフロート内で海保の小型拘束艇(通称GB)に乗せられ、しばらくの時間拘束され、遠く離れた場所へ連れていかれて解放されたものである。

わたしは皮肉をこめて海保にこう語りかけたこともある。
「安全確保なんてごまかさずに、いっそ刑特法違反で逮捕してくれたほうがわかりやすいんだけどね!」

しかし彼らは、この1年8ヵ月の間、わたしたちの仲間を、たった一人も、刑特法違反容疑で逮捕することはなかった。

3月4日の国と県の「和解」「工事中止」以降には、海保はわたしたちの抗議行動に対して、まったく手出しをしなくなっていた。

当然だ。
翁長知事による「埋め立て承認取り消し」の効力が完全に復活したのであり、埋め立て工事を前提に張り巡らされたフロートも、いまだに大浦湾に浮かぶ作業台船も、すべてが違法な物体であり、本来すみやかに撤去されるべきものなのだ。

フロートを越えて、カヌーが自由に航行するのも、フロートを撤去せよと抗議することも、正当な営みだ。

そうであるのに、米軍雇用民間人警備員が、4月1日、突然カヌーメンバーに襲いかかってきた。
目撃者の証言によると、「軍警」は、最初別のカヌーメンバーを拘束しようとし、それを止めにかかったMさんを標的に切り換えて、一気に連れ去ったという。

しかも、Mさんが弁護士との面会を要求したのに、米軍側は一切無視し、海保に身柄を引き渡すまでに、なんと8時間以上も海兵隊キャンプシュワブ内で監禁し続けた。非暴力行動を貫くMさんを、である。

現場の警備員の判断のみで、こんな異常な暴挙に出るだろうか。
米軍の、新基地建設阻止・抗議行動に対する不遜かつ異常な姿勢と、日本政府の迎合ぶりが、徹底追及されるべき人権侵害事件だとわたしは思う。

制限区域を越えたのだから逮捕されて当然、というのであれば、このわたしを含めて、一昨年の夏からすでに何百人も逮捕されていなければおかしい。
浅はかなネトウヨ諸君の不勉強ぶり思考停止ぶりは許し難いものがある。

エイプリルフールの洒落には到底ならぬ、2016年4月1日の不当逮捕。当分忘れられそうにない。

沖縄平和運動センター議長・山城博治さんの呼びかけで、本日4月2日午前11時から中城海上保安部前にて、Mさんを奪還するための抗議集会が開かれる。
もちろんわたしも駆けつけたい。

写真は、心落ち着けるために首里城の南、雨乞嶽の展望台から眺めた海と空と慶良間諸島の島影。おまけは、ライトアップされた深夜0時前の首里城。







2016年4月1日の注目記事は、琉球新報1面トップのこれである。↓↓↓


  


Posted by watanatsu at 09:50時事問題