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Posted by TI-DA at

2009年12月31日

琉球新報で、コラム連載はじめます。

いま東京にいるわたしは見ていないのですが、本日の琉球新報の紙面では、もう新年のコラム執筆陣が紹介されているはずなので、当ブログ読者の皆さんにも、ここでお知らせいたします。

新年1月から、琉球新報・文化面の「落ち穂」というコラムの執筆者のひとりとして、連載をはじめます。

その都度、ブログでもお知らせしたいと思いますが、1ヵ月に2回平均、半年間で13回のコラムを書きます。通しタイトルも、ブログ読者の皆さん限定で、お教えしてしまいましょう。ずばり、「沖縄の底力」と決めました。

わたしはこれまで、長い間「沖縄ファン」として、加えて最近の4年ほどは沖縄県民として、うちなーの自然、文化(食、芸能、芸術、スポーツなど、あらゆる文化)、そして人物から、たくさんのパワーを与えられてきました。

今回のコラム連載では、その中から、スポーツの話題に絞って書いていきます。第1回は、1月7日です。お楽しみに。

半年間、琉球新報・文化面でのお付き合いも、ぜひよろしくお願いします。

では、本年はあと1回。普天間移設問題を、後ほど。  


Posted by watanatsu at 21:58お知らせ

2009年12月31日

松重豊、助演男優賞おめでとう! または友達自慢。

このところ、連続して普天間基地移設問題に関して書いてきたので、この辺でちょいと休憩。

休憩といえば、じつはたった今、大掃除が終わったところです。

デスクの前の西側の窓ガラスを磨き終えて、コーヒーいれて、深い呼吸をしてみたら、なんだか窓越しの外の空気までが澄み渡ってきた気がするから不思議です。

きょうは飛び切り美しい夕焼け空。箒を逆さにしたようなケヤキの枯れ木立のシルエットが、空のブルーとオレンジのグラデーションに映えて、なんとも言えぬ趣。武蔵野の冬、という感じですなぁ。

と書いていて、ふと思いました。複数の東京の友人から、せっかくだから、沖縄の風景とか、たまには写真で見せてよ、というリクエストをもらっていたけれど、ブログをはじめて半年、「文字だらけ日記」のまま、今年も終わろうとしているよなー……。

写真をぜひ、と言ってくれた友人のひとり、俳優の松重豊君には、この場を借りて弁明しときます。

わたしはたしかに個人的な記録用の小さなデジカメとカメラ付き携帯電話は持ってます。

しかしそれをブログとどう結びつけたらよいものか、まるでわからんのです。

映像は大好きだけど、超機械オンチのムヌカチャー(物書き)なわけで、その先にある高い壁を越えるエネルギーは、やはり何百文字かの文章を書くことに向けたほうがよいだろな、と思ってしまうわけなんだよね。で、来年も相変わらず、文字だらけブログは続きそうな気配。すんません。

それから松重君、すんませんついでのほんとのお詫び。今年の貴君は、映画やテレビドラマの仕事をどんどんこなしつつ、舞台も3本出演したんだよね。

で、その3本目の芝居に間に合うように東京へたどり着いたはずが、ドタバタの日々、かつ窮乏生活のなか、物理的にも精神的にもゆとりを生み出せず、観に行けず仕舞いでごめん! 芝居を観るという贅沢な行為について、神妙に考えこんでしまった次第です。情けないけど、今のおいらの真実の姿。ごまかすわけにはいかんよね。

さて、お詫びの反対の、おめでとう! です。

最近のあなたのブログで、知ったのですが、役者・松重豊、ヨコハマ映画祭での助演男優賞受賞決定おめでとう。

当ブログでも、たかーく評価させていただいた、西川美和監督・笑福亭鶴瓶師匠主演の『ディア・ドクター』。あの刑事役の演技が認められての受賞、おいらも嬉しいですぞ。
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Posted by watanatsu at 18:34芸能・芸術

2009年12月31日

いちばん大切なことは何か(その6)。普天間移設問題19

渡具知武清さんファミリーのことを、11月8日の県民大会で初めて知ったという方も多いかもしれません。

渡具知さん一家は、国会議員たちや市長たちのどのスピーチより、心打つアピールをしてくれました。


前回の記事更新でご紹介した二見以北10区の会のホームページhttp://kichi-iranai.jp/では、妻であり母である渡具知智佳子さんの週間報告が、お勧め必読の記事と申せましょう。バックナンバーをたどると、県民大会のときのアピール全文も読むことができるはずです。

まだよく知らないという方は、ぜひともお読みください。

渡具知さん一家のたたかいは、昨日今日はじまったことではありません。

わたしも、12年前の、基地の是非を問う名護市民投票のころから、夫婦の素朴で熱心な訴えに耳を傾けてきました。

妻は生まれたばかりの赤ん坊を抱っこして、夫はハンドスピーカーを手にして、名護の辻つじに立ち、心のこもった「基地建設反対」の運動を繰り広げていました。

そのときの赤ん坊が、11月8日に2万人の聴衆の前で「鳩山総理、約束は守ってください」と訴えた、長男の武龍君です。

本当に歳月の流れは速いものですが、一方では、渡具知さん一家にとって、この間、どれほど長く厳しいたたかいを余儀なくされてきたか、不安と怒りの渦巻いてきたその胸中を思うとき、言葉を連ねること自体、しばしためらわれます。

辺野古に「海上ヘリ基地計画」が持ち上がった96年から、辛抱強くたたかってきたことだけでも凄いのですが、渡具知さんは04年、自発的なさらなる平和運動に乗り出します。それが、ピースキャンドルです。

渡具知さんファミリーの活動が6年目に入ったのを記念して(?)、去る12月26日には、ネオキの会や沖縄キリスト教学院大学の有志が協力して、「ピースキャンドル2009」が盛大に行われました。

渡具知さんファミリーは、お世辞抜きで、凄い家族です。こういう凄い人たちには、自ずと共鳴し、行動をともにする人が現れるんですね。

その人たちは、自身のブログで、ピースキャンドル2009の模様も、きちんと伝えてくれています。

二見以北10区の会のページだけでなく、ネオキの会のブログhttp://neokinokai.ti-da.net/や、ネオキの会の代表メンバー・友利真由美さんのブログhttp://elephantlife.ti-da.net/、そして、お馴染み・石川真生さんブログも、ぜひご覧ください。
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Posted by watanatsu at 01:19時事問題

2009年12月30日

いちばん大切なことは何か(その5)。普天間移設問題18

きょうあすは、世話になっている年越し派遣村じゃなかった(笑)年越しカンヅメ部屋とその周辺の大掃除。

細かい事情は省きますが、善意で提供してもらっている部屋なので、多少の労働奉仕は当たり前。結構な数の窓拭き、換気扇のしつこい汚れ落とし等に精を出しております。

それはさておき。

いちばん大切なことは何か。

簡単に官僚の情報操作に従ってしまうような大手メディアの報道に踊らされないためにも、大切なことは何か。

それは、とてもシンプルなこと。災難の降り掛かった現地で生活している人たちの声に耳を澄ますこと。

沖縄の辺野古やその周辺地区に住み、なぜここに基地を建設してはいけないのか、地道に13年も訴え続けてきている、普通の市民の思いを、みんなで共有すること。

その普通の市民の代表格が、当ブログでも、何度かご紹介させていただいた、渡具知武清さん一家だと思います。

アオサンゴの大群落はじめ、じつに多様な希少生物が棲息していることで有名な大浦湾に面した集落の住人です。

この大浦湾は、旧政権同士の日米合意案では、基地建設のために一部が埋め立てられることになっていますが、サンゴの群落が有名なだけでなく、国際自然保護団体・WWFジャパンの最新調査でも、新種のカニやエビが続々発見されている海です。これまで何度も国の天然記念物ジュゴンの回遊する様子が目撃されている海でもあります。

渡具知さんたちの住む瀬嵩という集落は、辺野古のキャンプシュワブの本当に目と鼻の先。もし万が一、ここに新基地が建設されたら、途端に騒音や事故の危険に悩まされ、生活が脅かされる家族なのです。

その渡具知さんファミリーが中心メンバーとして活動する「ヘリ基地いらない二見以北10区の会」は、ホームページ→http://kichi-iranai.jp/による情報発信をしています。

東京発の大手マスコミのニュースでは決して伝わらない、現地の「当事者」の真実の心の声を知ることができます。ぜひぜひ、ご覧ください。

それが、いちばん大切なこと、なのです。

機械オンチのわたしがブログという発信手段を手にして、ちょうど半年が過ぎましたが、この間、様々なホームページやブログによって、たくさんの普通の市民が貴重な情報を発信していることを知り、幾度も感嘆の声をあげてきました。励まされてきました。

(この頃、まだ少し、つづく)  


Posted by watanatsu at 20:37時事問題

2009年12月29日

いちばん大切なことは何か(その4)。普天間移設問題17

鳩山首相は、今、文字どおり、弱っています。政治資金問題はじめ、四方八方から矢が飛んできて、精彩を欠いた状態。

しかし、普天間基地の移設問題に関しては、鳩山さんは、まだ何とか踏みとどまっている、とわたしは見ています。前政権のような、「対米追従・沖縄切り捨て」の愚策に走ることだけはない、と希望をこめつつ考えています。

外堀を埋めて攻めこんできた(すでに岡田外相は生き埋め状態です!)官僚たちや同調する勢力の「辺野古に基地を造るしかないですよーっ」という悪魔の囁きにも、なんとか耐えた百日だったと思います。

ここで、きちんと確認しておきたいのは、NHKはじめ東京の大マスコミの発する「問題先送りの鳩山政権」という報道の仕方は、完全な間違いだということ。

「結論の先送り」は事実ですが、それは、むしろ当然のこと。絶対に必要なことなのです。

決して言葉遊びではありません。「問題先送り」はされていません。

今までの、でたらめな政府間合意を見直して、改めて話し合うための、日本側の案を練り上げるのに、数ヵ月で結論が出るだろうなどというほうが間違っています。

考えてもみてください。前政権は13年もかけて、実現不可能な計画しか作れなかったのですよ。前に書きましたが、その罪は重いのです。

本来なら新政権として、1年ぐらい時間をかけて、しっかり検討してもバチは当たらないはずです。

なのに、しゃあしゃあと、「年内に結論を出さないのは優柔不断だ。国益を損なう」と叫ぶメディア関係者が後を絶ちませんでした。そちらのほうこそ、驚くべき醜態と呼ぶべき光景でした。

日本一の部数を誇る読売新聞・社説などはその醜態をさらした典型でした。

違う姿勢をはっきり示した大手メディア関係者は、本当に数えるほどでした。
だからわたしは折に触れて、普天間問題の本質を含めて、沖縄の現実は、沖縄の新聞を見て知ってください、と書いてきたのです。

基本的な沖縄の事実さえ、本土の人々にまともに伝わっていないこの現状は、もう「温度差」などという生やさしい言葉を超えてしまっています。


さて、ここで、4回にわたって掲げたブログ・タイトルに戻りましょう。

いちばん大切なことは何か。

(この項、もうちょっと、つづく)
  


Posted by watanatsu at 19:49時事問題

2009年12月29日

いちばん大切なことは何か(その3)。普天間移設問題16

 続きの続き、です(カンヅメ部屋から徒歩圏内のネットカフェに来ています)。


 政権が代わったのだから、白紙に戻して話し合うことは、少しもおかしなことではない、という鳥越俊太郎氏が、根拠のひとつとして示した「グアム統合軍事開発計画」については、宜野湾市役所のホームページ(基地政策部基地渉外課のページ)でも関連資料が見られますので、ぜひチェックしてみてください。

 それを読むと、アメリカ側が、普天間基地の危険除去と沖縄の負担軽減のために辺野古に代替基地(新基地)を造ることを「唯一実現可能な案」などと言っているのが、いかにマヤカシか、わかります。

 実際のところは、米軍は何年も前から、普天間の航空部隊を含めて、海兵隊を一体的にグアム移転させる計画を練り続けているのです。

 なのに、東京やワシントンの大手マスコミ記者たちは、日米の官僚の情報操作に踊らされるばかり。現行計画を呑まないと、アメリカがカンカンに怒って日米関係がおかしくなる、ですと。

 皆さん、アメリカ国務省の日本部長が誰だか、ご存知でしょうか。
 ついこの間まで、ブッシュ政権下で沖縄総領事を務めていた、悪名高きケビン・メア氏です。

 彼の沖縄在任中の評判は、まるでよろしくありませんでした。わたしの脳裡にも、米兵が事件・事故を犯すたびにメア氏が弁明するローカルニュースの映像、その印象が、焼きついています。
 ひと言でいえば、ものの見事に「日米地位協定」(ご案内の通り、人権蹂躙の不平等協定)を盾にして、倣岸不遜な態度をとり続ける男。「植民地支配者意識」をもって生きているといっても、過言ではない人物。

 この人が出世して本国に呼び戻され、今はワシントンの重要ポストにいる。彼が、クリントン長官やその周辺に、シャカリキになって進言している姿が想像できます。

 メア氏こそは、辺野古新基地建設計画の一方の推進役・調整役であったことは明らかです。しかも強硬派。沖縄県民、日本国民の人権を軽視しかねない人物です。
 彼が自分の手がけた仕事に固執する様が、目に浮かぶようです。

 そのワシントンから、先日とんでもないお粗末なニュースが発信されましたね。
 クリントン国務長官が、藤崎駐米大使に対して「異例の呼び出し」を行ったという、あのニュース。これなんか、政治・外交素人でも、典型的な日米外務官僚による情報操作であったと想像がつきます。または、三文芝居と呼ぶべきかも。

 これについては、参考までに、琉球新報12月27日社説をご覧ください。
 →http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-154847-storytopic-11.html

 普天間基地の移設問題は、今、予断を許さない状況です。
 外務・防衛官僚たちは、間違いなく巻き返しを狙っていることでしょう。
 その策略に、問題点に関する理解不足が明らかなメディア関係者たち、あるいは意図的に官僚に協力的姿勢を示すメディア関係者が、乗っかってしまっている現状があるからです。

 なんとかのひとつ覚えで、「鳩山政権か優柔不断なものだから、日米関係がおかしくなった」の大合唱。

 しかし、わたしたちは冷静に物事を見つめたいと思います。
 たしかに「トラスト・ミー」という言葉をオバマ大統領に対して、不用意に発して、誤解を招いたとすれば、それは鳩山首相の側の反省点です。閣僚たちのバラバラ発言もひどいものでした。
 ただ、そのことの揚げ足取りに励んだ自民党の政治家やマスコミの解説委員、論説委員、コメンテーター、学者たちは、本質的な部分を、覆い隠して国民の目をごまかそうとしています。

 アメリカが「唯一実現可能な案」という言い分に、何の根拠もないこと。
 そもそも、遡ってみれば、本来、無条件に閉鎖・撤去すべき危険な普天間基地を、「県内たらい回し方式」で移設しようとしたこと自体に大きなボタンの掛け違いがあったという事実。
 これらのお粗末な計画をつくったのはもちろん、日米の旧政権同士。その責任と罪の重さが、まず問われてしかるべきです。
 話は、それからですよね。

 
 年の瀬から年明けにかけて、この問題の解決にとって重要な時期です。
 大切なことは何か、事の本質はどこにあるか、くれぐれも見失わないようにしたいと思います。

(この項、もっと、つづく)  


Posted by watanatsu at 12:42時事問題

2009年12月28日

いちばん大切なことは何か(その2)。普天間移設問題15

続きです。


田原総一朗さんだって、ご存知のはずです。
沖縄県議会が一年以上も前から与野党の勢力が逆転していることを。つまり沖縄県議会の総意は、とっくに「県内移設は許さない」という結論に達しているわけです。

「サンデープロジェクト」の中で、自公両党の代表者は、「現行計画には地元・沖縄が同意しているはずだ」という意味のことを述べていましたが、現実とのギャップ甚だしき発言と言わざるを得ません。

前回書いたように、旧・自公政権は、沖縄県民に対して、「アメとムチ」で、言うことを聞かせようとしてきただけなのです。

それに対して、民主党は総選挙で、「わたしたちは、振興策と基地受け入れをセットで押し付けたりはしない」と約束し、鳩山代表は選挙期間中に「最低でも県外移設」と沖縄県民の前で訴えたのです。

総選挙の結果はどうだったでしょう。現行計画推進派である自民党候補は、沖縄県の全選挙区で落選しました。これは大変な出来事でした。沖縄の民意が素直に表れた結果だったのです。

これまで「県内移設容認」の立場を取り続けてきた現知事・仲井真弘多氏は、県政多数野党の県会議員からのみならず、今や支持母体である自民党県連の議員たちからも、批判を浴びています。

そして口癖だった「県外国外がベストだが、県内移設もやむなし」という言葉の後半部分を封印せざるを得なくなっています。


さて、昨日の各党代表による討論番組の中で、みんなの党の渡辺喜美代表が「政権が代わっても、外交上の合意は守らないといけない」と自信満々に口を挟む場面もありましたが、こういう論外な発言に対しても、田原氏は、それはおかしいとさえ言いません。渡辺氏の発言は、政権交代の意味を単に否定するお粗末な発言というほかないのに、です。

同じテレビ朝日系の「スーパーモーニング」において、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏は、田原氏とは対照的な姿勢を取り続けています。およそ次のような発言を続けているのです。

「この日米合意は、政府間合意にすぎず、条約でも協定でもない。政権が代わったのだから、白紙に戻してゼロベースから話し合えばいい。辺野古に移設はできないということを、アメリカにちゃんと伝えてから、話し合いを進めればいい」

鳥越氏は、その根拠として、米軍の「グアム統合軍事開発計画」の存在があることにも、きちんと言及しています。
わたしはこの鳥越氏の姿勢に、はるかに説得力を感じます。

(この頃、さらにつづく)  


Posted by watanatsu at 18:47時事問題

2009年12月28日

普天間基地移設問題⑭ いちばん大切なことは何か。

年の瀬です。普天間基地の移設問題に関する与党三党の実務者協議がきょうから本格的に始まり、年明けには社民党の視察団がグアムを訪問することになっています。そこで今、わたしなりに、見失ってはいけない大切なポイントを確認しておきたいと思うのです。

                       *

東京に滞在して、こちらのメディアの発する情報に接する割合が圧倒的に増えて、大半のマスコミ人が何をごまかしているのか、あるいは沖縄の現状について、いかに理解不足か、よーく見えてきています。

まず、現行計画案(旧政権同士の日米合意計画)こそが正しいかのように騒ぐ多くのメディア人(学者・政治家も含みます)が、ないがしろにしている、非常に基本的な事実について述べましょう。

たとえば昨日のテレビ朝日系「サンデープロジェクト」で討論司会の田原総一朗氏が見せた姿勢が典型的なのですが、辺野古新基地建設を前提とする日米合意案を見直すなら、別の移設先をさっさと示さないのは無責任だという論理。田原氏は、実際そう言って、福島瑞穂社民党党首に詰め寄っていました。

ちょっと待ってよ田原さん、冗談はやめましょうよ、という話です。
田原氏は、旧自民党政権が、大半の沖縄県民や国際的自然保護団体のほとんどが反対している、実現不可能な計画案を無理やり押し通そうとしてきたことに対しては、いっさい批判しません。不可能な案を押し通そうとするから、13年経っても計画は実行できなかったのです。

たしかに沖縄県民の中にも、基地建設利権に飛び付いてしまった者もいました。しかし、考えてもみてください。基地建設受け入れと地域振興予算はセットだぞ、という「アメとムチ」政策で、言うことを聞けと脅し続けてきたのが、旧政権だったのですよ。

沖縄県北部の人びとの潜在的に抱える振興欲求、その弱みに付け込んだ国策に、名護市長も沖縄県知事もまんまとやられてしまいました。
けれど今では、その「県内移設容認」の姿勢がいかに間違いであったか、多くの名護市民、沖縄県民は気づいています。

(この項つづく)  


Posted by watanatsu at 16:56時事問題

2009年12月27日

琉球キングス、2009・有終の美、おめでとう!

きょう、ひとつ賢くなりました。携帯からでも、パソコンのアドレス宛のメールを確認できる、そのやり方をついさっきマスターしたのです。超機械オンチのわたしとしては、ふー、やれやれ、大進歩。

これでメール(当ブログへのメッセージを含めて)への返事が大幅に遅れる失礼を避けられそうです。なるべく携帯へメールを、という、先日のお願い告知は忘れてくださって結構です。

さて、携帯から確認・第一号のパソコン・アドレスへの到着メールは、なんと琉球キングスからの試合結果速報でした。

しかも、勝利の速報!

琉球ゴールデンキングス72-59ライジング福岡。

きのうの借りを倍返しした感じかな。詳細は追って、キングス公式サイトで確認しましょうね。それから「さばに」さんのブログ「Kings Hysteria」→http://kings.ti-da.net/で「所感」を読むのも楽しみです。

いずれにしても、わがキングスはこれで年内最後の20戦目を終え、16勝4敗という素晴らしい成績で年を越すことになりました。

おめでとうございます。お疲れさまでした。しかし、まだレギュラーシーズンだけでも、32戦も残ってます。来年も、ますますわれわれを楽しませてください! よろしくお願いします。  


Posted by watanatsu at 17:55スポーツ

2009年12月27日

広がってほしい「ピースキャンドル」の輪。

昨夜のキャンプシュワブ前でのピースキャンドルは、雨にたたられることなく無事に運んだかな、と気になって、けさ石川真生さんのブログhttp://blog.livedoor.jp/ishikawamao/をチェックしたら、さすが真生さん、ちゃんと昨夜の様子を報告してくれてました。

渡具知武清さんファミリーが6年も地道に続けてきた取り組みに、きのうは100人もの人が集まったようで何よりでした(そこには真生さんの可愛いお孫さん4人も含まれてます)。

ピースキャンドルは、もちろんこれからも続きます。毎週土曜日、午後6時半から30分間、キャンドルかざして、道行くクルマに手を振る、静かな祈りにも似た平和運動です。

わたしの場合、土曜の夜は、取材すべきスポーツイベントが重なることも多いのですが、来年は可能な限り顔を出したいと思っています。

真生さんのブログには、今後の「ピースキャンドル」についての、渡具知さんのコメントも紹介されているので、ぜひご覧になってください。

ではまた。


※追伸※
ネオキの会のブログ→http://neokinokai.ti-da.net/にも、きのうの様子がアップされてます。こちらも、ぜひ。  


Posted by watanatsu at 13:42お知らせ

2009年12月27日

琉球キングス、ちばりよー!!

東京のこの部屋には、ネットが繋がっていないので、単なる原稿書きの道具と化したノートパソコンを前にして、携帯ちょこちょこいじってブログ更新。親指の動きが遅くてもどかしいこのごろです。

で、琉球キングスの試合の様子も、琉球ゴールデンキングス公式モバイルサイトと、キングスブースター・ブロガー「さばに」さんの「所感」が載っているブログ「Kings Hysteria」→http://kings.ti-da.net/に頼っております。さばにさんの客観的な解説は、非常にありがたい!

昨夜のキングスは、アウェイの戦いで、ライジング福岡に惜しくも1点差負け。どうやら肝心なところでフリースローが決まらなかったようで。。。課題は続いているようです。連勝は9でストップしました。

長いシーズン、全勝なんて夢物語。いろんな敗北があることでしょう。先だっての東京戦のようなビックリ大逆転勝利もあれば、こういう悔しい敗北もありましょう。
点取り屋の金城茂之をケガで欠いた状態で、まだトータルで4敗目。しっかり西地区首位をキープしているんだから、立派です。

本日、今年最後の試合。巻き返しに期待しましょう。
東京の空の下から福岡へ、「気」を送るよー。
キングス、ちばりよー!!

では、本日も良き日曜日になりますように。
  


Posted by watanatsu at 09:30スポーツ

2009年12月26日

ピースキャンドル2009、いよいよ本日、26日の夜。

 普天間基地移設問題に関して、東京発のテレビ番組が、「現行計画こそが唯一の実行可能な案」などとウソ八百をいうアメリカ国防総省の出先機関と化したかと錯覚するような事態は、やれやれ、ようやく下火傾向か。。。

 来年5月ごろまでを目処に、辺野古以外の移設先を見いだしたい、との首相方針が示されたわけだから、旧・ブッシュ政権と旧・自民党政権の息のかかった学者やジャーナリストやテレビ局解説委員たちも、さすがになんとかの一つ覚えが恥ずかしくなってきたのかもしれない。

 いずれにしても彼らが、自分の主張がなぜ正しいのか、論拠をきちんと示すのを見たことがない。ただただ、アメリカさんの言うことを聞かないと日米関係がおかしくなると喚き散らすばかりだった。いや気をつけなければいけないのは、一見紳士の皮をかぶった狼学者が、なんとか辺野古へ基地を造らせようとして、沖縄経済界や沖縄マスコミの上層部に働きかけようとしていることだ。典型例が、先だってNHKの「視点・論点」で「対米追従・沖縄切り捨て」論を堂々と展開した川上高司・拓殖大学教授のような学者である。
 この人、12月7日の沖縄と関西の経済同友会主催の交流セミナーで基調講演までしたらしい。
 その要旨を、翌日の琉球新報・総合面でたまたま読んだのだが、それは、政治・外交素人のわたしでさえあきれてしまうような、「現行案がベスト」と繰り返す「アメリカのご都合代弁」最優先の戯言でしかなかった。
この人、やっぱり、かなり胡散臭い。そういえば、NHK沖縄放送局は、去る12月18日の討論番組にこの人を招いてしまったはずだが、わたしは誰かに録画を頼むのも忘れて東京へ来てしまった。この人が何を言い、誰か他のゲストがちゃんと論駁できたのか、ちょっと気にはなっていた。どなたかご存知の方がおられたら、教えてくだされ。


 さて、わたしたちは、そうした勢力とは対照的に、説得力あるプレゼンテーションを展開している宜野湾市の伊波洋一市長のような、心強い人物がいることも知っている。

 わたしはつい最近、写真家・石川真生さんのブログhttp://blog.livedoor.jp/ishikawamao/はじめ、複数のブログによって、宜野湾市役所のホームページがいかに充実しているかを知った。

 これだけは絶対避けて通れぬ資料だと感じたので、宜野湾市の翻訳による米軍の文書のポイントをwebでしっかり読ませてもらった。そして、伊波市長の東京でのプレンテーションに使われた資料の持つ説得力に、深く頷いたのだった。
 
 市のホームページには、かねてより伊波市長が主張してきていることの根拠がきちんと示されていた。すなわち宜野湾市が抱える普天間基地の危険性除去のために、辺野古に基地を造る必要などまるでないこと。米軍はそもそも普天間の航空部隊を含めて、海兵隊を一体的にグアムへ移転する軍事統合計画を練り続けてきていること。それらがよーくわかる米軍資料を、つまり宜野湾市は、広く一般に公開してくれているわけなのだ。

 琉球大学の物理学科出身の伊波市長は、かなり理詰めの人だと思うが、宜野湾市の基地政策部基地渉外課の担当者にも、優秀なスタッフのいることが察せられる。なんとも頼もしい市役所ではないか!

(この項つづく)

 携帯での記事更新なので、どうも時間がかかってしまう。
 今宵は半月(上弦の月)が、とても美しく輝いていたが、きょうのブログの主目的は、日付かわって、本日12月26日、今年最後のピースキャンドルの灯り輝く夜が来ます! という告知なのだった。

 11月8日の県民大会でも、素晴らしいアピールを行った渡具知武清さんファミリーが、地道に続けてきた平和運動である。
 ペットボトルの中にキャンドルを灯し、辺野古のキャンプ・シュワブのゲート前に立つ。そして道行くドライバーに手を振るのだ。渡具知さんたちは、米兵のクルマにも手を振る。この海を一緒に守ろうよ、この海を埋め立てて、戦争のための基地を造るなんて、おかしいと思わないかい、と静かに手を振って訴える。

 本日26日は、特別盛大なイベントになりそうな気配。わたしも沖縄にいれば、間違いなく参加していたと思う。

 詳しくは、石川真生さんのブログや、ネオキの会のブログhttp://neokinokai.ti-da.net/を見てください。ゆたしく、うにげーさびら。

 では良き一日になりますように。
 おやすみなさい。  


Posted by watanatsu at 01:45時事問題

2009年12月25日

ネットカフェから琉球新報に原稿送るヘンなヤツ(字余り)。

 東京に来てから早くも2週間近く経つが、雨が一滴も降っていない。
 乾燥するとインフルエンザが猛威を奮うというから、少し気をつけよう。

 きょうは琉球新報から頼まれていたコラム原稿の第一回を書き上げたのたが、これからノートパソコンをネットカフェのLANケーブルに繋ぎに行かねばならず、ちょいと難儀。

 しかし今回の主目的は、カンヅメ部屋で単行本の仕事をすることなので、仕方ない。

 きのうは、ウィルチェアラグビー日本代表の仲里進選手と連絡を取らせてもらった。やはり来年1月の埼玉県での代表合宿に参加するとのことなので、ぜひ、こっちにいる間に取材させていただこうと思う。

 しばらくは、こんな調子で携帯からのブログ更新が続きそうだ。

 沖縄は雨のようだが、こっちはほんとにいい天気!
 さて、ウォーキングがてら、ネットカフェへ行ってこよう。

  


Posted by watanatsu at 15:22身辺雑記

2009年12月24日

仲里進選手はじめ、車いすラグビー選手たちも、頑張ってます!!

 きのう、プロボクサー知念勇樹選手のことを書きつつ、じつは、まったく別のある大切な試合のことも思っていた。

 彼が全日本新人王決定戦で優勝した同じ日、12月20日には、千葉ポートアリーナで、第11回ウィルチェアーラグビー(車いすラグビー)日本選手権の決勝戦が行われていたのだ。

 全国の精鋭8チームが集ったリーグ戦&トーナメント方式の大会で、わがOkinawa Hurricanes=沖縄ハリケーンズ=は、見事、決勝進出を果たしていた。

 昨年から取材でお世話になっている仲里進選手(日本代表メンバー。今秋からアメリカのリーグでプレーしているが、一時帰国中)、當間貴志選手らが活躍したものの、このところ他を寄せ付けぬ安定した強さを誇るBLITZ(東京)には勝てず、準優勝。

 しかしわたしは、仲里選手に「準優勝おめでとうございます」のメールを送った。彼らは、他のアスリートたちと同様、遠征費の工面など、常に離島県ゆえの苦しさを抱えつつ、高い競技レベルを保っている。準優勝は、やはりあっぱれ、というべき成績なのである。
 同時に東京にいながら応援に駆けつけられなかったお詫びもメールに添えさせてもらった。

 記録を確認したところ、仲里選手はMSP(Most Sporting Player)を受賞し、當間選手は、ベストプレーヤーの7人に選ばれていた。
 昨年のちょうど今ごろは、Team47編集長兼ライターとして、このお二人に、那覇の安謝新港近くの居酒屋で、ビールジョッキ傾けつつ、お話をうかがったものである。
 で、身近な人が活躍してくれているのは、やっぱり嬉しいもんです。改めて、おめでとう!


 この記事更新は、携帯からなので、エッヘン機械オンチ大魔王のわたくしめ、他のサイトのアドレス表示には相当手間取りそうなので、興味のある方は、ぜひ、「日本ウィルチェアーラグビー連盟」で検索して、ホームページをご覧ください。ルール解説も読めますので、ゆたしく!

 仲里進選手は、来年1月に日本代表合宿(仲里選手は北京パラリンピックに続いてロンドンでも活躍を期待されているのです)に参加したあと、アメリカに戻るという。このところすれ違いが続いてしまっているので、渡米前に、東京でお会いできる機会があればいいのだが。
 いずれにしても、車いすラグビーは、スピード感溢れる非常に激しいスポーツです。皆さんも、チャンスがあれば、ぜひ直接お確かめください。

 なお、わたしが仲里進選手を取材した記事は、パソコンからご覧の方なら、当ブログ左サイド「お気に入り」欄の、「Team47 Press by琉球新報」から入って、興南高校野球部・我喜屋優監督が表紙の2009年2月号をクリックしてください。pdfでじっくり読んでいただけます。

 その記事は、14ページから23ページまでのスペシャル・ドキュメント「バリアフリー時代のスポーツの新たな可能性を探る」。
 この機会に、ひとりでも多くの方にお読みいただければ幸いです。


 では、本日も良き一日になりますように。  


Posted by watanatsu at 10:58スポーツ

2009年12月23日

全日本新人王の知念勇樹選手。世界を狙える逸材との評価あり!!

 先日速報でお伝えしたプロボクサー、知念勇樹選手(琉球ジム所属。全日本新人王決定戦、ライトフライ級で優勝)のことを、また少し。

 知念選手は、全試合終了後の専門記者投票で、「三賞」のひとつ、敢闘賞を受賞した。
 
 長いリーチをフルに生かした左ロングフックで相手選手からダウンを奪ったのをはじめ、多くの有効打を積み重ねる試合運びをした。2対1のスプリット判定が不思議なほど、素晴らしい内容の試合を見せてくれた。受賞は当然であったと思う。
 ちなみにMVPも技能賞も、KO勝ちを収めた選手。しかし全12階級の優勝選手のなかで、記者たちに最も強い印象を与えた選手が知念勇樹だったといって過言ではないと思う。

 わたしが日ごろからその鋭い批評眼に敬意を表している、専門誌ベテラン記者Mさんは、知念選手に対して、とりわけ高い評価を与える。
「もう少しワンツーをきっちり打てるようにならないといけませんが、しっかり力をつければ、3年以内に世界戦まで行って不思議のないぐらいの選手だと思います。あんな左フック、滅多に打てるもんじゃありませんし、意外とガードもうまいし、防御センスもすぐれていると思います」
 なんとも、嬉しいコメントをくれたのである。
 問題は、どんなキャリアをこれから積んでいけるか、だと思う。
 そこのところは、ジム関係者の皆さんの手腕にかかっている。
 もちろんその前に、本人のモチベーションがどうか。これも大いに気になるところ。

 じつはわたしは、彼ときちんと挨拶を交わしていない。
 試合は沖縄でも何度も見ていたが、「ボクシングマガジン」沖縄担当記者としては、このところ、もっぱら試合会場における観戦取材のみを繰り返してきたので、この1、2年、旧知の選手たちとしか会話できていなかったのだ。

 仲井真重次会長はじめ、当日のセコンド陣はみな顔見知りの人たちだった(ジムOBの東悟選手=元日本ランカー、アマチュア時代は、ロス、ソウルの五輪連続代表=との再会も嬉しい出来事であった)が、知念選手本人とは、まだ会話らしい会話はできていない。あわてず、沖縄でゆっくり話を聞きたいと思っている。

 知念勇樹、25歳。生まれも育ちも、大阪は大正区。父が経営する中古車販売の会社の沖縄支店を手伝いがてら、ビジネスの修業のつもりで5年ほど前、沖縄に来た。

 とくにプロを目指していたわけでもなく、体を鍛えたかっただけだという。104で調べて、複数のジムを見て、ピンときた琉球ジムに通うことにしたという。言葉で高い目標を掲げようとする様子がうかがえず、つまり欲がないと見られがち。
 後楽園ホールのぶら下がり記者会見の後ろで、わたしも彼の語り口に耳を傾けていたが、とにかくキャラクターもユニークすぎるほどユニーク。
 チャンピオンベルトに興味はなさそうだし、どこに本音があるのか、じっくりと、直接お聞きしてみたいものである。

 来年、当方がジムに押しかけたときは、知念選手、ぜひよろしくお願いします。
  


Posted by watanatsu at 13:22スポーツ

2009年12月23日

金城茂之選手、手術成功おめでとう!!

 まずは、お侘びかたがたのお願い&連絡事項。
 東京滞在中は、ネット環境がよろしくないので(要するに籠もっているカンヅメ部屋にインターネットが繋がっていないので)、頻繁にメールをチェックすることもできない状態で、返信も遅れがちになってしまっています。あしからず、お許しください。
 当方の携帯アドレスをご存知の方は、なるべくそちらをご利用ください。携帯番号をご存知の方は、ドコモのショートメールでご連絡いただければ、折り返しアドレスをお伝えできます。もちろん口頭のやり取りでも結構です。よろしくお願いします。

                         *

 琉球ゴールデンキングスの広報担当Nさんから、昨日午後メールを送ってもらっていたことに、さっき気がつきました。

 金城茂之選手は、無事成功裡に、膝の手術を終えていたんですね。
 →http://www.okinawa-basketball.jp/2009/12/post_399.html

 よかったよかった。
 わたしが言うまでもないことですが、あせらずじっくり治療・リハビリに専念してください。

 来年のプレーオフに間に合ってくれると嬉しいな、とは、ブースターみんなが思っていることでしょう。
 溌剌とプレーするあなたの姿をちゃんとみんなで待っているわけなので、ご安心ください。
 
 それまで、チーム一丸となって、戦い抜くキングスの姿にも、興味津々です。

 ここでひとつ、東京の空の下から「気」を送っておきましょうね。

 今年最後のアウェイの戦い、26日、27日のライジング福岡戦も、総力戦でチバリヨー!!

  


Posted by watanatsu at 12:04スポーツ

2009年12月22日

極私的重大発表!! または石川真生さんのこと・12

 冬至の夜、いかがお過ごしでしょうか。
 
 この数日で、知人、友人から、最近バタバタ急な引っ越しをしたようだが、ブログを読んでも事情がようわからん、といった声が複数寄せられました。
 たしかに、若干思わせぶりな書き方になったままであった、と気づいた次第です。
 で、個人的な報告ではありますが、しばしお付き合ください。極貧ぶりも白状します(笑)。


 つい先日までわたしは、事務所兼自宅に隣接する工事現場の騒音に悩まされ続けておりました。耳栓をもってしても、我慢ならぬぐらいになっておりました。

 近所には、年寄りも幼児も住んでいるのに、よくみんな文句も言わず耐えているよなー、ウチナーンチュはやっぱりヤマトゥーより我慢強いのかなー、なんぞと思いつつ、わたしも我慢を重ねてきておりました。
 すでにお察しのとおり、「旧わが家」は、那覇市の「牧志・安里再開発地区」のすぐ脇に位置していたわけです。

 再開発のメイン事業主は、あの「ダイワハウチュ」の大和ハウス工業。25階建ての高層マンションと大和ハウス直営のホテルを同じ敷地内に建てる計画(マンションの骨格・外壁は、すでに20階ぐらいまで出来上がっているはず)。それに、氾濫災害を起こすことで有名な安里川の流れを変える改修工事と橋の架け替え工事が重なって、一帯は、連日クレーンやドリルの音が響くほかに、たくさんの重機(ユンボ)が動きまわって、騒音・振動・重油を燃やした排気ガスの臭いが、日増しにヒドい状態になってきていました。土曜日はもちろん、日曜日も完全には工事を休止しないので、本当に心の休まる暇がありませんでした。

「苦情申し立て」も考えてみたけれど、皮肉にも、「こんなこと、米軍基地の爆音被害に比べたら大したことないわなぁ」という考えも頭を掠め、遠慮してしまいました。マンション建設だけなら、きっとストレートに怒りを露わにしていたでしょうが、河川改修という公共性ある工事が絡んでいたため、「住民エゴ」と言われるのもシャクだしなぁ、と思ってしまったわけなのです。

 加えて、じつは「苦情申し立て」には、それこそ、にがーい思い出もあるのです。沖縄移住直前のおよそ4年前、東京郊外のわたしの仕事場兼自宅の部屋の目の前で、老朽化した団地の取り壊し工事が行われました。

 コンクリートの建物を壊すために、巨大な鉄のハサミを付けたユンボが暴れ回るのですが、その振動がたまらんのです。大げさでなく、一日中、地震に見舞われているようなものでした。

 わたしはしばらく我慢したのですが、たまりかねて、もうちょっとなんとかならんのですか、昼間自宅で書き物をする仕事なので、被害甚大なのですよ、と現場監督らしき人に文句を言いにいったのです。騒音・振動を軽減する措置を考えてほしい、それから、この取り壊し工事がいつまで続くのか、工期の目処を教えてほしい、という2点を要望しました。

 我慢に我慢を重ねたあとのことだったので、多少はこちらの語気も強くなっていたかもしれません。
 しかしそれにしても、その現場監督さん、なんと「法律に違反するようなことはしていません!!」と、ハナから開き直り、詫びる気配すら微塵も見せないのです。

 こうなると、さすがに正式に抗議しないわけにはいきません。
 工事事務所にFAXを入れて、文書で抗議しました。

 すると、慌てて上司である、独立行政法人UR都市機構(旧・住都公団)の現場責任者が、その下請け企業の現場監督を含め、何名もの現場幹部を引き連れて謝罪にやってきました。
 当方は、場合によっては、UR本部に対して正式に抗議文書を送るぐらいの心の準備をしていましたが、なんのことはない彼らは、拍子抜けするぐらい全面的に非を認めて、詫びてくれるではありませんか。

 そのときハタと気づいて、つくづく後悔したものです。
 我慢を重ねず、もっと早く抗議していれば、あの激しい地震の連続のような「振動」の「軽減策」を講じさせることができたし、工事日程なども詳しく説明させることができたのだ、と。
 ご近所の人々はどんな感覚なのか、不思議に思い、ある日三軒隣の商店主と話し合ってみると、「あんた、よく(工事関係者に)言ってくれた。このあたりの住人は、自治会で団結して、みんなで抗議しようと誘っても、おとなしい人ばっかりで、駄目なんだ」ということでした。

 実際、わたしが抗議してからというもの、解体工事の終了予定や瓦礫運搬作業の日程について、それはそれは丁寧な説明が繰り返されるようになりました。たとえば、「お約束した終了日から、三日ほど遅れてしまいそうで、すみません」といった具合にいちいち当方に説明にくるようになったのです。
 これは単に、先方がわたしを立派な「クレーマー」として認識しただけの話かもしれませんが、それでもやはり、もっと早く抗議すればよかった、という思いだけは確実にわたしの胸に残ったのです。
 泣き寝入りほど損なことはない。これが、そのときに得たひとつの教訓でした。

 ただ、関係者との話し合いに当方が渋々納得したころ、そして解体工事が終了するころには、沖縄へ出発する日が迫っていましたから、なんだか空しさばかりが胸に残ってしまった、という記憶があります。

 今回は、工事関係者に一度も抗議せぬまま、退散することにしたので、妙な空しさは味わわなかったけれども、ずっと抗議の声もあげずに近隣に住み続けている人たちのことを思うと、「いつまでも黙って我慢する必要はないんですよ。大和ハウス工業に対して泣き寝入りはしなくていいんですよ」と申し上げたい気持ちが湧いてきます。

 さて、わたしがつい先日までいたその部屋は、幸い家具付きマンションだったので、このように「何かあったとき」には、身軽に動きが取れる態勢を保っていた、はずでありました。

 しかし、これがねー、本格的な引越しは望めぬほどに、カツカツでトホホな経済状況に陥っていたもんだからねー、わたくしめ、引っ越したくても引っ越せなかったんですなぁ。。。

 そこで、思いついた苦肉の策が、いったん部屋を引き払い、東京某所にこもって自主的カンヅメ状態を作り出し、単行本を仕上げること。それを果たしたあと、経済的に少しだけ建て直しの目処をつけてから、沖縄に戻る、という段取り。

 わがパートナー(以前書いた気もするけれど、生粋のウチナーンチュです。同居はしてはいません。自慢できた話ではないが、同居できる条件が整わないまま、時が過ぎているというべきですね)は、「沖縄ではそうそういい仕事は見つからないはずだし、この際、立て直しのために、2年ぐらい東京で頑張ってきたらどうなの?」とまで言ってくれたのですが、いやいや、やはりわたしには来年も、沖縄でこそ進めたい、と思う仕事の構想があるのです(まだ内緒です)。

 たとえ生活が厳しくても沖縄に戻る、と決めていたわけです。
 するとパートナーは、こんなふうに言ってくれてしまうのでした。
「でも、まとまった金額を納税できるようになってから戻ってきたほうが、沖縄に貢献できるはずよー。貧乏なまま戻ってこられても、沖縄から歓迎されないかもよーっ、わっはっは」。
 まったくおっしゃるとおりです。ほんとに、そのとおりだとは思うのですが、緊急避難が終わったら、また沖縄に戻ってきたいのです、やりたい仕事があるのです、パートナー様。と、実際、そういう言葉を吐いたわけではありませんが、まぁ、だいだいそんな心境なのでした。

 と思っていたそのころ、たしか11月の終わりか12月初旬、その少し前にランチをご馳走になったお礼も含めて、写真家・石川真生さんにメールを送らせていただいたのです。たぶんわたしはそのなかで、詳しい事情説明も抜きで、いったん部屋を引き払おうと思っている、と告げてしまったはず。
 
 すると石川真生さんの返信メールには、こんな意味の言葉が。。。
「もし沖縄に戻ってきて住む場所がなかったら、うちの敷地には別棟もあるから、そっちをタダで使ってもいいわよ。光熱費はしっかり払ってもらうけどね。貧乏人同士、助け合わないとね!」

 いやはや、真生さんの鋭い感受性は、わたしの窮状を瞬時に察し、そして次の瞬間、なにひとつ詳しい事情を問いただすこともなく、救いの手を差しのべてくださったのであります!!
 前にも似たようなことを書いた記憶がありますが、貧乏人同士の助け合いというより、「決して裕福とはいえない写真家、極貧ライターを救うの図」の出現、であります。

 心からありがたいと思いました。もちろんいくらなんでも「タダ」はまずいので、最低限のことは考えさせていただくつもりですが、しかし、真生さんの心遣いのありがたさに、メールの文言を眺めつつ、不覚にも、こみ上げるものがありました。今こうして書いていても。。。
 
 当方、歳とともに、持ち前の図々しさに磨きがかかってきています。専売特許の「無計画経済ふらふら人生軌道」にも、ますます拍車がかかって、大変なことになっております。で、身近な人々に迷惑をかけていると思います。・・・・・・これでも少しは自覚症状があって、われながらあきれております。

 しかしわたしは、そのメールのやりとりの数日後には、本当にお世話になるかもしれないと真生さんに電話していたのでありました。

 不思議なもので、真生さんのご自宅には、未だに一度もお邪魔したことがないのに、すでに、十分すぎるぐらいの安心感がありました。

 東京へ発つ直前の12月10日と12日には、その石川真生邸の別棟の部屋に、当方の持ち物であるところの、いくつものダンボール箱を、わがパートナーの愛車(わたしが取材で高速ぶっ飛ばしたとか、海を見に行ったと語るとき、活躍してきたのはすべてこのクルマです)で何往復かして、運ばせてもらったのです。

 小さなプレハブ小屋を想像していたわたしは、驚きました。借りてもよいと言ってくれたその部屋は、母屋から独立した3階建ての建物の最上階。キッチン、シャワールーム、クーラー、ベッド、テーブル、冷蔵庫まで揃った立派な部屋なのでありました。


 さてさて前置きがヒジョーに長くなったわけですが、ここで改めまして、重大発表です。

 東京で年を越したわたしが沖縄へ戻ったとき、「渡瀬夏彦事務所」の新住所は、豊見城市の「石川真生写真事務所」と同住所となります。業界関係者の皆さん、なにとぞよろしくお願いします。

 ある意味、わかりやすいですよね。
「新しい仕事場は、どこねー?」と訊ねられたら「石川真生さんとこの別棟!!」と答えればいいわけですから。
 あ、ご安心ください、全国の「石川真生ファン」の皆様。真生さんとは、残念ながらそういう関係(どういう関係じゃ。。。笑)ではありませんので。がはは。
 
 引越し作業中に、真生さんがかけてくれた言葉は、こんな感じでした。
「助かる助かるって恐縮されるのは、あたし好きじゃないからね。こっちだって、人が住んでくれたら、部屋が傷まなくて助かるんだから。それから、部屋を貸す条件はあるわよ。わたしが出張に行ったとき、犬と猫のエサやりをしてくれることと、犬の散歩。それだけ!! しばらく、ここで頑張ったらいいさぁ!!」

 なんともやはり、ありがたすぎて、返す言葉が見つかりませぬ。わたしよりはるかに「男らしい」(!?)真生さんなのでした。

 感慨深いものがあります。石川真生ファンとして連絡を取らせてもらうようになってから、いつの間にか、こういう展開に至っているわけで……。ただ感謝あるのみ。
 ともかくわたしは、真生さんのご厚意に、思いっきり甘えることにしたのです。

 破格の条件で部屋をお借りするわけなので、ワンちゃんたちの散歩とか、犬猫君のエサやり係ぐらいは、当然です。
 真生さんのブログ「まおの勝手におしゃべり」→http://blog.livedoor.jp/ishikawamao/の読者ならおわかりでしょうが、最近、真生さんは、以前から飼っているクロエのほかに、足の悪い捨て犬、ポン(最初はマブヤーという名前だったはずなのに、あまりにもアンポンタンなので、いつの間にかポンになってしまったようです)の面倒までみているのです。これも何かの縁なので、このポンちゃんとも(クロエちゃんとも、もちろんですが)仲良くしていかなければならんと思うこのごろです。

 というわけで、真生さーん、来年から、ますますよろしくお願いしまーす。
 ワンちゃんの散歩のみならず、仕事も頑張りますので!!


 以上、冬至の夜にお送りする「極私的重大発表」でありました。
 お付き合いありがとうございました。

 東京はとっても寒いけれど、この数日、沖縄もめっきり冷え込んでいたようですね。
 わたし以外にも、まさに「厳しい冬の時代」を実感されている方も多いと思われますが、健康だけには留意しつつ、乗り切っていきましょうね。

 本日もお疲れさまでした。明日も良き一日になりますように。  


Posted by watanatsu at 22:11身辺雑記

2009年12月21日

鳥越俊太郎さん、頑張ってます。 普天間基地移設問題⑬

 東京に来て、こちらの新聞記事やテレビニュースにばかり接していると、ストレスが増える(とくに在京のテレビ局はひどい!!)。
 もちろん普天間基地移設問題に関する報道のことである。

 旧・自公政権とブッシュ政権が合意した「辺野古新基地建設案」こそが正しくて、鳩山政権は優柔不断でけしからん、とっとと辺野古に基地を造れ、といわんばかりの論調が、残念ながら圧倒的に幅を利かせている。おぞましいほどの光景が繰り広げられている。きのうたまたま見たNHKの日曜討論も、解説委員がその典型の「誘導司会者」なのだから、あきれてしまった。

 そんななかで、まともな番組を目にすると、ホッとする。

 鳥越俊太郎氏は、当ブログで先日来お伝えしているように、テレビ朝日系「スーパーモーニング」において、頑張ってくれている。毅然と「対米追従・沖縄切り捨て」勢力に対抗する姿勢を示し続けている。

 旧政権同士の「合意」は、「条約」「協定」ではないんだから、白紙に戻して話し合うことは、なんらおかしなことではない、という持論を、今朝も披露していた(たまたまその部分をチラッと観ただけだが)。

 鳥越さんのような人は、間違いなく、沖縄にとって大切な存在である。こうして沖縄を大切にする心が広く浸透していくのであれば、やはり間違いなく、日本全体にとっても有益なことである。

 そこのところを、わたしたちは常に冷静に見つめたい。
 早い話が、現在の合意案こそが唯一最良の計画だ、なんぞと喚いているゲーツ国防長官を筆頭とする勢力は、旧ブッシュ政権の生き残り。そいつらが、いくら喚こうが、あえていえば無視するぐらいでちょうどいいのだ。恫喝におびえて右往左往している官僚・政治家・大手マスコミの記者たち・学者・解説者たちは、少しは自分を恥ずかしく思ったほうがいい。

 何度でも繰り返し言うが、「辺野古新基地建設」は沖縄県民が決して許さない。
 この計画は実行不可能だと断言してもよい。

 最近わたしが得た信頼できる情報によると、当初「辺野古案」を推進した立場の有力政治家も、この基地建設のための埋め立て関連の利権争奪状況はひどいことになっている、こんなものを推し進めるのは到底無理だ、と語っているという。

 いずれにしても、わたしたちは、ニュースショーのなかでの理解力不足のコメンテーターの発言なんかに、一切惑わされる必要はない。様々な角度から、時には鳥の眼で俯瞰し、ときには虫の眼で地面を歩いて、沖縄の当事者の声を聞く、そのことに心を配ったほうがよいはずである。

 というわけで、本日はわたしがメンバーをよく知っている「二見以北10区の会」の動きをご紹介しましょう。「現地」の「当事者」の声をぜひ知ってください。

 ちなみに「二見以北」地域とは名護東海岸の、新基地建設が万が一強行されたら、まともに被害を受けることになる地域、大浦湾をはさんでキャンプシュワブ(辺野古)の対岸に位置する、自然豊かな地域です。

 以下のブログ記事をご覧ください。

 二見以北10区の会のブログ「渡具知智佳子さんから鳩山首相への手紙」↓↓
 http://kichi-iranai.jp/d_10kumovement/d_konsyu/20091220/20091220.html

 同上「浦島悦子さんから鳩山首相への手紙」↓↓
 http://kichi-iranai.jp/d_10kumovement/y_uttae/20091217/20091217.html

 同上「ピースキャンドル2009のお知らせ」(12月26日、キャンプシュワブ前に集合!!)↓↓
 http://kichi-iranai.jp/d_10kumovement/a_news/20091217/20091217.html


 では、本日も良き一日になりますように。
   


Posted by watanatsu at 11:28時事問題

2009年12月20日

速報。祝!優勝。知念勇樹、全日本新人王に!

今、わたしは、東京・後楽園ホールにいます。
プロボクシング全日本新人王決定戦、全階級の試合を観戦中です。

8試合目のスーパーフェザー級まで試合が終わったところ。

さてさて。
沖縄から、ただ一人、決勝戦まで勝ち進んでいた、ライトフライ級の知念勇樹選手(琉球ジム)が、見事、優勝しました。

6戦全勝同士のホープ対決として、注目を集めたカード。

その試合で、相手の前田健太選手(角海老宝石ジム)から、豪快な左フックでダウンを奪うなど、圧倒的な勝利。

ジャッジの一人が相手に軍配をあげたことは、どう考えてもおかしい。ゴング後のパンチで1点減点された知念選手でしたが、それを踏まえても、完全なる判定勝ち、といえる試合でした。

知念勇樹選手、とにかく、おめでとう!

今後が楽しみな逸材です。拳を傷めているようなので、ゆっくり休んでから、さらなる高みを目指して頑張ってほしいと思います。

さっき、勘のいい琉球新報F記者から電話があったので、ぜひしっかり記事にして! とお願いしておきました(笑)。明日の新報、注目しましょうね。

まだ重量級の試合が続いています。

取り急ぎ、後楽園ホール2階バルコニー席からの速報でした。

  


Posted by watanatsu at 19:17スポーツ

2009年12月19日

琉球キングスのビックリ大逆転を目撃して・2

 きのうの続き、です。

                           *

 澤岻安史は、3Qの最初からコートに立っていた。
 そして序盤、澤岻は得意の3ポイントではなく、カウンターの速攻でゴールへ走り、見事なレイアップシュートを決めた。

 それを見た瞬間、背中にゾクッと走るものがあった。ひょっとして、ひょっとするかも、の武者震いである。
 キングスのメンバーは、コート上でもベンチでも、誰もがあきらめていなかった。じりじりと追い上げていく。
 3Q残り2分少々菅原洋介が3ポイントを決めたとき、44対53。一時25点も開いた得点差を、ついに一ケタまで縮めていた。
 やがて3Qが終わり、スコアは48対53。前半と比べれば、キングスの選手たちのディフェンスの姿勢が、しだいに厳しく前向きになっており、それがカウンター速攻につながっていた。ここまでくれば、キングスの逆転濃厚。そう確信したのは、わたしだけではなかっただろう。

 周知のとおり、試合が終わってみれば、70対65で、見事に大逆転勝利。ロースコア・ゲームのなかで、25点差をひっくり返したというのは、非常に珍しいケースであろう。

 試合終了の瞬間、観客席を見上げたが、アウェーとは思えないような、熱心な力強い声援を送っていたキングス・ブースターのはしゃぎっぷりが頂点に達していた。
 そのたくさんのブースターに対して、選手・コーチ全員が、ずらりと整列して、丁寧に謝意を表していた。長い時間、手を振っていた。
 わたしは、とても気持ちのよい光景に立ち会えていた。そのことに感謝したいと思った。

 記者会見のためプレスルームへ移動する途中、木村達郎GMとばったり遭遇した。わたしはなんと感想を言ってよいか迷いつつ、思わず木村さんの二の腕を、ポンと叩いていた。
 すると、木村さん、にっこり頷いて、「こういうチームなんです!!」。
 その言葉に、異論はなかった。

 ジュン安永さんには、こちらから握手を求めた。やはりうまい言葉は、当方から出てこない。
 ジュンさん、自分に言い聞かせるようにいわく。
 「負けません。負けないです!! このチームは、ディフェンスさえしっかりしたら、大丈夫です」
 ほんとに、そのとおりなのだった。

 これが、選手・コーチ・スタッフみんなが、気持ちをひとつにして戦っている琉球ゴールデンキングスという球団なのだ。

 寒い寒い東京の夜、なんだかポワーッと心を温めてもらった。
 思い出に残る一夜となった。

 プレスルームに入ると、2日間いろいろ世話してくれた東京アパッチのスタッフが「ありえない」と、顔を紅潮させつつ呟いていた。そう呟きたくなる気持ち、よくわかった。

 記者会見で桶谷大ヘッドコーチは、いつになく物静かな空気を漂わせていた。
「出だしの采配をもう少しうまくやらんと、こういうゲームになる。20何点開いていても、こつこつディフェンスがんばった選手たちに、勝たせてもらいました。逆転するぞ、というより、ひとつずつ返していこうという気持ちでしたが、きょうは澤岻安史が果たしてくれた役割も大きかったですね。これから、彼もチームから信頼される存在になると思います。ハーフタイムには、ディフェンスがんばっていこう、としか言ってません。選手がこちらの期待に応えてくれるチームです。なかなかこういう選手たちにはめぐり合えないことです。自分は幸せだな、と思います」

 聞いているうちに、なんだかこちらが、ホロッときそうで困ってしまった。

  


Posted by watanatsu at 16:03スポーツ

2009年12月18日

「海兵隊にさよならを」

「勝手に告知」シリーズ。

県内の読者の皆さん、
12月20日、沖縄国際大学にて、「海兵隊にさよならを」
と題して、佐藤学・沖縄国際大学教授のお話があります。

わたしがもし沖縄にいれば、ぜーったい、聞きに行ってます!!
タイムリーな勉強会だと思います。

主催は、写真家・石川真生さんもメンバーの勉強会「ネオキの会」。
詳しくは真生さんのブログをご覧ください↓↓
「まおの勝手におしゃべり」http://blog.livedoor.jp/ishikawamao/

取り急ぎの受け売り告知でした。東京の寒空の下より。

明日もまた、良き一日になりますように。

※追伸:今、確認したら、石川真生さんのブログには、ご自身が参加する写真展の告知も加わってました。
ちょうどよかった。そちらもぜひ、ご覧ください。
  


Posted by watanatsu at 23:18お知らせ

2009年12月18日

琉球キングスのビックリ大逆転を目撃して。

きのうは、不思議な夜を過ごした。

ひいきの二つのチームの試合が昨夜重なってしまって(しかも東京で!)、どちらに行くべきか、じつは少し迷った。だが結局は当日の朝、両方行くぞ! と決めていた。

結論から言えば、だからこそ、両方の勝利を見届けることができたわけである。琉球コラソン、琉球キングス、両チームの皆さんに、改めて、ありがとう、とお伝えしたい。

琉球コラソンの試合結果は、昨夜速報でお伝えした通りだが、この夜の不思議の始まりは、会場入り直後に目撃した光景にあった。

今シーズン、様々の意味で「厳しい状況」(特に財政難)が伝えられてきた琉球コラソンだが、昨季チームを率いていた東長濱秀吉監督が、今は実質的にチームを離れてしまっている。そのことも、わたし個人としては「寂しい要因」だと感じていた。
しかし、眼前のベンチには、なんとその、東長濱さんの姿があるではないか。

大会プログラムを見ても、スタッフの欄には、監督・田場裕也、コーチ・比嘉勉の名前しかない。しかも、この二人は、この日の試合会場に姿がない。
チーム事情に疎いわたしも、「厳しい状況」は続いているのだ、と察することができた。

試合直後、東長濱さんに事情を訊ねると、こんな言葉を返してくれた。
「田場が休養中なので、急遽(監督を)引き受けました。来季のこともあるのでね」
と、含みのある発言。わたしは、今まさに始まろうとしている琉球キングスの試合へ向かわねばならなかったので、詳しい事情を聞くことはできなかったが、いずれ沖縄に戻ってゆっくり聞かせていただきたいと思った。

わたしは18時から19時半頃まで駒沢体育館にいて、20時過ぎから22時頃まで、代々木第二体育館にいたことになる。
徒歩→東急田園都市線(駒沢大学駅→渋谷駅)→徒歩の移動で、30分少々の時間しか要していないのは、われながら優秀だ。

しかし、代々木第二体育館に駆け付けたとき、スコアボードの表示を見て驚いた。
17対39。第2Q終盤ですでに、琉球キングスは、東京アパッチに大量リードを許していた。

何が起こったのか。
4日間で6試合をこなさなければならない変則日程がこたえたのか。
すぐ記者席に向かわず、キングスが狙うべきゴール近くに、しばし立ち尽くした。

そうこうするうち、さらに点差は開いて17対42。25点のビハインド。

当方、弱気になったことを白状しよう。負けるときは、意外とこんなものなのかも、とさえ思ってしまった。

しかし、である。キングスは、2Qのラスト約1分で、澤岻安史が3ポイントを2度も決めるなど、反撃のノロシをあげたのだ。
前半終了して、27対43。16ポイント差。これならまだわからん! そう思わせてくれていた。

ハーフタイム、わたしは後半にキングスが狙うべきゴール下記者席に陣取った。すると、ミーティング後の選手たちのなかで、真っ先にコートに戻ってきたのは、あの澤岻安史だった。
ハーフタイムのセレモニーが続く間中、彼は、早くシューティング練習がしたいんだ、という顔をしてベンチに腰掛け、ボールを叩いていた。

記者席とベンチは目と鼻の先。彼とわたしの目線がガッチリぶつかった。
わたしは拳を握り、親指を突き立てて、サインを送った。
「さっきの連続3ポイント、最高だったね。その調子で、後半も追い上げようね。きょうはここで、応援してるよ!」
すると、澤岻安史も、拳を握り、親指突き立て、しっかりこちらの目を見てサインを送り返してくれた。
「大丈夫。おれたちあきらめてないから。絶対試合をひっくり返してみせるから、ちゃんと見ててくださいよ!」
きっとそう語っていたはず(笑)。キリッと引き締まった、いい顔をしていた。

(この項、つづく)

※移動中の電車の中で携帯からの記事更新です。これから、全日本総合ハンドボール選手権準々決勝戦。琉球コラソンvs大崎電気。大崎は簡単に負かせるような相手ではないけれど、コラソンの選手たちがどんな戦いをしてくれるか、しっかり見届けてきましょうね。
では、また。

  


Posted by watanatsu at 17:44スポーツ

2009年12月17日

速報! 琉球コラソン、快勝。

とても嬉しいので、当ブログ初の、携帯からの速報をお届けします。

東京・駒沢体育館で開催中の、全日本総合ハンドボール選手権。さっき、琉球コラソンの勝利を見届けてきました。

わがコラソンは、30対22で、Hondaに勝ちました。
東京の寒さを吹き飛ばす、熱い気持ちの入った、いい試合でした。

特に光ったのは、キレのいい動きでなんと11得点をあげた高田匠選手と、ファインセーブ連発のゴールキーパー内田武志選手。もちろん他の選手もみんな頑張ってました。

ほんとに、いい試合をありがとう!

わたしはこれから、琉球キングスの応援・取材です。  


Posted by watanatsu at 20:09スポーツ

2009年12月17日

琉球キングス、明日も勝てるか。

 
 すでに試合結果をご存知の方も多いと思いますが、わたしなりの精一杯の「速報」です。
 琉球キングスは、東京アパッチに75−70で勝利しました。

 なんで「速報」をお届けする気になったかと申しますと、試合開始前、ジュン安永さん(琉球キングス取締役)と挨拶を交わしてしまったからなのです。
 ジュンさんは、さすがです。
 握手しながら、さりげなく、「東京からもブログ書いてくださいよー」とおっしゃるではありませんか。
 覚えておられるでしょうか。わたしはこの夏、桜坂市民大学のジュン安永講座の受講生だったわけで、先生からそういわれてしまうと、無視するわけにはいかんのです(笑)。

 で、久しぶりに、取材メモをちょこっと公開いたしましょう。


 試合後の桶谷大ヘッドコーチの話(記者会見および通路での立ち話)。
「出だしがソフトなディフェンスになったり、オフェンスもシュートセレクションのミスが多くて、中途半端になったりしてしまった。前半は、(東京の)青木康平のシュート成功率も高かったけれども、後半それを落とすことができたのはよかった。しかし、きょうは試合全体を通して、イニシアチブを取れていなかった。こういう戦い方では、ファイナルは勝てない」
※あえて、ファイナルという言葉を持ち出した桶谷さんの真意はどこにあるのだろうか。おそらくは、一戦ごとに「ファイナルに臨んでいる」というぐらいの意識を持っていないと、いざ本番で力を発揮しようとしても無理、という意識が働いているのだと思う。
「金城がいないから、ハーフコートでの得点力は落ちる。その分、ディフェンスを頑張って、オールコートを走るしかない(笑)。あしたまで、6日で4試合をこなさないといけないので、コンディションが万全とはいえないジョージ(・リーチ)をどう休ませてやれるかも考えないといけない。ブライアン(・シンプソン)がきょうぐらい頑張ってくれるといい。(山城)吉超や(澤岻)安史あたりがどれだけ出て、他のメンバーを休ませるかも、明日の試合の鍵になる」

 青木幹典ヘッドコーチの話(記者会見)。
「勝負を決めるバスケットのうまさは、一枚も二枚も沖縄さんのほうが上。たとえば4Qでシンプソンに走られて、ダンク2本を決められたダメージは大きかった。あしたは(今年最後の試合を)勝って終わりたい」
 敵将にそういわれると、明日の試合を見逃せないという気になる(もともと2日間、取材の届出をしているわけだし。。。)。

 全日本総合ハンドボール選手権の琉球コラソンも見たいが、明日のHonda戦を制してトーナメントを勝ち上がることを祈ろう。
 翌日18日には、コラソンの試合も観戦したいものである。
 
 しかしそれにしても、この日代々木第二体育館は、冷え込んでいた。キングスの選手たちは、寒さにもよく順応していた。大城英稔ストレングス&コンディショニングコーチからは、当方「風邪ひかないでくださいよ」という言葉をかけてもらった。ジュンさんは、明らかにぶるぶる震えていた。
 あしたは少し暖かくなるといいのだが。


 ではでは、明日も良き一日になりますように。

  


Posted by watanatsu at 02:02スポーツ

2009年12月16日

今宵は新月。なぜか元気が満ちてきた。

 先ほど、高校同期の4人が都内某所に集まって、昼食をともにした。
 予想していたとおり、わたしは大きな刺激を受けることができた。
 
 それにしても、わたし以外は皆、秀才だ。 作家で元外務省主任分析官の佐藤優氏。 農林水産省大臣官房政策課長の末松広行氏。 日本経済新聞編集委員兼論説委員の関口和一氏。
 いろんな話題が出たが、佐藤氏に対しては当然当方「普天間移設問題」について、ちょっぴり質問させてもらう。さすがに彼の情報網は、わたしなどの想像の及ばないところの裏話までキャッチしているので、非常に興味深いものがあった。それから、改めて、彼の博覧強記ぶりを再認識し、おいらももうちょっとぐらいは勉強せねば、と思うのでもあった。

 ところで、この同期生のなかでクラスが一緒だったのは、じつは末松君だけである。当時ほとんど学校をサボっていた落ちこぼれのわたしをこの場に引き合わせてくれたのも、やはり末松君のおかげと言うべきである。
 人生50年も生きていると、それぞれの身の上には、時々大変なことも起こり、それを乗り越えてきている。
 政治的立場や思想信条は違っても、みんな、なにくそと前向きにがんばっている。
 やっぱり、結果的に、大いに励まされた。持つべきは友、である。


 さて、世の中は、昨日「辺野古新基地建設合意案」を実質的に白紙に戻す政府与党の方針が伝えられてから、この話題で持ちきりだ。しかし、東京発のニュースの大半は、優柔不断な鳩山政権はけしからんという、あいかわらずの論調だ。

 とんでもない!!
 
 拙速に旧政権の日米合意通りに計画を推進するなどと決めたら、それこそその瞬間から、沖縄では大規模な反政府運動が起きたはずである。

 じっくり時間をかけて、新しい「県外・国外」の移籍先を探す。それこそが、日米両政府が歩むべき当然の道筋なのだ。

 外務・防衛官僚が外堀を埋めたにもかかわらず、鳩山首相は、案外、よく踏みとどまっていると思うのは、わたしだけではあるまい。
 
 
 普天間移設に絡めて、ここで受け売りの記事紹介。
 ひとつは、いつも大変世話になっている写真家・石川真生さんのブログ→http://blog.livedoor.jp/ishikawamao/
 けさの真生さんのブログには、アメリカ人ジャーナリストの興味深い見解が載っている。
 非常に的を射ている記事なので、ぜひ皆さんも、お読みください。
 
 それから、10月に急逝された写真家・平敷兼七さんを語る会の報告(わたしも沖縄にいれば参加させてもらっていたはず)、真生さん自身の写真展の予定、友人のメタルアーティスト新垣惠子さんhttp://metafa.ti-da.net/の個展のこと、娘さんやお孫さんによる海岸清掃活動のこと、など、盛りだくさんで、このところの真生さんのブログも、じつに読み応えあり、である。

 
 さらに「勝手に告知シリーズ」いきます。

 石川真生さんも参加している「ネオキの会」のブログ。
 ピースキャンドル2009のお知らせ↓↓
 http://neokinokai.ti-da.net/e2896617.html
 「海兵隊にさよならを」沖縄国際大学教授・佐藤学さんのお話↓↓
 http://neokinokai.ti-da.net/e2874599.html
 以上の二つの告知は、ぜひご覧ください。

 これから東京の親友のひとりとお茶をして、そのあと琉球キングスの試合会場へ向かいます。
 今宵は新月。東京はこの冬いちばんの冷え込み。なぜか、チムワサワサ〜状態。
 わたしがいうまでもないことですが、選手諸君は、いつもより入念なウォームアップをしましょうね。大城コーチ、ゆたしくです。

 
 今回のブログ更新は、東京・新宿のネットカフェより、お届けしました。
 では、本日も良き一日となりますように。

  


Posted by watanatsu at 15:15身辺雑記

2009年12月15日

十数年ぶりに再会した写真家の励ましに感謝。

 一昨日からこもっている東京某所の部屋には、インターネットは繋がっていない。
 愛用のノートパソコンは、もっぱら原稿を書く機能のみを発揮している。

 よってこのブログ更新は、そこから徒歩12分ほどのネットカフェで行われている。
 書き記しておきたいことが、例によって山のようにたまっていくばかりで、記事更新が到底追いつきそうにない。
 これからどれくらいの頻度で更新できるのか、見当もつかないが、まぁ無理しない程度に頑張ってみようと思う。

                            *

 12月13日。午後1時ごろに羽田空港に到着し、鎌倉へと直行した。

 観光客でごった返す小町通りのすぐ脇に、目指すギャラリーはあった。
 そこで、写真家・渡会審二さんhttp://www.suiheisen.biz/watarai/index.htmlの写真展が行われていて、13日は最終日だったのだ。

 渡会さんとは、十数年前に、アメリカはラスベガスでボクサー辰吉丈一郎の取材をともにして(スポーツ・グラフィック・ナンバー掲載)以来、年賀状のやり取りをする仲になり、いつしかどちらからともなく音信普通になっていた。

 そしてこの秋、当ブログのメッセージ(メール)機能を利用して、渡会さんが連絡をくれたのだ。

 嬉しかった。しかも、久しぶりに写真展をやることが記されており、魂をこめた作品が会場に並ぶに違いないことが、メールの文面から伝わってきた。
 だから、このたびの上京も、なんとかこの写真展に間に合うように、スケジュールを組んだのだ。

 駆けつけてよかった。
 厳選された十数点の作品たち。その物言わぬ風景たちから、たくさんのエネルギーをもらった。
 いや、当方の内部に眠っている潜在的なエネルギーをぐいっと引き出してくれるような作品たちだった、というべきか。

 人間に必要なものって何だろう、いちばん大切なものってなんだろう、と、魂の深いところに問いかけてくるような作品たちだった。

 のみならず、作品を前にして、写真家本人とたくさん会話ができて、さらにパワーをもらった。

 渡会さんは、わたしとの取材行の後、何年も連続で大きな広告写真コンクールでの受賞が続いた写真家だが、この不況下で、仕事が激減し、非常に厳しい事態に見舞われている、という。
 しかし今、おのれの内なる声に忠実に、「あとはないぞ!」という気概で、撮りたいものを撮った。
 観るものに、深い感銘を与える写真を撮った。

 そして、こう励ましてくれるのだった。

 渡瀬さんよー、あんたも大変な状態に陥ってるみたいだけどさ、あんたの物書きとしての資質はおれが認めてるんだからさ、自信をもって、本当に書きたいものを、きっちり書きなよ。。。。

 渡会さん、本当にありがとうございました!!

                             *

 あす16日は、佐藤優氏(作家・元外務省主任分析官)とわたしを含め、高校同期の4人が都内某所に集合する。これだけでピンとくる人は、相当に出版業界通であるが、追って、このことについてもご報告する機会があるだろう。

 そしてその夜は、琉球ゴールデンキングスが東京アパッチと戦うアウェーの試合を応援・取材。

 たまたま琉球コラソンの選手諸君も、全日本総合ハンドボール選手権のために上京中だ。
 翌17日の夜、コラソンは、Hondaとの試合に望む。キングスの2戦目とダブっている。悩むところである。
 いずれにしても、なんだか刺激的な東京の日々が続きそうだ。

 では、本日も良き一日になりますように。
 

 (お詫び※さきほどのブログ更新時の誤字・脱字は、すぐに気づいて訂正しました)

  


Posted by watanatsu at 11:52芸能・芸術

2009年12月14日

『かじまやー カメおばあの生涯』

 
 昨日少しふれました藤木勇人さんたちが出演している演劇公演とは、『かじまやー カメおばあの生涯』のことです。
 基地問題がクローズアップされている昨今、非常にタイムリーな「反戦おばあ」の物語です。

 詳しくはこちらをご参照ください↓↓
 http://event.uruma.jp/detail/194504/
 こちらも↓↓
 http://hiromix916.ti-da.net/d2009-11-13.html

 このお芝居に関わっている三名の方を存じ上げています。
 
 藤木勇人さん。うちなー噺家として、ひとり芝居やテレビ・映画・ラジオ出演、司会やトーク、本の執筆など、多方面で活躍されている藤木さんに、わたしは一時期密着取材をさせていただきながら、それから不義理を重ねてしまっています。しかし、陰ながら応援させていただいている芸能人であることは今もかわりません。沖縄にとって、大切な才能です。

 きゃんひとみさん。07年春先、八重山商工野球部の3年生を送る会のとき、現地に取材に来られていて、お会いしました。それ以外に県内の野球場でもお会いしています。BEGINの「うたの日コンサート」の司会でもおなじみのきゃんさんです。

 最後は、下島三重子さん。今回のお芝居の脚本を担当されています。下島さんには、東京での藤木勇人さんの公演時に何度かお会いしていますが、八重山商工の校内でも、きゃんさんとご一緒だったのをよく覚えております。
 
 16日の浦添てだこホールの公演、ご都合つく方、いかがでしょうか。
 例によって、誰にも頼まれたわけでない、「勝手に告知シリーズ」でした。

 みなさん、よろしくお願いします。東京の空の下より。


  


Posted by watanatsu at 08:06芸能・芸術

2009年12月13日

緊急避難!!(訂正・追記あり)

 ドタバタの数日間が過ぎ、慢性寝不足は続いている。
 土日の琉球キングスの試合も見られず、本日の「ぎのわん車いすマラソン」も、藤木勇人さんたちが出演している演劇公演も、大いに気になりつつ、約1時間後には、東京羽田行きの便に乗っている。

 なんとか今日の明け方までに、引越し作業は完了した。
 そうなのだ。現在の部屋を引き払ってから、東京へ向かうことにしていたのだ。

 しかし、引越し先は東京ではありませぬ。
 しばしの緊急避難的な場、かつ自主的カンヅメ的な原稿執筆の場が、都内某所、というわけである。

 沖縄に戻ってきたときの拠点は、どこに?
 これについては、簡単に記すのはもったいないぐらい、ありがたいことなので、追ってしっかりご報告させていただきます。

 ではでは、本日も良き日曜日になりますように。

 追記※いくら寝不足とはいえ、きのうの朝の間違い、われながら、だめですね。今、14日朝、気づいたので冒頭部分を訂正しました。

 宜野湾車いすマラソン→ぎのわん車いすマラソン(よく知られている名称の表記を間違えるなんて、最低です。失礼しました。わたしの知り合いとその仲間たちが参加している、沖縄が誇るべきイベントのひとつです)

 藤木勇人たち→藤木勇人さんたち(これは、わたしの心情による訂正。いくら飛行機に乗る前のあわただしさのなかとはいえ、非常にお世話になったまま、不義理を重ねてしまっている藤木さんに対して、呼び捨てにするなんて、もってのほかなのです) 

 以上2点です。藤木さんの出演している演劇公演についても、これではなんのことかわからん、という声もあるようなので、追って記事更新します。よろしくお願いします。

 では、また。 


 

 

  


Posted by watanatsu at 09:43身辺雑記

2009年12月11日

鳥越俊太郎さん、頑張ってください!! 普天間移設問題⑫

 普天間基地移設問題に関する閣僚のバラバラ発言には、もう一切惑わされないぞ、という気持ちで連日のニュースに接している。

 一喜一憂するのは、バカらしい。
 バカらしい、と思わせる発言を繰り返しているのは、ご存知の通り、官僚の思惑通りに動いている北澤防衛相と岡田外相である。ブレブレ発言を繰り返す二人だが、一貫して共通しているのは「このままでは、日米同盟が危うい」という点。
 この時点で、総選挙の公約違反は明らかである。
 旧政権同士の「日米合意」(辺野古新基地建設計画)を守らないと大変なことになる、と官僚たちは盛んに「アメリカがいかに怒っているか」を東京のマスコミにリークし続け、マスコミ人や政治家たちの多くが、まんまとそれに乗せられている。
 どこが政治主導の新政権? 政治素人のわたしの目だってごまかせない状況になっている。

 だから、最近のわたしは、苦い思いでテレビのニュース番組を眺めることが多くなった。
 早い話が、大半の司会者・キャスター・コメンテイターは、防衛・外務官僚のお望み通りの発言を繰り返している。いわく「早く結論を出さないとまずいでしょう」。

 タチが悪いのは、たとえば再三「現行計画」支持をプンプン匂わせているテレビ朝日コメンテーター・三反園訓さんという人に代表される「沖縄の人たちの気持ちもわかるんですけどね、、、、。」(ここ数日内の実際の発言だ)といった、いかにも付け足しの、沖縄へのおざなり同情発言。わたしに言わせれば、でもあんたは、ほんとは沖縄県民の気持ちを何もわかってないから、「対米追従・沖縄切り捨て」の「日米合意・現行計画」をいとも簡単に支持するわけなんだよねー、という話でしかない。

 しかもこうした、「沖縄県民には可哀相だけど、日本国民のために、いつまでも犠牲を払ってもらうしかないよ」といわんばかりの論調が、マスコミの主流をしめてしまっているのだ。
 毎日これを聞かされていれば、良識ある視聴者まで、知らず知らず洗脳されてしまうのではないか、そんな心配さえわたしは抱く(その意味で、橋下大阪府知事の「基地負担を全国で共有しよう」という問題提起は、大変貴重な発言といえる)。

 そんなご時勢にあって、このところのテレビ朝日系「スーパーモーニング」における鳥越俊太郎氏の発言は、ジャーナリストとしての見識と、人としての真っ当な心根を示すものである。
 はるか後輩の物書きの端くれが申すのも僭越ではあるが、その姿勢を高く評価させていただきたいと思う。

 じつは、たまたま「辺野古への新基地建設と県内移設に反対する県民大会」に参加した翌日、同番組を見たあと、すなわち11月9日のブログ更新時、鳥越氏の「日米の政権がかわったのだから、ゼロベースから話し合えばいい」という意味の発言をご紹介した。
http://watanatsu.ti-da.net/e2619436.html
 東京発のマスコミの論調が「対米追従・沖縄切り捨て」に染まりつつあるなか、本当にホッとさせてくれる発言だった。

 だからその後、それまであまり見たことのなかったこの番組を観るようになり、鳥越俊太郎氏の発言に注目するようになった。
 
 そして、去る12月8日から10日にかけての同番組で、3日続けて、鳥越氏が貴重な発言をしていることに、感銘を受けた。いずれも、普天間基地移設問題に関して、日本政府は「日米旧政権同士の合意に基づく現行計画案」を受け入れる必要はない、という意味の発言だったのだ。

 12月8日のコメント主旨。
「(この問題に関しての日米政府の協議は)大前提が間違っている。アメリカの基地は、できるだけ日本の領土から出て行ってもらいたい、というのが日本人の気持ちですよ。僕は、『グアム統合軍事開発計画』という文書があるのを知っている。そこでは、2014年までに、(普天間の海兵隊も)グアムに行くことになっているんです。だったら辺野古に(代替基地)を造る必要はない、ということになる」
 例によって、テレビを眺めながらの走り書きメモなので、一言一句正確に記せているわけではないが、これが、普天間の地元・宜野湾市の伊波洋一市長が訴えている内容と、完全に響き合う話であることだけは、間違いない。

 鳥越さん、ありがとう、と思わず画面に向かって呟いていた。

 12月9日のメモはないが、同じ主旨で語っていたという記憶がある。
 
そして、昨日12月10日の同番組での、鳥越氏のコメント主旨は次のとおりである。
「(この日米協議には)三つのポイントがある。アメリカの意向をどう受け止めるか、連立政権の意味をどう考えるか、そして、沖縄の民意である〝負担軽減〟をどうするのか」
「日米合意とは別に、着々と(海兵隊全体を)グアムへ移す計画は進んでますよ、と伊波市長は言っているんです」
「辺野古案は、アメリカにとって既得権益だから、手放さないだけ」

 多くのマスコミの発する「対米追従・沖縄切り捨て」の論調と一線を画す発言を、鳥越氏は、再び堂々としてくれているのだ。

 それを受けて、それまでおそらく問題の本質が理解できていなかったのであろうテレビ朝日の局アナまでもが、少しまともに考え始める雰囲気になってきた。
司会の男性アナ(お名前までメモしていなくて、すみません)が、「防衛大臣は、そのグアム移転の可能性を(できる限り探るのではなく)否定するために、(グアム視察に)行ったように見えますね」と北澤防衛相の姿勢に疑問を呈したし、女性アナ(同じくすみません)は、「わたしたちは、(この問題を)早く決着させなくちゃいけない、という気に、ついなりがちですが、、、」と反省しつつ、ゲストの女優・東ちづるさんにコメントを求めるのだった。

 そうして、さらにわたしが嬉しく感じたのは、東ちづるさんが発したコメントであった。
「やっとチャンスがきた、という気がしています。ノーベル平和賞のオバマ大統領と友愛の鳩山首相が、対等に話し合うチャンスだし、日米合意の前に沖縄の人の生活があるんだ、ということを、初めて言えるチャンスじゃないかと思うんです」

 東さんが、海外へ出かけて福祉ボランティア的活動をしている人だとは知っていたけれど、沖縄に対してこういう眼差しをもっている人なんだということも、このとき初めて理解できたのである。もうそれだけで、「スーパーモーニング」よ、ありがとう、という気持ちになった。

 それを受けて、普天間移設問題のそのコーナーを鳥越俊太郎氏はこう締めくくった。
「政権がかわって、ようやく(日米が)対等に話し合える機会が訪れている。だから、こういう問題が起きているんです!!」

 いつになく力をこめて、強い視線をカメラに向けて、そう言っていた。

 わたしなりに、補足説明すればこうなる。
 ようやく対等に話し合いが始まったところなのだから、アメリカ側が多少不機嫌になるぐらいは、想定内のこと。この程度で日米の信頼関係が崩れ去るわけがない。マスコミが、「アメリカを怒らせたら大変だから、早く結論を出さなきゃいけない」という論調に走ること自体がおかしい。

 要するに現状を冷静に見れば、アメリカの既得権益の代弁者である御用学者やジャーナリストが、防衛・外務官僚の意向に乗っかって、国民の危機感を煽ろうとしているているだけなのだ。
 そういう輩の常套句は、「沖縄の人たちのためにも、早く普天間の危険を除去しなきゃいけないはずだ」。しかし、それこそ論点のすり替えだ。危険除去のために、辺野古に基地を造る必要など、さらさらないのである。

 危険な基地は、アメリカの責任で撤去するのがスジである。
 何度でもいうが、普天間の代替基地を沖縄に造るのが無理だということは、はっきりしているのである。

 日米同盟が大切だというならば、日本政府は、国外移設のために資金面で大きな協力をしなければいけないかもしれない。
 ともかく本来は、別個の話として議論すべきことなのだ。

 、、、という論議の入り口に立つ姿勢を、鳥越俊太郎さんのみならず、「スーパーモーニング」のディレクター、プロデューサーはじめ、番組関係者は示してくれている(その証拠に、現行計画肯定派というしかない三反園コメンテーターに、チャチャを入れさせなくなっている)。

 ありがとう、鳥越さん、頑張ってください!!

 わたしたちは、「このままだと日米関係は壊れる」と煽り立てる勢力の妄言には、くれぐれも踊らされぬよう注意していきたいと思います。
 
  


Posted by watanatsu at 12:14時事問題

2009年12月10日

「金城茂之選手、全治6ヵ月」に思う。

 けさの地元新聞にも載っているし、昨夕、琉球ゴールデンキングスの公式サイトでも明らかにされているので、ご存知の方も多いと思う。

 わたしも昨夕、キングスの広報担当Nさんからのメールで知って、驚いた。
 メールには、金城茂之選手の右足のケガの診断結果が記されていた。
 右膝前十字靭帯断裂および右膝半月板損傷。全治6ヵ月。
 額面どおり受け取れば、今季の復帰は絶望的である。暢気なわたしも、さすがにショックを覚えた。
 ご存知の通り、金城茂之は、bjリーグの日本選手のなかでも際立った存在感を示してきた「点取り屋」だ。
 彼の離脱は、チームにとって大打撃となる。

 広報のNさんに電話を入れると、ケガをした状況を教えてくれた。
「ケガは練習中のものです。片方の足から片方の足へ体重移動をするときに、自分で捻ってしまったことが原因のようです。接触プレーとかではないんです」

 攻防の切り替えのときの動き出しの速さ、あるいは、自身の攻撃中の緩急の切り替えの巧みさ、それが金城の持ち味である。練習といえども、本番さながらのスピードで動いていた彼の姿が充分に想像できる。

 本人が、いちばん落ち込んでいるでしょう? とNさんに訊いた。
「いえ、本人は、もう気持ちを切り替えていて、プレーオフには出場できるようにする、と言っています」
 さすが、シーゲーらしい!!
 彼はもともと、勝って驕らず、負けて落ち込まない、非常にプロ向きの性格の持ち主である。
 プレースタイル同様、気持ちの上でも「切り替え」が得意であることも、日ごろの記者会見に出てきたわたしは、充分知っている。

 12月中に手術を受ける予定だという。
 もちろんファンとしては、手術の成功と一日も早いコートへの復帰を願ってやまない。
 
 金城茂之様、ブースターもみんなちゃんと待ってますから、安心して、しっかりケガを治してください。
 

 ところで、土日(5日、6日)のアウェー戦で滋賀レイクスターズに連勝したころ、わたし個人は、非常にドタバタと落ち着かない時間を過ごしていた。さっき自分で確かめたら、土曜日の勝利の結果を受けた6日のブログ記事では、暢気に「強い」と喜んでいるのみ。
 翌朝の新聞を読んで、ケガで欠場していたことを知ったのだが、そのときも、ここまでの重傷とは、想像もしていなかった。

 だから、昨夕のチーム広報Nさんからのメールには、やはり大いにショックだったのである。
 しかし、Nさんに「発表通り、シーズン中の戦力補強なし」という方針の事実を確認し、わたしは非常に感慨深いものがあった。

 金城が離脱するということは、ケガから復帰した山城吉超を含めて9人で、残るシーズンを戦うことを意味する。
 それでもあえて、選手補強しないという。
 これはつまり、チームの見識、覚悟を示していると言える。
 さすがキングス、そうきたか!! と思ったのである。

 控えの選手のレベルアップと奮起に期待し、より一層チームの結束を高める。
 今いるメンバーで戦うしかないという危機感をみんなで共有し、一人ひとりの選手のモチベーションを高め、結果としてチーム力の大幅な向上を図る。
 そういう気概が、ひしひしと伝わってくるのである。
 これは、ブースターも意気に感ずる戦略だろうと思う。


 というわけですが、じつはわたしは日曜(13日)の朝、東京へ旅立ちます(事情は追って、ご報告させていただくことになるでしょう)。前夜は間違いなく準備に追われるため、土曜日も試合会場に足を運ぶことができません。

 しかし、皆さん、今こそ応援の力がものを言うときであります。
 今年最後のホームゲームを欠席するわたしが申すのもなんですが、この週末、都合のつく方は、総力戦で戦うキングスのために応援に駆けつけてあげてください。なにせ相手は、戦力アップして気合の入っている大分ヒートデビルズですので!!

 12月12日(19時開始)、13日(12時開始)、うるま市具志川総合体育館(あの具志堅用高が、最後の世界タイトルマッチを行った歴史ある体育館)へ、ぜひ。
 ゆたしく、です。

 わたしはといえば、その代わり、12月16日(水)、17日(木)、東京でのアウェー戦(東京アパッチvs琉球ゴールデンキングス。於・代々木第2体育館)を、しっかり応援・取材してきます。

 では、大分戦のキングスのために、今から「気」を送っておきましょう。
 キングス、今週もチバリヨー!!

 では本日も、良き一日になりますように。
  


Posted by watanatsu at 08:46スポーツ