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2009年12月29日

いちばん大切なことは何か(その4)。普天間移設問題17

鳩山首相は、今、文字どおり、弱っています。政治資金問題はじめ、四方八方から矢が飛んできて、精彩を欠いた状態。

しかし、普天間基地の移設問題に関しては、鳩山さんは、まだ何とか踏みとどまっている、とわたしは見ています。前政権のような、「対米追従・沖縄切り捨て」の愚策に走ることだけはない、と希望をこめつつ考えています。

外堀を埋めて攻めこんできた(すでに岡田外相は生き埋め状態です!)官僚たちや同調する勢力の「辺野古に基地を造るしかないですよーっ」という悪魔の囁きにも、なんとか耐えた百日だったと思います。

ここで、きちんと確認しておきたいのは、NHKはじめ東京の大マスコミの発する「問題先送りの鳩山政権」という報道の仕方は、完全な間違いだということ。

「結論の先送り」は事実ですが、それは、むしろ当然のこと。絶対に必要なことなのです。

決して言葉遊びではありません。「問題先送り」はされていません。

今までの、でたらめな政府間合意を見直して、改めて話し合うための、日本側の案を練り上げるのに、数ヵ月で結論が出るだろうなどというほうが間違っています。

考えてもみてください。前政権は13年もかけて、実現不可能な計画しか作れなかったのですよ。前に書きましたが、その罪は重いのです。

本来なら新政権として、1年ぐらい時間をかけて、しっかり検討してもバチは当たらないはずです。

なのに、しゃあしゃあと、「年内に結論を出さないのは優柔不断だ。国益を損なう」と叫ぶメディア関係者が後を絶ちませんでした。そちらのほうこそ、驚くべき醜態と呼ぶべき光景でした。

日本一の部数を誇る読売新聞・社説などはその醜態をさらした典型でした。

違う姿勢をはっきり示した大手メディア関係者は、本当に数えるほどでした。
だからわたしは折に触れて、普天間問題の本質を含めて、沖縄の現実は、沖縄の新聞を見て知ってください、と書いてきたのです。

基本的な沖縄の事実さえ、本土の人々にまともに伝わっていないこの現状は、もう「温度差」などという生やさしい言葉を超えてしまっています。


さて、ここで、4回にわたって掲げたブログ・タイトルに戻りましょう。

いちばん大切なことは何か。

(この項、もうちょっと、つづく)



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Posted by watanatsu at 19:49 │時事問題