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Posted by TI-DA at

2009年11月30日

池原繁尊、世界ランカーに3ラウンドTKO勝利!!

 さっきの続きです。速報です。
 やってくれました!!

 池原繁尊選手→http://shigetaka.ti-da.net/が、WBC世界フライ級14位の山口真吾選手に対し、3ラウンドTKOで勝利しました。

 これで、池原選手の世界ランキング上位入りがほぼ確実になりました。
 WBC(世界ボクシング評議会)の規定では、15位以内のランカーには、世界王者への挑戦資格が認められます。
 新王者の亀田興毅選手、さっそく近いうちに挑戦を受けてくれないでしょうか。

 あのあと、やっぱり気になって、池原君を追いかけている千葉県在住のライター・新垣譲さん(著書に『東京の沖縄人』(ボーダーインク刊)など)の携帯を鳴らしてしまったのです。
 通じないので、まだ試合中かな、と思ったら、すぐに折り返し連絡があって、詳しく試合内容を教えてもらえて、感謝です。

 新垣さんによると、次のような展開だったようです。
 1ラウンドは強引に飛び込んで左ボディフックを打とうとする池原選手が、山口選手のジャブをもらう場面も目立ったけれど、2ラウンドから戦い方を切り替えて、相手が出てくるところに打ち返すようになり、そして3ラウンド、強烈な左ボディフックを叩き込んで、その一発でダウンを奪ったとのこと。
 もう立ち上がれないかというぐらい、はっきりダメージを与えたパンチだったらしく、その後は一方的にラッシュして、レフリーが試合を止め、TKO勝ち。

 電話で聞いているだけで、当方、興奮してしまいました。
 ちなみに先ほど、今年の春、池原選手と那覇市内で会食したと書きましたが、そのときのメンバーは、池原繁尊選手とライター新垣譲さんと、「県産本」出版社ボーダーインクの名物編集長・新城和博さんに、それからわたし、という妙に「濃い」面々なのでした。
 その会合の秘密は、いずれ、当ブログでもご紹介できる日が来るでしょう。
 
 とにかく池原君、本当におめでとう!!
 あなたのボクシング人生、新たな段階に入りましたね。

 今後に大いに期待しております。
 では、また。
  


Posted by watanatsu at 23:40スポーツ

2009年11月30日

ボクシングという競技の本質について。

 スポーツ好きの魂が、ボクシングへと傾いた週末だった。

 日曜の夜は、WBC世界フライ級タイトルマッチ「内藤大助vs亀田興毅」をテレビ観戦。
 正々堂々と互いの拳を交わした、とてもいい試合だった。
 3-0のユナニマス・デシジョンで新チャンピオンが誕生したわけだが、素人ながら当方の採点でも、5ポイント差で挑戦者の亀田に軍配が上がっていた。
 若き新チャンピオン・亀田興毅選手には、「おめでとう。ますます強いチャンピオンになってほしい」と、そして、これまで5度の王座防衛を果たしたベテラン内藤大助選手には、「お疲れさま。今までたくさんの感動をありがとう」と、心から伝えたい。

 内藤選手のハードトレーニングぶりは、間近で眺めさせてもらったことがある。
 彼のトレーナーは、白井・具志堅ジムで嘉陽宗嗣選手(日本ライトフライ級前チャンピオン)を担当している野木丈司トレーナー。その縁で、嘉陽選手の故郷の今帰仁村で合同キャンプを張ることもあった。その折、じっくりとトレーニングを見学させてもらったのだ。
 陸上競技場トラックで、長距離のダッシュを繰り返し、さすがに年齢差のある嘉陽選手に遅れをとってはいたが、しかしまるで手抜きなし。どこまでも自分を追い込み、必死で走りこんでいる姿は印象に残っている。あの練習姿勢があればこそ、世界王座に就けたのだと実感させられた。
 楽勝は少なかった。苦境に立たされても逆転KO勝ちを収めるなど、勝負を捨てない粘り強さが印象に残るチャンピオンだった。接近戦において繰り出す変則モーションからの強力なパンチが売り物だった。
 昨夜も、挑戦者のクリーンヒットを幾度も受けて明らかにポイントを取られながら、最後の最後まで諦めずに逆転を狙っていた。そうしてフルランドを果敢に戦い抜くことができたのは、日ごろの精進の賜物に違いない。

 一方、亀田選手も見上げたものである。
 弟・大毅選手のルール違反の試合のセコンドにつき、世間の逆風も受けた。
 おそらく昨夜も、どこかヒールの役割を担わされていた面もあったかもしれない。
 しかし、実際の試合ぶりは、非常にクリーンでフェアなものだった。
 そればかりか、冷静に、作戦通りに、自分の得意な距離で12ラウンドを戦い切った点は、高く評価できた。狙い済ましたカウンター気味の左ショートは、終始有効打として生きていた。内藤選手の鼻を腫れ上がらせただけでなく、試合全体を支配したパンチだった。
 12歳の年齢差があるマッチだったが、キャリアを積んだ内藤以上に、亀田のほうが平常心を保ちつつ戦ったとも言える。
 見事なタイトル奪取だと認めたい。
 体の締まり具合を見ても、最高のトレーニングを積み上げたことがうかがい知れた。12ラウンド戦って、まるで息が上がっていなかった点も、頼もしい限りであった。
 これから人間的にも成長し、世界の強豪を相手に、さらなる高みを目指すことを期待したい。

 この土日は、高校生のボクシングも観戦させてもらった。

 来年2010年の沖縄高校総体(インターハイ)の予行演習も兼ねて、インターハイボクシング会場と決まっている豊見城高校体育館にて、全九州高校ボクシング新人大会が行われたのだ。
 Aパート(各県新人大会の優勝者)、Bパート(同・準優勝者)に分かれて、3日間に渡ってトーナメント戦が繰り広げられ、土曜日が準決勝、日曜日が決勝の日だった。

 たくさんの選手のなかで、わたしの眼を引いたのは、高江洲正達選手。この17年間取材でお世話になっている金城眞吉監督率いる沖縄尚学高校ボクシング部の1年生。だから自ずと注目してしまった面はあるが、贔屓目を抜きにしても、才能の煌きが感じられたのだ。これからの彼には、左ジャブを多用して強力な右ストレートを生かす、オーソドックスなスタイルに磨きをかけてほしい、と思った。
 高江洲君は、準決勝で強烈な右を決めてレフェリーストップ勝ちを収めたのだが、決勝では、福岡県代表の豊国学園高校2年・西井喬之選手に惜しくも判定で敗れてしまった。全国選抜大会への切符は掴めなかったが、まだ1年生である。これからの成長が大いに楽しみと思わせてくれた。2010年沖縄インターハイの注目株と見た。

 もう一人、大いに気になる選手がいた。宜野湾高校2年の新屋敷龍一選手。父は、かつてプロボクシングの日本ランカーだった新屋敷幸春氏である。現役時代、何度も練習を見させてもらったし、最後の試合となった後楽園での日本タイトルマッチも見届けている。試合後、宿泊先のホテルの部屋で語り合うほどに親しく付き合わせてもらった。
 その息子さんなのであるからして、注目するなと言われても無理である。
 しかも彼を指導している宜野湾高校のボクシング部監督は、これまた興南高校・日本大学の現役時代に取材させてもらった阿波連本親教諭である。高校3冠王であり、大学時代も日本代表チームに選ばれた期待の星だった。
 しかし新屋敷君は準決勝で敗退。もう少し連続的なコンビネーションを磨いてほしい、積極性がほしい、というのが率直な印象であった。やはり沖縄インターハイ目指して、これからのステップアップを期待しよう。

 さて、わたしは高校ボクシングもよく観るのだが、感想をひと言。
 ポイント勝ちの判定基準が、わかりにくいのである。
 明らかなクリーンヒットを決めて、印象的な攻めをした選手より、ちょこちょこ手数を出した選手に軍配が上がることも珍しくない。
 なんだかなー、、、と観ていて興趣がそがれてしまう瞬間である。

 ジャッジの基準をもっと明朗にして、誰しもが納得できる試合運営を目指してほしいと思うのは、きっとわたしばかりではあるまい。
 ただ、高校ボクシングの場合は、少しダメージを受けた選手に対しては、レフェリーが早めに試合をストップしたり、セコンドがタオルを投げる場合も多いので、観ているほうは、その点に関しては安心である。

 そもそも、ボクシングは、相手にダメージを与えることを競う競技だ。
 力の差が明らかな場合は、大事に至らぬ前に、早めに試合を止めるに限る。

 その延長線上でものを言えば、プロボクサーの引退は早ければ早いほうがいい。
 才能あるボクサーの試合を何度も観たいと思うのは、ファン心理としては当然だが、しかし現役生活が長引くほど、選手が脳や眼にダメージを負うリスクは増え続ける。

 プロスポーツ選手として、ボクサーほどきつい商売はない。これほど割に合わない商売はないと思う。はっきり言って、世界王者にならなければ、ボクシングだけでは食っていけない。

 ボクサーたちのトレーニングの厳しさを目の当たりにするにつけ、彼らがもっと報われる興行のシステムを、業界全体で作り上げてほしい、と切に願いもする。

 しかし、花を咲かせたボクサーは、一刻も早く引退したほうがいい。
 もちろん、できる限り健康をそこなわずに引退してほしい、と願うがゆえである。

 それが、現在のわたしの、揺るがぬ考え方である。
 ボクシングファンには、常にそうした矛盾のなかでボクサーを見守ることが宿命づけられている、といって間違いはないのだ。

 そんなことを改めて思い起こした週末だった。

 そして今夜11月30日、後楽園ホールで、沖縄にゆかりのあるボクサーが、内藤・亀田両選手と同じ階級の世界ランキング入りをかけて、重要な一戦に臨んでいる。

 じつは、今年の春、那覇市内で会食する機会のあったボクサーで、今夜の試合も、大いに気になっていた。
 彼の名は、池原繁尊(いけはら・しげたか。横浜光ジム)。本籍はうるま市だが、生まれも育ちも神奈川県のウチナーンチュ二世である。間違いなく花を咲かせてほしいボクサーのひとりである。
 池原選手は、WBC世界フライ級14位にランクされる山口真吾選手(渡嘉敷ジム)と今夜戦っている。この時刻、そろそろ結果が出ているかもしれない。
 ネットで速報を見るか、あるいは、知り合いに電話してみよう。

「ボクシング王国・沖縄」の伝統は、脈々と生きている。
 じっくりそのことを書く日は、いつか必ずや来るはずである。

  


Posted by watanatsu at 21:28スポーツ

2009年11月29日

国民世論も「県外・国外移設」をあと押し!! 普天間移設問題⑨

 NHK「視点・論点」の「普天間移設を考える」シリーズは、なんのことはない、2回きりで終わってしまった。

 ①我部政明・琉球大学教授、②川上高司・拓殖大学教授の2回。
 両方とも視てしまった視聴者としてひと言。

 我部さんの放送内容は、共感できる主張として、すでに詳しく記したので繰り返さない。

 問題は、川上さんである。

 はっきり言って、詳しく書くのも馬鹿らしいぐらいの「唾棄すべき論調」の典型だった。
 読売新聞の社説などにも通じる「対米追従・沖縄切り捨て」の典型。

 見た方はおわかりだろうが、沖縄県民の大半を激怒させるに十分な内容だった。まるでゲーツ国防長官の脳ミソが乗り移っているのではないかと思いたくなる恫喝的内容だった。

 しかも、背広を着てネクタイ締めて淡々と、一見「温厚で理知的な専門家」然とした物腰で語っているだけに、タチが悪い。
 川上さん、申し訳ないけど、沖縄県民の眼はごまかせません。

(注※NHKは、国外移設を主張する我部さんとのバランスを取るために、この人を出演させたのでしょうね。そのこと自体は理解できます。しかし驚いたのは、NHK沖縄放送局が企画している12月の討論番組のスタジオに、この川上さんをゲストの一人として招くというではありませんか。この人選には、ちょいとクビを傾げましたね。川上さんが何を企んでいるのか。その企みを見抜いてきちんと反駁できる人が、他のゲストのなかにいるのか。沖縄の視聴者の皆さんには、しっかりチェックしていただきたいと思います。。。わたしですか? 年末は東京滞在予定なので、その放送内容は、誰かに教えてもらうしかないのでした。録画を視るのは、ずいぶんあとになりそうです)
 
 さて「視点・論点」の内容だが、ちょこっとネットで調べて、この川上さんの論調はじつはある程度想像できたのだけれども、あえて先入観をもたずに放送を拝見したのである。
 見終わって、わたしはこう判断せざるを得なかった。

 この川上さんという人、おそらくは、安全保障や日米関係論の専門家というより、「ブッシュ政権の米軍再編計画路線をそのまま堅持している現アメリカ国防総省が、泣いて喜ぶ日本の協力者」または「旧自公政権の悪しきプランを肯定し続ける(旧?)御用学者」と呼ぶ以外にない人物ではないだろうか、と。

 ああ、これが「日本の民意」「ヤマトの総意」なのか、と、昨日この放送の録画を視て、絶望的な思いになった次第である。

 しかし今朝の沖縄タイムスの一面記事を眺めて、少し救われた思いにもなった。

『普天間移設 国民世論「県外多数」 全国紙など調査 「合意見直し」も』という見出しのその記事→http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-11-29-M_1-001-1_001.htmlでは、11月におこなわれた全国紙4紙(朝日、毎日、産経、読売)とNHKの世論調査において、「県外・国外移設」や「日米合意案(名護市辺野古移設)の見直し・修正」を求める回答が、すべての調査で「現行計画通り進めるべきだ」という趣旨の回答を上回ったと伝えている。
 つまり「現行計画しかあり得ない。年内に結論を出せ」と主張する読売新聞の調査でさえ、読売新聞側の望む結果は得られなかったわけだ。

 記事の最後には、早稲田大学の江上能義教授(政治学)のコメントを紹介している。
「日米合意の見直しを求める割合が非常に高く、驚いている。民主党が選挙で訴えた県外・国外移設が、国民に浸透しているのだろう」「民主連立政権が移設先を日米合意案に決めると、支持率が致命的に落ち込むのではないか」

 まさに、わが意を得たりのコメント。
 軍事や政治の素人のわたしでさえ、「沖縄の民意」を読み間違えると鳩山政権の存続自体が危うくなる、と書いてきた。半ば直感的に「沖縄」をなめてはいけませんよ、と書いてきた。
 そんなわたしに、国民世論もじつは捨てたもんではないのかな、と思わせてくれる、きょうの沖縄タイムスの記事なのであった。

 沖縄の民意のみならず、国民世論も後押ししているのであれば、鳩山さん、何を迷うことがありましょうか。堂々とアメリカと交渉し直しましょう!!
 
 そこで問題なのが、11月30日に首相と正式会談する県知事・仲井真さんの態度。

 これについても、今朝の沖縄タイムスの社説は、わかりやすいタイムリーな記事となっています。
【「普天間」動き急】知事は民意の側に立て→http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-11-29-M_1-005-1_001.html

(追記※カネ払って読んでいる人への新聞社としての配慮から、わざと時間差を作っているのか、朝の時点ではWEBサイトで読めなかったのですが、高校ボクシング観戦後、午後いったん帰宅して確かめたら、読めるようになっていました)
 県内外の読者の皆さん、沖縄タイムスや琉球新報の社説は、ぜひまめにチェックしてくださいね。それぞれのホームページは、当ブログ左サイドのお気に入り欄からいつでもクリックして訪ねてもらえるようになってます。

 さて、わたしはこれから、全九州高校ボクシング新人大会(1、2年生の大会)を観戦しに、豊見城高校体育館へ行ってきます。
 Aパート(各県大会優勝者の戦い)では、全9階級のうち3階級で沖縄県勢が決勝に残っています。昨日の準決勝を観た印象では、高江洲正達(沖縄尚学高校1年)、金城大明(那覇高校1年)の両君は、優勝を狙えるセンスとパワーを持っています。

 では、応援してきましょうね。
 本日も、良き一日になりますように。

 

  


Posted by watanatsu at 09:56時事問題

2009年11月28日

我部政明教授の「視点・論点」(続)。普天間基地移設問題⑧

 夜中に恐縮です。つづきです。
 我部政明教授は、沖縄の米海兵隊の日本国外への移転を検討すべきだと、言明したうえで、話をこう続けました。

                         *

 少なくとも、この14年(辺野古への移設計画・日米合意からの14年)から、学ぶべき教訓は何か。それは、沖縄に海兵隊を配備し続けることは困難だということ。
 つまり、沖縄県内での移設を基本とする計画の実効性は、極めて低い、ということ。

 従来の前提を変えれば、「普天間の国外移転検討」が視野に入り、沖縄の人々の基地負担の大幅緩和が実現する。そして、アメリカ海兵隊の得意とする一体的運用が、効率よくできる新たな案が出てくるのである。

 現在、太平洋地域でのアメリカ海兵隊は、沖縄、岩国、ハワイに、そしてこれらの海兵隊を運ぶ強襲揚陸艦が佐世保に、というように、分散配置となっている。
 そのため、海兵隊の一体的運用が十分できない。

 一方、グアムには、これらを収容できる海兵隊、および海軍の基地建設・整備が、ブッシュ政権以来、続けられている。

 また、ベルリンの壁崩壊から20年、9.11のテロから9年の現在、戦争のやり方も変わっている。
 昔のような正規軍同士の対称的な戦いから、軍隊対個人やグループなどの非対称の戦いになってきている。
 今、東アジアにおいて、地上軍投入の可能性は低下している。
 軍事専門家の間では、戦闘機同士が戦う戦争すら想定しにくくなっており、日本への米軍戦闘機の配備削減も示唆されている。
 公海に展開する海軍力さえあればよいという主張さえ出てきている。

 沖縄で新たな飛行場ができあがったとき、そこに残る予定の、地上・航空合わせて3000名で編成される海兵隊の部隊。しかしこの21世紀に、この部隊の出番があるか、大変疑問である。

 オバマ大統領と鳩山首相は、日米関係をよりよく深化させるためにも、固定した発想をチェンジする勇気を持たねばならない。

 沖縄には、もう基地を造る場所はない、という教訓を学んで、移設計画を柔軟に発想してほしいものである。

                         *

 以上、わずか10分間の番組でありますが、2回にわけて放送内容をお届けしました。我部教授が、いかに早口でしゃべったかも、お察しいただけるでしょう。
 わたしのように、こうして文字にしてみないとピンとこない、という方もおられたかもしれませんね。

 今わたしは、この我部教授の主張に呼応するような、大田昌秀・元沖縄県知事の言葉を思い起こしています。
 大田元知事は、最近複数の場所で、「グアムの人々が認めてくれるなら」という条件付きで、「米海兵隊の全部を、グアムへ移転するのが一番いいと思います」と語っているのです(地元テレビ局のインタビューやジュンク堂書店那覇店での佐藤優氏との特別対談などで)。

 大田氏は、かねてよりこの問題をよく研究し、あるいは直接渡米して要求・交渉の場にも臨んできた人です。
 鳩山首相が耳を傾けるに値する声だと思われます。

 
 ところで、昨夜(11月27日)は、注目すべきニュースがありました。

 まず、11月30日(月)、東京で、鳩山由紀夫首相と仲井真弘多知事が会談することになったというニュース。

 次に、自民党県連の方針転換のニュース。もし政府が年内に「普天間移設」の結論を出さなかった場合、自民党県連としては、従来の「県内移設容認」から転じて、「県外移設要求」へと立場を変えるということを決定。その記者会見を伝えるニュース。

 こうなってくると、「民主党政権は選挙前から県民に約束してきたのだから、約束は必ず守れ!!」、「沖縄県民は超党派で一致団結して、県外・国外移設を徹底して要求していこう」という気運が高まってきますね。

 以前にも書いた気がしますが、「沖縄の民意」を読み間違えると、大変なことになる、鳩山政権の存続自体が危うくなる、という気がします。

 沖縄をなめてはいけません。

 つまりは県知事も月曜日に、「沖縄の民意」に背くような間違ったメッセージを首相に伝えるようなことは、決してしてはいけない、ということです。


 では、本日も良き一日になりますように。
 
 わたしは、高校ボクシングの九州新人大会を、豊見城高校体育館へ見に行きます。
 
 おやすみなさい。
  


Posted by watanatsu at 01:33時事問題

2009年11月27日

普天間基地移設問題⑦ 我部政明教授の主張に同感。

 昨夜(11月26日)、NHKの「視点・論点」という番組で、琉球大学教授で国際政治や安全保障の専門家である我部政明さんの主張に耳を傾けた。

 タイトルは「普天間移設を考える①」となっており、番組の最後に「次回は、普天間移設を考える② 川上高司」との告知が出たので、普天間シリーズを何回かやるらしい、と理解した。
 ちなみに2回目、NHK教育11月27日、先ほど21時50分からの放送をうっかり見そびれてしまったので、明日28日未明NHK総合4時20分からの再放送を録画セットして眠ろうと思う。そして我部さんと川上さんの話を注意深く、比較してみたい。

 不勉強で申し訳ないが、川上さんのことは、じつはまるで存じ上げない。ネットで調べたら、拓殖大学教授で、やはり日米外交や安全保障に詳しい専門家らしい。旧防衛庁にも在籍した時期があるようだ。まずは先入観を持つことなく放送を眺めてみよう。

 さて「視点・論点」は、わずか10分の番組だが、我部さんの話は、非常に中身が濃かった。
 その考え方が100パーセント正しいのかどうか、軍事や政治に疎いわたしには判断しにくい部分もある。
 だが少なくともその話には、多くの沖縄県民あるいは日本国民が共有すべき重要な視点が、しっかり含まれている、と思えた。
 わたし個人が抱いていた「なぜ米軍海兵隊は、いつまでも沖縄に駐留しつづけなければならないのか」という素朴な疑問に答えてくれる部分もあり、大いに頷けるところがあった。

 ただ我部先生の話は、ちょっぴり早口で聞き取りにくいところもあった。
 よって、わたくしめ、職業柄というべきか、放送内容を当ブログ読者の皆さんのために、勝手に要約記述して、お届けしたくなった次第なのである。
 

 以下の要約(といえども、かなり詳しく書きます)、少し長くなりますが、ぜひお読みください。
 そもそも普天間移設問題って、なんなの? と思っておられる県内外の読者の皆さんには、間違いなく参考になる話です。

 注※語尾を含め、細かいニュアンスまで一字一句、完璧にメモしたわけではないことをお断りしておきましょう。ただ、論旨は正確に要約できているであろうことも、自信をもってお伝えしておきます。




 2000年、沖縄サミット出席のために沖縄にやって来た当時のクリントン米大統領は、沖縄の米軍基地の削減を約束した。それは、日本にある米軍基地の大半が沖縄に集中していることを認めた上で、それまでの戦後55年にわたって沖縄が抱えてきた過剰な負担を軽減する、という米大統領としての責任ある表明だった。

 その背景には、(1995年の)米兵による少女レイプ事件があった。
 沖縄県民の米軍に対する不満が高まっていた。

 そこで、浮上した普天間基地の返還計画。しかしそれは同時に、県内に移転先を見つける、というものだった。様々な案が浮上し、消えていった。
 最終的な案は、名護市辺野古のキャンプシュワブに隣接する海への移設と決まった。
 その計画が揺れるなか、クリントン大統領は、2000年沖縄サミットのために来沖したわけである。
 
 その後、2001年1月、ブッシュ大統領がホワイトハウスに入った。
 ブッシュ政権のもとで、米国外の米軍基地の再編が行われた。ヨーロッパの米軍は大幅に撤退し、在韓米軍も3分の2まで削減された。

 日本の米軍の再編計画は、2005年と06年に日米合意ができあがった。
 普天間移設に関しては、これまでの案と同様、キャンプシュワブに隣接する海を埋めて造るというもの。それに陸上部分が付け加えられただけ。
 これは、環境影響評価の調査でも、希少生物が生息する海を埋め立てることに対して、厳しい評価がなされている。

 その日米合意から13年経っている。
 なのに、なぜ、計画は実現しないのであろうか。

 それは、過剰な負担にあえいでいる沖縄に、新たな基地を建設しようとするから。
 沖縄県内には、新たな米軍飛行場を建設するスペースなど、もうないのである。

 沖縄県内に移設するという計画は、クリントン大統領の約束した負担の軽減には繋がらない。新しい飛行場を普天間の替わりにつくるという計画では、いたずらに時間を浪費するばかりである。

 では、この普天間移設問題を解決するには、どうしたらよいか。
 私は、沖縄にいる米軍海兵隊の全面撤退を検討するときが来た、と考えている。

 日本の米軍の7割が沖縄にいる。家族も含めると約5万人。
 その6割が海兵隊。しかしこの海兵隊は、沖縄戦のあと、ずっと沖縄にいたわけではない。1950年代の半ばに、日本本土から移駐してきた。
 朝鮮戦争休戦後、朝鮮半島から日本本土に戻った部隊や、バックアップ援護のため米西海岸から派遣された部隊は全面撤退した。日本本土から地上部隊は全面撤退したが、その一部が沖縄へ送られた。
 この部隊は、日本を守るのではなく、東アジアからインド洋にかけての緊急事態に直面したとき、投入される部隊。

 さて、現在の普天間移設計画を含め、これまでの案の前提となってきたことは何か。
 それは、普天間以外の沖縄の海兵隊の基地を、ほぼ現状のまま維持しようとすること。海兵隊というのは、地上部隊と航空部隊が一体となった作戦行動を取ることで知られている。コンパクトでありつつ、海兵隊単独で戦える、というのが海兵隊の存在理由。
 つまり、地上戦闘部隊を沖縄に残すなら、航空基地を沖縄に残そうとするのも当然のことなのである。

 こう考えてくると、沖縄に新たな航空基地建設のスペースが探せない以上、県外移設が最適の解決法となる。
 そのために日本本土の土地を、米軍に提供できるか。政府の努力にかかっている。

 しかし、現実には、新たな米軍基地を日本本土に建設する見通しは、きっとないであろう。
 
 言うまでもなく、そんな土地は、沖縄にもないのである!

 この普天間移設に早期に終止符を打つために、アメリカ政府は、「沖縄の海兵隊基地の日本国外への移転」を検討すべきである。

 それに向けて、日本政府は、「検討の前提を変更する柔軟な姿勢こそが重要だ」と、アメリカ政府に理解を求める努力をしなければならない。

(つづく)
  


Posted by watanatsu at 22:31時事問題

2009年11月26日

福岡県豊前市で恒例の画期的「餅つき大会」。

 本日のお知らせは、来る12月5日に福岡県豊前市で行われる、ある催しについて、です。

 今から13年ほど前の話ですが、わたしはある事件の取材のため、東京から福岡県へ頻繁に通っていた時期があります。
 そのときに知り合い、その後もずーっとお世話になってきている方が、この「餅つき大会」開催の中心人物です。

 その人、『らい予防法』被害者の社会生活の回復(社会復帰)を進めるホームステイセンター「柿の木」世話人代表の谷崎和男さんから、しばらく前にメールが届きました。
 じつは毎年のようにお知らせいただいていて、なかなか参加できずに今日まで来てしまいました。今年もどうしても参加できず、とても残念です。

 しかし、谷崎さんがハンセン病療養所の入所者・退所者の皆さんとの交流を深め、支援活動を地道に続けられていることには、大いなる敬意を抱いておりました。

 したがって、当ブログでも、おそらく全国的にも類を見ない画期的なこの活動を知っていただきたく、ご紹介する次第です。

 イベントの日が迫ってからの当方の告知で恐縮ですが、とくに九州地方の読者の皆さん、もし関心があれば、谷崎さんにコンタクトとってみてくださいね。
 今年の参加は無理でも、皆さんがこの活動を知ってくださるだけでも、もちろん意味があると思っております。

 以下、谷崎さんのメールに添付されていた案内の抜粋です。
 じつは谷崎さんのメールにも、カラーのチラシがファイル添付されていたのですが、例によって、機械オンチゆえ、文字要素のみのコピーとなりました。あしからずご容赦を。

                         *

2009年11月
各  位

『らい予防法』被害者の社会生活の回復(社会復帰)を進める
        ホームステイセンター「柿の木」
                                      
世話人代表 谷崎和男

年末餅つき大会への 協力 参加 のお願い

 時下ご清栄のこととお慶び申し上げます。
 皆さまには日頃よりハンセン病問題への取組をご理解頂き、また積極的にご参加頂き、深く感謝申し上げます。
 さて、2002年以来年末の恒例行事となりました年末餅つき大会を今年も開催することとなりました。
皆さまご承知の通り、この餅つきは鹿児島県鹿屋市にあるハンセン病療養所「星塚敬愛園」の入所者・退所者の方々をお招きし、園外でのひと時を過ごしてもらいながら交流していこうという目的で始めた行事です。また、搗きあがったお餅は毎年同園をはじめ被害者の皆さまにお配りさせていただき、喜んでいただいているところです。年を経るごとに交流の場も広がり、ハンセン病療養所入所者の全国組織である全療協(全国ハンセン病療養所入所者協議会)や療養所退所者・家族の方も参加されています。
「らい予防法」被害者(ハンセン病「元患者」・家族・遺族等)との交流に始まったこの取組を様々な人権課題を抱える方々との交流・意見交換をする集いの場としていきたいと思い、今年も、下記の通り餅つき大会を開催し、餅を搗く予定にしておりますので、一人でも多くの皆さまにご協力賜りますようお願い申し上げます。



い つ: 2009年12月5日(土)
      9:00 より 13:00頃 まで

ど こ: 豊前市勤労青少年ホーム(ヤルディぶぜん)
      豊前市大字吉木955

内 容: 餅つき

  その他: 当日は、13:30より隣の豊前市総合福祉センター2Fにて
     豊前市人権センター主催の人権セミナーが開催されます。
     『精神障害者の人権(仮)』八尋光秀さん(弁護士)
     このセミナーにリンクするように、餅つき大会会場には豊前・築上の
     精神障害者施設の方々による出店を予定しています。

     打上げ:17時頃より、星塚敬愛園の方々をはじめ全国各地からお集まりのみなさんとの親睦を兼         ねた打上げを開催いたします。(参加費3,000円)
         
         

ここから、チラシの文字要素です。
↓↓↓

柿の木恒例
年末餅つき大会のご案内

2009年12月5日(土)
9:00~13:00
豊前市勤労青少年ホーム(ヤルディぶぜん)

■餅つきタイムスケジュール■
09:00~ 餅つき開始
10:00~ 模擬店開店
11:30~ 豊前天狗太鼓
13:00  終了


17:00~ 交流会
 会 場:八屋旧朝市
(「天狗の湯」隣)
 参加費:3,000円


同 時 開 催
■豊前市人権セミナー開催■
時間:13:30~
主催:豊前市人権センター
会場:豊前市総合福祉センター
講演:「精神障害者の人権(仮)」
講師:八尋光秀(弁護士)


【協力団体】(順不同)
豊前市TMO、豊前商工会議所女性会、
ボランティアグループ豊前すみれ会、前川婦人会、
JA女性部、虹の会、豊前天狗太鼓、東九州龍谷高校、他

【後援団体】(順不同)
豊前市
豊前市人権センター
豊前市教育委員会



●「ホームステイセンター・柿の木」について
 私たちは、過去数十年にわたり地域社会での生活から隔絶されてきた「らい予防法被害者」(ハンセン病元「患者」・家族・遺族)に社会生活を取り戻していただくための活動をおこなっています。地域で共に暮らしていくには、まず“顔の見える関係”をつくることが必要だと考え、ホームステイという方法で相互交流していこうと考えています。
 「桃栗三年柿八年」の言葉のように、時間はかかってもじっくり実のある活動を続けていきたいと思います。

【お問い合わせ先】
「らい予防法」被害者の
 社会生活の回復
 (社会復帰)を進める
 ホームステイセンター柿の木
 世話人代表 谷崎和男
 福岡県豊前市塔田994-1
 TEL/FAX 0979-84-0286
 dhpyd976@ybb.ne.jp
(谷崎さんのメールアドレスに関しては、ご本人ご了解の上、 
 渡瀬の判断で載せました)


 ちなみに、谷崎さんのメールには、2011年の「ハンセン病市民学会」は、沖縄で開かれることが決まっている、というお知らせもありました。
 
 ぜひ沖縄で、お会いしたいものです。


 ではでは、みなさんよろしくお願いいたします。
 本日も、良き一日になりますように。

  


Posted by watanatsu at 10:43お知らせ

2009年11月25日

「平敷兼七を語る会」のお知らせ。

 昼間のブログ更新の追記で、先ごろ亡くなった写真家・平敷兼七さんのことに少し触れましたが、やはり、というべきか、石川真生さんから本日夕方、次のようなメールが届いていました。

                          *

みなさん

添付ファイルの案内の通り、「平敷兼七を語る会」を来月15日に
開催します。
平敷さんの友人・知人のみなさん。平敷さんに世話になった。彼の
ことはよく知らないけど、写真は好きだ。
などなど、平敷さんのことを語り合いたい人はぜひ参加してくださ
い。周りの関係者にも呼びかけ、お願いします。
密葬と新聞に載っていたので告別式に参加できなかった人たちがた
くさんいると聞きます。みんなで集まって平敷さんのことを語り合
いましょう。
===============================
石川真生

                          *

 メールには、12月15日に南風原文化センターで開かれる「平敷兼七を語る会」のチラシもファイル添付されているのですが、機械オンチのわたくしめ、それをそのままブログ記事に載せる方法がわかっていません。ぜひ直接、石川真生さんのブログ記事を見ていただきたいと思います。その案内チラシも載ってます。
 こちらです→http://blog.livedoor.jp/ishikawamao/archives/65303516.html

 なお、平敷さんが急逝されて間もなく、一面識もなかったわたしも、僭越ながら記事を書かせていただいています。
 09年10月7日のブログ記事はこちらです→http://watanatsu.ti-da.net/e2577629.html

 では皆さん、よろしくお願いいたします。
  


Posted by watanatsu at 22:08お知らせ

2009年11月25日

石川真生さんのこと・11

 きのうは、写真家・石川真生さんhttp://blog.livedoor.jp/ishikawamao/にランチをご馳走になってしまった。
 
 お会いするのは、3ヵ月ぶりである。
 11月上旬の京都での写真展・トークショーや「日の丸を視る目」シリーズの撮影に関する土産話、写真集の出版予定について(来年2月ごろまでには出るそうです!)や、決して避けて通れない「普天間基地移設問題」に関するご意見、真生さんが参加している勉強会「ネオキの会」についてなど、お聞きしたいことがずいぶんたまっていた。

 2度のガン手術を乗り越え、持病の糖尿病や膝の関節炎とも闘う満身創痍の日々をタフに生き抜いている真生さんではあるが、最近の体調はほんとに大丈夫なのか、それも大いに気になっていた。
 ともかく久しぶりにお会いしたいと思って、メールをお送りしたところ、おごってあげるからランチしよう、とのありがたいご返事。

 かくして、「決して裕福ではないと思われる写真家(失礼!)、極貧ライターに昼メシをおごるの図」が、立ち現れてしまった次第である。しかも、北谷へ送迎までしてもらって(これは車中もおしゃべりできるように、という真生さんの配慮でもある)、もう至れり尽くせり。とことん甘えさせていただいた。真生さん、本当にありがとうございました。

 真生さんお気に入りの、北谷にあるヘルシーカフェ「宇」(そら)→http://cafe07.ti-da.net/e1592565.htmlは、平屋の民家を改築した素敵なお店だった。
 豊富な島野菜(サラダ、白和え、チャンプルー、煮物などなど十数品目)やイカ墨パスタやジューシー食べ放題・ドリンク付のバイキングに、魚か肉のメインが一品、そしてスープ、デザートがついて、なーんと1000円なんだそうだ。今どき信じられないぐらいの良心的なサービスです。

 一つひとつの料理に手間がかかっていて、隠し味のハーブの使い方なんかも粋で、とっても美味しかった。わたしは島野菜ならなんでも大好き。真生さんの健康のためにも、バッチリ、と思われた。

 真生さんから「こんど彼女を連れてきたらいいさー」と言ってもらったけれど、ほんとにいいお店を教えてもらって、大感謝である。電話番号メモするの忘れたけど、道順はわかりやすくて、1回で覚えた。沖縄南インターを出て右折。右にA&Wやドラッグイレブンを見ながら、左側「クルマのラビット」の角を左折。道なりに200mほど行った右側に小さな看板が見えて、その急坂の路地を下りた途中にある。

 超人気店で、われわれがいる間、ひっきりなしにお客さんがやってきていた。
 真生さんいわく、確実に座りたかったら、電話予約したほうがいい、とのこと。
 大納得(注※真生さんは前日から予約入れてくれてたみたいです)。

 オーナーと親しい真生さんは、他のお客さんにも気配り。「いらっしゃーい」なんて声かけておられる。
「わたしも、店やってた時期があるでしょ。だから気になるのよね」
 例えば雨が上がってオープンテラスが使えるのにテーブルのパラソルが開いていないのに気づき、ササッと開きに行く。われわれ二人が満腹になるころ、入ってきたお客には、わたしたち外のテーブルに移動するから、と席をかわってあげる。少し順番を待ちそうなお客には、相席で良ければどうぞ、と声をかけてあげる。
 真生さんの世話好きの一面を改めて見せていただいた。考えてみたら、わたしに対してもさりげなーく気を使い続けてくれているのであった(苦笑)。

 ウッドデッキのオープンテラスで、色とりどりの花鉢に囲まれて、食べて、食後のコーヒー飲んで、気持ちもお腹も満ち足りた次第。

「宇」を出て、近くのA&Wに移動。ここでもルートビア(久しぶりに飲みました。とっても甘くてヘンな味だけど、結構好きです)をおごってもらった。
 真生さん、メールの段階で、当方の現在の窮状を直感的に把握してしまっていたらしく、きょうは一円も払わせてくれないのである、、、。ご馳走さまでした。

 A&Wでは、2時間ほど、真生さんの考え方をいろいろ聞けて、また勉強させてもらった。
 
 米軍基地はなくなってほしいに決まっているが、いつ人を殺し、そしていつ殺されるかもわからない若い米兵たちの存在は、ずっと気になり続けている。
 心から可哀相だと思っている。愛おしくもある。だから今も、キャンプハンセン前の金武のバーにはよく顔を出す。若い米兵の撮影も続けている。
 若き日、金武の外人バーで働き、米兵と付き合い、そして写真を撮ってきた自分のなかの、今も続いている複雑な矛盾を、しっかり大切に抱えつつ生きている。
 そんな真生さんの正直なリアルな心情が、直接ビーンと伝わってきて、じつは返す言葉を探すのに苦労する場面もあった。

 人間に対して非常に興味のある人だから、わたしの意見にもちゃんと耳を傾けてくれる。そしてまた持論を述べる。そのキャッチボールがじつに心地よい。
 真生さんは、ときに相手と徹底的に論争する「闘う女」だが、前にも書いたように、決して人を差別しない。その姿勢は一貫している。
 どんな人間にも、その人の生き方があり、立場がある、ということをまず認めようとする。人間誰だって、矛盾を抱えて生きている。人間とは、素晴らしくも残酷な生き物だということをわかっている。その上で、闘うべき相手とは闘う。それが、真生さんの姿勢だ。

 だからこそ、石川真生は、沖縄にとって大切な存在なのである。

 おしゃべりの題目は、かなり多岐にわたったから、ここに整理して書くのは困難(笑)。
 
 これから計画されている楽しみな写真展のことを含め、真生さんの今後の予定について。京都出張が決まっていたために参加できなかった11月8日の「県民大会」への感想と真生さんだから知っている裏話。
 普天間基地移設案に関する「ある本音」。軍隊の本質について。普天間移設問題に関する民主党政権のブレブレ姿勢(特に岡田外相!)への落胆と怒り。
 未だに続いている「日米地位協定」の本質は、占領国アメリカのアジア人に対する差別の問題だという点。
 来年の名護市長選・県知事選に関する「読み」(とくに県知事選は○○と□□の一騎打ちになる気がする、という読みにはかなり説得力があった)。
 思いやり予算や、全駐労(米軍雇用労働者の組合)の立場について。
「自然の海岸線を次々に潰してしまって、沖縄の海のどこがきれいなんだ」という持論と、新しい時代の自然回復型公共事業の必要性について。
 沖縄移住者とウチナーンチュの奇妙な関係。ブログでエッチ話を書くときに守っている一線について(笑)。。。。エトセトラ。

 とにかく話題が豊富なので、いくら話を聞いても聞き飽きない。

 那覇市内に送り届けてもらうまでの4時間あまりのおしゃべり。すこぶる楽しかった。

 人間カネに困ると元気がなくなるものだが、能天気なわたしも、やっぱりこのところ知らず知らず元気がなくなっていたかもしれない。そんなときに、真生さんは、飛び切りのパワーを与えてくれた。

 本当にありがたかった。
 いつかささやかなお返ししなければ、と思う。たぶん真生さんは、なーんにも期待してないよ、と言われるはずだが。。。

 いや、今後も真生さんに対して、わたしのほうから勝手な要望をつきつけてしまう可能性もあるので、あまり大風呂敷は広げないようにしなくちゃいけませんね。。。

 真生さん、足は相変わらず痛そうでしたが、ともかく思ったよりお元気そうで少し安心いたしました。
 これからも、ぜひご自愛ください。


 さて、最後に告知。
 石川真生さんも参加している「ネオキの会」の勉強会が12月20日に行われます。
 沖縄国際大学教授(国際政治)の佐藤学さんを招いて話を聞くのだそうだ。
お題は、「海兵隊にさよならを」。

 なぜ、米軍海兵隊が沖縄に駐留する必要がないのか。そこをきちんと確認したいと思っていた矢先なので、わたしにとっても大変興味深い内容なのだけれど、なんとちょうどそのとき、東京滞在中のはず。トホホ、である。

 関心のある方は、ぜひ「ネオキの会」のブログ→http://neokinokai.ti-da.net/でご確認の上、お申し込みを。
 ネオキの会の皆さんには、ぜひこのような、誰でも参加できる「ゆるーい態勢」をとり続けていただきたいと思います。そのうち、わたくしめも、顔を出すと思いますので、よろしくお願いいたします。

 では、本日も良き一日になりますように。 

 追記:お詫びと訂正。
 
 先ほど、ヘルシーカフェ「宇」の名前を、「宙」と書いてしまいました。昨日宇宙の宙で「そら」   か、と覚えてしまった結果ですが、さっき石川真生さんのブログを見て、間違いに気づきました。訂正いたしました。で、真生さんのブログのリンク欄には、「宇」の紹介アドレスも載っていたので、当方も、記事中にリンクさせてもらいました。ご参照ください。

 ところで、真生さんのブログには、先ごろ亡くなった写真家・平敷兼七さんを語る会の告知も載ってます。
 わたしは亡くなったあと写真集をじっくり拝見して衝撃を覚えた一人の読者ですが、ぜひ皆さん、お運びを。だけどこれまた東京滞在中のタイミング。わたしのこの間の悪さは、なんなのかな。。。

 というわけで、皆さんゆたしく、です。
 
  


Posted by watanatsu at 12:28人物論

2009年11月24日

うちなーパワー、やっぱり凄いねー。

 朝(23日)、新聞のスポーツ面を読んで、嬉しき反省の念(?)を覚えた。
 前日は、ドタバタしていたせいか、琉球キングス以外のウチナーンチュ・アスリートの活躍を、あまり把握できていなかったからだ。

 まず、宮古島市下地で行われたヨネックス・シニアオープンゴルフ。
 2007年から宮古島開催となったこの大会、地元宮古島市・久松出身の友利勝良選手が、3度目の正直で念願の地元での優勝を果たした。
「タンディガタンディー(ありがとうございます)、きょうは泡盛で目一杯のオトーリを回したい」(琉球新報11月23日付)
 と笑顔で話したという。
 
 わたしも宮古島市で、オトーリの洗礼を受けたことがある。
 オトーリは宮古島地方特有の習慣で、宴席の参加メンバーは、なみなみと注いだ泡盛のグラス(水割り)を、口上を述べてから一気に飲み干す。これをグルグルと回していく。
 人数が多ければまだよいが、少人数だと頻繁にグラスが回ってくることになる。酒の弱い人は、要注意。それにいちいち気の利いた口上も述べないといけないので、これもなかなか大変だ。宮古出身の人はスピーチがうまい、という噂がある。
 琉球キングス・ブースターの人気ブロガー「さばに」さんのブログhttp://kings.ti-da.net/でも、キングス前キャプテン・友利健哉選手(宮古島市・伊良部島出身。現在は富山グラウジーズで活躍)がインタビューに答えるのがうまいのはオトーリのせいか、と、いつだったか書かれていたような気もしないでもない(笑)。
 
 女子ゴルフでは、諸見里しのぶ選手が、大王製紙エリエールレディースで9位に入り、賞金ランキング首位の座をキープ。快挙達成まで、あと一戦。2位の横峯さくら選手も、賞金女王へ意欲満々だが、沖縄には彼女のファンも多い。母が沖縄出身という事実もじつはよく知られている。だからどうした、と言われればそれまでだが(笑)。エリエールでぶっちぎり優勝を決めた3位有村智恵選手にもチャンスが生まれていて、最終戦は、三つ巴の女王争いから目が離せない。

 それから野球でも、注目の一戦があった。

 セ・パ両リーグ誕生60周年記念試合は、26歳以下のプロ野球選抜チームと学生日本代表チームの戦い。前夜のスポーツニュースを見たが、鳩山首相の始球式(しっかりキャッチャーに届いていた)と早大の斎藤佑樹投手がプロにヒットを打たれて自責点を記録、という部分ばかりが強調されていた。
 
 しかしじつは、斎藤投手の同期・大嶺祐太投手(八重山商工→千葉ロッテ3年目)や、2年後輩で昨年の甲子園センバツ優勝時エース・東浜直投手(沖縄尚学→亜細亜大1年)がしっかり好投していたのである(ピッチャーは、一人1回、両チームそれぞれ9人が登板)。1年生で学生日本代表に選ばれている東浜君も凄いが、大嶺君は、三者三振で両チームを通じてピカイチの投球。地元石垣島での秋季キャンプでひたすら投げ込み、自信をもってマウンドに上がっていたようだ。

 さらに、伊志嶺翔太選手(沖縄尚学→東海大3年)は、1番センターでフル出場。ソフトバンクの大隣投手からピッチャー強襲ヒットも放っている。彼も斎藤、大嶺の同期だから、間違いなく来年のドラフト候補である(ちなみに彼も宮古島出身だねー。八重山、宮古、やんばる、、、田舎の子は、なぜか身体能力の高い選手が多い!?)。
 
 みんな頑張ってる。
 これからも楽しみである。

 元気をくれて、ありがとう、タンディガタンディ、ミーファイユー、にふぇーでーびる、、、すべてのシマンチュ・アスリート、ウチナーンチュ・アスリート!!
 
 ますますチバリヨー、おいらも頑張るよー。

 では、本日も良き一日になりますように。

 
 追伸:今、RBC「THE NEWS」の深夜再放送を眺めていたら、映画「アンを探して」の宮平貴子監督がスタジオ出演していた。
 お姉さんのjimamaさん(この映画の主題歌を歌っている)そっくり(もちろん顔が!)だったのは、びっくり。
 「温かい気持ちになれる映画」と評判なので、観に行かなくちゃね。
 12月11日まで、桜坂劇場でやっているそうだ。

 おやすみなさい。
 
  


Posted by watanatsu at 01:46スポーツ

2009年11月22日

琉球キングス、勝利。首位キープ!!

 用事をなんとか終えて、3Qの途中からNHKの生放送を観ることかできた。

 そのとき、47対45。琉球ゴールデンキングスが大阪エヴェッサをわずかにリードしていた。
 あれれ、きょうも前半大阪にリードを許して、ようやく後半逆転したところなのか、と思ったが、実際は違った。

 キングスが前半突っ走って、大阪が詰め寄ってきたのだ。キングスにとっての苦しい時間帯に、テレビのスイッチを入れたようであった。
 
 生放送を観始めた直後、金城茂之がゴール下をくぐり抜けて、ダブルクラッチのレイアップシュートを決める。バスケットカウントの上でのフリースローも決める。ここから試合の流れが、わがキングスに向いてきた。
 菅原洋介も2ポイントのバスケットカウント後のフリースロー成功。これで一気に53対45。
 
 その後も、大事なところで金城が3Pを決めるなどして、なかなか大阪を寄せつけない。
 最終4Q、2分を切ったところで、72対62と10点差をつけていた。

 しかし、大阪も引き下がらない。
 天日謙作HCは、ファウルプレーの指示を出し、じわじわとプレッシャーをかける。
 こういう露骨なファウルプレー作戦、あまり見た記憶がない。
 つまり、残りの短い時間のなかで、キングスにフリースローを与え、失敗することに望みをつなぎ、攻守切り替えのたびに自分の得点を重ねる。そこに活路を見出す策。

 そして大阪は、狙いどおり、じわりじわり追い上げる。
 敵ながら大したもんである。最後まで諦めていない天日さんの顔が、時折アップになる。大阪の選手も諦めていない。

 しかし、キングスは耐えた。
 82対77で、試合終了。


 おめでとう!!

 きょうの観客は、昨夜よりも多い2815人と発表された。
 会場でこの試合に立ち会えた人は、さぞ幸せな気分に浸れたことと思う。
 皆さん、おめでとう!!

 試合後、コート上でのインタビュー。

 桶谷大HCいわく。
「きょうのように先制できると、選手起用もスムーズにできます。いいゲームができました」
 きょうはターンオーバー(ミスで攻撃権を奪われること)は少なかったのではないかと問われて。
「そうなんですけど、クロージングゲーム(接戦)の4Qで、要らないターンオーバーが多すぎたので、しっかり修正しないといけない」
 勝って兜の緒をしめている。
「(これからも)出足から集中して、ぼくらのイニシアチブを取れるバスケットをしていきたいと思います」
 桶谷さんは、もっともっとハイレベルのチーム状態を思い描いているのだ。


 金城茂之選手いわく。
「(大阪を圧倒しましたね、と水を向けられて)きのうできなかったことを、修正したんで、きょうは良かったほうだと思います」
 冷静な、謙虚な物言い。
 大阪に勝って首位を守りましたね、と言われて。
「でもホームで2勝2敗なんで、アウェーでは全部勝てるように、チームで練習していきたいです」
 これが金城茂之の長所だと思う。勝っても負けても、頭の切り替えが早い。
 勝っておごらず、負けて落ち込まない。これはわたしの知る限りにおいても、昨シーズンから一貫して見せている姿勢だ。というか、彼の性格・気質なのだ。
 もちろん勝負師向きである。頼もしい限りである。

 52試合のうち、10試合を終えた。
 琉球キングスは、これで7勝3敗。
 2位の大阪エヴェッサに再び1ゲーム差をつけて、bjリーグ西地区・首位をキープ。
 (追記:あとで記録を確認したら、ライジング福岡が2位に浮上、大阪はゲームなしの3位に) 

 テレビ観戦とはいえ、いいものを観た。
 序盤から突っ走ったシーン、今晩、じつくり録画を観るのが楽しみだ。

 これでなんだか、いい日曜日になったな、という気分。
 こういうところ、わたしはかなり単純だ。
 会場には行けなかったけど、キングスに感謝である。
 
 おいらも、もう少し、仕事、がんばろう、、、っと。



  


Posted by watanatsu at 17:59スポーツ

2009年11月22日

琉球キングス、きょうは借りを返す日。

 昨日の「琉球ゴールデンキングスvs大阪エヴェッサ」の西地区首位争いの一戦、報道でご存知の方も多いと思いますが、73対74の1点差負け。

 試合会場は、久々のホームゲームのせいかお客さんの入りもよく、ブースターのブーストぶりも素晴らしかった思います。追いつき、追い越す場面での熱いあつい盛り上がりには、さすがウチナーのファン!! と感じさせられました。

 敗因は、いろんな要素があるのは事実ですが、誰の眼にも明らかなのは、フリースローの失敗が多すぎたこと。

 キングスは、フリースローを20本打っています。これは、果敢な攻撃をしたがゆえの、相手の苦し紛れのファウルを誘った結果。しかし、決めなければ、意味がありません。

 昨日のフリースロー成功率の数字に、両チームの違いがはっきり表れています。
 大阪エヴェッサの78.6%に対して、わがキングスは、55パーセント。20本のうち9本も外してしまったんですね。
「結果論」というのは常にむなしいものですが、あと2本決めていれば、勝利という計算。
 接戦になればなるほど、1点の重みを痛感させられます。

 桶谷大ヘッドコーチ「内容で勝っても、勝負に負けてたら意味がない」。青木勇人選手「敵は自分にあり、ということがわかったゲーム」。金城茂之選手「きょう負けた原因はみんなわかっている。気持ちを切り替えて、あしたは前半から全力で行きます」
 
 みんな、とても悔しそうでした。

 きょうのリベンジを、生で観たいところなのだけれど、残念ながら本日は、今から別件の電話取材をも含めて急遽複数の用事をこなすことになり、当初予定していた会場での観戦・取材を断念することとなりました。
 
 幸いNHK沖縄放送局が生放送してくれるので、それを録画して、あとで眺めることになるでしょう。

 本日特にご予定が決まってない方、首位争いの重要な試合。ぜひ生で応援してあげてください。
 きのう改めて感じたのだけれど、キングスの試合開始前からの雰囲気づくり、音楽や照明の演出は、とても楽しい。お見事です。あのコンベンションセンター展示棟を、しっかり非日常のエンターテイメント空間にしてくれています。
 きょうのハーフタイムには、D51のミニライヴもあります。これを聴けるのも、生観戦者の特権ですね。
 14時、ティップオフ。
 わたしの分も(?)、応援ゆたしく、です。
 
 こちら那覇の空の下から、宜野湾のコンベンションセンターに向けて、「気」を送ります。
 チバリヨー、キングス!!

 では、本日も良き一日になりますように。
  


Posted by watanatsu at 11:36スポーツ

2009年11月21日

琉球キングスvs京都ハンナリーズ。取材ノートから④

 ブログの効用については、以前も少し書いたけれど、ほんとにいろんな側面があると思うこの頃だ。
 政治動向にヤキモキさせられたあとで、ほっこりふんわり優しさに溢れたブログを拝見すると、もうそれだけで救われた思いがする。
 
 この「てぃーだブログ」上に限ってみても、(もちろん玉石混淆ではあるのだが)素晴らしい世界が広がっていることに気づき、感嘆することしばしば、である。
 玄人はだしの写真に、詩的文章が添えられていて、ときどきうるうるさせられてしまうようなブログもある。例えば、しばらく前に偶然知って、今では読者登録しているこういうブログ。「A comfortable living」→http://roux.ti-da.net/ (わたしはひそかな「癒しの場所」とさせていただいていますが、もし関心のある方、そっと静かに、訪ねてみては?)

 きょうは、琉球キングスの試合日なので気になって、キングス関係者ブログもチェックさせてもらった。どれも心温まるブログである。
 皆さんそれぞれにユーモアのセンスも優れていて、クスッとさせられることもよくある。真剣勝負に挑みつづける彼らの、素顔の一端にふれることができる。

 キングス・オフィシャルブログは、こちらからどうぞ。
 ↓↓↓
 http://www.okinawa-basketball.jp/index.html
(ブログではないけれど、アシスタントコーチ・むーさんのウチナーグチ講座=動画も、お勧めです(^^♪)

 球団フロントの実務で多忙を極めておられるだろうジュン安永さん(琉球キングス取締役)も、頑張って(笑)更新を重ねてくれている。

 最近のジュンさんのブログhttp://junyasunaga1.ti-da.net/を見て、腹がぐーうと鳴った。

 そこに映し出されていたのは、わたしのご近所の、しかもこのところちょいとご無沙汰してしまっている栄町の某有名おでん屋さんの、名物「焼きてびち」だったのだ。
 これを「2009 うまいものベスト3」に迷わず入れるジュンさんに、またひとつ親近感がわいてしまった(たしかに旨いし、わたしも大好き。しかし、ベスト3のあと二つが妙に気になる。そこんところ、巷では波紋を呼んでいるかも!)。

                         *                    

 さてここから、非常に間抜けなタイミングで、恐縮ですが。。。
 取材メモの公開が、中途半端な尻切れトンボ状態であることを思い出したのであります。
 で、以下の通り、11月1日の「琉球ゴールデンキングスvs京都ハンナリーズ」第2戦の試合後記者会見でのメモ・第4 弾を公開いたします(完結編)。
 本日のブログタイトルは、そういうわけなのでした。

                         *

【メモ・その9 ジェフ・ニュートン選手】
「きょうは、ディフェンスの意識を高く持って臨んだ試合です。チームメイトを信じ、チームローテーションを信じてディフェンスができて、大変よかったと思う」
「(2日間、澤岻直人選手と戦った感想を求められて)彼とはチームメイトだったわけだけれど、今回、自分たちにとって、いいチャレンジになったと思う。京都は、澤岻とラウーフという二人のいい選手をバックコートにそろえて、強いチームになると思いました」
「(きょうもリバウンド、とれてましたね?)どの試合も、リバウンドはとても重要です。
きょうはヘッドコーチから、ディフェンスだけでなく、オフェンスリバウンドも積極的に取れと言われていて、みんなでそれができたと思う。自分たちとしては、いい形で勝つことができました。こういう勝利を、一つひとつ積み重ねていきたい」
※いつもどおり、淡々と誠実に話す。その存在感は、報道陣にまで安心感を与えているといっても過言ではないだろう。

【メモ・その10 桶谷大HC】
「きょうは、走り続けることができて、それが相手に対して効き目があったと思う。3Qに波がウチへ来ましたが、意外に早かったですね。(何はともあれ)自分たちのディフェンスをやることだな、と実感しました」
「(菅原洋介のプレータイムが増えたことについて)(澤岻)直人は(与那嶺より)菅原のほうを嫌がっていたのでね(笑)。菅原もブライアンも、長い時間頑張ってくれてよかったと思います」
「(京都に連勝したことについては?)嬉しいですよ、わっはっは」
「過信せず、自信を持つ。このところ、そのバランスが難しかった」
「1~2Qで走り続けて、頑張って、3Qで相手がトランジション・ディフェンスについてこれなくなった。そこがよかったと思います」
※京都出身の桶谷さんとしては、京都にだけは本当に負けたくなかったようである。ジュン安永さんも、まったく同様の気持ちを語っていたことがある。ファンにとっても、この両チームの対決は、今後もずっと楽しみであり続けるに違いない。

【メモ・その11 ジョージ・リーチ選手】
「この二日間、コーチングスタッフが、いい判断・決断をしてくれて、それが勝利に繋がったと思う」
「(相手チームにも長身選手がいたが?)大きい選手と対戦するのは慣れています。どんな相手、どんなチームが来ても、アジャスト(順応)して戦えるようにしたいと思っている」
「(次は古巣の高松との試合だが?)2年プレーしたチームで、友人もいる。しかし、今いるチームの勝利のために、頑張るだけです」
※いつも「ハイサイ」を連発して、沖縄に溶け込もうとしている巨人リーチである。その人柄も、報道陣にだいぶ浸透した気がする。キングスは、人格的にも本当に優れた選手を獲得してくるので、つくづく感心してしまう。

【メモ・その12 マクムード・アブドゥル ラウーフ選手】
 ラウーフ選手に関しては、共同記者会見ではなく、R新報F記者の単独指名だったので、プレスルームではなく、廊下で折りたたみ椅子に座ってもらってのインタビュー。試合後、「ラウーフって、すごいねー、40歳とは思えないよね」と騒いでいたわたしを、F記者が気を利かして誘ってくれたのだ。わたしは成り行き上、そちらへ向かい、結果的に菅原洋介選手の会見は聞きそびれている。
「(40歳という年齢で活躍できている秘訣を問われて)普段のトレーニングや食事から気をつけています。夏からしっかりトレーニングをして、ケガをしないように気をつけてやつてきた結果が、今、出始めている」
「(NBAのあとプレーした国を念のため教えてください)ロシア、イタリア、ギリシャ、トルコ、サウジアラビア、そしてジャパン」
「(bjリーグの印象は)このリーグには何人かいい選手がいる。可能性を感じる。沖縄は、プレーに気持ちが入っていて、いいチームだと感じた。しかし、きょうは肋骨にわざと肘を入れられた。これでは、いくらコンディションづくりに気をつけていても、身がもたない。きょうの審判は、ファウルコールしてくれなかった。NBAでも、新規参入チームに対して審判の態度が厳しい、ということはよくあるけど、困ったもんだね」(という割には、しばしば笑顔も見せている。ついさっき、京都のベンワーHCは「沖縄のラフなプレーでラウーフはケガをした」と憤慨していたが、どう見ても大丈夫そうだ)
「(澤岻直人との関係は?)グレイト・コンビネーションができると思う。彼とは相性がいい。まだあと40試合もある。確実にいいチームを作っていける」
 最後に、世の40代の男たちにメッセージを! というところで、キース・リチャードソンACが傍を通った。俺のことか? といたずらっぽい笑顔を見せながら。。。たしかにキースは、44歳。ラウーフとそんなに歳が離れているわけじゃない。
「(ラウーフもつられて笑いながら)しっかりヘルシーな食事をして、気持ちを強く持って、前向きに生きましょう!」
※この二日間、ラウーフの動きのキレの良さ、良い意味でのズル賢さ、シュートの精度、、、あらゆる点で感嘆せざるを得なかった。凄い人がいたもんだね。40歳とは、ほんとに思えないですぞ。オフィシャルカメラマンの黒田史夫氏も「おれも聞きたい」と、傍らに立ってラウーフの言葉に耳を傾けていたほどである。京都は、今季もう沖縄に来てくれないんだよな。プレーオフで呼ぶ展開にならんかねー。と、気の早いことも考えたりした。


 いずれにしても、本日の大阪エヴェッサ戦は、沖縄コンベンションセンターで19時ティップオフ。キングス、きょうもチバリヨー。

 見所については、「さばに」さんのブログ、Kings Hysteriaにもありましたね。ご参考までに。→http://kings.ti-da.net/

 では、本日も良き一日になりますように。
  


Posted by watanatsu at 12:08スポーツ

2009年11月20日

壺屋陶器まつり&ボクシングマガジン

 きょうは天気もよかったので、気分転換の散歩がてら、壺屋小学校のグラウンド(ゆいレール牧志駅のホームから見える、あの学校です)に立ち寄った。
 
 きょうから11月23日まで、「第30回壺屋陶器まつり」が行われているのだ。
 たくさんの窯元がテントを張って、大特価2割引セールをやっている。

 このところ、普天間基地移設に関する芳しからぬニュースに接するたび、どうしても心がささくれだっていた気がするのだが、壺屋焼きの器たちを久しぶりに眺めて、いろいろ手にとって、気持ちが和んだ。
 色合いも形も気に入った大皿があったが、これはさすがに値が張るようで、買うのは我慢。ちょっと余裕ができたら、食卓にこういうのを置きたいよなー。仕事頑張らなきゃねー、と思ったりして、気分はかなりリフレッシュ。
 300~500円ぐらいの「わけあり」のカップや茶碗から、でっかいシーサーなんかもあったりして、いろんな楽しみ方ができる陶器市。この連休、ぜひお運びを。

 気分がいいので、スタスタ歩いて、ジュンク堂那覇店。この書店には、日ごろから少なからず感謝の気持ちを抱いている。立ち読みでなく、どうぞ椅子に座ってお読みなさい、という配慮がなされているので、とっても助かる。こういう配慮に接している客としては、自然に時々は買わなきゃ、という気にもなってくる。

 きょうは、2階の「沖縄コーナー」で、何冊かの小難しい「沖縄論」的書物を斜め読み(座り読み)。出来栄えのすばらしい写真集もいくつか手に取った。ほしい本が定まった。お小遣いに余裕ができたら必ず購入しよう。
 
 1階の雑誌コーナーを眺めていて、目に飛び込んできたのが、内藤大助と亀田興毅、二人の写真を表紙に使った『ボクシングマガジン』12月号。

 いよいよ11月29日、二人の「因縁の対決」が行われる。
 ボクシング界がまた大いに注目されるのは、結構なことである。

 じつはこの号、5日ほど前にわが家には届いている。以前書いたかもしれないが、わたしは同誌の沖縄地区担当記者も務めているので、編集部から毎号送ってもらっているわけである。
 例によって沖縄での発売は、東京の数日後。おそらくきょう、書棚に並びたてのほやほや状態だったかもしれない。
 

 で、きょうの本題は、ここから。

 この『ボクシングマガジン』12月号の「国内リング熱戦譜」のコーナーには、10月3日に名護市21世紀の森体育館で行われたボクシングの試合結果が載っているのだが、あくまで結果のみで、わたしのリポートがない。
 
 通常、編集部とわたしの間の暗黙の了解事項として、6回戦以上の試合には、少しでもいいから実況解説記事を付す、という前提がある。実際、わたしは当日の試合会場へ、沖縄県高校野球秋季大会の観戦・取材を抜け出してまで、高速道路ぶっ飛ばして駆けつけているぐらいだから、書こうと思えば書けた。なのに、記事がない。
 
 なぜこんなことを書いているかというと、当ブログ、沖縄のボクシング関係者も見てくださっているようなのだ。だから、この間の事情を少しお伝えすることで要らぬ誤解は避けられるかもしれないと思う。
 
 最初にお伝えしたいのは、10月3日の6回戦の試合で、見事にKO勝ちを収めた屋富祖裕信選手(琉球ジム)、小谷将寿選手(同)の二人を、決して無視したわけではありませんよ、ということ。

 そして認めなければいけないのは、編集部とわたしの間の意思疎通が足りなかったこと。
 締め切り日の関係で、試合から雑誌発売まで異例の40日余りの時間があり、その間のコミュニケーションにズレが生じてしまった。

 そうしてある日、わたしが締め切りを意識したときには、惜しくも手遅れだった。
 ただ、申し訳ないけれども、これはわたしの責任だけではない。
 編集部は編集部で、わたしからの原稿が到着しないまま、今回の執筆は「お休み」らしいと判断してしまったようである。つまり、わたしに対する原稿催促がまったくなかったのも事実なのだ。
 そういう事情であったことをお伝えし、両選手へのささやかなお詫びに代えさせていただきたい。

 6回戦のダブルメインイベントというボクシング興行で、見事に大役を果たした二人の勝利を、心から祝福したいと思う。琉球朝日放送は、月曜夕方のニュースのスポーツコーナーで、二人の活躍を取り上げてくれていた。結構なことだと思う。

 そこでわたしは、あえて「二人ともここから先が勝負だよ」というエールを送りたい。

 わたしはあらゆるジャンルの競技について、自分が「素人」だという意識をもっている。
 ボクシングも例外ではない。
 しかし、関心を抱いた人物やスポーツについては、素人を承知で遠慮なく書かせてもらってきた。この点において、ボクシングも例外ではない。

 そんなわたしだから、ボクシングに関しても、国内外でいくつもの世界タイトルマッチを取材してきたし、あるいは後楽園ホールなどで、たくさんの一流選手の試合に立ち会ってきた。

 そんなライターの眼から見て、屋富祖、小谷、両選手のボクシングは、「まだまだこれから」である。素質はいいものを持っている。しかし、まだブレイク前夜。力を蓄え、ひたすら技を磨くべき時。

 少し厳しく聞こえるかもしれないが、内輪の応援の盛り上がりに酔っている場合ではない。もっともっと貪欲になって、腕を磨いて、上を目指してほしい。それゆえの苦言である。

 これからの成長と活躍を、心から期待しています。


 10月3日の試合、最も印象に残ったのは、じつは、その日デビュー戦を迎えた4回戦ボーイだった。

 具志川ジムからデビューした奥間思成選手と馬越亮太選手の二人。

 奥間選手は、対戦相手とのリーチの比較で不利があるかに見えたが、初回から果敢にラッシュした。懐に飛び込むバネを見せた。相手を追う足もあり、左ボディの打ち方、角度も悪くなかった。
 そうして3回40秒、相手をマットに沈めて、レフェリーストップによるTKO勝利。今後が楽しみである。

 馬越選手は、大阪出身の移住組。左ジャブをきれいに打つ。ワンツーのタイミング、そのセンスも悪くない。終始自分のリズムで戦うことができて、実戦経験者相手に3対0の判定勝ち。やはり次を観てみたいと思わせるものがあった。

 この両選手、じつはデビュー直前まで、ボクシングクラブ・ナカザトで腕を磨いてきた選手だと知って、なおさら興味をもった。
 そのジムの会長は、元・東洋太平洋スーパーバンタム級チャンピオンの仲里繁氏なのである。

 仲里繁といえば、わたしが一定期間密着取材をさせてもらった一流ボクサーである。
 現役最後の試合となった、フランス・マルセイユでの世界戦(2005年4月)も、追っかけ取材をさせてもらっている。
 間違いなく世界トップレベルの実力を持ちながら、あと一歩のところで世界タイトルには手が届かなかった。しかし今でも、世界王者に勝るとも劣らない素晴らしい試合を見せてくれたボクサーとして、その勇姿は鮮明に脳裡に焼きついている。

 宜野湾市大山の地にジムを開いて、はや3年目。
 アマチュア選手や健康増進目的の人たちを中心に指導している(まだプロ加盟のジムではない)が、教えるのがうまいと評判だ。
 ジュニア指導にも定評があり、実際、息子の周磨君も、少年大会で活躍している。

 そんな仲里会長の教え子ふたりが、去る10月、素晴らしいデビュー戦を見せてくれた。わたしにとっても、感慨深いものがあった。

 沖縄はかつて「ボクシング王国」と呼ばれた。
 そろそろ世界王座へたどり着く選手が出てほしいものである。
 そんな思いに浸りつつ、早歩きのウォーキングになって、ジュンク堂から帰ってきた次第。


 さて、あしたは、「琉球ゴールデンキングスvs大阪エヴェッサ」の試合が、19時から沖縄コンベンションセンターで行われます。

 まだ開幕して1ヵ月あまりだというのに、このカードが沖縄で見られるのは、この土日が最後。
 大阪は、開幕後に選手補強も成功させているので、われわれブースターの本気の応援が必要だという気もしております。

 では、明晩、コンベンションセンターでお会いしましょう。
 わたしは、これからもうちょい仕事です。

 明日も良き一日になりますように。

  


Posted by watanatsu at 23:04スポーツ

2009年11月19日

読売新聞の影響力の恐ろしさ。沖縄タイムス&琉球新報がんばれ。

 外務大臣や防衛大臣の様子を見ていると、ああ、自民党政権となんにも変わってないじゃないか、と、あきれ果ててしまう。
 どこが政治主導なのか。ここまで外務・防衛官僚の言いなりになるとは……。

 総選挙前から、民主党幹部がこぞって沖縄県民に約束してきた普天間基地の「県外・国外移設」への道を、簡単に諦めるかのような発言が相次いでいる。

 北澤防衛相は、最初から防衛官僚の言いなりだったから論外だが、岡田外相の一連の発言も、もはや事実上の「約束不履行」表明を、なんとかそう言われないようにするにはどうしたらよいか、必死で責任逃れの道をさがしているようにしか見えない。ほんとにほんとに、なさけなーい状態だ。

 まぁ、鳩山政権の混乱迷走ぶりに、いちいち一喜一憂しないと決めてはいるものの、許せない報道に気づいたときは、きちんと書き留めておこうと思う。

                         *

 きょうの読売新聞が、その典型であります。
 この日本一の発行部数を誇る大新聞、電子版でも、ちょこちょこちょこちょこ、官僚の思惑通りの記事を積み重ねていきますね。
 この記事をすんなり受け入れてしまう人が、全国でいったいどれだけの人数にのぼるのか、想像するだけで恐ろしくなります。
 ↓↓
【普天間移設「私を信じて」…日米首脳会談で首相】読売新聞11月19日3時13分
 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091119-OYT1T00024.htm

 日本が結論を早く出さないと日米関係がおかしくなるぞ、と言わんばかりのいつもの論調。

 読売の本音は常に、つべこべ言わず早く現行計画で進めろ、という旧政権を支えてきた官僚の考え(=米軍の考え)とまったく同じです。
 冗談じゃありませんです、読売さん。今こそ合意を見直し、新たな道を探るべき時なんです。
 そのために、アメリカと向き合うべきなんです。

 同じ首相発言を、沖縄の地元紙はこう伝えます。
 ↓↓
【首相「信頼して」と伝達 普天間移設でオバマ氏に】沖縄タイムス
 http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-11-19-K_004.html?PSID=2d55f55d600829a615ef593d508f767a

 首相発言の抽象性が、米側に誤まったメッセージとして伝わることをむしろ懸念しています。

 また、本日未明、読売新聞電子版は、防衛官僚のお望みどおりの記事を配信しました。
 ↓↓
【グアム移転前倒し…防衛省が「普天間」推進へ修正案】11月19日3時16分
 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091119-OYT1T00105.htm

 防衛官僚だって沖縄の負担軽減を考えて事を進めてますよ、鳩山首相が現行計画さえを認めれば、いろんな微調整をして普天間移設が進展しますよ、アメリカの機嫌もよくなりますよ、という、早い話が防衛官僚の思惑垂れ流し。

 朝日新聞も午後になって、ほぼ同様の記事を電子版で配信。
 ↓↓
【沖縄の負担軽減盛り込んだ修正案 防衛省が官邸に提示】11月19日13時20分
 http://www.asahi.com/politics/update/1119/TKY200911190248.html

 読売と違うのは、そこに沖縄の民意をまるめ込もうとする官僚の狙いがあるのだと、それとなく示している点。


 そもそも、小手先の微修正で、賢明なる沖縄県民がだまされると思ったら、大間違いなんですけどね。
 
 その程度の微修正は、「アメリカ追従・沖縄切捨て」の立場を、より一層鮮明にしているだけのこと。
 こんな「ごまかし案」を万が一、鳩山首相が認めたら、その瞬間から、沖縄でどんな抵抗運動が始まるか。少し想像力を働かせてみたほうがよろしいかと思います。えーと、官僚様、大手新聞記者様。。。

「沖縄の民意」を、なぜそんなにも無視したがるのでしょうか。
 えっ、永田町と霞が関の声しか聞いたことない? えっ、もしかして単なる勉強不足?
 そうとでも思わなければ、理解のしようがありません。
 
 いつでも「アメリカ側の苛立ち」にはとても敏感で、「恫喝」には素早く従順に反応しようとする、その精神構造について、、、もしかしてわれわれに病理学的な研究までさせようとしているんじゃないでしょうねー。

 というわけで、以前も書いたことですが、県外の読者の皆さんには、「沖縄の民意」が表れた、地元新聞2紙の社説をぜひ、しっかり読んでいただきたい。真っ当な記事ですので、ぜひよろしくお願いします。
 ↓↓↓
 琉球新報11月18日付社説
【ひるむ鳩山政権 狭い道はこじ開けてこそ】】
 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-152994-storytopic-11.html

 沖縄タイムス11月19日付社説
【普天間検証作業】沖縄で「公聴会」を開け
 http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-11-19-M_1-005-1_001.html

 こんな事実もぜひ、知っておいてほしいですね。
 ↓↓↓
 琉球新報11月19日付
【高嶺議長、全国へ便り発送 「普天間」問題で理解求め】
 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-153032-storytopic-53.html

 
 ところで、来年1月の名護市長選挙ですが、すでに立候補を予定している「辺野古新基地建設現行計画を市民の同意を得ることなく容認してしまった現市長」島袋吉和氏(自民・公明推薦)に対して、新基地建設反対派は、ようやく対抗馬の一本化に成功しました(18日)。立候補予定者である名護市の前教育長・稲嶺進氏のもとに総力を結集することになったのです(民主・社民・国民新・共産・社会大衆・そうぞう各党の推薦または支持。一部保守系市議も支持)。
 
 そうして「一騎打ち」となれば、わたしの予想では(早すぎるでしょうか)、現市長が敗れ去るだろうと思います。

 しかし、油断は禁物です。「反対派が圧勝する」ぐらいでないと、政府はそれを「沖縄の民意」と認めないかもしれません。
 
 なんだかんだ言いながら、小さな地方都市の有権者に踏み絵を踏ませようとする政府の態度には、まったく腹が立つけれども、やはり政府が結論を出す前に名護市長選の結果が出る、という可能性も十分考えられるわけなので、ここは本当に正念場です。

 一方、国政レベルでは、社民党が連立政権の一員として、普天間基地のグアムや硫黄島への移設を、真剣に検討しろ、と政府に要求しましたね。
 しかしそれにしても、まだまだこれから、いくつもの山を越えなければいけないのでしょうね。
 できる限り気長に見守りましょうね。カリカリしても、疲れるだけですからね。

 
 ああ、またスポーツのことが書けませんでした。
 致し方ありませんなぁ。

 週末土日の琉球キングスのホームゲーム(対戦相手は、新戦力獲得でパワーアップの大阪エヴェッサ)は、今から大いに楽しみにしております。


 本日もお疲れさまでした。
 明日もまた良き一日になりますように。

 
  


Posted by watanatsu at 23:42時事問題

2009年11月18日

祝!?  断酒3ヵ月。

 じつは、読者の皆さんにとってはどうでもよい話なのだが、3ヵ月前のきょう、すなわち8月18日、わたしは断酒に突入したのである。
 オリオンビール大好き、シマー(泡盛)も大好きなこの身体からアルコールが抜けて、ずいぶんと時が過ぎたわけである。

 それなりのきっかけ、理由は、たぶんあったはずだが、もう忘れてしまった。
 自分にとって、続けることのほうに意味が生まれてしまっている。

 こんなに長く、酒を一滴も体内に入れていないのは、9年前にお寺で坐禅修行させていただいて以来のことである。誰に頼るでもなく自分の意思のみでこれが続いているのは、われながら意外な展開。普段のだらしなさはさておき、おいら、案外、意志が強いのか。立派なマゾか(笑)。

 いや、待てよ。このことによって、誰も恩恵を受けていないような気がするところが、哀しくもある。
 あ、ひとつ、あるかな。わがパートナーが、ヘベレケ酔っ払いの戯言を聞かされなくなって、3ヵ月経った。そういう言い方はできるはず。

 断酒開始の日も、やっぱり月が欠けていた時期であったことを覚えている。まぁ、だいたいひと月周期で、月は満ち欠けをするのだから、それが3回繰り返されただけであって、当たり前といえば当たり前。。。

 あの日、たまたま偶然なのだが、総選挙の公示日だったこともよく覚えている。

 そして、3ヵ月後の今、鳩山政権のこんな現状。。。
 いちいち一喜一憂しないぞと決めている。
 ともかくしっかり、状況を見つめていこう。
 これからも、忘れたくないことを徒然なるまま書きとめていこう。

 当方の仕事の状況も生活も、だいぶ変わりつつある。
 そのことについての総括的報告も、いつかちゃんと書きたいと思う。

 現実は、物理的には極端に厳しいことになってきたが、精神の深いところが、、、不思議と晴れやか。

 アルコールの代わりに、いくつものアイディアが、わが体内に貯まりつつある。
 かたちにしていくための地道な作業が必要だ。

 乞う、ご期待。と、小さな声でこっそり、叫びたい気分。


 そろそろスポーツのことも、いろいろ書きたいなーと思っとるのでありますが、きょうのところは、おやすみなさい。
 
 明日も良き一日になりますように。
  


Posted by watanatsu at 23:46身辺雑記

2009年11月18日

新月の夜に、詩穂ちゃんの死を想う。

 今宵は新月。
 月の満ち欠けに敏感な生きものであるところのわたくしめ、月が欠けていく時期、内省的になる傾向がある。そのなかでも、特別な夜というべきかもしれない。

 沖永良部島(鹿児島県和泊町)で生まれ育った小学1年生の内山詩穂ちゃんが、16日の午後、東京都内の病院で亡くなった。あまりにも早すぎる死である。
 
 そのことは、その日のうちに、複数のブログ記事で知った。
 このところ、「てぃーだブログ」のトップページでも、詩穂ちゃんの命を救うために、ブログで貯まったポイントを寄付する方法があると告知されていた(確認したら、わたしのポイントは寄付できる最低ラインに達していなかった)。

「しほの生命を守る会」のブログを拝見して事情を把握したし、複数のブロガーによる募金活動やその告知協力が活発化していることも、何日も前から手に取るように伝わってきていた。
 
 詩穂ちゃんが、拡張型心筋症という重い病気にかかり、心臓移植しか助かる道のないことや、約1億円もの莫大な費用をかけてアメリカでの手術に臨むしかないことも、理解していたつもりだった。

 しかし今朝の新聞(11月17日付琉球新報29面)を読みながら「ああ、そういうことだったんだよね、詩穂ちゃん。。。」と詳しい事情を一層理解した。皮肉にも、亡くなったことを知らせる記事によって。なんと16日は、沖縄県内の支援者が、募金を呼びかける記者会見を那覇市内で開く予定だったというのである。なんとも悲しい巡り合わせである。

 かく申す一方で、今のところのわたしは、「脳死を人の死と認めるかどうか」という哲学的倫理的命題がまるで解決できていないので、自分がドナー登録(臓器提供者登録)することを、意識的に避けている状態にある。

 この先、どういう結論が出るか、自分でも未だにわからない。生涯ドナー登録せぬまま、くたばるかもしれない。

 けれど先日、詩穂ちゃんが早く渡米して心臓移植手術を受けられるように、と、ささやかながら募金には協力させていただいた。
 金融機関で振り込むほどの協力はできないなぁ、、、と思っていたところ、11月8日、県民大会当日の宜野湾海浜公園の舗道に詩穂ちゃんのための募金箱をもった人たちが、ずらりと並んでいたのである。これなら「少しですけど」と呟きつつ、「ちゃりんと音のするおカネ」を投げ入れることができる。
 協力できてよかった、と素直に思った。

 脳死そのものについて、未だ己の姿勢が明確になっていないのに、ドナーからの心臓移植を望む募金に協力したのは、なぜだろうか。

 じつは、ひと言で済む話だ。
「もしも詩穂ちゃんが、わたしの身内の子供だったら。。。」
 そう想像してみるだけで充分だったのだ。

 この事実は、このところ普天間基地移設問題に関する政治家の迷走ぶりに苛立っていたわたしが、自分でうまく理解できなかった苛立ちの正体を、くっきりと浮かび上がらせてくれた気がする。
 いわゆるヤマト(本土)に住む人の大半(すべてとは言わない)が、少しも想像力を働かせてくれていない。

 昨日テレビ番組で太田光〝総理〟と石破茂・自民党政調会長の討論を観て、心にわいた苛立ちや怒りも(もちろんそのほとんどは石破茂という人物に対してだが)、出所はそこに尽きるのかもしれない。

 沖縄の少女が米兵にレイプされたって、米兵が老人ホームの修理をしてあげればそれでいい、といわんばかりの驚異的な論理を平気で振りかざせる石破茂という男の人間性。ごく当たり前の想像力のかけらも働かすことのできない哀れさ、、、。こういう不気味な人間に、誰が政治を任せたいなどと思うものか。

 妙なタイミングで、本日火曜日、石破氏は沖縄に来た。
 自民党県連から意見を聞いた。そしてその県連が大いなるバックアップをしてきた翁長雄志・那覇市長から、「基地はもう要らないという沖縄の民意をないがしろにしたら、国の安全保障が揺らぐことだってありますよ」という意味のことを言われ、さすがにビックリして反論できずに退散したようである。
 
 わたしは自民党支持者ではないが、翁長さん、あんたは偉い、肚が据わっている、とほんとに思った。国家のために沖縄は我慢し続けろ、という考え方があきらかな自民党政調会長に対して、堂々と反対意見を述べたのだ。持論の「硫黄島移設案」も披露したという。

 その直前の2日間、沖縄訪問をして、県民の反感を買い続けた岡田克也外相は、あきれたことに「県外移設を検証してもいない」ことを記者会見であっさり認めて、東京へ帰っていった。
 これではもはや、自民党の政治家を批判する資格はないだろう。

 岡田さん。
 どこまで、アメリカの恫喝に怯えれば気が済むの?
 普天間の危険除去のためには結論を急がねばならない、という表向きは正論に見える強迫観念が、自分の首をしめていることに、なぜ気づかないの?

 爆音・事件・事故の被害に苦しんできた基地周辺の住民は、あなたが思うほどヤワじゃないんですよ。
 長い長い時間、耐えに耐えてきているんだから、むしろ今、慌ててとんでもない結論なんか出されては困る、と思っているんですよ。

 このままだと結果的にあなたは、「既定路線を進みたい官僚の言いなりなった大臣」の烙印を押されてしまいます。おーい、岡田さんの周りに誰か、まともなブレーンはいないのかー。
 沖縄県民は、ひたすら鳩山首相を励まし続けるしかないのかー。

 書いているうちに、ぜんぜん内省的でなくなってきた。
 ああ、もうとっくに日付もかわっている。

 政治にとことん疎い、しかも日々だらしなく生きている、こんなお気楽ライターが、思わずツッコミを入れたくなる政治家が多すぎる。これって、ほんとに、どういうことなんだろうね。
 
 日米同盟や、平和維持の方法についてや、そもそも平和とは何かという意識は、国民一人ひとり、それぞれ違うはず。
 世界の軍事情勢についての理解度も、千差万別に違いない。

 しかし、こう想像するぐらいは、誰にだってできるはず。
「もしも沖縄が、わたしの故郷だったら。。。」
「もしもわたしが、沖縄県民だったら。。。」
「もしわたしが、名護市辺野古周辺の住民だったら。。。」
「もしわたしが嘉手納基地周辺の住民だったら。。。」
 ちょっぴりそう想像したあとで、あなたはいったいどういう言動を選ぶだろうか。

 じつは少しの想像力が働くかどうか、たったそれだけの、簡単な話なんです。

 だからこの新月の夜は、せめて詩穂ちゃんのご冥福を静かにお祈りしたい。
 
 地元の沖永良部島に戻って友達と遊ぶ日を楽しみにしていたという詩穂ちゃん。
 わたしはあなたに何もしてあげられませんでした。
 でも、あなたは詫びてほしくはないよね。
 がんばったんだもんね。


 どうか安らかに眠ってください。

 合掌。

 ほんのほんの少しだけ詩穂ちゃんに縁のあったこのおじさんは、脳死が人の死か、慌てず考え続けます。
  


Posted by watanatsu at 01:35哀悼

2009年11月16日

沖縄の皆さん、これからも犠牲になってください、ごめんなさい。

 岡田克也外相が昨日から沖縄を訪問しています。
 そういうタイミングなので、あえて刺激的なタイトルにしました。

 今このブログを見てくださって、いったい何人の方が、間に合うのか。つまり視聴または録画できるのか、わかりませんが、県内読者の皆さんへの緊急告知です。

 本日16日 RBC琉球放送 15時56分から16時51分まで。
「太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中」
 今週の太田総理のマニフェスト→「アメリカに今後1円も払いません。米軍には出て行ってもらいます!」

 要するに爆笑問題の討論バラエティ番組。日本テレビで10日も前に放送した番組ですが、ようやく沖縄でも観られます。

 ついうっかりして忘れるところだったのですが、午前中に、てぃーだブログの人気ブログのひとつ「SHINAKOSAN IS OKINAWAN」→http://shinakosan.ti-da.net/を拝見して、そうだ、きょうだった、と気づいたわけです。shinakosan、ありがとうございました。

 で、当ブログの本日のタイトルの意味はといいますと、こういうことです。

 じつは10日前の日テレの放送日に、だれか観た人、内容教えて、と呼びかけたところ、さっそく翌日、東京の友人N君から、内容リポート&感想文がメールで届いたのでした。

 きょうのタイトルは、その中の言葉を引用させてもらったものです(N君には無断です。あとで連絡しときます)。

 以下にN君のメールのほんの一部をご紹介しましょう。

                          *

 沖縄が犠牲になっていることを否定する人間は一人もいない。
 ではどうすればいいのか、対案を出せる人間も一人もいない。
 したがって番組の結論としては
 「沖縄の皆さん、これからも犠牲になってください、ごめんなさい」
 ということになります。

 それをごまかして、できるだけ沖縄の人たちを刺激しない
「優しい番組作り」をしていたのが、かえって不愉快でした。

                          *

 もちろんこれはあくまでN君の個人的感想(のしかも一部)です。わたしがきょうこの番組を観て、そのように感じるかどうかはわかりません。
 しかしわたしの信頼する友人の言葉なので、あえてそのまんま、無断引用(笑)させてもらった次第です。

 それから、この番組に関しては、出演者の一人から、少し感想を聞いていたことも思い出しました。
 
 出演者とは、名護市東海岸の辺野古の目と鼻の先・大浦湾に面した瀬嵩集落に住む名護市議会議員で、エコツーリズムの拠点「じゅごんの里」代表を務める東恩納琢磨さんです。
 
 11月8日の県民大会でお会いして、とっても久しぶりに会話を交わしたとき、わたしはこの番組に出演した感想を訊ねたのでした。琢磨さんは、こう言ってました。
「いやー、残念ながら、スタジオの雰囲気に対応しきれなかったですね。でも、石破氏の本音がもろに表れていたから、それを聞けたのはよかったと思いますよ。あの人、ほんとに恐ろしい人だよね」(番組の半分は、太田光〝総理〟と自民党・石破茂政調会長の討論だったようです)

 というわけで、皆さん、チェックしてみてください。

 超・緊急告知でした。では、また。
 
  


Posted by watanatsu at 13:51時事問題

2009年11月15日

ある女子プロレスラーの嘆きを知って。

 この土日は、個人的な事情により、部屋にこもりっきりである。

 楽しみにしていた高校野球1年生中央大会の準決勝・決勝も、日本ハンドボールリーグ(トップリーグ)参戦中の琉球コラソンの今年最後のホームゲームもパスしてしまったし、さらに金曜からご近所桜坂界隈で繰り広げられている(知り合いのNプロデューサーも力を入れているに違いないところの)「アサイラム2009」
http://www.sakura-zaka.com/asylum2009/index.html
という音楽を中心とした素晴らしいイベントにも参加できず、ただひたすらパソコンのワード画面や資料・ノートと睨めっこしている。

 自業自得でいよいよのっぴきならない状況が訪れ、しばらくこんな状況がつづきそうなので、もしかしたら一時期のように頻繁にはブログ更新もできないかもしれない。

 けれども、気になるブログはなるべく毎日チェックするという習慣はすでに身についているので、メシのあとやコーヒーブレイク時には、気分転換も兼ねてちょっぴりブログ・サーフィンしてしまうはず。
 なんぞと思っていた昨日土曜日の午前中のこと。

 ある人のブログへ来て、ネットの波乗りは、ぴたりと止まった。
 いつも読みやすく楽しいブログなのだが、昨日のそれには、めずらしく怒りが露わになっていて、わたしは思わず長いコメントを書き残してしまった(相手の迷惑を顧みず。。。)。

 その人の名は、ドレイク森松さん(http://drake821.ti-da.net/)。
 元・女子プロレスラーで、わたしと同じくヤマトから沖縄に移住して4年目に突入している人だ。
 
 彼女は今年のはじめごろ、戦争の影響で義務教育が受けられなかったお年寄りが学ぶ「珊瑚舎スコーレ・夜間中学校」が、不況のあおりを受けて資金難に陥っている事実を知った。
 そこで先輩で同じく沖縄在住の元・女子プロレスラー渡辺智子さんとともに、支援に立ち上がった。長い期間準備に奔走し、協力者を増やし、大会直前も、寝る間も惜しんで雑用もこなしたうえ、「現役復帰」してリングにも上がって戦った。
 そうして見事に、ジャガー横田プロデュース「女子プロレス沖縄大会」を実現・成功させてしまうのである。

 怒りが露わになっていた記事(そして思わずコメントを書き込んでしまった記事)は、こちらである。
 →「女子プロレス沖縄大会 余談編」http://drake821.ti-da.net/e2624867.html

 その怒りを理解するための、森松さんの過去記事は、こちら。
 →「みんなに知ってほしい事」http://drake821.ti-da.net/e2332760.html(09年2月2日)
 こちらもぜひ。
 →「女子プロレス沖縄大会開催決定!!」http://drake821.ti-da.net/e2505074.html(09年8月5日)

 森松さんの怒りの原因は、大きく言えば、二つあった。

 ひとつは、この「珊瑚舎スコーレ・夜間中学校」を支援するチャリティ目的の女子プロレス大会を、売名行為に利用しようとした政治家(政治屋)がいたことへの腹立たしさ。
 もうひとつは、「辺野古新基地建設と県内移設に反対する県民大会」の開催日を、自分たちがとっくの以前から決めていた開催日の「11月8日」に、なぜぶつけなければいけないのか、甚だ遺憾だったこと。
 そのことによって森松さんは、大会のことや自分たちのこと、何より珊瑚舎スコーレのことを無視されたように感じてしまったのである。森松さん自身がブログに書いているように、彼女は決して県民大会の趣旨に反対しているのではない。都合がつけば自分だって県民大会へ行きたかったという気持ちまで書いてある。
 つまりあくまで、なぜこの日を選んだのか、他のイベントをちゃんと調べた上で決めたのか、という無念さが彼女の胸のうちで増幅しているのだ。

 たしかに、頷ける部分はある。
 あの大々的な県民大会さえ別の日に開かれていれば、報道の扱いももっと違っただろうし、「戦争の影響で義務教育を受けられず、しかし今一所懸命勉強しようとしている、おばあたちの力になりたい」という、このチャリティの大きな意味と、沖縄で10年ぶりに開かれる本格的な女子プロレス大会(プロレス界に詳しくない私から見ても、豪華メンバー勢ぞろいだとわかる!!)の意義は、もっと多くの人に伝わっていたかもしれない。

 だからなおさら、その11月8日当日、この「女子プロレス沖縄大会開催の趣旨」と「県民大会と開催日が重なったこと」が大いに気になりつつも、県民大会会場へ向かったわたし(11月5日夜の更新記事参照)としては、見て見ぬふりを決め込んで素通りする、ということはできなかった。

 というより、この素晴らしいチャリティ大会を成功させた中心人物のドレイク森松さんが、こんなにも悔しい思いを味わっているのかと知って、少なからずショックだったのだ。

 そして咄嗟に、その記事のコメント欄に書き込んでしまったのである。
 じつはこの夏、2ちゃんねる掲示板経由の来訪者のコメント襲撃をちょいとばかり経験し、さっさとコメント欄を閉鎖してしまったわたしとしては、ほかのブログへの書き込みにはできる限り配慮しなければいけないと思っているのだが、ついつい長くなって、森松さんや森松さんのファンに、ご迷惑をおかけしたかもしれない。
 またしかし、それでも森松さんに自分の思いを伝えきれたとは思えず、こうして当ブログにて今回の出来事について、改めて記しているわけなのだ。

 以前から感じていたことだが、新政権閣僚の発言のブレが目立つようになった昨今の政治情勢を睨みつつ、しかもオバマ大統領来日の前のアピールが必要と意識して、急遽決めたであろう「11月8日」である。わたしは実行委員会と直接的な接点はないけれど、おそらく理解の仕方は間違ってはいないだろう。他の行事と重なったことは残念だが、そのこと自体は仕方がないと思っている。
 
 わたしが身近に知る限りでも、県民大会の開催日が11月8日と発表された時点で、すでに子供の運動会の予定が決まっていた人、あるいは休日出勤の予定がどうしてもズラせない人がいたりした。
 さらにわたしが把握しているだけでも、11月8日、この日曜午後の沖縄は、ビッグイベント目白押しであったのだ。
 全島闘牛大会、ツール・ド・おきなわ、読谷まつり、芸能チャリティ公演、FC琉球ホームゲーム、空手演舞会、高校野球1年生中央大会。。。遠くは、石垣島まつり。他に、多種多様なスポーツ大会が行われていたことも、芸能イベントがあったことも、いつもの日曜日と変わらなかった。

 森松さんが指摘されたように、仮に事前にありとあらゆる行事日程を調べることができたとしても、それでも県民大会は、なるべく早いうちのどこかの日曜日に決めなければいけなかったはず。だからやはり森松さんには、日程のことで、ことさら「悔しい」と思ってほしくないのである。

 ところでじつは、きょうの本題は、ここからである。

 今回の出来事は、そしてドレイク森松さんが思わず発した嘆きは、、、「政治には、弱い立場の人々、少数の人々の視点が尊重されなければならない」という鳩山首相の所信表明演説とも無縁ではないのである。
つまり、こういうことだ。

 日本国家国民はこれまで長い間、少数の沖縄県民に多大なる負担を押し付けてきたが、これからはそうではない、と総選挙前から言ってきたのが民主党を中心とすると連立与党。
 沖縄県民としては、この新政権に、「ならば約束どおり、普天間基地は閉鎖・撤去してください。すくなくとも県内に移設するなんて言わないでください」と要求してよいはずである。
 わたしたちは、その意味でも、11月8日の県民大会の意義と、その成功を認めることができる。県知事の態度は別として、実質的に超党派の大会となったことも評価できる。

 しかしだからといって、その裏側で、悔しい思いを味わっている人がいたならば、どうだろう。無視はできない。きちんと耳を傾けなければならないはずである。
 新たな少数者の痛みを生み出して、知らんぷりを決め込んでよいはずがない。
 そのことを、昨日の森松さんのブログによって、わたしは大いに学んだわけである。

 忌まわしい戦争に繋がる新基地建設や県内たらい回しに反対するわたしたちは、あの悲惨な戦争の影響で義務教育が受けられなかった「おばーたち」への支援活動を無視してよいはずがないのだ。
 そう気づかせる力、勢いが、さすが「闘う女」(!!)ドレイク森松さんのブログには、みなぎっていた。

 かく申すわたしはといえば、まるで自慢できた話ではないけれど、今シビアな状態に陥っている。人生何度目かの極貧の日々に突入しているのだ。ああまったく、この歳になって、まだ老親を安心させられない親不孝もんなのである。だから本当は、人様や世間に意見を言える立場ではない。こう自分で書いていても、大いに落ち込む。。。
 悔しいことだが、あらゆるチャリティに、なかなか経済的な協力はできないでいる。白状すれば、あの県民大会の会場でカンパ箱が回り、司会者から「(今後の要請行動のためにも)できれば、音のしないおカネだとありがたいです」と告げられたのだけれども、わたしはと言えばもちろん「ちゃりんと音のするおカネ」を投げ入れることしかできなかったのだ(ふーう、やれやれ)。

 だから今回の「珊瑚舎スコーレ夜間中学校」支援をめぐる出来事に遭遇しても、せめてこうして、ささやかながら、ブログで取り上げるぐらいしかできない。


 というわけで、珊瑚舎スコーレのホームページはこちらです。
 →http://www.sangosya.com/frame.htm

 ぜひクリックして、当分の間、自分や家族のご飯の心配はないという方は、少し考えてみてくださいね。

 そしてまた、ドレイク森松さんが訴えているように、こういう夜間中学校に対して、行政の責任できちんと補助ができないものなのか、みんなで考えたいものです。

 ドレイク森松さんのブログは、ふだんはとても楽しい記事で、心和む部分も多々ありますので、皆さんこれからも、時々チェックしてみてくださいな。
「ドレイク森松のグダグダ日記」のアドレスを、改めてご紹介。
 ↓↓↓
 http://drake821.ti-da.net/


 長い文章でお馴染みの当ブログですが、きょうは特別、ながーい記事となりました。
 お付き合いくださり、大変ありがとうございました。

                         *

 追伸:全国各ブロック大会優勝の強豪が出場している明治神宮野球大会。
 高校の部の、きょうの結果速報を見ましたが、、、。
 わが嘉手納高校は、惜しくも7対6で、大垣日大高校に敗れてしまったようですね。
 残念だけれど、この悔しさを、来年、春の甲子園センバツ大会にぶつけてくれることでしょう。

 沖縄県1年生中央大会の決勝戦、糸満高校vs浦添商業高校は、どっちが勝ったかなー、誰かに聞いてみよう、っと。

 ではでは皆さん、厳しい時代ではありますが、あしたからまた頑張りましょうね。
  


Posted by watanatsu at 17:03時事問題

2009年11月14日

「めざましテレビ」の取材も受けていた渡具知家。アピール全文!!

 久しぶりに真夜中の記事更新となりまして、恐縮です。これだけは眠る前に、忘れないうちに、ご報告しておきたかったので。。。

 オバマ大統領来日の13日の朝、たぶん午前7時半から8時の間だったと思うのだけれど、朝食のパンを頬張りながら、ぼんやりテレビを眺めていて、驚きました。

 なんと、当ブログでも何度かご紹介してきた渡具知武清さん(県民大会で、参加者の胸を打つ意見表明を行った名護市の住民です)を追う特集リポートが「めざましテレビ」(フジテレビ系列)の中で放送されたのです。 

 このところ、「沖縄の民意」をきちんと伝えず、「アメリカの苛立ち」ばかりを大げさに喧伝して、鳩山政権批判をしようとする中央のマスコミの多さにうんざりしていただけに、思わず身構えました。あの渡具知さんが、東京発の情報番組で変な利用のされ方をしなければいいけど、、、と咄嗟に思ってしまったのです。

 そしてテレビ画面を眺めつつ、すぐにあるブログをチェックしました。
 渡具知さんファミリーも中心メンバーとなっている「ヘリ基地いらない 二見以北10区の会」のブログです。もしかしたら、ちゃんとそこに番組出演告知が載っていて、ノンキなわたしがそれを見落としていたのかなー、と気になったわけであります。

 けれど、告知は見当たらず。。。余計に心配になりまして、テレビ画面に齧り付きました。

 結局、安心したのではあります。そのテレビ画面に映し出されていたのは、いつも通り、飾らず、一所懸命に日常を生きて、「この子たちのためにも、絶対に基地は造らせない」と素朴な訴えを貫いている渡具知さんの姿であり、番組は、辺野古新基地建設計画を容認する方向へ誘導するような種類のものではありませんでした。

 県民大会で発表するメッセージの原稿を練っている渡具知さんの姿、女性アナウンサーに大浦湾の眺めを見せる渡具知さんの姿、測量の仕事に精を出している渡具知さんの姿、父親を尊敬できると語る12歳の息子・武龍君の姿、さらには家族みんなで米海兵隊キャンプシュワブ(名護市辺野古)のゲート前にピース・キャンドル掲げて立ち、行き交うクルマのドライバーに手を振る渡具知さんたちの姿、、、(今も渡具知さん一家は、毎週土曜日の18時半から、この新基地建設阻止のための平和行動を続けています)。そういう映像の連なりが朝のお茶の間に流されていたわけです。

 しかし、東京時代から今日に至るまで、テレビクルーの取材の流れを傍から眺めることも多く、ちょっぴり取材を受ける側に回ったこともある人間としては、あの短い放送時間のために、どれほど長時間テレビカメラに追いかけ回され、どれほどたくさんの使われない肉声を収録されたか、想像がつきます。渡具知さん、大変でしたね。お疲れさまでした。

 いずれにしても、全国放送において、ある一定の時間枠が設けられ、そして渡具知さんの訴えが伝えられたのです。沖縄に基地はもう要らないという「沖縄の民意」を示したあの県民大会を、まともに扱わない中央のメディアが多かっただけに、「めざましテレビ」の取材への渡具知さんの協力は、やはり意義あることだったと思います。

 フジテレビの皆さん、一瞬疑ってごめんなさい(笑)。東京のマスコミに対して、われわれ沖縄県民は、疑心暗鬼になっているのですよ。。。

 司会者の大塚範一キャスターは、「(計画を)決める人たちは現地へ足を運んで、あのきれいな海を見て、地元の声をよく確かめてから物事を決めてほしい」という意味の、人として当たり前のコメントをしていましたね。正直なところ、ホッとしました。

 さて今朝のテレビに関しては、わたしも偶然眺めてビックリしたぐらいですから、見そびれた方も多いことでしょう。
 そこで、遅ればせながら、大切なお知らせです(遅ればせながらと申す意味は、石川真生さんのブログや辺野古浜通信のブログでは、すでに紹介されているからです)。

 11月8日の県民大会で、国会議員や市長たちにまじって、堂々たるスピーチをして、いちばん大きな拍手を浴びていた渡具知さんファミリーの「アピール全文」が、以下のアドレスで読んでいただけます(武清さんの妻・智佳子さんがブログにアップしてくれています)。

「ヘリ基地いらない 二見以北10区の会」ホームページで読めます。
ぜひこちらへ↓↓↓
 http://kichi-iranai.jp/d_10kumovement/d_konsyu/20091108/20091108.html

 しかし、相変わらず東京のメディアの大半は、酷いことになってますね。

 12日、13日と続けて観た「NEWS23」も駄目な報道の典型でした。
「沖縄の民意」はほとんど無視しておいて、「現行計画しかない」と得意げに語る旧ブッシュ政権の国防次官補のインタビューを垂れ流し、すなわち「アメリカの苛立ち」ばかりを強調し、日米関係があやうくなる、といわんばかりの論調でした。

「アメリカ追従・沖縄切り捨て」の旧政権の考え方を、たっぷりすり込まれた人間が作っている番組。そう言われても仕方がないでしょう。
 あの筑紫哲也氏も、天国で嘆いているに違いありません。

 お、たった今、NHK・BSニュースが、オバマ大統領は「普天間移設は今の案が望ましい。ハイレベルの作業部会で迅速に決着させたい」と言っているが、鳩山首相は「先の総選挙で、沖縄の皆さんに県外・国外が望ましいと訴えたのは事実。そのことで沖縄県民の皆さんの期待感も強くなっていると大統領に伝えた」語った、とアナウンスしています。
 これは、少なくとも嘘のない報道。


 あいかわらず抽象的な鳩山首相の表現ではありますが、今までの「閣内不一致ブレブレ発言」の連続から見れば、いちばん前向きな発言ととらえることはできます。
 
 要するに、ようやく再検討のスタートラインに立ったはがりなんですよ、東京のマスコミの皆さん。
 
 ここからゼロベースで、普天間撤去の話し合いを始めなくてはいかんのです。
 ここからが、鳩山さんの勝負どころなんですよ。
 鳩山さんがもし「沖縄」を裏切ったら、それこそ日米関係を揺るがすぐらいの、大変なことになりますよ、という話なんです。

 ああしかし、わたしの感想などは、どうでもいいのです。
 渡具知ファミリーの「アピール全文」は、ぜひともお読みください。上記アドレスにて、よろしくお願いします。↑↑↑

 では本日も、良き一日になりますように。
 おやすみなさい。
  


Posted by watanatsu at 01:18時事問題

2009年11月12日

大橋巨泉氏も「県外・国外」移設にエール。@今週の遺言。

「週刊現代」の今週号(9日月曜日発行、11月21日号。沖縄では3日ほど遅れて発売)が、きょう東京から届きました(編集部の方、毎週ありがとうございます)。
 
 で、大橋巨泉氏の『今週の遺言』は、楽しみにしている連載エッセイのひとつ。

 といっても、若い読者は、巨泉さんにあまり馴染みがないのかな? わたしらオジサン世代にとっては、圧倒的に『11PM』の司会者としての印象が強いはず。『クイズダービー』なんかも結構観てましたなぁ。古き良きテレビ黄金期の画期的バラエティ・クイズ番組。驚異的正解率の「宇宙人」はらたいらさんも、「三択の女王(三者択一の問題に強い)」竹下景子さんも好きでした。いずれにしても、アイディアマン巨泉さん企画の代表作のひとつでしたね。

 さて、一時、民主党参議院議員を務めた経験のある巨泉さんであるからして、エッセイには政治ネタも多いのですが、今週の内容はまさに政治一色。
 
 オバマ大統領来日直前のタイミングでのこのエッセイ、とても興味深いものがありました。

 見開き2Pエッセイの前半部分は、歴史的大敗の総括ができていない自民党批判。
 そして後半部分は、民主党鳩山政権への一定の評価と、それから「普天間」を含む基地問題を抱える沖縄への、巨泉さんの眼差しの質がわかる内容。

「沖縄ファン」が昂じて移住者となったわたしとしては、巨泉さんが未だに沖縄へ来たことがない理由に、ちょっと驚いたりしつつも、そのラディカルな意見(注※ラディカルという言葉には、「過激な」のほかに「根源的な」という意味もあります)にかなり共感を覚えました。いくつかの「言葉遣い」に疑問は生じるけれど、ここではあえて揚げ足はとらず、文章の大意に賛同の意味を込めて引用しましょう。


 巨泉さんは、鳩山由紀夫首相が所信表明演説で「友愛政治の原点」として「政治には弱い立場の人々、少数の人々の視点が尊重されなければならない」と宣言したことを受けて、こう続けます。

《弱い立場の人々、少数の人々といえば、まさに沖縄の人々が思い浮かぶ。異民族である日本人の支配を受け、戦争中は「投降より自決」を要求され、多くの非戦闘員が犠牲になった。その上「返還」後は、全日本の75パーセントという米軍基地を背負わされている。
 
 ボクは佐藤栄作首相の「本土並み返還」という虚言に、テレビで真っ向からかみつき、右翼の攻撃に備えた警視庁の護衛を受けた。もし「本土並み」というなら、各閣僚の居住地にひとつずつ基地を引き受けるべし、と言った。しかし返還は行われ、沖縄県民は新たな負担を強いられている。ボクの主張は、「あれだけの負担をすでにかけたのだから、沖縄を独立させ、日本政府は十分な経済援助をすべき」というもので、それは今もって変わっていない。現在の状況は「卑怯な日本人と可哀そうな沖縄の人々」で、そんな卑怯な日本人が恥ずかしく、「どの面下げて行けるか」という気持が強く、未だに沖縄を訪れていない。

 ボクは普天間基地の問題は、「移転先は県外か国外」という線は一歩も譲れないと思っている。これが実現できなければ鳩山首相は二枚舌、実現させたら戦後最高の首相だと考えている。日本の歴代首相には「角栄トラウマ」があって、アメリカに逆らえば切られるかも知れない、という恐怖感がある。

 しかし田中角栄の「頭越し対中外交」とは時代が違う。その証拠に、鳩山首相の「東アジア共同体」構想に関して、特にアメリカからの反対は聞こえて来ない。アメリカの友人と電話で話したが、アメリカ人は沖縄の基地問題など関心がないと言う。ゲーツ国防長官の恫喝的発言は、単に既得権益を守りたい政治戦術なのだ。仮りにも独立国の首相なら「県外、国外」を認めないなら、〝思いやり予算〟の見直しぐらいの反撃を期待している。くれぐれも友愛の看板を傷つけないで欲しい》


 沖縄県内の読者の皆さんにも、大橋巨泉氏の文章には、「わが意を得たり」という部分があるはず。
 わたしなぞは、巨泉さんみたいな人こそ、ぜひ沖縄へきて現実を見てほしいと思うのですが、皆さんはどう感じられるでしょうか。

 いずれにしても、こういう記事も載っているので、商業週刊誌も捨てたものではないんです。
 大橋巨泉の『今週の遺言』。以後、ご贔屓に。

 11月9日の「スーパーモーニング」において、日米の政権がかわったんだから、普天間基地移設もゼロベースから再検討すればいい、という意味のことを全国の視聴者に向けて言ってくれた鳥越俊太郎さん。
 そして全国発売の商業誌で、こういう文章を披露してくれた大橋巨泉さん。

 これからも、ぜひこのような発言を続けてください。頑張ってください。

 それが、お気楽な移住者といえども一人の沖縄県民に違いないところの、わたくしめからの、ささやかなエールです。


  


Posted by watanatsu at 21:18時事問題

2009年11月12日

玉城デニー代議士かく語りき、@ネオキの会。

 
 去る10月17日、土曜日の夕方、わたしは琉球ゴールデンキングスvs滋賀レイクスターズの試合を観戦するために那覇市民体育館へ向かいつつ、一方で大いに気になっている集まりがありました。

 よく知る写真家の石川真生さんもメンバーに入っている「ネオキの会」が、ゲストに民主党衆議院議員・玉城デニーさんを招いて話を聞くというではありませんか。会場の沖縄国際大学の教室へ行きたい気持ちも半分ありつつ、結局断念しました。

 わたくしめ、bjリーグ開幕前に、じつは誓いを立てていたのです。いや願望を抱いたというべきかな。。。要するに「今シーズン、キングスのホームゲームは全部、観戦・取材するぞーっ」と心に決めたわけ。で、この日は、キングスの開幕3試合目。その誓いを捨てるには、ちょっと早すぎますよね。

 だから、気になっておりました。先の総選挙で当選したばかりの玉城デニーさんが、この少人数の勉強会のゲストとして、どんな本音を語ったのか。
 
 なぜって、日米合意の「新基地建設予定地」とされた名護市辺野古周辺も、それから埋め立て事業の是非で揺れた(この事業には経済合理性がないので公金支出はストップせよ、という二審判決を福岡高裁那覇支部が下し、そして確定した)沖縄市泡瀬も、玉城さんの地元選挙区(沖縄3区)なんですからね。

 この二つの大問題について地元選出の国会議員から、きちんと直接考えを聞く機会はそうはないはず。だからわたしも、興味津々だったのです。

 できたら、参加できなかった者のために、誰かがブログで報告してほしいなー、と思っておりました。
 するとどうでしょう。昨日11月10日の「ネオキの会」のブログにアップされているではありませんか。
 →http://neokinokai.ti-da.net/

 しかも力作です。
 参加者の質問に玉城議員が丁寧に答える形式で、かなり詳しく話の内容が紹介されています。

 当然、じっくり読ませてもらいました。そして、ああそうなのか。知らなかったな、と思う部分もあって、担当の方、ほんとにありがとうございます、です。
 読んでよかったです。
 ぜひ皆さんも、じっくり読んでみてください。
 ケンカする前に、相手の話にじっくり耳を傾ける。これ、民主主義の基本ですからね。

 辺野古新基地計画については、安心して読みました。なにはともあれ、絶対に造らせないように頑張るんですな、ふむふむよしよし、と思いました。

 泡瀬の埋め立てについては、理屈としては理解できないわけではないが……、という部分も若干ありつつ、しかし、自然を破壊して観光開発なんていう発想、いい加減もうやめようよ、という基本姿勢のわたしを納得させるだけの説得力はありませんでした。

 メンバーの声にもあったと思いますが「生物多様性の宝庫の泡瀬干潟をそのままエコツーリズムの中で生かしたほうがいい」「むしろ自然を回復する公共工事のモデルにすべき」という発想のほうが、わたしの感覚にはしっくりきます。

 東門美津子市長が提案している「スポーツ・コンベンション」という言葉を持ち出されると、スポーツ好きのわたくしめなんぞは一瞬グラッときますが、いえいえ、そういう計画は、別の場所でやりましょうよ。たとえば、基地返還がなされた広大な土地にこそ相応しい事業なのではないか、と思います。


 ただ、トーク自体は、いろんな意味で、とても興味深いものでした。真生さんも、だいぶ突っ込みを入れたんでしょうね、きっと。
 そもそも、地元沖縄の有志の求めに応じて、こうしてきちんと話をしようとする玉城議員の姿勢には、大いに共感を覚えましたね。

 それがこうして、不特定のブログ読者にも伝わろうとしているわけで、ネオキの会の皆さんのみならず、玉城デニーさんにとっても、意義ある会合となったはず。

 皆さんも、ぜひぜひ、上記アドレスをご訪問の上、自ら確かめてくださいね。

 お、日付かわってました。本日も良き一日になりますように。
 おやすみなさい。

  


Posted by watanatsu at 00:40時事問題

2009年11月10日

琉球キングス公式練習、観てきました。

 先ほど、とても楽しい光景を目撃してきたので、少しご報告。

 昨夕、琉球ゴールデンキングスの広報担当Nさんからご連絡をいただいたので、本日の公式練習(〝公開練習〟ではありません)を見学してきました。

 練習が行われた場所は、浦添市の昭和薬科大学付属中・高校の体育館。公開ではなく、特定の学校の生徒諸君を前にしての公式練習です。
 キングスが日ごろから意識している、地域貢献活動の一環であります。
 
 今回選ばれた昭和薬科大学付属高校は、キングスの大城英稔ストレングス&コンディショニングコーチと、それからフロントスタッフのTさんの母校。この二人からの母校への恩返し、という意味合いも含まれていたようで、学校側も大歓迎。トントン拍子で急遽決定したようです。

 体育館には琉球新報と沖縄タイムスの記者も来ていましたから、明日の新聞にも載るはず。キングスファンの皆さんは、要チェックです(新聞より早く読めるのは、当ブログ読者限定の特権ですね)。

 わたしは翌日の新聞に記事を書く立場にはありませんが、フリーランスのライターとしての、シーズンを通しての取材活動の一環であります。
 
 興味深い練習を、1時間半ほど、じっくり見学させてもらいました。
 体育館には、同校生徒諸君が大勢詰めかけ、彼ら彼女らは、素晴らしく反応のよい「観客」と化していました。
 
 各選手のダンクや、3ポイントシュート、レイアップシュートに対して、練習とは思えないほどの拍手と歓声。選手たちもそれに応えるように、自然と燃えていた気がします。

 きょうは、わたしにとってあまり記憶にない練習の光景も。
あえてディフェンス抜きで、5人がオフェンス・フォーメーションの確認をする練習方法です。
 立会いに来ていたフロントスタッフのKさんにお訊きしたところ、「これはよくやる練習ですよ。ディフェンスがいない状態だと(攻撃のパターンを)きちんと頭に入れやすいですからね」とのこと。なるほど、そういうものなんですね。ひとつ学習(苦笑)。

 例えば、パス、パスとまわして、スクリーンを使ってポイントガードがドリブル。そしてゴール下へパス。最後はビッグマンがダンク。ディフェンスなき余裕の空間で、一人ひとりが「点を取る流れ」をしっかり噛みしめている、といった印象。

 やがて、5対5のゲーム形式の練習に入り、これはやっぱり、なかなか面白かった。見ごたえがありました。
 選手たちが伸びのびと、もちろん真剣に、いろんな得点パターンを試しています。
 桶谷大ヘッドコーチの「ノーガードの殴り合いしとるなぁ」という呟きも聞こえてくるほどで、選手たちが次々ハッスルプレーで、点の取り合い。

 あるいは山城吉超がそのお腹で、ブライアン・シンプソンをドスコイと突き飛ばすゴール下の場面もあったりして、生徒諸君はドヨメキました。

 高校生たちにとっては、新鮮なシーンの連続だったのでしょうね。一挙手一投足に対して沸きかえって、おのずと選手もハッスル。その繰り返し。

 きょうキングスの練習を見ることのできた生徒諸君は、じつに幸運でしたねー。
 
 わたしは、最後に青木勇人選手がバスケ部員相手に、いわゆるクリニックを始めようとするころ、用事のために、お先に失礼して帰ってこないといけませんでした。「青木先生」の指導ぶりを拝見できずに、ちょっと残念。

 しかしともかく、わがキングスらしい、地域密着型の活動ぶりを目の当たりにできて、大変有意義な時間でした。

 何より、個性派揃いの魅力ある選手たちの、元気な練習風景を久々に、間近で眺められただけでも、かなり満足。

 ご存知のとおり、わがキングスは、アウェイで高松ファィブアローズに連勝して、これで6勝2敗。

 中村篤郎マネージャーに「首位キープできて良かったですね」と声をかけると、「いや、まだ(そう言うには)早い気がします」と笑われました。
 たしかに、シーズンはまだ始まったばかりですね。

 城間遼子トレーナーに「今、ケガ人はいませんか?」と訊ねると、「はい。今のところ、大丈夫です」と笑顔。頼もしい限り。ケガ人を回復させてしまうのも、彼女の仕事のうちですからね。ジョージ・リーチ選手だけは、この日オフでしたが、膝の状態も問題ないとのことでした。
 古巣・高松との戦いで大活躍しすぎて、少し休養が必要だったのかも(笑)。

 以上、本日はまさに「備忘録的公開日記」となりました。


 キングスの次の試合は、11月21日、22日のホームでの大阪エヴェッサ戦(於コンベンションセンター)。
 大阪は、常にあなどれない相手です。
 これからの快進撃への期待をこめて、しっかり応援しましょうね。
 
 チバリヨー、キングス!!
  


Posted by watanatsu at 21:28スポーツ

2009年11月10日

沖縄県高校野球・1年生中央大会。準決勝、決勝は今週末。

 県民大会と重なったため観戦できなかった、日曜日の第34回沖縄県高校野球1年生中央大会準々決勝。ベスト4が出揃いましたね。

 八重山商工高校が名護高校に6対11で負けたことは、県民大会の帰り道、八重山商工コーチSさんから電話をいただいて知っていたのですが、あの興南高校も2対3で糸満高校に敗れていたんですね。あとの2校は、宮古高校と浦添商業高校。
 
 戦国時代を象徴するかのような、要注目の話題校が生き残りました。

 準々決勝の結果と、14日の準決勝の組み合せは、こちらでどうぞ。
 →http://www.kouyaren-as.open.ed.jp/H21-1nen1109.pdf

  


Posted by watanatsu at 00:58高校野球

2009年11月09日

県民大会から一夜明けて、極私的メディア・チェック!!

 県民大会から一夜明けて、新聞をじっくり読み、気になるブログをチェックしたりして、今朝はちょっぴり余韻に浸る時間をもちました。
 
 きのうステージに立って意見表明をした渡具知武清さんファミリー(名護市瀬嵩在住)のことも、当然ながら、新聞記事で大きく扱われておりました。

 手元の新聞でテレビ番組欄を確かめると、きょう夕方のローカルニュースではNHKと民放3局がこぞって県民大会を取り上げることになっているのがわかりました。

 それ以外の全国放送では……、と目をくばると、テレビ朝日系の「スーパーモーニング」のところに、「基地〝迷走〟沖縄は」の文字を発見。
 どうせ短時間だろうから、とテレビのスイッチを入れました。

 リポーターの所さんという人が普天間基地の地元・伊波洋宜野湾市長(県民大会の共同代表の一人)の単独インタビューも行った上、限られた時間枠の中で、「普天間基地の即時閉鎖・撤去を望んでいるけれども、県内移設など到底許されない」という「沖縄の民意」を伝えようとする姿勢は見えました。
 東京発の番組のなかでは、まともな取り上げ方をしているほうかな、、、と眺めていると、番組のレギュラー陣といってよいのでしょうか、毎日新聞社出身(元「サンデー毎日」編集長)のキャスター・鳥越俊太郎氏がこういう意味のことを語っていました。

 今の日米合意は、ブッシュ政権と自民党政権のときのものであって、日米ともに政権が変わったのだから、鳩山政権はアメリカと、ゼロベースから話し合えばいい。マニフェストに立ち返って、きちんとアメリカに意見をいうべき。沖縄の中で移設をすることは難しいのだから、移設を言う前に、まず普天間基地の撤去が必要だ、と伝えるべきだと思う。

 同じテレビ朝日系の番組ですが、きのう田原総一朗氏が示した、「現行計画」を肯定するしかないだろうといわんばかりの態度とは、180度違うものでした。

 つまりは、鳥越氏が示した、ジャーナリストとして人間としての真っ当な感覚・意識に、ホッと救われた思いがしたのです。

 こういう言論人がいる限り、沖縄は、決して孤独ではない。あきらめずに訴えていけば、「沖縄の民意」に共感する人を、全国に増やしていけるはず。そう思わせてくれました。


 さて、身近な範囲のご報告。
 昨夜わたしは、糸数未希さんからメールをいただき、どんな「メッセージの旗」が仕上がったか、写真も添付されていてありがたかった、と書きました。

 しかし、ネット上を映像が飛び交う時代に、現物の写真を紹介できないのも、どうしたもんかなー、と少しばかり反省したのです。またしかし、反省はしても、写真をブログで公表する方法を、わたしは未だにマスターしておりません。当分無理です(機械オンチの開き直り!!)。
 
 よって、人様のブログの力をお借りします。
 全長8メートルにも及ぶ旗の全体の雰囲気がわかる写真と一部クローズアップの画像もあります。

 石川真生さんのブログhttp://blog.livedoor.jp/ishikawamao/

 真生さんや未希さんの友人で「旗」の発案者・友利真由美さんのブログhttp://elephantlife.ti-da.net/

 辺野古浜通信http://henoko.ti-da.net/

 そして、中学生の映画監督・ハンドルネーム「プラティ」こと仲村颯悟(りゅうご)君のブログhttp://mikan.ti-da.net/


 とくに、知る人ぞ知る若き映画監督・仲村君のブログ「楽しい生活」には、「メッセージの旗」の紹介のほかにも、嬉しい発見がありました。

 いちばん嬉しかったのは、ステージでスピーチをした小学6年生の渡具知武龍(とぐち・たけりゅう)君がマイクを握った写真を紹介してくれている点。
 しかも、「いろんな方の意見表明があったなか、名護市瀬嵩からはるばるやってきた渡具知武清さんファミリーの意見表明は、とてもスゴかったです」というコメントを添えてくれています。
 さすが仲村監督!! と思うと同時に、集会直後に渡具知武龍君本人と交わした会話を思い出しました。

「(このオジサンのこと)覚えてる? 真生さんの写真展(今年6月、名護博物館にて)のとき、一緒にビデオ観たさぁー」
「あーっ、はいはい(笑)」(当方の顔をじっと見て、すぐ思い出してくれたあなたは、偉い!!)
「素晴らしいスピーチだったね。聞いてる人みんなの心に、ちゃんと届いたと思うよ」
「もしそうなら、嬉しいです。でも、途中でカンじゃったから(苦笑)。カマなければ、もっと伝わったと思うので、、、」
「大丈夫よー、りっぱだったよ、お疲れさま!!」(と、思わず武龍君の肩を叩いたわたくしめ)

 というわけで、ちょっと見ないうちに、武龍君の身長はまた伸びてまして、口ぶりも大人っぽくなってまして、受け答えは照れつつも、ますます堂々としてきておりまして、、、ひたすら頼もしい限りであります。そこいらへんの大人よりしっかりした小学6年生、と言えるかもしれませんね。
 両親の育て方がいかに素晴らしいか、伝わってきます。

 そして、この渡具知ファミリーの訴えを、彼より少しだけ年上の、これまた大人顔負けのしっかりした意識をもっている中学生・仲村颯悟君(参考記事はこちら→http://nakanomachinonaka.ti-da.net/e2529742.html)が、その豊かな感受性で、きちんと受け止めてくれていたわけです。
「プラティ」君のブログを見て、本当に嬉しくなりました。

 こういう才能豊かな少年たちが、すくすく育っている、この沖縄です。捨てたもんじゃありませんよね。

 で、武龍君が何を訴えたか。琉球新報は、本日9日付社会面で大きく取り上げていますが、まだ(あるいは、ずっと?)WEBで読めません。
 ぜひWEBサイトでも読めるようにしてほしいのですが、待っていられないので、わたしなりの説明および記事抜粋をお届けしましょう。《》内が琉球新報記事からの引用部分。


 渡具知武龍君は、それまで子供に恵まれなかった渡具知夫妻がようやく授かった子供です。しかし、母・智佳子さんのお腹のなかにいるときに、「辺野古海上基地建設計画」が浮上しました。そして彼は、1997年、名護市民投票で基地建設反対派が勝利した年に生まれています。だから、今12歳です。

《「大人になると、約束したことを守らなくてもいいのですか」(中略)純粋でまっすぐな問いかけが会場に響いた。「造らないと決めたのに、なぜ今も造ることになっているのですか」と疑問が続いた》

 渡具知ファミリーは、今も、毎週土曜日の夕方18時、家族五人で辺野古の米軍海兵隊キャンプシュワブのゲート前に立ちます。ピースキャンドルを手にして、穏やかに、行き交うクルマに手を振ります。米兵のクルマにも手を振ります。そういう静かな、根気強い運動を、丸5年も続けているのです。
 父の武清さんいわく、「この子たちのために、絶対に新基地は造らせない、という気持ちだけで始めた運動です。そして今も、辺野古の海には、まだ杭一本打たせていません」。渡具知さんの職業は、測量士であるから、基地受け入れ賛成派の土建業界から、快く思われないのは当然とも言えました。仕事が減ってしまう不安とも戦いつつ、それでもこの「静かなる平和運動」をやめることはなかったのです。

《初めは、両親がどうしてそこまで反対運動に一生懸命なのか分からなかった。だが次第に「兄弟や子供たちのために頑張っていることを感じるようになった」と振り返り、両親に感謝した。
 家族で登壇するよう依頼を受けた後、渡具知君は「やるならちゃんとやらないと」と、友達も含め全国民に思いを伝えるため、必死に考えた。生まれる前から反対運動をしてきた両親に感謝の言葉を送るとともに〝約束〟について強く言おうと決めた。
「鳩山総理、『基地を造らない』はとても大切な約束です。約束は必ず守ってください」
 渡具知君の一言一言に会場の参加者も強く共感。涙ぐむ人もいて、それぞれが大きな拍手で渡具知君の思いに応えていた》


 白状します。わたしも、思わずウルウルしてしまった聴衆の一人です。
 
 それからもうひとつ、どうでもいい余談かもしれませんが、プラティ君(仲村君)のブログの県民大会会場の風景(すり鉢状の劇場の観客席後方からの眺め)を写した写真で、発見したことがあるのです。
 彼の写真をひと目見て、これは明らかにわたしが座っていた位置に近いところから撮っているなー、と思ったのですが、次の瞬間、笑いました。
 まだ面識のない仲村君のカメラが、わたしの後頭部を、しっかりとらえているではありませんか。
 ブログの写真では、右端のいちばん手前、タオルを帽子がわりに頭に巻いているヤツがいます。それが、わたくしめです。わたくしの頭です(笑)。

 なんだか、みーんな繋がっているんだな、という奇妙なほっこりとした連帯感のようなものを感じて、心なごんでしまいました。
 昨日、別れ際の、渡具知智佳子さん(武龍君の母)との言葉のキャッチボールを、今噛みしめています。
「それじゃ、また改めて。頑張ってくださいね」
 というわたしの言葉に、こんな力強い返球がありました。
「はい。……いえいえ。一緒に頑張りましょう(微笑)」


 本日も、長くなりましたが、当ブログにお付き合いいただき、ありがとうございました。
 皆さん、沖縄の良き未来のために、ゆっくりじっくり、頑張ってまいりましょう。

                          

 では、良き日々が続きますように。
  


Posted by watanatsu at 16:45時事問題

2009年11月09日

県民大会、無事終了。大きな一歩。

 きょうの出来事を振り返って、いろんな思いが胸に渦巻いていますが、わたしにしては珍しく、手短かにいきます(笑)。

 本日は、「辺野古への新基地建設と県内移設に反対する県民大会」に参加された皆さん、会場へは行けなかったけど、様々なかたちでエールを送られた皆さん、お疲れさまでした。

 わたしも参加できてよかった、と心から思えました。
 
 ある登壇者に野次が飛び、その野次に対してストレートに反論を返すという場面もありましたが、そういう事実も含めて、実際にこの県民大会の現場に居合わせることができてよかった、と思えました。
 それだけ、いろんな立場の人が、参加できた大会だったという証です。
 日ごろ政治的立場や信条を異にするいろいろな団体が参加し、わたしのような個人参加の人たち、ごく普通の家族連れも、たくさんいて、それぞれが「大きなひとつの願い」のもとに集結したのだと、しっかり実感できました。

 松沢成文・神奈川県知事の暴言への抗議の意思も、満場の拍手で確認されました。

 なにより感動的だったのは、わたしも12年前から知っている渡具知家(名護市の辺野古に程近い瀬嵩集落に住む一家)のご夫婦と長男と妹二人の五人家族がステージに立ち、大切な訴えをしてくれたこと。

 あるいは、名護市東海岸から駆けつけた住民の皆さんと久々の再会を果たせたことも、個人的に嬉しいことでした。

 心残りは、糸数未希さんが呼びかけて作られたはずの「メッセージの旗」を見つけられぬまま、会場をあとにしてしまったこと。
 要するに、わたくしめ、ドジなんでしょうね。

 しかし、嬉しいことがありました。
 さきほど、糸数未希さんからメールが届いていることに気づきました。なんと、そこには、旗の写真が添付されているではないですか。嬉しい心遣いです。
 
 こんなに巨大な旗だとイメージしていなかったので、逆に見つけられなかったのかも。。。(笑)。素敵な仕上がりです。未希さんや友人の方たち、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました!!
 
 まだお会いしたことはありませんが(苦笑。。。旗の下へたどり着けず、すみません)、お会いする日も遠からず巡ってくる気がしています。そのときは、どうぞよろしくお願いします。
 
 いずれにしても、県民大会は、無事終了。大きな第一歩、という実感です。
 現地で号外も出ていましたが、明朝の地元紙2紙に注目しましょう。

 では、今夜はこのへんで。
 あしたもまた、良き一日になりますように。

  


Posted by watanatsu at 00:18時事問題

2009年11月08日

県民大会直前の、テレビ番組にガッカリ。

 
 岡田外相が緊急出演という惹句につられて、本日のテレビ朝日系「サンデープロジェクト」を視てしまった沖縄県民も多いのではないでしょうか。
 そして、多くの沖縄県民が、ガッカリし、悲しく思い、怒り、、、いえ、怒りを通り越してあきれ果てたはずです。
 
 司会の田原総一朗氏の岡田克也外相への誘導尋問は、最悪でした。

 旧政権がアメリカ側の思うツボにはまって、それを沖縄に無理やり押し付けようとしてきた「辺野古新基地建設・合意案」。

 その唾棄すべき「合意案」を、岡田さんは認める気があるのかどうなのか、と、しつこく外相に問いただそうとしていた田原氏の態度。氏一流の「意義ある挑発」とも到底認めらず、あきれてしまって、言葉もありません。

 田原氏の姿勢は、根拠なく「急げ、急げ」とか「急がないと日米関係が大変なことになる」と喚く勢力に、まったく同化した姿勢です。

 影響力ある「テレビ」という器の中での出来事。これが「ヤマト(本土)の総意」ということでしょうか。
 
 ああ、これでは、「普天間移設」について、多くの国民が、根拠のない暴論の流れの中で知らず知らず洗脳されていくのも仕方がないことだと、脱力感におそわれました。

 他の題材、テーマについてはよく知りませんが、本日の「普天間移設」一点に限ってみれば、田原さん、あなたの罪は大きいと言わねばなりません。

 早く結論を出さない、というのは、新政権にとって、むしろ正常な状態です。
自民党政権が十数年かかって、普天間移設を進展させられないのは、「県内移設ありき」の発想だからです。
 沖縄をなめてはいけません。

 嘉手納統合を口走って沖縄から猛反発を食らっている岡田外相が、今どんな状況に陥っているのかは、この番組でかなり伝わってきました。
 外相自身が、「急がねばならない」という脅迫観念をあまりにも強く抱えているために、自らを窮地に立たせているのです。
 それほど、官僚がなりふり構わず外堀を埋めにかかっているのでしょうね。そういうことがきょうのテレビ番組を通して実感できて、皮肉なことに、その点だけは、視てよかったと思えました。

「結論を急げ、急げ」という、自民党議員の代理かと思えるような誘導尋問の延長で、田原氏から水を向けられたコメンテーター席の朝日新聞の星浩編集委員(ワシントン特派員経験もある、外交通といわれる政治記者)が、「たしかに安全保障の現場に詳しい人たち、記者たちに言わせると、アメリカは(新政権の態度に)怒っていて大変だ、ということりなりますが、しかし日米とも新政権になったのだから、ゆっくり両国で基本的なことを話し合っていけばいいと思う」という意味のことを述べていました(一字一句をメモしたわけではなく、記憶に残った言葉です)。それが、少しだけ救いだったと言うべきでしょうか。

 いずれにしても、せっかくの緊急出演にしては、ただただ情けない思いをさせられる外相インタビューではありました。

 わたしは、あえて、アメリカの米高官の中には、こういう発言もある、というニュースを紹介したいと思います。

 ホワイトハウスの国家安全保障会議の高官が、鳩山政権の結論を向こう数ヶ月間、忍耐強く待ちたいと言っている、というNHKニュースをわたしは偶然にも本日未明、耳にしました。

 米高官 普天間は忍耐強く対応↓↓
 http://www3.nhk.or.jp/news/k10013631121000.html

 こういうニュースを、岡田さんは知らされぬまま忙殺されているのではないか、官僚がわざと伝えないようにしているのではないか、とさえ思ってしまいました。

 岡田外相は、田原総一朗氏が米国務省ケリー報道官の「米国はいかなる種類の期限も設けていない」とする発言(当ブログでも佐藤優氏のコラムの引用という形で、昨日、紹介済み)に言及したときも、「報道官が言っておられるなら、米政府の総意なのでしょう」といった感じで、詳しく情報分析ができていないような、あやしく頼りない対応をしてしまっていました。。。

 昨日に引き続き、申し上げたいと思います。

 今、急いで結論を出す必要はありません。

 じっくり本腰を入れて、まずは、日米の新たな信頼関係の構築のためにも「普天間基地の沖縄県内移設は、無理だ」とアメリカに伝えてから、議論を進めるべきです。

 米海兵隊が沖縄に駐留すべき理由を失っていることを、複数の専門家・学者も、再三指摘しています。

 それを詳しく述べるエネルギーと説明役を買って出るほどの専門的能力は、わたしにはありませんが、興味のある方は、ぜひいろいろ調べてみてください。



 さぁ、落ち込んではいられません。
 これから宜野湾海浜公園へ出かけます。
 県民大会は、14時スタートですから、そろそろ早めに出発しましょうね。
 
 では、本日も、良き一日になりますように。

  


Posted by watanatsu at 12:06時事問題

2009年11月08日

琉球新報&沖縄タイムス。頑張ってます!!

 昼間の更新時、11月7日付の琉球新報・社説について、わたしもまったく同感であり、皆さんもお読みくださいと申しました。
 
 あとで気づいたのですが、同日の沖縄タイムス・社説も、松沢成文・神奈川県知事の暴言に対して、きちんと反論していました。
 
 やはり同感。ごく真っ当な見解です。ぜひお読みください。
【「普天間」迷走 合意の見直しは可能だ】↓↓
http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-11-07-M_1-005-1_001.html

 県外の皆さん、聞いてください。
 沖縄から東京を眺めていると気づくことがあります。
 東京発の大手新聞社やテレビキー局のニュースの中には、「日本全体のために沖縄が負担を負い、我慢してくれればそれで済む問題だ」という方向へ世論を誘導しようとするものが、圧倒的に多いんです。

 旧政権同士の「米軍再編合意」こそが正しいのだと洗脳されてしまっているマスコミ関係者が、いかに多いか、想像できます。

 急いで結論を出さないと、日米関係や安全保障の仕組みそのものがめちゃくちゃになる、という論調。
 
 でも、誰がそう言っているのでしょう。
 
 機能強化の「おいしい恒久的基地」を辺野古に造りたがっている米海兵隊や国防総省や、その合意の共犯者である、日本の一部官僚や自民党の政治家たちでしょう? たった、それだけの話でしょう。

 そういう勢力と親和的関係を築いてしまったために、勇気をもって方針を変えることのできない沖縄県知事が、ふらふらぐらぐらしているのもやむをえないことかもしれません。しかし、そのスタンスでごまかすことも、そう長続きはしないと思います。

 仲井真さん、自民党の国会議員と一緒になって、閣内不一致を批判するのは結構です。しかし、急いで結論を出してほしいなどと言う必要はないのです。むしろ、十数年も「実現不能な合意」しか導き出せなかったのが、あなたと仲のよかった旧政権だということを、忘れてもらっては困ります。

 わたしはこう確信します。

 普天間基地の被害に毎日苦しんでいる人、一日も早く撤去してほしいと心から願っている人こそ、決して「県内移設やむなし」などとは言わないのです。

「県外がベストだが、普天間の危険除去のためには、県内移設もやむをえない」という仲井真知事の口癖は、やはり詭弁といわざるを得ません。むしろ「沖縄の民意」とあまりにもかけ離れてしまっていることに気づくべきでしょう。

 その口調をそのまま借りれば、こういい直したほうが良いのではないでしょうか。
「一刻も早い普天間撤去がベストだが、県外・国外移設のためには、鳩山政権がじっくり検討し、時間をかけて真剣に米国と交渉することもやむをえない」
 そのほうがはるかに「沖縄の民意」に近づきます。

 自己正当化のためか、ちっぽけなプライドからか、固定観念にがんじがらめになっているからか、旧政権同士の「合意」にしがみつきたい人ひどが、「急げ急げ」と喚いています。しかし、本当に、あわてる必要はないのです。

 鳩山由紀夫首相は、じっくり腰を据えて、「県外・国外移設」への具体的な検討に入っていただきたい。その指示を大臣たちに出していただきたい。初志貫徹していただきたい。

 グアムの受け入れ可能性。硫黄島の可能性。あるいは、本土某所の、住民被害を沖縄とは比べものにならないほど少なくできる「広い土地」。エトセトラ。

 そういった様々な候補地について、汗をかいて真剣に検討もしないで、米国高官の恫喝を受けて即座に沖縄県内しか考えられないと言うような、情けない話に、いったいどれぐらいの沖縄県民が納得できると思っているのでしょう。
 それでは、まさに旧自民党政権のやってきたことと、何も変わらなくなってしまいます。

 北澤防衛大臣は、国会で、「(普天間移設は)本当に溜め息がでるほど大変な仕事」だという意味のことをおっしゃいました。
 
 ちょっとまったー、とわたしは思いました。
 
 あなたの溜め息を決して否定はしませんが、それを言うなら沖縄県民は、これまで「政府から切り捨てられる悔しさで脳の血管がブチブチ切れるほど大変な仕打ち」「基地被害のストレスで深く心を病むほど大変な仕打ち」「日米両政府に対する怒りで胃に穴が空くほど大変な仕打ち」を繰り返し受けてきたのではないでしょうか。
 どうぞ、溜め息でも汗でもどんどん出しながら、「県外・国外移設」に向けて、頑張ってください。

 ここまできて、沖縄を甘くみると、大変なことになるのではないか、という気がわたしはしています。
 じつはそれは、ゲーツ国防長官の恫喝などとは比べものにならないぼとの打撃を、日米両政府に与えかねない、とも思います。
 
 県外の皆さんには、ぜひこのタイミングで、沖縄の背負わされてきた「負担の歴史」を、ほんの少しは学習していただきたいものです。

 あわてて結論を出す必要はないという考え方のヒントは、本日11月7日付琉球新報の連載コラム「佐藤優のウチナー評論」(毎週土曜)にもありました。 

 作家・佐藤優氏は、沖縄の古謡集「おもろさうし」から学びつつ、沖縄人を励まそうとする文章を、このところ綴ってきているわけですがが、7日付コラムの冒頭では、次のようなニュース紹介から始めているのです。
 
 少し引用します。

《沖縄にとっていい知らせがある。〈米国務省のケリー報道官は4日の記者会見で、沖縄県の米海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)の移設問題について、「米国はいかなる種類の期限も設けていない。現行の日米合意が最善だが、日本と対話を続けたい」と述べ、約1週間後に迫ったオバマ大統領訪日までの決着を事実上、断念したことを明らかにした。〉(11月5日読売新聞電子版)
 鳩山由紀夫総理が、沖縄県民の意思を尊重しなくてはならないという姿勢を堅持していることにかんがみて、オバマ大統領訪問時に普天間飛行場の辺野古への移設を強行するという選択肢を除外するという先手を米政府が打った。
 ゲーツ国防長官の恫喝外交や、北沢俊美防衛相、岡田克也外相の沖縄県に東京の中央政府の意向を強要するという手法が通用しなくなったことは、よいことである。もちろんこれで気を緩めてはいけない。ここで沖縄の総意を東京に突きつける態勢をつくるのだ。見えない沖縄党に所属するわれわれが、保守、革新のしがらみを超えて結集するのだ》

 そうして佐藤氏は、結集の軸になり得るのが、「おもろさうし」に書かれた先人の知恵だという方向へ主張を展開していきます。


 いずれにしても、最近の沖縄の地元紙2紙、このところ、大いに読み応えあり、です。
 すべてをWEBサイトで読めるわけではありませんが、ともかく県外の皆さんには、琉球新報と沖縄タイムスによって、まめに「沖縄の声」「沖縄の民意」をチェックしていただきたいと思います。そうしないと、国益を損なうことになりかねませんです、はい(微笑)。
 当ブログ左サイドの「お気に入り」欄、いつでもクリックしていただけるようになっていますので、よろしく。

 さぁ明日、いえ、日付替わって本日ですね。
 ビッグイベントが開かれます。
 宜野湾海浜公園(メイン会場は屋外劇場)、11月8日14時スタートの県民大会。

 では、良き日曜日になりますように。
  


Posted by watanatsu at 01:07時事問題

2009年11月07日

沖縄県高校野球・1年生中央大会。結果と日程。

 地区大会を勝ち抜いた精鋭16校による「第34回沖縄県高校野球1年生中央大会」、本日開幕しました。
 いきなりベスト16が激突する興味深い大会です。
 
 わたしもなんとか時間をつくって、1試合だけ観てきました。
 お察しの方もおられるかと思いますが、「八重山商工vs知念」の一戦です。

 結果は、1年生部員10人の八重山商工が、同35人の知念に、3対2で勝利。
 決して大柄ではないものの制球力あるピッチャー・花城大輔君がゲームを組み立て、要所を抑えて8回まで無失点。しかし9回裏、知念高校が食らいつき、追い上げました。八重山商工にすれば、ちょっとヒヤヒヤの終わり方。
 何はともあれ、みんな1年生です。ひとつひとつの試合を、自らの成長のための肥やしにしてほしいものです。

 ネット裏スタンドで、先日のドラフト会議で、大嶺翔太君を3位指名した千葉ロッテマリーンズのスカウト・Nさんと並んで観戦。もちろんわたしが勝手に隣に座ったわけですが(笑)。とにかく仕事熱心なNさんなので、沖縄高校野球の大会では、しょっちゅう遭遇するわけです。

 大嶺兄弟のことはもちろん、様々な貴重なお話をうかがえました。
 Nさん、大変ありがとうございました。
 
 試合後、久しぶりに伊志嶺吉盛監督と立ち話をさせてもらいましたが、なんとあの「名物スキンヘッド」ではなく、髪の毛がフサフサしていて、いやー、びっくり!!

 こちらは当然、ツッコミます。
「なにか心境の変化でもあったんですか!?」
「そうなんですよ。今、わたしは、ちょっと不良になってるんです」
 いつも通りのジョークまじりの答え方ですが、表情はかなり険しい。。。
 聞けば、かなりシビアな状況を抱えておられるご様子。でもそれは、今ここに急いで書くべきことではありません。
 やはり、ようやく着地点が見えてきた単行本に、きちっと書き加えることになるでしょう。

 さて、全8試合。結果だけでも、お伝えしましょうね。
 
 興南高校8-2本部高校
 糸満高校15-2小禄高校(7回コールド)
 北中城高校3-2石川高校
 宮古高校14-1西原高校(5回コールド)
 八重山商工高校3-2知念高校
 名護高校14-1具志川高校(5回コールド)
 沖縄尚学高校8-1美里高校(8回コールド)
 浦添商業高校4-0嘉手納高校

 あした、早くもベスト4が決まります。

 東風平球場・10時開始
①興南vs糸満
②八重山商工vs名護

 宜野座球場・10時開始
①北中城vs宮古
②沖縄尚学vs浦添商業

 わたしは帰り際、伊志嶺監督に正直にこう伝えました。
「あしたは県民大会に参加するので試合に来られないですから、明日も勝って、ぜひ来週また、こっち(沖縄本島)へ来てください」
 ちなみにわたしとまったく同じことを伊志嶺監督に告げて帰っていった県高野連関係者もおられましたねー(苦笑微笑)。
 とにかく離島勢は、勝ち進めば進んだで、週末ごとに遠征費はかさみますし、もうほんとに大変です。
 名護高校に恨みはありません(笑。。。というより、奥濱正監督には以前取材で大変お世話になりまして、今も感謝しております!!)。当方、伊志嶺監督とのご縁もあってのことなので、どうぞご寛容ください。

 ご覧のとおり、明日も好カードばかりです。観られないのは残念ではあります。
 11月14日準決勝、15日決勝の予定。
 高校野球ファン必見の大会。
 決勝戦が県民大会とカブっていないだけでも、よしとしますか。

 高校球児1年生諸君、あしたもチバリヨー。
 
 そして、たくさんたくさんの県民の皆さん、あした14時、宜野湾海浜公園でお会いしましょう。

  


Posted by watanatsu at 21:33高校野球

2009年11月07日

松沢神奈川県知事発言に、怒りを禁じえず。

 きょうは立冬。暦の上では、冬なんですね。
 わたしの現在の格好は、Tシャツに半パンですが(笑)。。。

 那覇は青空。風は乾いていて、気持ちがよろしい。
再開発地区の工事の騒音、あいかわらず激しいけれど、だいぶ慣れてきてしまって、自分でも「慣れ」は恐ろしいと感じます。
 しかしそれでも、一昨日から耳栓を使用しています。100円ショップで手に入れたものですが、これは意外と効き目があるのです。

 水中に少し潜った無音状態に似ています。
 けれど、昨日も今日も戦闘機の爆音が、耳栓を突破して頭蓋に響いてきました。
 もう単純にイライラしますね。心臓にもストレスがかかります、こういう音は。。。

 那覇でこうなのです。普天間や嘉手納の地元や周辺で日常的に米軍機の爆音に苦しんでいる人たちのことを思うと、ほんとうに胸が痛くなります。
 音だけ考えても、そうなのですからね。
 墜落事故の危険性、米兵が起こす事件の数々、すべての危険性を一刻も早く取り除いてほしい、というのが、多くの沖縄県民の当然の気持ちでありましょう。

 戦後64年間も、我慢に我慢を重ねて、ここまで来たのです。

 我慢させてきたのは、誰でしょうか。「日米同盟の重要性」という「正義」のもとに、「アメとムチ」爆弾を投下してきた自民党政権であり、それを選んだ国民であります(政権交代をさせられないまま長い時間を過ごしてきてしまった国民の一人に、わたしも含まれます)。

 ただ、長年沖縄に通い、数年前に沖縄県民となったわたしの実感では、ヤマト(本土)の人々の大多数が、沖縄の基地問題のいったい何が問題なのか、基本的な事実をほとんど知らない、と思って間違いありません。それぐらいの温度差があります。ここを誤解している沖縄県民も多い気がします。

 県内では、基地問題の議論そのものにうんざりする、と思う人が多いということも知っています。しかし、ヤマトの人びとの多くが、基地問題の真実を知らない。その状態が、延々とつづいてきたのだとしたら、どうでしょう。恐ろしい話ですよね。

 しかし先の総選挙で、普天間基地移設を含む米軍再編についても、今までのやり方を見直すと約束した民主党に政権が代わりました。「普天間の県外・国外移設」の方針を譲らない社民党が政権に入っていることも重要なポイントです。
 そうして今、じつはようやく、沖縄の基地問題がヤマト(本土)の人びとにも伝わり始めたところではないでしょうか。

 鳩山さん、防衛官僚や外務官僚が「ゲーツ国防長官の恫喝」のような外圧を利用して、外堀を埋めにかかり、担当大臣たちがぐらついていますね。
官僚たちは大手マスコミに対する情報操作に必死になっているこの頃でもありましょう。

 だからこそ、鳩山さん、踏ん張ってください。
 真の意味の、沖縄県民の基地負担軽減のために、初志貫徹、総選挙前から「国外移設が望ましい。最低でも県外を目指す」と明言した、政治家としてのその言葉を守りぬいてください。
 あなたは少なくとも、旧政権の「アメリカ追従・沖縄切り捨て」一辺倒だった政治家たちとは、明らかに違うことを言ってくれたわけですよね。
 そして沖縄県民は、あなたの政党に、大いに期待を寄せたわけなのです。


 さて、最近は、閣僚発言が多少ブレたぐらいでは驚かなくなっているわたくしめです。
 政府内の混乱ぶりに、一喜一憂する必要はないとさえ思っています。

 けれども、昨夜飛び込んできたニュースには、どうしても怒りを禁じえませんでした。
 米軍基地を抱える都道府県でつくる渉外知事会の代表として訪米中の、松沢成文・神奈川県知事が、とんでもない発言をしたのです。
 本日11月7日付の琉球新報は、当然一面トップ記事で伝えています。

 普天間移設 松沢知事「辺野古に」↓↓
 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-152455-storytopic-3.html
 彼は、「県外・国外移設は不可能であり、辺野古に移すしか解決の道はない」という暴論を、米国ワシントンの大学での講演会で、堂々と発言してみせたのです。ほんとに耳を疑う暴言です。

 同行している仲井真弘多知事は、やはりあいかわらず煮え切らない態度ですね。
 仲井真さん、誤解を招く態度だけはもうこれ以上とらないように、ほんとに祈るばかりです。

 琉球新報社説は、本日7日付で、すぐさま松沢知事発言に反論しています。

【渉外知事会訪米】「県外不可能」に根拠なし↓↓
 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-152470-storytopic-11.html

 どなたが書いたか存じ上げないけれども、まったく同感です。松沢知事の暴言に論理的根拠がないことを指摘し、説得力のあるわかりやすい社説になっています。
 ぜひ、皆さんもお読みください。

 ああ、毎日疲れます。
 進捗のはかばかしくない仕事を一気に頑張らないといけないわたくしめですが、あした日曜日の県民大会には、万難を排して駆けつけるつもりです。

 幸いなことに、あしたも天候にはめぐまれそうですね。
 宜野湾海浜公園・屋外劇場がメイン会場だそうです。11月8日、14時スタート。

 海風に吹かれつつ、静かな怒りを胸に、しかし明るい顔をあげて、「沖縄の民意」を大きく膨らませましょうね。
「新基地建設で美しいサンゴの海を潰してはいけない。かけがえのない沖縄の財産として、この海を子供たちに残したい」
 もしあなたが、そんなふうに思える人なら、その一点においてだけでも、参加する意味はあると思います。


 きょうのわたしはこれから某球場へ、「第34回沖縄高校野球1年生中央大会」の試合を見に行ってきます。
興味のある方は、県高野連のホームページにトーナメント表が載ってます。
 →http://www.kouyaren-as.open.ed.jp/H21-1nen1106.pdf
 この中に、あした球場へ行けないわたしが、どうしても見ておきたい試合があるのです(笑)。

 では本日も、良き一日になりますように。
  


Posted by watanatsu at 12:42時事問題

2009年11月06日

祝・勝利、琉球キングス。取材ノートから③先週の回顧。

 琉球ゴールデンキングスvs高松ファィブアローズ。
 もうご存知の方も多いでしょうが、わったーチーム・キングスは、89対68と、大差をつけて勝利しましたね。
 たまたまさっき、記録を見たところなので、ちょこっとご紹介。

 得点順に、選手名を列記すれば、次の通り。(bjtvのスタッツより)
 数字は、左から、得点、アシスト、リバウンド。     
 
 金城茂之19 _ _
 ジェフ・ニュートン13 5 16
 青木勇人13 1 1
 ジョージ・リーチ12 3 13 
 ブライアン・シンプソン10 _ 5 
 アンソニー・マクヘンリー9 6 10
 菅原洋介5 3 4
 与那嶺翼5 2 1
 澤岻安史3 _ _
 山城吉超 _ 1 2

 ひと目でわかりますが、全員出場。
 「若者と切磋琢磨する35歳」という意識をもって戦っている青木勇人の13ポイントが光ってます! 彼は、日ごろから、若い選手と競い合ってプレータイムを増やしたい。競っている試合でこそ、出場したいとアピールしていますが、きょうは、その言葉どおり、競り合いの時間帯で早めに起用されて、フル回転していたようです。
 それから澤岻安史も今季初の3ポイントをゲットしましたね。しかもそのときのアシストが山城吉超。見てみたかったですね。ホームなら、やんやの喝采が起こったシーンでしょう。
 スタッツ(記録)だけ見ても、みんなで頑張った試合だというのがわかります。
 生観戦または映像見たブースター・ブロガーさんのリポートを待ちたいところです。

 ただ油断は禁物です。大勝のあとほど、気を引きしめてほしいものです。


 では、ここから先週末の回顧。

 取材ノートのつづき。メモを公開しましょうね。

【メモ・その7 京都 デービッド・ベンワーHC・11月1日】
「きょうも言い訳はしません。相手チームを称えたいと思います。しかし、次からはルールブックを持参しなければいけないかもしれません。平等に笛を吹いてもらえないなら、どんないいチームでも勝てません。ラウーフも、激しく当たられて、ケガをしました」
※ 言い訳しないといいながら、言ってる。それだけキングスの選手はディフェンス頑張ったということではないのだろうか。素人目には、それほど一方的にファウル・コールされたとは思えなかったが。。。記録を見ると、もらったフリースローは、前日土曜日とまったく同じ25回。前日と違うのは、キングスのフリースロー成功率。土曜の48パーセントから日曜は64パーセントへアップしている。もしかしたら、その差がベンワーHCをイライラさせたのか?

 (澤岻直人選手についてひと言、求められて)
「彼にはポイントガードをやらせていますが、足首のケガを持ちながら、言い訳しないで、頑張ってくれている」

※ わたしは前日土曜日の試合終了後、たまたまプレスルーム付近にいた澤岻直人にひと言だけ声をかけている。「足、大丈夫?」。澤岻はこう言って、いたずらっぽく笑って答えた。「ううん、大丈夫じゃない。全然ダメっ」。もちろんジョーク口調だが、わたしはちょっぴり本音と見た。
 
 だが直後の記者会見では、どのインタビュアーも彼のケガには触れなかった。たしかにそれがアスリートに対する大人の礼儀というものではある。意識の高い選手ほどケガを言い訳にするのを嫌うのも事実。観客の立場から見ても、ケガでダメなプレーするぐらいなら、治してから出てくれよ、という話になる。
 
 わたしもストレートに訊くのは遠慮した。コーチのひと言で充分だった。
 意地でもケガを治して沖縄のブースターの前でプレーしたい!!
 それが、澤岻直人のプロ根性のはずだから。


【メモ・その8 澤岻直人選手・11月1日】

(2連敗という結果になったが、と水を向けられて)
「(サバサバした顔で)楽しかったです。(ひと呼吸)。でも、アウェイの沖縄に来たんだなぁ、という感じもしました。流れに乗ってしまうと、沖縄の場合、手がつけられなくなる。ブースターも熱く応援してくれますしね。それを感じました」

「きょうは、走られましたね。あれを止めきれないとダメですね」

 (京都でも中心選手として期待されていると思うが?)
「期待されてるんですかね? あまり期待されても困るけど(照笑)、これから少しずつやっていきたいですね。京都はまだ最初の段階なので、ブースターが熱く応援してくれるわけじゃありません。でも、これから自分たち自身で、ファンを惹きつけられるようにしていきたいですね」
※ 澤岻直人は照れて質問をはぐらかすことがたまにある。しかし、はぐらかそうとしてもはぐらかしきれない沖縄のファンへの懐かしさ、愛おしさを、この二日間、彼はたっぷり味わったのだと思う。そしてそれは、早いとこ咬み殺してやっつけてしまわなければいけない感情でもあったはず。沖縄の顔見知りの報道陣の前に、なんとも言えない照れくさそうな、やわらかい笑顔で立つ彼を眺めながら、わたしはそう感じていた。

 いずれにしても、澤岻直人に、彼のプレーに、二日間会えて、よかった。
 ケガをしているとは言え、明るい表情に会うことができて、よかった。
 京都のチームメイトの中でも、「マイペース将軍」ぶりを発揮していたね。
 存在感を示していたね。
 つまり、元気そうで、よかった。

 1月または4月、アウェイの京都でも会いたいと思わせたぜ、澤岻直人!! 君はやっぱり大したもんだよ。

 
 (つづく)

 (こんな感じで、先週の回顧メモ、あと少し)

 では、明日も良き一日になりますように。
 沖縄から高松へ、あしたの分も、「気」を飛ばしておくよーっ。
 
 チバリヨー、キングス!!
  


Posted by watanatsu at 23:39スポーツ