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2009年11月29日

国民世論も「県外・国外移設」をあと押し!! 普天間移設問題⑨

 NHK「視点・論点」の「普天間移設を考える」シリーズは、なんのことはない、2回きりで終わってしまった。

 ①我部政明・琉球大学教授、②川上高司・拓殖大学教授の2回。
 両方とも視てしまった視聴者としてひと言。

 我部さんの放送内容は、共感できる主張として、すでに詳しく記したので繰り返さない。

 問題は、川上さんである。

 はっきり言って、詳しく書くのも馬鹿らしいぐらいの「唾棄すべき論調」の典型だった。
 読売新聞の社説などにも通じる「対米追従・沖縄切り捨て」の典型。

 見た方はおわかりだろうが、沖縄県民の大半を激怒させるに十分な内容だった。まるでゲーツ国防長官の脳ミソが乗り移っているのではないかと思いたくなる恫喝的内容だった。

 しかも、背広を着てネクタイ締めて淡々と、一見「温厚で理知的な専門家」然とした物腰で語っているだけに、タチが悪い。
 川上さん、申し訳ないけど、沖縄県民の眼はごまかせません。

(注※NHKは、国外移設を主張する我部さんとのバランスを取るために、この人を出演させたのでしょうね。そのこと自体は理解できます。しかし驚いたのは、NHK沖縄放送局が企画している12月の討論番組のスタジオに、この川上さんをゲストの一人として招くというではありませんか。この人選には、ちょいとクビを傾げましたね。川上さんが何を企んでいるのか。その企みを見抜いてきちんと反駁できる人が、他のゲストのなかにいるのか。沖縄の視聴者の皆さんには、しっかりチェックしていただきたいと思います。。。わたしですか? 年末は東京滞在予定なので、その放送内容は、誰かに教えてもらうしかないのでした。録画を視るのは、ずいぶんあとになりそうです)
 
 さて「視点・論点」の内容だが、ちょこっとネットで調べて、この川上さんの論調はじつはある程度想像できたのだけれども、あえて先入観をもたずに放送を拝見したのである。
 見終わって、わたしはこう判断せざるを得なかった。

 この川上さんという人、おそらくは、安全保障や日米関係論の専門家というより、「ブッシュ政権の米軍再編計画路線をそのまま堅持している現アメリカ国防総省が、泣いて喜ぶ日本の協力者」または「旧自公政権の悪しきプランを肯定し続ける(旧?)御用学者」と呼ぶ以外にない人物ではないだろうか、と。

 ああ、これが「日本の民意」「ヤマトの総意」なのか、と、昨日この放送の録画を視て、絶望的な思いになった次第である。

 しかし今朝の沖縄タイムスの一面記事を眺めて、少し救われた思いにもなった。

『普天間移設 国民世論「県外多数」 全国紙など調査 「合意見直し」も』という見出しのその記事→http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-11-29-M_1-001-1_001.htmlでは、11月におこなわれた全国紙4紙(朝日、毎日、産経、読売)とNHKの世論調査において、「県外・国外移設」や「日米合意案(名護市辺野古移設)の見直し・修正」を求める回答が、すべての調査で「現行計画通り進めるべきだ」という趣旨の回答を上回ったと伝えている。
 つまり「現行計画しかあり得ない。年内に結論を出せ」と主張する読売新聞の調査でさえ、読売新聞側の望む結果は得られなかったわけだ。

 記事の最後には、早稲田大学の江上能義教授(政治学)のコメントを紹介している。
「日米合意の見直しを求める割合が非常に高く、驚いている。民主党が選挙で訴えた県外・国外移設が、国民に浸透しているのだろう」「民主連立政権が移設先を日米合意案に決めると、支持率が致命的に落ち込むのではないか」

 まさに、わが意を得たりのコメント。
 軍事や政治の素人のわたしでさえ、「沖縄の民意」を読み間違えると鳩山政権の存続自体が危うくなる、と書いてきた。半ば直感的に「沖縄」をなめてはいけませんよ、と書いてきた。
 そんなわたしに、国民世論もじつは捨てたもんではないのかな、と思わせてくれる、きょうの沖縄タイムスの記事なのであった。

 沖縄の民意のみならず、国民世論も後押ししているのであれば、鳩山さん、何を迷うことがありましょうか。堂々とアメリカと交渉し直しましょう!!
 
 そこで問題なのが、11月30日に首相と正式会談する県知事・仲井真さんの態度。

 これについても、今朝の沖縄タイムスの社説は、わかりやすいタイムリーな記事となっています。
【「普天間」動き急】知事は民意の側に立て→http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-11-29-M_1-005-1_001.html

(追記※カネ払って読んでいる人への新聞社としての配慮から、わざと時間差を作っているのか、朝の時点ではWEBサイトで読めなかったのですが、高校ボクシング観戦後、午後いったん帰宅して確かめたら、読めるようになっていました)
 県内外の読者の皆さん、沖縄タイムスや琉球新報の社説は、ぜひまめにチェックしてくださいね。それぞれのホームページは、当ブログ左サイドのお気に入り欄からいつでもクリックして訪ねてもらえるようになってます。

 さて、わたしはこれから、全九州高校ボクシング新人大会(1、2年生の大会)を観戦しに、豊見城高校体育館へ行ってきます。
 Aパート(各県大会優勝者の戦い)では、全9階級のうち3階級で沖縄県勢が決勝に残っています。昨日の準決勝を観た印象では、高江洲正達(沖縄尚学高校1年)、金城大明(那覇高校1年)の両君は、優勝を狙えるセンスとパワーを持っています。

 では、応援してきましょうね。
 本日も、良き一日になりますように。

 




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Posted by watanatsu at 09:56 │時事問題