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2009年12月18日

琉球キングスのビックリ大逆転を目撃して。

きのうは、不思議な夜を過ごした。

ひいきの二つのチームの試合が昨夜重なってしまって(しかも東京で!)、どちらに行くべきか、じつは少し迷った。だが結局は当日の朝、両方行くぞ! と決めていた。

結論から言えば、だからこそ、両方の勝利を見届けることができたわけである。琉球コラソン、琉球キングス、両チームの皆さんに、改めて、ありがとう、とお伝えしたい。

琉球コラソンの試合結果は、昨夜速報でお伝えした通りだが、この夜の不思議の始まりは、会場入り直後に目撃した光景にあった。

今シーズン、様々の意味で「厳しい状況」(特に財政難)が伝えられてきた琉球コラソンだが、昨季チームを率いていた東長濱秀吉監督が、今は実質的にチームを離れてしまっている。そのことも、わたし個人としては「寂しい要因」だと感じていた。
しかし、眼前のベンチには、なんとその、東長濱さんの姿があるではないか。

大会プログラムを見ても、スタッフの欄には、監督・田場裕也、コーチ・比嘉勉の名前しかない。しかも、この二人は、この日の試合会場に姿がない。
チーム事情に疎いわたしも、「厳しい状況」は続いているのだ、と察することができた。

試合直後、東長濱さんに事情を訊ねると、こんな言葉を返してくれた。
「田場が休養中なので、急遽(監督を)引き受けました。来季のこともあるのでね」
と、含みのある発言。わたしは、今まさに始まろうとしている琉球キングスの試合へ向かわねばならなかったので、詳しい事情を聞くことはできなかったが、いずれ沖縄に戻ってゆっくり聞かせていただきたいと思った。

わたしは18時から19時半頃まで駒沢体育館にいて、20時過ぎから22時頃まで、代々木第二体育館にいたことになる。
徒歩→東急田園都市線(駒沢大学駅→渋谷駅)→徒歩の移動で、30分少々の時間しか要していないのは、われながら優秀だ。

しかし、代々木第二体育館に駆け付けたとき、スコアボードの表示を見て驚いた。
17対39。第2Q終盤ですでに、琉球キングスは、東京アパッチに大量リードを許していた。

何が起こったのか。
4日間で6試合をこなさなければならない変則日程がこたえたのか。
すぐ記者席に向かわず、キングスが狙うべきゴール近くに、しばし立ち尽くした。

そうこうするうち、さらに点差は開いて17対42。25点のビハインド。

当方、弱気になったことを白状しよう。負けるときは、意外とこんなものなのかも、とさえ思ってしまった。

しかし、である。キングスは、2Qのラスト約1分で、澤岻安史が3ポイントを2度も決めるなど、反撃のノロシをあげたのだ。
前半終了して、27対43。16ポイント差。これならまだわからん! そう思わせてくれていた。

ハーフタイム、わたしは後半にキングスが狙うべきゴール下記者席に陣取った。すると、ミーティング後の選手たちのなかで、真っ先にコートに戻ってきたのは、あの澤岻安史だった。
ハーフタイムのセレモニーが続く間中、彼は、早くシューティング練習がしたいんだ、という顔をしてベンチに腰掛け、ボールを叩いていた。

記者席とベンチは目と鼻の先。彼とわたしの目線がガッチリぶつかった。
わたしは拳を握り、親指を突き立てて、サインを送った。
「さっきの連続3ポイント、最高だったね。その調子で、後半も追い上げようね。きょうはここで、応援してるよ!」
すると、澤岻安史も、拳を握り、親指突き立て、しっかりこちらの目を見てサインを送り返してくれた。
「大丈夫。おれたちあきらめてないから。絶対試合をひっくり返してみせるから、ちゃんと見ててくださいよ!」
きっとそう語っていたはず(笑)。キリッと引き締まった、いい顔をしていた。

(この項、つづく)

※移動中の電車の中で携帯からの記事更新です。これから、全日本総合ハンドボール選手権準々決勝戦。琉球コラソンvs大崎電気。大崎は簡単に負かせるような相手ではないけれど、コラソンの選手たちがどんな戦いをしてくれるか、しっかり見届けてきましょうね。
では、また。




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Posted by watanatsu at 17:44 │スポーツ