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2010年04月26日

普天間基地の「県内移設」は、不可能になりました。

昨日、県民大会に参加された皆さん、どうしても駆けつけられず、それでも何らかのかたちで心を重ねる行動をとられた皆さん、本当にお疲れさまでした。

無事に、超党派の「オール沖縄」の意思表示ができましたね。

仲井真弘多知事が参加した意義を、政治的立場を異にする人たちも認め、壇上の知事に拍手を送りました。大会終了後、記者たちに囲まれ発した知事の「曖昧発言」は、あいかわらず、「疑惑の人」と呼ぶしかないものだけれども、それでも昨日の大会で、歴史的な「オール沖縄」の意思表示ができたことは間違いないわけで、その事実をまずは喜びましょう。勝負はこれからです。

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けさは、新聞を読んでワンちゃんたちとウォーキングをして、メールのチェックなどしていたら、あっという間に昼になっていた。じつは、きょうは石川真生さんhttp://blog.livedoor.jp/ishikawamao/の57回目の誕生日なのだが、極貧状態に喘ぐわたしは、メッセージメールのお祝いのみで失礼してしまった。

そこへ誕生祝いに駆けつけたのは、さすが、「心優しき力持ち」の林進治さん(ときどき真生さんのブログに登場する人です)。3人で、しばし、おしゃべり。雑談というより、いつの間にか、3人とも「普天間問題」の行く末を案ずるトークに。
でもしっかり、おいしいケーキもいただきました。林さん、ご馳走さま! お察しの方も多いでしょうが、わたしはしばらく前から、極貧を理由に、さまざまな場面で「便乗甘えモード」に突入しております。皆さん、すんません。感謝しております。


閑話休題。
ではここで、改めて。
昨日は、「米軍普天間飛行場の早期閉鎖・返還と、県内移設に反対し国外・県外移設を求める県民大会」が開かれたのである。
皆が通いなれた宜野湾海浜公園と比べて、交通不便の場所であるにもかかわらず、主催者発表で約9万人の人が集い、無事終了した。

余談だが、この時期に宜野湾海浜公園が使用できなかった理由は、「芝生の養生中」のためだそうである。思わず笑ってしまうが、しかし笑えないところもある。なぜなら「芝生の養生」という理由は、「県内移設」を推進したい勢力が巧妙に仕組んだ妨害行為のうちの一つであった、というウワサさえ流れているのだ。つまり、そういうウワサさえ出るぐらい交通の便の悪いあの場所に、みんな本当によく集まったねー、という話なのである。

わたしはと言えば、石川真生さんと、それからイギリス在住の真生さんの友人・理解者であり、現在一時帰国して、今秋のロンドンでの「沖縄ソウル」写真展用作品選び等のため石川邸で合宿中であるところの(笑)、内間直子さんと一緒に、かなり早めに豊見城を出発した(もちろん運転手を務めさせていただいた)ので、オープニングイベントの様々なパフォーマンスから観ることができた。

いずれにしても、普天間問題に関して、初めて超党派の「歴史的県民大会」が開かれ、成功したのである。

政府内に「県内決着」への動きがあることを承知で、こう改めて断言しよう。
もはや完全に、普天間基地の県内「たらい回し」移設は、不可能になったのである。

政府関係者が「疑惑の知事」を取り込もうとしても、無理なものは無理なのである。
新基地建設推進派がどんな手段を使おうとも、あるいは政府関係者(関係閣僚や官僚)がどんな根回しを画策しても、「県内移設」のごり押しは、もう、絶対に許されない。

ボールは、国民一人ひとりに投げられた。
つまりもう誰も、知らんぷりは、許されない。
「やっぱり沖縄県民に我慢してもらうしかない」なんて話は許されない。

いい加減、沖縄の声に、耳を澄ましていただきたい。

大会の決議案が読み上げられ、大拍手で了承・採択され、ガンバロー三唱が終わって解散したあとも、読谷村運動広場には、次々と参加者の乗ったバスやマイカーが到着していた。

現に、帰路につこうとするわたし自身が、「県民大会会場行き」という紙をフロントガラスに貼りつけたバスから続々降りてくる人たちを目撃し、「何しに来たかわからんねー」と残念がるおばぁたちのため息を聞いているのだから、間違いない。想像以上の大渋滞に巻き込まれ、途中で諦め、引き返さざるを得なかった人も多かったようである。

あるいは、仕事や家庭内の事情等で、会場に駆けつけれられなかった人は、相当数に上るはずだ。この日、シンボルカラーの「黄色」を身につけて仕事していた人もたくさんいたに違いない。その場にいない人も含めての、沖縄県民の総意がこめられた県民大会の成功であった。

この「県民大会」関連のリポートや「極私的解説」は、追って当ブログで少しずつお届けするつもりだが、本日の地元新聞沖縄タイムス、琉球新報の2紙は、当然というべきか、両一面(一面と最終面をつなげて)で、県民大会についての記事をドドーンと展開している。

ちなみに琉球新報は、こんな感じの両一面。

普天間基地の「県内移設」は、不可能になりました。


それ以外にも、県民大会の詳報がドッサリ。いつにもまして、両紙とも、読み応えあり、である。
主要記事はWEBでも読めます。県外の皆さん、最低限のポイントは、ぜひともチェックを。

そんな日の琉球新報・文化面のコラム、「落ち穂」欄は、奇しくもわたしの番。
県民大会と琉球キングスを絡めて書いています。ぜひついでに読んでみてください。

それから県民大会のネット生中継は、琉球新報のみならず、沖縄タイムスもやってくれたようですね。よかったよかった。

というわけで、全国の皆さん、この県民大会を、「普天間問題」って本当はなんなんだろう、と考えるきっかけにしてください。

なにとぞ、よろしくお願いします。

米海兵隊基地は、もはや、日本国内に置いておく必要のある基地ではありません。
日本を守るための「抑止力」などでもありません。
撤去したって、アメリカも本当は、これっぽっちも困りません。

そのことから議論を始めれば、いかにアメリカがワガママを言い続けて「ゴネ得」をしてきたか、いかに日本政府がだらしなく従いつづけているか、気づかれることでしょう。

一例をあげれば、日本政府は、人権侵害・差別協定としての「日米地位協定」を改定させることもできない。「思いやり予算」を米軍に対してこれでもかと与えているこの実態すら、「事業仕分け」できない。それが、この国の現実なのですから。

そういうことをまったく問題にせず、「現行案がベスト」などと言い放つアメリカの政府高官に同調する報道関係者、識者、コメンテーターなど、論外と言わねばなりません。

今こそ、本当のことをきちんと伝える、良識ある「大手メディア」の登場を切望します。

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きょう誕生日の石川真生さんは、「これでもし、政府が辺野古沖案に戻す、なんて言ったら、そのときはあたし、琉球独立運動を起こすわよ。本気だよ」と申されております。

そうなったら、わたしもその運動に参加させていただくかもしれません。

しかしそれ以前に、きょうのところは、真生さんの今後のご健康をお祈りします。そして、これからも、素晴らしい写真をどんどん見せてほしいと願っております。


皆さんも、体調など崩されませんように。良き1週間になりますように。



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Posted by watanatsu at 15:59 │時事問題