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2010年09月13日

名護市民は賢明だった。これで「日米合意」はますます無意味に。

青空が広がっている。湿度は少々高いが、すがすがしい朝である。

写真はちょっとピンボケだが、本日9月13日付・琉球新報の一面である。
名護市民は賢明だった。これで「日米合意」はますます無意味に。


名護市民は賢かった。僭越ながら(笑)、そのことがとても嬉しい。

昨日投開票された名護市議会議員選挙で、「普天間基地の辺野古周辺への移設反対」を表明する議員が多数を占めたのだ。

市議選挙では政策より地縁・血縁を優先して選ぶという人の多い「保守的土壌」を誰もが認める名護市で、「基地は要らない!! 新基地は造らせない!!」という声がますます高まっていることが示されたのだ。本当に嬉しい限りである。

「辺野古の海にも陸にも基地は造らせない」と一貫して表明している稲嶺進名護市長を支える議員が、全議員27人中16人に増えて、安定過半数となった。

稲嶺市長を支える立場で、名護市東海岸の瀬嵩が地元の東恩納琢磨議員も、前回選挙より得票をグンと伸ばして当選順位もアップした。そのことも嬉しい。琢磨さんは、13年前「基地の是非を問う市民投票」の取材で知り合った人で、今も心から応援している議員である。これまで、ジュゴンの保護活動、大浦湾の自然を守る活動に力を入れ、自らエコ・ツーリズムの拠点「じゅごんの里」を運営し、「基地に頼らないシマおこし」を率先実行して頑張っている人である(『誰が日本を支配するのか!? 沖縄と国家統合』(マガジンハウス)→http://magazineworld.jp/books/all/b.php?gosu=2157のわたしの論考にも登場します)。

琢磨さんを応援するブログもありますので、こちらもご参照ください→http://takuma0912.ti-da.net/

また、稲嶺市長と距離を置く議員のなかに、「辺野古移設」に反対する議員もいる。琉球新報は、その数を含めて「普天間の辺野古移設に反対する当選者数」を18名とグラフで示している。

一方、菅政権はなんと、旧・自民党政権の立場や「アメとムチ」の政治手法をそのまんま踏襲して、「根回し」「利益誘導型裏工作」「市民分断工作」を行ってきた。つまり、ぬけぬけと民意に反した行動を取り続けてきた。

今年1月の市長選で稲嶺進・現市長に敗れ去った島袋吉和氏(自民党推薦)ら名護市の「基地容認・誘致派」と、前原誠司沖縄担当大臣が、今年だけでも複数回接触していることが、その代表的行動例だ。民意を無視して、外務・防衛官僚の言いなりで辺野古新基地建設をゴリ押ししようとしているのが、菅直人政権にほかならないのである。

わたしは官房機密費が、反市長議員を増やすために名護市議選に投入されているのではないか、と想像し恐れてきたのだが、しかし、ともかく、名護市民は賢明だった。

これで辺野古新基地建設は、文字通り、不可能になった。

さぁ、アメリカと一から再交渉を始めるに当たって、その資格があるのは、菅氏か小沢氏か。

小沢氏が、普天間問題に関してダンマリを決め込んだ時期(鳩山政権末期)があることに対しては、わたしは大いに不満を抱いている。しかし、今後どちらが、アメリカと対等に交渉できる首相となるか、火を見るより明らかである。

何度でも言おう。

菅直人が首相にふさわしいなどと考えている民主党支持者、いや、民主党国会議員諸君、あなたは「沖縄の民意」を無視し、沖縄を差別して平然としていられる人間であると、わたしは判断させていただきます。

全国の皆さん、沖縄タイムスと琉球新報の主要記事は、午前中にはWEBでも読めるはずです。ぜひ「沖縄の民意」をご確認ください。






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Posted by watanatsu at 07:48 │時事問題